2018年04月12日

マツダのデミオ愛

マツダで最もエンスーに見えるモデル

  何気なくカーセンサーを見ていたら目に飛び込んできた。まぎれもないマツダ顔、漆黒のブラックジェットマイカに身を包んだ「2014年製デミオ13S・1.6万キロ走行・108万円」。角度が良かったのかやたらカッコいい。発売当初に点検の待ち時間で興味本位で乗りましたけど、その時の試乗車はトヨタかダイハツを連想させるピンクでした。サイトで見てみるとピンクはすでに廃止されているんですねー。確かに軽自動車みたいな色なので、「安っぽく見られたくない」デミオの方針には合わない。それにしてもブラックジェットマイカのデミオはかっこいい。


デミオについて考えたことある!?

  いよいよ現行デミオも3年落ちのワンオーナー中古車が続々と出てきました。「塗装」のマツダで最多の10色(他に特別仕様車用のセラミックメタリックもある)を誇るデミオですが、実際に街で見かけるは、ソウルレッド、ダイナミックブルー、マシーングレーの3色が圧倒的に多い気がします。マツダが他社との差別化を図ったであろうディープクリスタルブルーやディープクリムゾンは、マツダを選ぶちょっと奇抜なセンスの持ち主に合ってそうですけど滅多に見かけないです。どちらも光岡HIMIKO(ロードスターの改造車)なんかに合いそうな渋い色だ・・・。


マツダのデミオ推しには訳がある

  マツダの公式HPを見てもデミオにはかなり力が入っていて、デミオの良さがよく伝わってきます。まるでヴィヴィアンウエストウッドやキャサリンハムネットなど奇抜さを売りにしたアパレルブランドのコレクションページのような独特なテイスト。服のように身にまとう感覚に一番近いのはデミオですね。黒地に白抜き文字のサイトはタブーとされているらしいですが、マツダのHP全体がデミオの世界観のためににアジャストされた感じになっています。黒地だとボデーがこぢんまり見えるので、フラッグシップのアテンザ、CX8の魅力は少々伝わりづらい気もします。藤原常務も先代デミオのダンピング戦略を相当に後悔していたようですが、デミオのイメージ改善にやや強迫観念があるようです。


世界チャンピオンだー

  日本メーカーであることを「強調」するマツダとしては、Bセグは大事なジャンル。Bセグ(を含む小型車)においては世界のメーカーは、日本車のスペース設計をそのまま失敬してクルマを作っています。トヨタ、ダイハツ、スズキ、日産、ホンダ、三菱、マツダが長くしのぎを削った結果、Bセグにおいて日本車は世界のお手本になった。ゆえにマツダは原点回帰の意味を込めて、日本車代表のデミオとして「特別」なクルマに仕立てることを狙ってる。なんといってもマツダ初のWCOTY受賞は先代デミオ。カーメディアがどんな失礼なジャッジをしようとも、デミオは世界チャンピオン格であり、フィット、MINI、ポロ、スイフトの挑戦を受け止める立場です。世界王者にふさわしい現行デミオであることを宿命づけられた存在。


ポロ派?デミオ派?あなたはどっちだ!?

  2014年の発売時には、いくら「積んだ」のかわかりませんが、あのカリスマライター・福野礼一郎氏に「ポロは軽く超えてる、新型MINIにも勝ってる」とまで書かせることに成功します。そしてあくまで提灯記事に見えないように、13Sはパワーが無さすぎる!!箱根の試乗会の意味がわからん!!との苦言も付け加えてうまく帳尻合わせをしています。カーメディアにはBセグ王者はポロだと言い張る大多数のボンクラ(沢村慎太朗を含む)と、デミオが上だと語るのは一匹狼の福野さんのみ。個人的な感想では、DJデミオのシャシーは、先代ポロには余裕で勝っていると思う。ゴルフと勝負してもいいくらい(ゴルフ買うくらいならデミオでいい)。


新連載漫画で盛り上がるDJデミオ

  さらに話題沸騰の新しい自動車漫画「首都高SPL」では、主役格のクルマとして、964、34R、35Rとデミオ15MBの4台が登場します。ジューク1.6T、ノートNISMO・S、マーチNISMO・Sを押しのけて主人公の愛車に選ばれるなんて、マツダは一体どんな方法を使ったんだろうか!? ちょっと信じられないかもしれないですが、15MBが964と首都高でバトルする設定なんです。そして対戦相手に「バカっ早いデミオ!!」と言わせる。せめてそこはロードスターじゃないか?という気がしますが、確かにデミオ15MBの抜擢はインパクトがある。ついついなんらかの忖度があったのでは!?と勘ぐってしまいますが。


デミオ高性能化の道筋は!?

  デミオによるBセグ制覇・・・と言っても国内販売台数で上回るのではなく、ライトウエイトを愛する人々から「走り」に関してはBセグの頂点だと評価されることです。2018年はちょっと気になるモデルが日本にやってくるらしく、マツダとデミオにとって状況は刻々と変化しつつあります。とりあえずカーメディアは昨年後半にブラッシュアップされたルーテシアRSが高評価を得ています。200psの1.6ターボなのでデミオとはちょっと世界観が違う!? さらにスイスポも各方面から大絶賛。2018年にはさらにポロGTI、ヴィッツGRMNが登場。2.0ターボや1.8スーパーチャージャーを搭載するモデルが出てきてBセグの格が上がるし、軽自動車との差別化もはっきりしていいことだと思いますが、ここまでハイチューンだと、Bセグじゃなくてエクストリーム系の乗り物じゃ・・・。


DJデミオの衝突安全はBセグ最強レベル

  いよいよ日本でも販売が始まったVWポロ。2017年のユーロNCAPでは、アクセラ並みの『96%』というスコアを出していて、先代とは比べものにならないくらいに安全志向が高まっていることをアピール。もし自身があるならJNCAPを受けてみてほしいです。先代ポロのスコアは軽自動車にすら負ける水準だったですけど、カーメディアは繰り返しVWは「安全性が違う」と意味不明なゴリ押しを展開してました。新型ポロはシャシーがMQBに変わって大きな進化を遂げたのは確かでしょうけども、実際にユーロNCAPでは『96%』を叩き出している現行ゴルフのJNCAPスコアは176.7点程度。デミオ13Sは185.7点(Bセグの頂点)なので、とりあえず新型ポロに遅れをとることはなさそう。


デミオに新しいエンジンを!!

  エンジンのバリエーションが、デミオの悩みどころですねー。他の有力ライバルのMINIにはBMWのお下がりになる1.5L直3ターボ、2.0L直4ターボが用意されています。マツダもデミオベースで作られているCX3に2.0L級のユニットを搭載しているので、技術的には可能でしょうし、すでにマツダ内部で企画が立ち上がっているかもしれません。スカイアクティブG2.0は、来年にもスカイアクティブXが上位互換として登場する予定らしいので、特にターボ化してVWとトヨタGRがせめぎ合う『レッドオーシャン』に乗り出していく必要はないのかなー。スポーツカーメーカーの意地を見せてもらいたい気もするけど・・・。


↓DJデミオがポロ、MINIを超えたと仰ってます・・・

↓デミオ15MBが主人公のマシンになってる!!バトルしてる!!
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posted by cardrivegogo at 01:34| Comment(1) | デミオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月11日

マツダがやや迫力不足に感じる理由

マツダの情報媒体

 マツダファンブックのvol.6が発売になりましたー。3ヶ月に1度発行のいわゆる季刊が待ち遠しいくらいに、マツダ開発者へのインタビューと、ティーポみたいなエンスー向け情報が充実していて楽しい雑誌です。日本メーカーだと同じ季刊の「HONDA STYLE」と隔月刊の「スバル・マガジン」があってどちらもそこそこ続いています。輸入ブランドだと、隔月の「オンリーメルセデス」と季刊の「BMWER」「MINIマガジン」の3つが有名で、あとはポルシェ系の雑誌がいくつかあるようだ。昨年にルボランを発行する学研の「BMW COMPLETE」が休刊になるなど、メーカー単体だけで読者を集めるのは難しいようですが、「マツダファンブック」は是非是非長く続いて欲しいものです。


ホンダとスバル

  ホンダやスバルと比べてマツダもそれほどネタには困らなそうですが、2年くらい前の社長交代から「攻め」に転じたHONDAと、昨年の社長交代で新しい局面を迎えそうなスバルの2つの「マニアック・メーカー」に、MAZDAはマニアックさで肩を並べることができるのか!? ホンダは総合カーメディア(特にカーグラフィック、ベストかー、ニューモデルマガジンXのクソ過ぎる3誌)ではしばしば「大丈夫!?」「ホンダは復活できるのか?」とか嫌がらせのような記事を書かれることが多いですけども、どれだけクルマのことわかっていないアホが書いているんだろう?って不思議に思います。


なぜカーメディアは本当のことを書かないのか?

