New Jaguar XE SV Project 8 review https://t.co/j6Asm6ow3n @AutoExpressさんから
− CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年5月31日
700ps市場
ジャガーの活動がやたらとアグレッシブで目立ちます。ドイツブランドを挑発するような700psのトラック用GTサルーンがターゲットにしているのは、北米と中国!? XJR220の頃もそうでしたが、ジャガーってのは結構ガチで速いクルマを作る文化があるみたいです。日産が次期GT-Rの開発を放棄したらしいというニュース。BMWもMの開発にイマイチ本気になれない中で、ジャガーXE・SVプロジェクト8のライバルはどこにいるのか!?2000万円を超える価格帯を考えてもどうやら「XJR220」の復活を意図しているようですが・・・。
ジャガーとクラウン
北米市場では700psをひねり出すコルベットやマスタング・シェルビーGT500などのスーパースポーツ文化がある。大排気量ユニットを惜しげも無く使う文化なので、なかなかドイツ車や日本車が接近できる代物ではない。5L・V8スーパーチャージャーを提げたジャガーXEのスペシャルバージョンは、欧州のトレンド(Dセグは3L6気筒ツインターボ)を完全に無視して北米市場の懐に飛び込んで行った。噂によると、日本を代表するクラウンあるいはレクサスのセダンモデルが3.5LのV6ツインターボ600psでやはり北米スーパースポーツの市場に参入することになるらしい。マツダは!?
欧州の名門を飲み込む
さてジャガーですが、専用設計のスーパースポーツに加えて、スーパースポーツGTツアラーと、さらにスーパースポーツSUVも追加しそうな雰囲気があり、とりあえずトレンドを一巡させているポルシェ、メルセデス、アストンマーティンといった欧州の「意識高い系」を、ジャガーが問答無用でみんなまとめて飲み込みそうな勢いだ。なぜ専用設計スポーツカーのシャシーを持っているのに、わざわざ汎用セダンXEをベースにスーパースポーツを開発するのか!?まあ当たり前だけどもアメリカ市場向け戦略を進めると同時に、『XE』をクラス最良のセダンとしてグローバルで売り込む広告塔にするってことだろう。
スカイラインGT-R
GTサルーンをベースに、強烈なスポーツモデルを仕立てる手法といえば、1989年のスカイラインGT-Rが思い出されるわけですが、32から34まで3世代に渡ってファンを熱狂させ続けた結果、必ずしも今日的にベースモデルの当時のスカイラインへの注目が高いわけでもなく、ただただ「スカG」という存在だけが、勝手に一人歩きしています。あまりに人気で34GT-Rは、正規の海外輸出が行われるまでになったわけですが、ベースモデルの欧州侵攻はなかったですね・・・。スカGを崇拝するBMWが作り続けるM3/M5が、ベースモデルとなる3er/5erの販売を伸ばしているのかは、少なくともここ数年の動向ではやや不透明ですけども、新たにジャガーが古典的なGTカー作りを通じてブランドイメージの拡大に取り組んだ結果どうなるのか結末がちょっと気になります。
スーパースポーツ市場への道
なぜFタイプではなくてあえてXEなのか? 90年代的な4ドアGTカー信仰は崩壊しつつあり、どのブランドも2ドア2シーターの本格的ボディ&設計を持つスポーツカーに価値を置いているのに、わざわざ逆張りをしているように見える。その判断のウラには、5年あまりFタイプを売ってきて、行き詰まりを感じている部分もあるでしょうし、結局のところは欧州や日本などの成熟市場で超一流のスーパースポーツとして、フェラーリやポルシェと肩を並べる評価を受けるのは難しいし、たとえ良いクルマができたとしても、その販売が軌道に乗るまでに注力するのはジャガー&ランドローバーの経営体力ではちょっとしんどいという理由もありそう。
マツダの参考になる!?
「RX-ヴィジョン」なのか?「ヴィジョンクーペ」なのか?次のフラッグシップスポーツモデルの方向性が曖昧なマツダ。2ドアでフェラーリやマクラーレンに伍するスーパースポーツをつくる覚悟はあるのだろうか!?あるいはアストンマーティンのような600ps級のスーパースポーツクーペを仕立てるのだろうか!? 「デザイン」「技術」は申し分ないけども、せっかく作ったスーパースポーツをグローバルで販売するだけの販売網を構築するのは大変だ。バブル期にアンフィニやユーノスを立ち上げ時のような苦労が予想される。いきなりネット販売というわけにもいかないだろうし・・・。
マツダのディーラーはもっとオシャレになる!?
クルマは作れるけど、売り方がよくわからない・・・。日産がGT-Rを作った時に水野和敏さんが販売ディーラーの改革を訴えたけど、なかなかうまくいかなかった。だからGT-Rは最終的にスーパースポーツの頂点に立つことができなかった・・・みたいなことが水野さんの自著に見られるけども、作って売って責任をとるメーカーにとっては、当たり前だけど「売れない言い訳ができてよかったね」では済まない。アンフィニやユーノスの苦しみを味わったマツダにとっては水野さんの主張はよくわかるんじゃないだろうか。・・・しかし保守的な態度では何も変わらないし、時間が経って後手を踏めばチャンスは限りなくゼロになる。
リスクヘッジ
「RX-ヴィジョン」を見せておいて、後から「ヴィジョンクーペ」を出してくることから推測するに、販売を含めた戦略上の大きな変更があったように思います。もっともスポーツカーと4ドアクーペとしてそれぞれ別のモデルとして製品化に動いている可能性も否定できませんが・・・。ジャガー&ランドローバーよりは「何か」をする体力はありそうだし、マツダのことを高く評価しているらしい、マルキオンニCEOやモリゾー社長が手を差し伸べてくれるかもしれない。レクサスで売りましょう!!マセラティで売りましょう!!って話が舞い込む!?
マツダの決断は!?
マツダの幹部はできる限りリスクが軽減されるような「好機」をギリギリまで待っていたようですが、いよいよマツダ単独で勝負に出なければいけない!!と決断する時期に差し掛かっているようです。アテンザやアクセラの販売をリードしてくれるような「アイコン」的存在のスポーツモデルをどうやって作るのか!?マツダだから専用設計にこだわるべき!?それともジャガーのようなアメリカ改造車文化に身を投げ出してみるべきなのか!?