  リーマンショックでも赤字にならないホンダの経営体力の強靭さの裏には、ホンダがトヨタや日産以上に海外市場から高く評価されているからに他ならないです。確かにVWやルノーのようにM&Aを駆使して短期的な急成長こそ遂げていないですけども、1970年代に普通車を作り始めたあ最後発メーカーが、単体で堂々世界のトップ10グループに入っていることが素晴らしい。ルノーやVWが単体ならホンダに負けている。ブランド単体でホンダに勝てるのはトヨタとフォードだけ。そしてホンダには圧倒的なパフォーマンスに優れた素晴らしいラインナップがあります。目下のところ日本市場にドンピシャで圧倒的な流通量を誇る「N-BOX」が有名ですが、その前は「フィット」で一時代を築くなと、マーケットを冷静に分析する目は確か。


ホンダのラインナップは・・・

  オッサン達は「ホンダはつまらなくなったー」とか言ってますけども、フェアに見て「レジェンド」「シビックtypeR」「S660」などはそれぞれのジャンルで文句なしに世界最高と言っていい性能を誇ります。「トヨタは良くなった」と言われるのに、「ホンダは最強だ!!」とは書かれないのはなぜ!? カーグラフィック誌に「レジェンドは速すぎるから反則負け!!」とジャッジさせてしまうほど(カーグラがバカすぎるだけなんだが・・・)、ホンダの実力の前では日本、ドイツの他のメーカーが対抗できない。700万円のレジェンドに対抗できる加速性能(0-100kmで4秒程度)を得るためにBMW・M5とアルピナB5はAWD&600ps化に踏切りましたが、価格も1800万円以上に・・・。何よりホンダが強いのは「安全性能」なんですけども、カーメディアがメチャクチャな情報を流すおかげで日本では多くの人が認識していない(バーカ)。アメリカでは誰もが知っていることだけど。総合カーメディアに「冷や飯」を食わされているホンダのようなメーカーにとって、メーカー専門誌は意義があると思います。


スバルのコア・コンピタンス

  スバルの魅力ってなんだろう? やっぱり「WRX」「BRZ」「レヴォーグ」といった基幹3モデルを徹底してエンスー方向に設計するスタンスを崩さないところですかね。やたらスポーティな基幹3モデルに、上級&ラージサイズでレガシィB4とアウトバックがあり、入門モデルとしてインプレッサとXVがあって、全てのモデルがラインナップの中で主役・・・ちょっと存在感が薄いフォレスターってのもあったっけ。今年はそのフォレスターもフルモデルチェンジで生まれ変わるようですが、噂によるとターボモデルが廃止されオンデマンドのAWDに変わるそうなので、これはまあ現行モデルと同じでそれほど売れないでしょうね・・・。やはり整然と配置されたラインナップの中で完全に浮いてしまった1台なのかも。


ブレないスバル

  上級車種のレガシィB4とアウトバックは、300万円台でパワーシート&前後シートヒーターが標準。レザーパッケージやその他の高級モデル用のオプションを入れても400万円を超えない程度に抑えてあります。また入門モデルのインプレッサ&XVはJNCAPで歴代最高得点を記録。上も下もかなりお買い得なんですけども、なんだかんだ言っても注目を浴びるのはミドルサイズの基幹3モデルの「WRX」「BRZ」「レヴォーグ」。やはりスバルをわざわざ選ぶ人が、このメーカーに求められるものは、世界の他のブランドに全く引けを取らないファンダメンタルな運動性能なわけです。よりラグジュアリーな質感を求めるならトヨタや日産選ぶだろうし、より安全性の高い設計を求めるならホンダやマツダにするわけで・・・。


マツダの評価は・・・

  ホンダのようにNSXを含めあらゆる価格帯で世界トップレベルのエンスーを追求するスタイルか、スバルのようにブランドの求心力になるような300〜400万円台に特化してエンスーモデルを重点配備するか。やはり今のマツダが少々物足りないと感じるのは、「何が何でも所有したい!!」と思わせるだけの、込み入った設計上のアドバンテージがほぼ見当たらないこと。ディーゼルの経済的な利便性や、そつのないデザイン&塗装というメリットだけでは、あまりローンは組みたくないです。もっと人生を豊かにしてくれることがありそうだ。とりあえず、その与信枠を使って郊外に隠れ家でも買ってみたくなる。


世界基準

  そもそもHONDAやスバルが獲得している『世界基準の性能』ってのは一体どんなもんなのか!? 書類審査的なスペック評価において、Cセグ、Dセグで300ps程度。ライトウエイトスポーツで200ps以上。GTスポーツで400psくらい!?それより上級のスーパースポーツだと500ps以上というエクストリームな世界もありますが、50ps以上のモデルを1000万円以下で売るのは現実的ではない(アルファロメオは頑張っているけど)。


Cセグのグローバルパフォーマンス

  代表的なモデルは、Cセグ・・・シビックtypeR、WRX、メガーヌRS、ゴルフR、M2、A45AMGなど。とにかく『トップギアジャパン』の特集誌面にしょっちゅう出てくる連中です。それぞれにターボながら6000rpmくらいにピークを持ってくるハイチューンな直4ユニットで武装されたマシンは、峠で軽く流すだけでも、ノーマルモデルとのフィールの違いはかなり決定的。これならちょっと多めにお金払ってもいいかも。キャラの立ったクルマは気が引けるかもしれないという人には、少々デチューンされたメガーヌGT(205ps/6000rpm)やV40T5(245ps/5500rpm)なんかもいいかも。それにしても輸入車勢に混じってさらりとトップレベルのユニットを搭載したモデルを販売しているホンダとスバルはクールです。


Dセグのグローバルパフォーマンス

  Dセグだと、とりあえずM3/M4、C63AMG、RS4/RS5/S4/S5が浮かぶのは、失礼ですがジジイの証拠かと。このクラスの輝ける次世代ホープはジャガーXE・Rスポーツ300ps(667万円)、XE・S・380ps(839万円)、S60T6Rデザイン(614万円)、ジュリアヴェローチェ280ps(587万円)、アルテオンRライン(549万円)の輸入車勢とスカイライン350GTタイプSP(555万円)とレヴォーグ2.0GT(361万円)。500〜600万円くらいで十分にエンスーなモデルが買えます。新型スープラもこの辺りの価格帯に落ち着くのでしょうけども。


プレミアムってつまんねー

  従来のドイツプレミアムのDセグはセレブじーさん&ばーさんとバブル世代のオバさんが乗る「ドンガラ仕様」と、ファン向けの「エンスー仕様」に大きく二極化してますが、あまりににも利益重視の戦略が極端過ぎると思う。例えばドンガラは、318iで4500rpm、330iで5200rpm、340iで5500rpm・・・直3、直4、直6どれをとってもやる気が感じられないのに対して、1000万円を超えるM4には専用チューンのユニット(S55)が与えられますけども、1000万円をクルマに掛けるならGT-Rや911という選択肢だってあるわけで・・・。


北米スポーツセダン市場は盛り上がっているらしい

  日本で売るために安いわけじゃなくて、ジャガーもボルボもアルファロメオもVWも北米市場で「アノ」クルマに勝つために頑張っているわけです。北米らしいSOHCの3.5L・V6NAで278ps/6200rpmという魅惑のユニットを載せるベストセラー。もちろんHONDAアコードです。日本向けには今のところHVしか販売していませんが、今年中にアコードとは別のHVサルーンが新たに追加されて、さらに北米王者・アコードには新たな魅力を追加すべく、よりスポーティなシビックtypeRのユニットを積んだグレードが追加されるという噂も。


マツダも参戦する以外にない

  マツダも2.5Lターボをスポーティにチューンし直して、北米向けのMAZDA3、MAZDA6、CX3、CX5に投下するのも時間の問題ではないかと。現状ではトルク重視の250psユニットですが、出力重視の340ps版のニュースはまだかー。FFじゃ制御が無理っぽいので全てAWD化されて、欧州、日本、中国でも販売するはず。アテンザが500万円、アクセラが400万円、CX5が450万円、CX3が350万円くらいかな。日本では4車種合わせて1000台/月くらいは売れるんじゃなかろーか。




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2018年04月06日

アテンザはやっぱり直6FRになるらしい。


中国✖︎ドイツに任せておくわけには・・・

  あまりどーでもいい話なんですが、中国のプレミアム市場で圧倒的な先行者だったアウディが、いよいよメルセデスとBMWにキャッチアップされてきたらしいです。アメリカでVW&アウディが叩かれる前から、中国ではDCT不具合問題で当局から名指しで批判されていてアウディの人気は下降意味だったようで、そこにアウディを追い越せとばかりにメルセデスとBWMが猛プッシュ(FFの1シリーズセダン投入など)を仕掛けてきたので妥当な結果ではありますが・・・。


マツダは解き放たれた?

  メルセデスはサルーンの開発センターを中国に移管していて、BMWも内外装を中国の委託業者に発注している(日本向けBMWは南アフリカ生産で中国経由でやってくる)。この『チャイナ・プレミアム・シフト』に乗り遅れたらマツダに自動車メーカーとしての未来はない!?・・・この巨大市場の勢力変化を見てマツダ幹部も「フラッグシップはFRじゃないとダメなのか・・・?」とでも思ったようだ。どうやら本気でFRサルーンを作る気になってくれたようで、とりあえず40歳になってもマツダ車に乗り続けられそうになったのは幸せなことだな〜。


あのデザインなら欲が出るかも

  1年くらい前に中国新聞が縦置き直6エンジンの開発を報じていたけども、どうやらそれは本当だったようで、縦置きエンジンにトリプルチャージャーをつける特許がマツダから出されているらしい。4ドアクーペ型サルーンの「ヴィジョン・クーペコンセプト」にFR機構を組み込んだ市販車が出てくることは規定路線だったようです。マツダが密かに温めていた構想が徐々に具現化してきた。このブログにも「FR?マツダには無理だよ・・・」と自分の価値観を押し付けるだけの身もふたもないコメントを結構もらいましたけど、マツダも世間の厳しい意見と戦い続けた結果・・・そろそろ直6FRを出してもいい頃合だと判断したのかも。


本当に「アテンザ」なのか!?

  ベストカーはこの直6&FRを「次期アテンザ」だと報じていますけども、マーケティングを考えると、安全性、直進安定性が高く、まだまだ北米&中国市場への主力モデルであり、10万台/年を確保しているFFベースのアテンザを簡単に放棄するとは思えないです。現実路線では300万円のFFベースと400万円のFRベースの併売があるんじゃないでしょうか。併売の場合はFFベース・アテンザの開発・生産拠点はCX4のように中国へ移管されちゃう可能性が高いかもしれません。ただし4代目アテンザへの移行スケジュールが白紙になった(?)こともあり、FRへの完全移行もありそうです。ネットの噂ではアテンザ、CX5、CX8をまとめてFR化するとか・・・確かにこれならプラットフォーム全体で40万台を超える。


血に飢えたマツダ

  メルセデス、BMW、レクサスともに、FFベース車の割合を増やして、若返りを図るとともにシェア拡大を図っています。それに対してマツダはFR車を新たに増やして、人生の目標の1台となるようなプレミアム車種を追加することで、高級車市場に殴り込みをかけようとしています。2000年代にマツダが再生した時は、ホンダやプジョーの後ろを追いかけていたようなラインナップでしたし、その前に遡っても、マツダが独立独歩でグローバル市場を渡り歩いたことはなかったと思いますが、いよいよ「オンリー・ワン」の時代がやって来たのかなー。FRの上級モデルとFFの標準モデルによるブランド構成はごくごくありきたりですが、上級モデルでもライバルメーカーを強烈に蹴り飛ばすマツダの攻撃的な設計思想が炸裂すればいいなー。


キア と キャデラック

  残念ながら日本市場では正規販売はされてないですけども、去年の終わりぐらいからグローバルでじわじわと報じられてきた『キア・スティンガー』は、かなり大ぴらに新型車に飢えている北米フルサイズFRサルーンマーケットの制覇を狙っているようです。ドイツ、日本勢よりも1割増しの3.3Lツインターボは、10年くらい前に日産がVQ37でBMWを潰したような意欲的な設計です。アメリカの名門キャデラックも従来のストラットサスを使ったちょっぴり「安物」感が漂うCTSやATSの販売に加えて、よりプレミアムで「本物志向」な設計となった『CT6』を発売し、さらに一回り小さくした『CT5』(5m級サルーン)が追加されるらしい。


プレミアムサルーンという偽善

  北米で販売されているプレミアム路線のFRサルーンは、Eクラス、5シリーズ、パナメーラ、ジャガーXF、ギブリ、ジェネシスG80、スティンガー、レクサスGS、インフィニティQ70(フーガ)、CTS、テスラモデルSといったところ。確かに1台選べと言われたら、スティンガーに興味が湧くのもわかる気がする。パナメーラ以外はなんか新鮮味が足りない。ここにマツダとアルファロメオが参戦するなら、なかなか面白くなりそうだけど。・・・いやいやどちらもディーゼルユニットで走らせるだけかもしれない。


期待と不安

  EセグFRサルーンを取り巻く状況は厳しいです。日本市場でみる限り、存在意義を発揮しているのは、Eクラス、パナメーラ、ギブリ、フーガの4台だけ。5シリーズ、XFはキャラが弱く、GS、CTSはほぼ「無視」されています。知性のEクラス、躍動のパナメーラ、ステータスのギブリ、クオリティのフーガ。この4台だけがクラウンに対して何らかのアドバンテージを訴えることに成功していますが、果たしてここに割って入れるだけのクルマをマツダとアルファロメオは作れるのでしょうか・・・。


結論は・・・

  マツダ、アルファロメオどちらもブランドのキャラクターを考えるならば、パナメーラの「躍動」を感じるダイナミックでスポーティさを隠さないデザインが良さそう。AMG・GT4ドアクーペや8シリーズの4ドアクーぺのようなスーパースポーツを想起させるようなスタイリングに関しては、すでに発表済みのマツダの「ヴィジョン・クーペ」はすでに期待が持てる。Eクラス、パナメーラ、ギブリ、フーガは世界のEセグ代表機として世界中のメーカーから注目を浴びているけど、新型FRサルーンに賭けるマツダの情熱は気合十分で、この4台もすでにライバルではない!? そして市場はこのジャンルにおける速やかな新陳代謝を望んでいて、いよいよ「ド◯ツはオワコン」とカーメディアに言わせるような異次元のモデルが誕生するでしょうか!?



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2018年03月27日

世界最強のSUVとなったCX5を狙うライバル車

マツダは「国民車」を作るのが上手い!!

国内ではマイナーなブランドとして通っているマツダですが、実際のところ節目節目で「国民車」と呼べるような大ヒットモデルをコンスタントに出しています。ファミリア(5代目以降)、デミオ(先代)そして最近ではもっぱら『CX5』と『CX8』の二枚看板。どちらもコスパ抜群の堅実なファミリーモデルですけども、マツダにとっては渾身のフラッグシップSUVなわけで、なかなか「全方位的」に気が利いたモデルになっていると思います。いいとこたくさんあるし、CX5はとうとう北米輸出15000台/月を越えてしまい、T大統領の横暴に怯える日々が始まっていますが・・・。


真面目✖️哲学 ですかね・・・

  何で4番手以下のマツダにチャンスが回ってくるのか!?それはトップ3の仕事が雑だから。トヨタも日産もホンダもフラッグシップでは真面目なデザインをするくせに、下位のモデルに対しては「これくらいのコミカルなデザインでいいでしょ」と勝手にユーザー層を想像して子供っぽいモデルを作ったりしている。もちろん同じように真面目に作られているスバルのアウトバックや三菱のデリカD5といったモデルもあるけども、その中ではCX5&CX8が多くのユーザーにとっては非常に選びやすいと思う。

CX5を研究しろ!!

  CX5&CX8にも色々と死角はあって、C-HRはCX5を完全に研究したトヨタの作戦勝ちだったと思う。マツダの得意技を潰しにきたとしか思えないアピールポイント・・・「サス(フラット感)」「ハンドリング」「存在感のあるデザイン」。大ヒットした初代CX5から5年乗り換え時期を迎えたユーザーを根こそぎ持っていった(ついでにヴェゼルも)。CX5ユーザーの中にはトヨタ・アレルギーという人もいるので、CX8はそこそこの数のユーザーを譲り受けることができたでしょうけども。

やっぱり上手いよなー・・・

  CX5が世界でウケていて、その「長所」をさらにわかりやすくしたのがC-HRだと思います。まだ世界的なヒットにはつながっていないですけども、日本では二代目CX5の出鼻を挫くことに成功しました。今やプリウス並みの『50万台級モデル』に成長し、SUV世界一に手が届いているCX5にとって日本市場の売れ行きなんてどーでもいいし、生産力にも限界があったわけですが、C-HRが国内市場で、上記の理由でドカンと売れたのは事実。なんで急にトヨタがこんなコンセプトを打ち出してきたのか?最初から大いに違和感があったですけども、最近のトヨタは「殻を破る」ことに注力したモデルが多いですし、このC-HRだけでなく、86やカムリも・・・見事にマツダ車のエッセンス/アイディアをうまく吸収している。そういう意味では「トヨタらしい」クルマなのかも。


マツダシャシー&マツダユニット

  C-HRだけでなく、CX5を飛躍させたようなモデルが今年は続々発売されるらしい。すでに日本での販売価格(450万円〜)も決まったジャガーEペースは、ジャガーランドローバーが大切にしている「マツダC1プラットフォーム」の発展型シャシーを使ったミドルSUVです。レンジローバー・イヴォークと同じ設計だけれども搭載エンジンは不明です。横置きエンジン車のイヴォーグには、今もマツダ設計の『MZRターボ』(2.0エコブースト)が載っていますが、縦置きジャガーの直4ガソリンターボはすでにロングストロークの「インジニウム」に置き換わった模様。そして横置きのEペースにはどっちが載っているのか!?

MZRの感動を再び・・・

モーターファンの「ワールドエンジン・データブック2017-2018」という本があるんですけど、これが酷い本で日本メーカーとドイツメーカー以外の記載は結構デタラメ。ジャガー=ランドローバーに2種類の2.0L直4ガソリンターボがあることも曖昧だし、「インジニウム」のボアストロークにも、マツダファンにはおなじみの「87.5×83.1」が記載されてます。これが英語版のウィキのデータや「輸入車ガイドブック」の表示「83.0×92.4」と真っ向から食い違います。

スポーツエンジンはいいよなー

ジャガーのHPにはボアストロークまで記載がなく判断ができないですが、すでに250ps版(475万円)と300ps版(600万円!!)が登場しているので、横置きの「インジニウム」が正解なのではないかと思われます。しかし引っかかるのはイヴォークに使われている『HSE』や『ダイナミック』とかいうグレード名が、ジャガーで初めて採用されていること。もしかしたらMZR300ps版ターボが新開発されているのかも。MZRターボは2.3L版が「マスタング」で使われて300psオーバーになっていて、もともとレースにも使える強固な設計だったので、イギリスの小資本メーカーに供給されピュアスポーツカーにも使われていて、モーガンやケータハムにも「87.5×83.1」(マツダ製MTも採用)が登場したり、ジネッタやラディカルといった本格派も使ってます。

CX5ガソリンターボも期待したい

さらにAERというイギリスのエンジン供給サプライヤーはその名も「MZR-R」というユニットをやはり「87.5×83.1」で作っていて、有名なところでは北米インディカーレースのサポートプログラム「インディ・ライト」に供給されています。こんなバリバリのエンジンをスライドドアを備えたミニバンに搭載していたクレイジーなメーカーがあった!!ってのはスゲー。それだけ素性がいいエンジンなのだから、市販モデルでも限界性能をさらに高めてほしい。イヴォークには240ps版が投入されていますが、まだまだ『MZR』はイケるんじゃないかと・・・。

CX5、Eペース、イヴォーク華麗なる一族

ちなみに横置き化されブーイングが酷かったらしいBMW・X1ですが、MINIシャシー用に使えるユニットが現状では231psまでしかないらしい。ただし25iの車重は1660kgなので、イヴォーク(240ps)やEペース(300ps)よりは150kgも軽いです。そんな「X1・25i」の価格は605万円〜なので、より刺激的な走りを楽しむ為の「ジャガーEペース」という選択はアリだと思います。まとめるとCX5のユーザーがぼんやりと頭に描くハイスペックな「マツダスピードCX5」が600万円で実現してますよ!!マツダシャシーで、もしかしたらマツダエンジンですよ!!って話です。マツダシャシー&エンジンでデザイン秀逸なイヴォークが異例の大ヒットしたのも納得。

BMWはやる気があるのかなー

さてC-HR、Eペースに続いて、CX5の動力性能のやや不満を持つ人々を掻っ攫って行きそうなのが、BMW・X2です。X1は3シリーズほど新古車価格は崩れておらず400万円は維持していましたが(FMC直後なので当たり前ですが)、売り上げはやや伸び悩んでいるようでやはりエンジンの格落ち感が苦しいところでしょうか。X2はX1のハイスペッククーペ版で、例えば184psの20iしか設定がないX3に対して、直6ユニットも用意されているX4のように、何らかのハイスペックなユニットが用意されるのではないかと思います。何も無しで「X2・25i」が650万円ってほど無策ではないはず。

CX5の壁を超えられるのかなー

最新のカーセンサー見ると370万円でメルセデスGLAの未使用車(全車レーダーパッケージオプション付き)が10台以上出てますけど、なかなかの「レッドオーシャン」になってきた日本のSUV市場で勝ちたかったら、CX5を徹底的に研究しろ!!3008はプジョーのシェア拡大に貢献しているようですが、SUVがないからダメだったと言われきたVWのティグアンは完全に日本市場をナメてましたね。250万円でも苦戦しそうなのに363万円〜って売れるわけねーよ。T-ROCというアウディみたいな質感の新型SUVが年内にも日本導入されるみたいですが、欧州での販売価格から推測すると450万円前後らしい。1.5LのVWが、1.6Lのメルセデス(オプション付き370万円でバーゲン中)より高いってもう日本のユーザーには意味わかんないって!!T-ROCには後からハードトップのカブリオレが追加されるらしいですが、これなら選ぶ人もいるだろうけど・・・。
posted by cardrivegogo at 03:30| Comment(0) | CX8/CX5/CX3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月25日

マツダもいよいよ300ps時代に突入するのかな!?



新型モデルなしのマツダの2018年

  CX8が快走中のマツダですが、せっかくのいい流れ出るけども、次の新モデルが1年後ってのがちょっとツラいですね。BMW・M/アルピナやメルセデスAMG/ブラバスのようにスポーティ&ラグジュアリーなコンプリートカーを用意してくれる専属チューナーでもあれば話題も尽きないとは思うけど。せっかく「世界に革命を起こすべく」気合を入れて開発された、年に1台がやっとの数少ないマツダ・モデルなのだから、「マツダスピードCX8」みたいなコンプリートモデルを追加して、さらに『GT』『GT・S』『スピリットR』とか毎年新グレードを追加して行けば、とりあえずマイナーチェンジくらいまでは話題性が保てるのでは!?


もっとスポーティ感が欲しい

  CX8のハイチューン版として、2.5Lガソリンターボで300psが『GT』、GTを50ps程度高めたものが『GT・S』、さらにマイルドハイブリッド&400psバージョンが『スピリットR』。もちろん売れるわけないですけども、日本メーカーが400psの3列SUVを作った!!ってだけで話題性は十分ですし、もし700万円くらいの価格だったら「これはお買い得だ!!」となるでしょうし、たとえ900万円で高くてなかなか買い手はないかもしれないけど、「究極モデル」だけを欲しがる人も少数だけどいるでしょうし、何よりも320万円のベースモデルが非常に安く感じられる効果は確実にあるはず(もともとコスパは抜群だけど)。


話題性を求めるならば・・・

  コンプリートカーは他のモデルでもどんどんやったらいいけど、やはりデミオではなくてCX8みたいな上級モデルでやらないと意味ないと思う。マツダの担当者にとっては「売れなくてもいい」コンプリートカーの仕事なんて勝手がわからないかもしれないけどさ。それでもユーノスコスモとか作っちゃう企業文化なのだから、案外適性は高いのでは!? アテンザも『GT』『GT・S』『スピリッチュアルR』と複数のコンプリートカーを限定モデルではなくてカタログモデルとして設定して初めて「一流」ブランドの仲間入りを果たせるのでは!? ドイツのプレミアムな3ブランドとジャガー、キャデラック、ボルボ、アルファロメオなどは「グレードありき」な商品展開をしています。マツダも遅かれ早かれこのトレンドに乗っかる必要はあるだろうし、これを避けていては、どう頑張っても「プレミアム」は成立しないのではないかと思う。例えばあれだけプロダクトに力を入れているシトロエン(から分離した)『DS』は、グレードビジネスを回避したことで、いまいちクルマの価値が市場に伝わりきっていないです。


北米向けのマーケティング

  2002年の大幅な排ガス規制に至るまで、日本メーカーのトレンドは看板モデルの最上級グレードは280psにするのが当たり前でした。トヨタと日産から直6エンジンが消えてもなお、排気量を増やしたV6で300ps前後を維持しますが、マツダはリーマンショックを境にこのトレンドから離脱。三菱もエボ終焉から3年あまりが経過します。マツダ、三菱といえば北米市場がいまいち掴めていない「惜しい」メーカーです。マツダより北米で売れてる日系メーカー4社は、レクサス、インフィニティ、アキュラでパワフルなモデルを出すビッグ3と、北米向けにはMTのWRX・S4を用意するなど積極的なスバル。


マツダの北米戦略

  同じくドイツブランドも北米向けにハイパワーが自慢の「グレード」展開をしています。アウディ分を除いた、VWブランド車のみの販売では、いよいよ来月にでもマツダと立場が逆転するか!?というくらいに売れてない。それでも必死にゴルフに「GTI」「GTIクラブスポーツ」「R」といったグレード分けをしています。露骨なグレード分けをやっていない北米トップ12メーカーのはマツダだけ!?いやいや北米マツダには「MAZDA3(アクセラ)GT」をいう日本では売っていない秘密のモデルがあります。2.5L自然吸気エンジンを積んだだけですが・・・。

いよいよ40,000ドル台に突入!!

  MAZDA3(アテンザ)にも「GT」グレードが、ありますが2017年モデルでは2.5L自然吸気ユニットのままで30,000ドル台の価格設定です(Cクラス、3シリーズと同じ)。まだ本格的に生産が始まっていないようで、販売価格も明らかになっていない2018年モデルは227psの2.5Lターボが追加されるようです。いよいよ30000ドル台後半の価格まで到達するのか!?出力は余裕のある排気量でフォルクスワーゲン・パサートの2Lターボ車のスペックを意識しているようです。アルテオンの2Lターボ280psがまだ北米上陸していないので、マツダもあまり無茶なハイチューンはせずに、既存の6ATのトルク容量の範囲内で抑えるようです。

VW基準はやめた方がいい

  マツダの都合を考えれば、妥当なんでしょうけども、ユーザーに「エモーショナルなマツダ」を印象づけるには、その常識的判断をぶっ壊すくらいの気合が欲しいですね。日本車が海外市場で成功してきた例を見れば、アメリカ車やドイツ車とは一線を画した大胆な発想こそが大事だということはよくわかっているはず。完全に落ち目の北米VWをベンチマークする消極的なクルマ造りじゃファンは増えない。

6気筒は必要か!?

  北米で活躍する日系4社は全て6気筒ユニットを持っているけど、現状のマツダにはないです。4気筒と電動ターボがあれば300ps、400psは十分に出せる時代なので、マツダも来年には本格的な北米戦略ユニットを仕上げてくるとは思います(特許を取ったトリプルチャージャーを使用!?)。その前に手持ちの2.5Lターボを350psくらいにハイチューン化したユニットを、アクセラ派生の専用ボデーを持つスポーツクーペみたいな企画があったらいいと思います。マツダ版のアウディTTやプジョーRCZみたいなAWDスポーツカーです。メルセデスA45AMG(720万円)やBMW・M2(802万円)が大人気だったことを考えれば、案外マツダにとって一番楽に与するジャンルだと思います。

シェアが奪えないならやめた方がいい

  メルセデスは367psのA45AMGをデチューンしたA35AMGなるモデルを用意しているらしい。BMWもM2以外に、M240i、M140iと複数のバージョン展開で、どれも注目度は高い。TTもRCZも中古車価格は高止まりしていますし、MT装備になればプレミアです。「魁コンセプト」のデザインから推測するに、次世代アクセラにはかなりスポーティに振ったモデルを用意したいようです。あの5ドアスタイルはかなり洗練されていましたが、敢えて車高を下げて2ドアボデーにしてホイールベースを短縮した非日常な走りをするモデルを作ってもいいんじゃないかと。メルセデスやBMWをCセグ/Dセグから駆逐してこそジャパニーズ・スポーツカー・ブランドと言えるのでは!?



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2018年03月21日

アテンザワゴン に 日が当たる!?

欧州向けアテンザワゴン

  改良アテンザ。欧州での展開がイマイチだなー。バズられていない。セダンやワゴンの時代はやっぱりもう終わってんのかなー。ジュネーブモーターショーでは、スバルから次世代レヴォーグのプロトモデルと、ボルボから発売間近の新型V60が登場してますけども、どちらもテーマは「ユーザーに訴える作り込み」にあるようで、基本スタンスはプレミアムブランドの『さらに上』くらいを目指した意欲的な設計が予想されます。V60はすでに詳細が発表されていて、直4のFFベースであることはマツダと同じですが、S90/V90と同じプラットフォームということで、エアサスオプションもあるダブルウィッシュボーンがフロントに配備されます。マツダがGJ開発時に断念した設計をボルボに先にやられたな・・・。

ワゴンの売り方

  SUVが飽和気味になってきたから、変化球としてワゴンが売れるってこともあるかもしれないですが、SUVブームを超える規模のワゴンブームが突如訪れるという状況はちょっと想像できないです。ただし諸条件が揃った一部のジャンルにおいては、SUVを軽くあしらうワゴンは十分存在しうると思います。単純にSUVよりも速く、ハンドリングも良い、例えばアルディがその昔に作っていた2ドアクーペの『クワトロ』のスポーツイメージをそのままワゴンボデーで受け継いでいる『RS4アバント』のような、実用面だけでなく、スポーツ走行へのストイックさでユーザーにアピールできれば、あらゆる条件はワゴンに分がある。

ワゴンはSUVに勝てなくなった

  2018年に快走しそうな予感が漂うCX8は、SUVの実用性という魅力がユーザーによく伝わるクルマになったと思いますけども、ワゴンボデーでこのCX8を超える「実用性」は、まず表現できないと思います。ボルボのV90は逆立ちしてもXC90にラグジュアリーな居住性では勝てないように、アテンザワゴンがCX8よりファミリー層にウケる状況はまず考えられない。立体駐車場という制限がなければ、とりあえずアテンザワゴンを選ぶ理由が見当たらない。そもそもワゴンとSUVの関係は、すでにスバルが北米向けにレガシィツーリングワゴンの代わりにアウトバックを成立させた経過から考えても、ある程度の結論に達したことかもしれません。

選ばれるクルマ

  ボルボもどうやってV90とV60といったワゴンを売りさばく(ブランディングする)かに頭を悩ましているようですが、フロントサスを変えたり、T8というハイパワーユニットを積むグレードを標準で設定するなど、モデルに「深み」を与えて市場に刺激を与えています。SUVとは違う「選ばれる要素」を作ろうと奮闘しています。コスパを考えればアクセラやデミオに流れ、ラグジュアリーに関してはCX8がベストというマツダラインナップの中で、やはりアテンザセダンのビッグマイナーチェンジモデルが目指すべきなのは、コスパ、ラグジュアリー以外の用途でマツダで最も選ばれるクルマになることじゃないですか。

マツダの魅力

  どうやればアテンザ・ワゴンに特定の指名買いが入るようになるのか!? そもそもマツダ車販売の基本は指名買いなんです。そういう意味ではメルセデスやBMWと同じ何ですけども、この2ブランドのようにブランド内のどのモデルであっても指名買いが入るという恵まれた状況とまでは至っていないです。マツダという「不完全なブランディング」の中で、デミオ、アクセラ、CX5、CX8といったモデルは実用性において選ばれる要素がある。デミオはBセグ最強レベルの衝突安全性を持ってますし、アクセラは同じくセグメントのトップでかつ価格も手頃。CX5、CX8もそれぞれセグメントのライバルがラグジュアリーを売りにしているレクサスやアウディに対しても互角以上にわたりあっているので売れているのも納得。

400ps版アテンザワゴン

  それではアテンザ・ワゴンはどーしたらいいのだろう。クルマ好きがわがままに考えた一つの理想形ですが、マイナーチェンジと共に2.5Lターボを搭載して、当面は世界もびっくりの400ps版のみとして販売してみてはどーでしょうか。500万円くらいで売れば、そこそこ台数は出るんじゃないか?通常のアテンザワゴンよりも利益率を3倍くらい高く設定しておけば、月に100台売れるだけで、現状のアテンザセダンよりは確実に利益は出ます。もし400psを400万円、つまり1ps=1万円という90年代的なミラクルな価格設定が実現したならば、マツダへの賞賛が集まるはず。

2.5Lターボ導入が遅かった理由

  マツダは数年前に2.5Lターボを完成させていますが、市販モデルで搭載されているのは北米専売のCX9のみで、年末と年明けになって、北米向け、欧州向けのMAZDA6(アテンザ)にも搭載されるとアナウンスされました。なんでアテンザへの搭載がこんなにも遅いのか!? そこで思いつくのがGJアテンザの基本設計に不備があるのではないか!? 250ps級のユニットは北米向けのCX9やCX8に使われるシャシーならば問題ないのでしょうが、アテンザ&アクセラに共通で使われている現状のスカイアクティブシャシーではエンジンにあっさり負けてしまって、十分に魅力を発揮できないという判断があるのかもしれません。2年近くが経過してやっとアテンザのシャシーを見直して、2.5Lターボの280psでも十分に立ち回れる改良シャシーが完成したようですが・・・。



マツダの判断

  GJアテンザは、大前提としてアクセラとシャシーを共通化してしまった。これが運の尽きだったと、マツダ内部では後悔の声が挙がっているかもしれません。2012年かそれ以前の段階で、CX5が売れることが十分にわかっていれば、おそらくアテンザは専用の設計が用意されたのでは!? もちろんマツダの選択は尊重されるべきであり、マツダにも色々と深謀遠慮があって、アテンザ専用プラットフォームに十分な価値が見出せなかったんでしょうね。『500万円のアテンザが売れないならば、シャシーを作る価値はない』という判断基準が大前提ならば、リーマンショック直後のマツダは見送らざるを得ない。

500万円は可能か!?

  しかしアウトランダーPHEVなど、性能だけで500万円に到達しているモデルも出てくる。FRのプレミアムという王道500万円コースを進んだレクサスISやスカイラインは成功したとは言い難いけど、FFベースの大衆ブランドのプラットフォームのままで、以前では不可能だと思われていた、400万円、500万円にも耐えられる「商品力」が得られるようになってきた。ヴィッツのGRMNモデルも400万円オーバーで売られる。中型モデルで400psを出せば、500万円でも絶賛されるでしょう。アウディ、スバル、ボルボがワゴンのブランディングにおいて500万円を見据えるという「同調圧力」を打破するワゴンの売り方はとりあえず思いつかない。






posted by cardrivegogo at 08:08| Comment(0) | GJアテンザ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月16日

ロードスターRF と MINIコンバーチブル の選択



30年後の自動車


  あと30年もしたら、世の中は本当に全てのクルマがEVになってしまうのだろうか!?いやそんなことは起こらない!!・・・みたいな下りの文章は、去年あたりからいくつも読みました。マツダは「自然エネルギーによる発電が本格化するまで内燃機関はやめない!!」とカーメディアに散々にアピールしたらしく、島下さんが年末に発売した本の中でマツダのデータをそのまま流用して熱く語ってたなー。完全に洗脳してる。

1989年は正しいのか!?

  NAロードスターが生まれて今年で30周年ですけども、NAもNDもにたような設計だとマツダはアピールしてたね。30年前のコンセプトは今でも「最強」の選択肢です!!という社是で本当にいいのだろうか!? しかし同じ1989年に生まれたトヨタ・セルシオの後継モデルのレクサスLSも、昨年に大きなイメチェンのFMCしてV8エンジンからやっと決別したばかり。やはり同じ1989年に生まれたレガシィツーリングもレヴォーグに車名こそ変わりましたが、水平対向ターボに縦置きAWDの伝統を守り続けています。果たしてND、新型LS、レヴォーグは今を生きる人々に刺さっているのだろうか!? バブル世代かそれより上の年代にしか受け入れられていないのでは!?

伝統は裏切らない

  もし1989年のコンセプトが完璧だとするならば、30年後もセルシオの後継とされるフラッグシップは4ドアのまま存続しているでしょうし、レヴォーグもロードスターも今とほぼ同じようなシステムのまま残るでしょうね。マツダもロードスターのレストアサービスを継続しているのだろうか。それとも次の30年でトヨタもスバルもマツダも大きく世代交代して、全く違うクルマが作られ始めるのだろうか!? レクサスLSとクラウンの地殻変動にはちょっと注目したいところ。それとは別に、30年を余裕で生き延びたロードスターは日本の自動車産業史においても屈指の名車シリーズとして語り継がれると思うので、NDロードスターRFでも購入して、これからの30年で大切に乗り継いでみようかなという気もする。

ざ・オープンカー

  ロードスターRFは、325万円の『S』から374万円の『RS』までありますけども、オープンルーフに加えて、2L自然吸気エンジン搭載で高速道路も楽々走れるスペックを考えると、使い勝手も良いですし、価格設定も絶妙です。ひと昔前ならばゴルフカブリオレ、プジョー208、308や日産マーチにも限定でオープンルーフのモデルがありましたけども、今では300万円くらいの気楽な価格で買えるのはMINIコンバーチブルくらいになりました。こちらは『クーパー』が348万円、『クーパーS』が410万円となっていて、ちょっと悩ましいくらいにロードスターRFといい勝負かも。買うならどっちがいいのかな?

名車と開発者

  30周年のロードスターに対して、MINIは1959年に発売されたので、さらに30年先輩です。その長い歴史の中で、ホンダと提携しようが、BMW傘下になろうが、そのスタイルは変わらず保存され60年ってのはすごい。普遍的な魅力って奴ですね。ロードスターもMINIもそうですが、長い年月を生きたモデルってのは、とことんファンになってしまう人がたくさん生まれるのもわかる。伝統を守りつつ、魅力的なモデルを価格も考慮して売り続けてる。メーカーも大変です。そして開発者のアレック=イシゴニスと貴島孝雄も・・・写真で見るとなんだか似ている気がする。

プライドとパッション

  (86開発者の)トヨタの多田さんが貴島さんに「スポーツカーの経営承認、どうやって取っているんですか?」と訊いたらしい。それに対する貴島さんの返答が「メーカーのプライドと、エンジニアのパッション、収益は後からついてくる、これがスポーツカーに欠かせない原動力だ」だって・・・ほぼトヨタに対する嫌味ですね。そしてそれはブーメランでもあって、今のマツダに「プライド」と「パッション」はあるの!?

ポルシェよりピュア?

  ガレージ付きの家を買って、ロードスターRFとMINIコンバーチブル・クーパーSの2台体制のカーライフなんて想像しちゃいます。暇さえあれば暗いうちから出かけて行って、朝焼けの林道を独り占めするのが好きな「プロムナード派」の人には満足度高そう。その日の気分によってFFとFRを乗り分ける。どっちも走りは刺激的だけど走りの種類が全然違う。アバルト595とアバルト124スパイダーを両方持っているみたいなものかも。595よりクーパーSの方がどっしりとしていて落ち着いて走れるけど、踏めばバカみたいにスライドしてくれるMINI。走りに関しては、RFの方がだいぶおとなしい印象です。

デミオではない

  ロードスターとMINIコンバーチブル。ある意味で、「プライド」と「パッション」があるなら、今後も絶対に混じり合わないでほしい2台かも。それぞれにFFとFRの特性を生かした設計の狙いが素人にもわかるから楽しいです。よくMINIはデミオと比較されますけども、やはりデミオは設計上の制約が多すぎますね。まず着座位置だけでも、MINIやロードスターとはだいぶ差がある。あとはハンドリングの作り込みも当然ですが、あまりトリッキーなことはできない。走る・曲がる・止まるの限界性能はMINIよりもデミオが確実に優れているし、高速道路での巡行性能もデミオが完全に上なのはよくわかるんですけど、「実用」のクルマってのはイマイチ所蔵したいとは思わないですね。

「感性」のものづくり

  メーカーが自由人なユーザーを求めて、遊び心満載で作ったモデルだったり、GGやGHアテンザのように欧州のど真ん中で、一流ブランドを相手に主役を張れるくらいに「エクセレント」なモデルは、貯金叩いてでもほしいと思うんですけどね。実際にそういうモデルは結構たくさんあります。スイスポ、86/BRZ、アルファロメオジュリア、BMW4シリーズグランクーペなどなど。すっかりSUV屋になってしまったマツダですが、アクセラやアテンザといったアメリカ市場で「CAR」に分類されるモデル(CX5などは「TRUCK」)をぜひこの領域に押し込んでほしい。まあ簡単なことです。アルファ147のようなアクセラと、アルファ156のようなアテンザ。それに「ツインスパーク」のようなユニットがあれば・・・。




posted by cardrivegogo at 04:04| Comment(0) | ロードスター/RX7/RX8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月15日

アテンザにガソリンターボ国内投入の噂




やっぱりディーゼルはダメなのか!?
  もう欧州ではディーゼルは売れない!?という見通しが主流になりつつあるようで、イギリスの労働組合がフォードにディーゼルエンジンの生産をやめて、EV用のユニット製造を始めるよう要請したらしい。もう3年くらい前に、欧州向けにDEを作っていたスバルとホンダが欧州新規制(ユーロ6)に適合する新型エンジンの開発を断念。トヨタも欧州向けオーリスに搭載するエンジンの開発をせずに他社(マツダからの予定がBMWに変わる)からの供給で賄いました。

マツダ以外の日本メーカーは否定的な姿勢
  マツダ以外の日本メーカーがことごとく撤退。スズキも2気筒のマニアックなディーゼルを自製しましたが、欧州やインドで販売する主力のディーゼルはフィアットから供給を受けています。ルノー日産三菱は、欧州拠点でディーゼルを製造中ではありますが、日本メーカーをトータルで見ると、ディーゼル離れという状況は数年前からすでに始まっています。マツダもとりあえず「ユーロ6」を突破するディーゼルを作ってからは、年次改良向けのアップデートや細部の変更こそありますが、レパートリーをこれ以上増やすことはしないようです。

誰かディーゼルの未来を教えてくれー!?
  ぶっちゃけディーゼルってどーなの!?・・・という疑問にハッキリを答えを言ってくれる人が、クルマのレビューを書く人の中にはいない。ほんの3年くらい前まではカーメディアも一般メディアも次世代ユニットとしてディーゼルを大絶賛していたのになー。VWやBMWにまつわるディーゼルの疑惑で、一気にトーンダウンして今ではもう全てを見失っている。いや最初からディーゼルのメリットなんて何もわかってなかった、もしくは単に欧州ブランドの動向にシンクロした意見を述べていただけというべきか。マツダがアクセラにディーゼルを搭載して「これが今のMAZDAのスペシャル仕様です!!」とアピールしたけども、Lパケのみの300万円というバーゲン価格(ディーゼル&Lパケお試し価格)が全く受け入れられませんでした。

BMWのダンピングがエグい
  燃費が良くて、加速が良くて・・・商品力はバッチリのはずだったのですけども、マツダの日本でのディーゼル販売に先鞭をつけてくれたBMWが先に腰砕けになってしまったのが痛い。2年前の騒動以来、BMWの国内販売が芳しくない。ガソリンエンジンは「中折れ」で、ディーゼルエンジンは「粗雑」で、どっちのモデルもイマイチ売れていないようでして、最新のカーセンサーエッジを見ると、未使用320d(ワゴン/セダン)が290万円、未使用118dが260万円で投げ売り状態。しかも東京都のディーラーに在庫が山積み。これではアテンザもアクセラも売れなくて仕方ないよな・・・。

国内市場を浄化しないと・・・
  「悪貨は良貨を駆逐する」じゃないけど、ク◯エンジン搭載車が売れなくなってダンピングした結果、良質なエンジン搭載車がダメになるってパターンにはまっているのかな。やはり眼に余る「ドイツの詐◯ブランディング」は徹底して弾圧する必要があるかも。これ以上好き勝手やられると健全な自動車産業と技術が失われてしまうし、そんなク◯ブランドを推奨するカーメディアと、ブランド名だけで見聞せずに買ってしまうダサいオッサン達にも厳しい目を向けなければと思います。

GJアテンザの生き残り策はあるの!?
  VWディーゼルはSCR触媒を乗せているのでBMWほど悪質なダンピングはできないんじゃないか?という予測もありますが、同じSCR派のプジョーシトロエンのHDiもびっくりするくらい安い。320dが290万円なのに対して、508GTの未使用車が270万円って・・・。508GTはFFですけどフロントがストラットではなく、『GTグレード』ゆえにDWBに格上げされているんです。余談ですけども、GJアテンザにも格上げ版を作って欲しい。2.5Lターボがもしかしたら秋に日本でも発売するかも?という怪しげな報道も先日ありました。2.5Lパケが330万円で、AWD化で20万円?、ターボ化&ハイスペック化で30万円?を見越すと380万円前後ですけども、サスのアップグレード(DWB化)込みで398万円なら買うよ(もちろん試乗していい感じだったね)。

マツダHPに晒されたクレーマー(もちろん常識の無いオッサン)
  マツダの公式HPのお客様の声で、やたらとGJの欠点をあげつらっていた人がいましたけど、なぜかあの粗悪なハンドリングのタッチは不問でした。こんなユーザーばっかりだったらどんどんアテンザはヘンなクルマになるだろうね。「フラッグシップなのにリアワイパーがない!!」とか言われても開発者は困ってしまうだろうよ。リアワイパーを付けているような意識が低いメーカーのクルマなんて絶対に買わない!!が当たり前の意見だと思っていたので、びっくりしましたー・・・。マツダ広報部も意地悪いよな・・・完全にアホなオッサンを晒し者扱いだよ。

アテンザ2.5G-Tが日本にも誕生しそうな流れ!?
  さてディーゼルですが、マツダは商用車以外の需要を視野に入れてスカイアクティブD(4500rpm化)を作り、欧州メーカーが3000rpm→4000rpm→4400rpm(BMW)とじわじわディーゼルの商品価値を上げてきました。VWの最新バージョンだというパサートTDIの2.0TDIユニットは4000rpm止まり。それでもVWはパサートにはコスパに優れたダウンサイジングターボと、重量級車両を使いやすくするディーゼル。そして気持ちよく加速させたいユーザーには280psのハイスペック2Lガソリンターボを使ったアルテオンを用意しており、いつの間にやらアテンザや3シリーズよりもDセグラインナップが充実しているなー。





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2018年03月14日

VWディーゼルが日本で発売・・・また面倒を起こすなよ。




VWのディーゼル・・・もう迷惑かけるなよ。

  MAZDAにとっては嫌な思い出しかないですけど、VWのディーゼル・パサートTDIが日本に導入されました。とりあえず2グレードでハイラインが500万円、下のグレードが430万円だそうです。343万円〜のアテンザXDはだいぶナメられてますね・・・。早速K沢というジャーナリストが某有名雑誌でディーゼル騒音チェックなるものをやってました。2年前にメルセデスが刷新したDEは相当に静かな印象ですが、車外からアイドリングノック音の測定結果は、『アテンザXD<E220d<<<<<パサートTDI<BMW523d』といったところで、MAZDAの方がメルセデスより少しだけ静かみたいです。相変わらずなBMWディーゼルに対して、パサートはいくらか優位ではありますが、マツダ、メルセデスのディーゼルとは静粛性の基本性能で大きな差があるようです(日本メーカーでは絶対にこれだけの差は放置しないけどな・・・)。


メルセデスは何かと優秀

  やっぱりメルセデスってメーカーは良い製品を作るための努力を惜しまないのですね。昨日の長ったらしい投稿にも書きましたけど、1982年にCクラスの前身モデルである190Eが発売され、世界初のマルチリンクが使われました。190Eはメルセデス初のDセグ車で、この技術的優位を引っさげてBMWの牙城である3シリーズに攻撃を仕掛けます。それに対して8年の歳月を要しますが、BMWも1990年に発売の3代目3シリーズ(E36系)にマルチリンクを使い応戦して、侵略を防いだらしい。


日本とドイツの生き残り戦略

  90年代にマルチリンクでしのぎを削ったメルセデスとマツダが、今ではディーゼルエンジンの静粛性で他のメーカーが全く近づけないくらいのハイレベルな競争をしています。ディーゼルだけでなく、ガソリンエンジン分野でも、メルセデスのリーンバーン技術とマツダのSPCCIの2つが完全に内燃機関の未来となっています(トヨタやスズキは吸排気で頑張っいて、日産は圧縮比を変えるヘンテコなエンジン作ったけど)。


結論・・・マツダは高級車を作るしかない

  さらにこれからの高性能車ユニットの主流の過給システムになりそうなのが、メルセデスの「EQターボ」とマツダが特許をとったとされる「トリプルチャージャー」。マツダは2019年に実用化されるようなので、まだなんとも言えないですが、予定通りに全部を実現して、そのポテンシャルを全てブランド力へと還元しようと意図するなら、その受け皿である自動車本体でも、メルセデスを撃破するくらいの『破壊力』のあるモデルを順次投入して一歩一歩ステージを上げるしかないですよねー。


メルセデスが偉大な理由

  日本で見かける現行のメルセデスは、Cクラス、CLAクラス、Aクラスが主流ですが、やはりメルセデスの本隊は『Sクラス』『Eクラス』『SLクラス』。この3台がそれぞれのジャンルでライバルを圧倒しているからこそ、メルセデスは世界的な名声を得ている。トヨタ、GM、VW、ルノーがグループ合計で1000万台売っていても、特定のジャンルでは全く相手にならない。レクサスが新たに『LS』と『LC』を送り込んだけども・・・、もちろんどちらもメルセデスに対峙するにふさわしい実力を持っていると思いますが、両者の立場を逆転するほどの「インパクト」はどうかな。先代クワトロポルテ、初代ヴァンテージのような「選ばれしクルマ」のオーラは感じないです。


マツダならできる!?

  それじゃ世界のどのメーカーならば、先代クワトロポルテや初代ヴァンテージの再現ができるのか!?・・・そりゃマツダでしょ。東アジアのSUV屋でも当面は十分に儲かるのかもしれないけどさ。これだけ情報化が進んだIT/IoT時代において、最終的に生き残って行くのは『独占』を成し遂げたメーカーだけ。失礼かもしれないけど、これからのMAZDAは、VWとかBMWとかアメリカでディーゼルゲート事件の渦中に落ちるような脇の甘い三流メーカーなど相手にしている場合ではない。MAZDAがスカイDを出して6年近くが経過したけど、未だにディーゼルのアイドリング騒音のギャップすら埋めることすらできないメーカーから学ぶことなんて何もない・・・。


バブル期のマツダは間違ってはいなかった

  MAZDAがこれから「アマティ」を召喚し、待望の1000万円級サルーンを作り『Sクラス』に挑み、アテンザをFR化してまっしぐらに『Eクラス』に突撃し、ロータリー搭載のスーパースポーツで『SL』のシェアを奪う。これを聞いて多くの人が「MAZDAは何を考えているんだクレイジーだ!!」と思うだろう。マツダの計画はうまくいかない・・・という予測は20世紀ではごくごく常識だったかもしれない。実際にマツダはバブル期にこれと同じようなことを実際に計画して恥ずかしいくらいの大失敗をした。


21世紀だから可能なんだって

  21世紀になりすっかりIT/IoTが身近な時代になった。それに伴って自動車メーカーの予測が大きく外れるような出来事が日増しに増えているように感じる。アテンザやシビックは想定の数倍、数十倍のレベルでMT車が売れたらしい。トヨタ86はなんであんなに売れたのか? これに関する一つの仮説だけども、某動画サイトでは90年代に熱狂的な人気を誇った自動車アニメの動画が全編見られる状態になっている。不正アップロードは決して良くないことだけど、現状では漫画やDVDを購入する必要なく、多くの若者があのプロパガンダアニメからわかりやすくクルマの魅力が伝わると思う。その結果AE86やRX7の馬鹿げた中古車価格になったり、日産や三菱が不当に嫌われたりするのかもしれないが・・・。


誰でもコストフリーでクルマの情報が得られる

  20世紀には考えられなかったことが起こっている。例えばテレビ神奈川(TVK)は公式で「クルマで行こう」という番組を某動画サイト経由で流している。さらにプロアマ問わず多くの自動車ユーチューバーが活躍している。個人的なお気に入りは@竹岡さんAまーさんBSUKUKI寺尾C河口さんDM’sおさぴー・・・理由は、@笑顔が素敵な女性と車内トークはハッピー A勉強になる B熱意 C真面目 Dウケるーってところかな。色々な魅力を持った人がクルマへの愛を語るところなんてさ、20世紀ではまず見られなかったわけですよ。それが寝る前の時間や通勤時間に見られる。もうこれだけあれば十分。世の中が案外簡単に変わる素地ができていると思う。ビットコインで不相応なクルマを買った人もいるんじゃないですか!?


大きな岩も動くんじゃないだろうか・・・

  ファンを集めたメーカーは安泰だけど、やらかしたメーカーは再起不能になる。あれだけ信者を集めたVWゴルフとMQBも、2018年の今となっては完全に神通力を失った。果たしてスカイアクティブは6年経ってどれだけファンが増えたのか!?まだ結論するのは早いかもしれないけど、第二世代ではもっとドラスティックな展開に持ち込んで、あのメルセデスを飲み込むことも、マツダとしては案外に想定の範囲内だと思う。だってあのコンセプトカーのデザインの完成度ですから・・・。


↓最初から技術的アドバンデージを何も積まなかったGJはもう廃止でいいのでは?






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2018年03月13日

初代アウディTTはなぜ横転したのか!?




エモーショナルだけで日本車に立ち向かった名車

  1998年にアウディが発売した初代TTというクルマはとてもエモーショナルなデザインでした。1990年ごろから世界のデザインの主流は完全に日本メーカーが握っていて、シボレー・コルベットC5や、ジャガーXJ220、フェラーリ360モデナなど明らかに日本のスポーツカーにインスパイアされたものが氾濫していました。そんな時代に現れたたった1台の小型スポーツモデルのデザインが、日本デザインの時代を終わらせたのですが、それが初代アウディTTです。


また失礼なコメントを頂戴した

  今日はデザインの話ではなくて、3代目になってTTがなぜ輝きを失いつつあるのか?でもなくて、先日他のブログで頂いた反論コメントに対する私なりの考察を述べたいと思います。何が問題だったかと申しますと、いつもの通り私が適切な説明をつけずに自説を強引に展開したからなんですが、ジャガーEペースという新型SUVが、フォードのC1プラットフォームにルーツを持つシャシーで作られたので、マツダの旧型シャシーがまだまだ現役で素晴らしい!!みたいなチープな感動と、それに付随してフォードC1とその前の世代のC170プラットフォームは、VWゴルフを叩き潰した伝説的なシャシーだったけど、そのルーツはマツダにあると書いたことから、見解の相違が発生したようです。


日本のスポーツカーとFF車が世界のサスを進化させた

  よくあることですが、日本のカーメディアが「タブー」にしていることに下手に首をつっこむと大抵は年配の読者の方から、反論コメントが来たりするんですよね。そして今日も別の「タブー」に頭をつっこむ予定です。C170プラットフォームは欧州フォードのみならず欧州生産のCセグが初めて使う近代的な4輪独立懸架(前ストラット、後ろマルチ)のシャシーです。このタイプのサスはバブル期の日本メーカーがDセグから次々と採用を始め、スバル、ホンダ、マツダなどでは80年代後半から90年代前半にかけてはシビック、ファミリア、インプレッサに採用されます。


ホンダがすごい理由

  イニシャルDという漫画の中で5代目シビック(EG)や6代目(EK)が登場しますが、なんでFFのシビックがあんなに走れるかというと、4〜6代目の「第2世代シビック」にはレースカーと同じ4輪ダブルウィッシュボーンが仕込まれているから。ホンダというメーカーは一部のスポーツカーを除き、1970年の四輪開業以降FF横置き一筋でクルマを作って来たレアなメーカーです。そんなホンダがFF車の限界性能を最大限に高める工夫としてサスペンション開発へ投資を行いました。


欧州のヒエラルキーをぶった切る

  1985年の三代目アコードを皮切りに1987年にプレリュード、シビックでも4輪ダブルウィッシュボーン化し次々に欧州に参戦し、かの地でも高い評価を受けます。1995年には英国ローバーとの協業によりEKシビックのシャシーを使った『ローバー400』が発売され大ヒットします。当時はまだまだBMW5シリーズが前ストラット&後セミトレで作られていた時代です。プジョー405、アルファ155など主だった欧州の中型(Dセグ)も同じようなサスを使う中で、メルセデスだけがマルチリンクを採用。BMW3シリーズも上級モデルよりも先の1990年にいち早くリアをマルチリンク化します。


欧州と日本の格差は歴然だった

  整理するとメルセデスとBMW3シリーズだけが後マルチリンク。他の中型(Dセグ)は後セミトレ。そして小型(Cセグ以下)は後トーションビーム。そんな時代にホンダ&ローバーと、他の日本メーカー車が続々と前後輪をDWBもしくはマルチリンクでアップデートして1990年頃から続々と参入します。ちなみにマツダは1990年ユーノスコスモが前DWB後マルチ、1995年のMS9が前後マルチです。


抹殺された欧州王者

  何が言いたいかというと、メルセデスやBMWが欧州において優位性を築いてきた設計上のヒエラルキーは、80年代後半から現れたハイスペックな日本車によって完全に破壊されました。ホンダに刺激を受けたプジョー、アルファロメオ、アウディが次々と4輪のDWB&マルチ化を進めます。この10年のカーメディアによって完全に抹殺されつつある歴史ですが、1999年頃の欧州アウトバーンにおいてコスパに優れつつも最高速260km/h以上での巡行を保証できたCセグ車は「シビックtypeR」だけであり、それと同時に全ての量産自動車の中で最速を誇っていたと記憶しています。


世紀末に苦しんだマツダ

  この頃(1999年)のマツダは極度の経営不振で、フォードに支援を仰いでの経営立て直しを断行した時期であり、在来モデルのアップデートこそしたものの、新型車種の導入は2002年まで凍結され不遇の時期を迎えます。もしマツダが健全経営だったならば欧州王者となったシビックtypeRに真っ向から対抗する激辛のスペシャル・ファミリアを作っていたと思われます。ちなみに『スピードファミリア』というモデルはすでに存在していました。


欧州を変えた3台

  1998年に「フォード・フォーカス」「アウディTT」「アルファロメオ156」が相次いで発売され欧州自動車産業がにわかに活気付きます。アルファ156はDセグの4ドアセダンで、BMW3シリーズ(E46)の牙城を突き崩すべくホンダの方法論を使って足回りをアップデートしたスポーツサルーンです。フォーカスはホンダ&ローバーを意識したハイスペックなシャシーによって欧州で大ブレークし見事にVWゴルフ4を叩き潰します。


絶対にカーメディアが触れない「タブー」

  そのゴルフ4をベースにしたアウディTTは低スペックなシャシーゆえに・・・横転事故が多発しリコール問題へと発展します。カーメディアは絶対に触れないけど、問題は空力だけでなくサスだ!!シビックtypeRよりもスポーティな見た目のTTですが、4輪DWBのシビックに対し、ゴルフ4の設計を引き継いだことから非公表ですが初代TTのリアはトーションビームだと思われます。260km/hで走れるDWBに対して、150km/hで接地感がなくなるトーションビームの性能差は、まあ要するにカローラやフィットを馬鹿にするドイツ車乗りが一番よくわかっているんじゃないですかね。アテンザとランクスという私のこだわりの2つの愛車を比べてもまあ歴然です。


トヨタの見解

この時期にカローラハッチバックを欧州へと展開させたトヨタは、最高速度が100km/hの日本にはトーションビームを、無制限の欧州ではDWBを使い分けます。この事実からも初代TTの横転の原因と、初代フォーカスの爆発的人気の理由は見えて来ます。ちなみに反論コメントをくれた人の見解によると、フォーカスの『C170プラットフォーム』は、エスコートが使っていた『CE14プラットフォーム』から発展したと主張されています。しかしトーションビームの『CE14』から、一気にマルチリンクの『C170』は飛躍しすぎじゃないか?と思うのです。それに対して私の考えは、同じ独立懸架を使う『BGプラットフォーム』をベースに、当時マツダが上級シャシーで愛用していたマルチリンクをCセグに採用するという画期的なアイディアをバブルの後期に温めていたのではないか?というものです。


どう考えてもVWゴルフを圧倒したのはMAZDAの技術だ!!

  1996年にフォードに支援を求めたマツダが、シビックtypeRを撃ち落とすために温めていた「秘蔵シャシー」を、支援の交換条件としてフォードに差し出したのではないか!?1998年にファミリアがFMCをしていますが、経営再建中のマツダは高コストが予想される「秘蔵シャシー」の投入を見合わせた。そしてZOOM-ZOOMとともに登場した新世代商品群「アクセラ」としてマルチリンク装備のCセグが誕生した・・・。もし『C170』がフォード単独開発だったならば、これとほぼ共通のスペックを持つ後継の『C1』はマツダの設計ではなく、フォードの設計とされるのではないか?そして1998年の時点においてMAZDAには既にマルチリンクの採用実績があったが、フォードにはまだないってこと。


さらにダメ押し!!

  そして1997~1998年ごろにMAZDAは新しいブランディングの柱として、「マツダはサスペンションで世界をリードする存在になる!!」という宣言を採択した。これは相当な自信の裏返しだと思う。メルセデスSクラスやレクサスLSよりも先にMS9やミレーニアには前後マルチリンクが採用されていた。なぜマツダがサスペンションで世界をリードできるのか?それは紛れもなく、1968年から脈々とスポーツカー専用設計を作り続けて来たことの福利だ。ロードスターやRX7は全世代で4輪DWBなのだから。ポルシェ、ジャガー、マツダ。半世紀にわたってスポーツカー専用設計を作り続けたメーカーは3つしかない。


カーメディアは解体するしかないか・・・

  くどくどと書いてしまったが、なぜかこのようなことを日本のカーメディアが書いているのを見たことがない。まさか専門家の連中が知らないはずはないのに。ホンダやMAZDAの名誉を説明することなしに、現代の自動車技術なんて説明不可能だと思うのだが。なぜ「タブー」にするのか? 日本人の悪い癖だけど「立場」に縛られているんだろうね。これまでのカーメディアがやらかして来たことを考えると今更書けない。欧州の原点はホンダとMAZDAでした!!なんて書いたら協会から破門される? だからこそ素人がブログで語ることは有意義だと思いますね。






posted by cardrivegogo at 04:06| Comment(0) | マツダの技術について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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