2014年12月15日

2015米紙CAR AND DRIVERの10ベストカーにマツダが2台!

  米誌「CAR AND DRIVER」が毎年発表していて、米国市場で流通する現在の「いいクルマ」10台を推奨するという何とも分り易い企画がありまして、「10BEST CAR」といいます。昨年(2013年12月発表)に8年連続という異例のロング受賞を果たしていた常連ロードスターが陥落し、代わりにアテンザとアクセラがダブル受賞を果たしました。そして今年は新たに米国車の象徴ともいえる新型フォード・マスタングが登場し、どのクルマが消えるのか?が注目されましたが、マツダの2台はなんと無事どちらも残りました!

  今回残念ながら消えたクルマはBMW3シリーズ、アウディA6、フィエスタの3台となりました。BMWは代わりにM235iが順当にランクインしましたが、メルセデス・アウディ・レクサスからは選ばれず日本で人気の”プレミアムブランド”車種の評価がどうやらあまり芳しくないようです。まあ上から目線で恐縮ですが、プレミアムブランドのクルマだからといって特別な作りをしているわけでもなく、実際のところは意外に基本設計が古かったりしますから、クルマ好き目線から言えば当然の結果といっていいかもしれません。

  この企画の歴代の受賞モデルを見ていると、地元アメリカ車以外ではホンダ、VW、BMWといったメーカーのクルマ作りが他よりも高く評価されているようです。そしていよいよこの3強の中にマツダが堂々の2年連続2台受賞で割って入った格好になりました。スポーツカー以外での2年連続ダブルですからいよいよ「マツダの時代」なんですかね。さて今年の10台の内訳はアメリカ4(CTS、コルベット、マスタング、テスラモデルS)、日本3(アテンザ、アクセラ、アコード)、ドイツ3(2シリーズクーペ、ボクスター/ケイマン、ゴルフ)となりました。かつては市場ごとに好みが明確に分かれていたものですが、この10台の内で日本車以外の7台は日本でもかなり評価が高いモデルと言えます。

  ただし日本車3台に関しては日本とはかなり仕様が違っていて日本での評価とはいくらか温度差を感じるところもあります。北米版のアコードはホンダのNAエンジンが気持ちよく回る非HVが主力です。かつて高回転エンジンの性能(ピストン速度)でBMWを完全に出しぬいたホンダとアルファロメオですが、アルファがスポーツモデルの4C以外を撤退させているアメリカ市場では、俄には信じ難いですがホンダエンジンはBMWのものと同等以上の高い評価を得ているそうです。

  アクセラも日本仕様とは違っていて、2.5Lエンジンを積んでいるモデルがイメージリーダーとして君臨しており、シビック・カローラ・フォーカス・エラントラといったアメリカ市場を代表する「スモールカー」を圧倒するパワフルでハンドリングが楽しいクルマとして定着しつつあるようです。アメリカ雑誌のレビューで紹介されるアクセラのグレードは2.5Lモデルばかりです。アテンザに関しては日本のガソリンモデルと同じ排気量になりますが、日本では「アテンザ=ディーゼル」のイメージが定着しつつあるので、クルマの存在意義もまた大きく違ってくるようです。

  アメリカに限らず海外でアテンザやアクセラが評判なのにはもう一つ理由があって、どうやら「スカイアクティブ・ガソリン」はハイオク仕様だと、その能力が飛躍的に高まるという点にあるようです。日本のメディアではハンドリングやデザインが主な美点として言われますが、米国メディアではガソリンエンジンのフィールがずば抜けて素晴らしいといったレビューが並びます。「ドライビングの楽しさ」という点では日本でも米国でもかなりの高評価を受けていますが、米国メディアは日本以上に特にこの数値化できない点をやたらと持ち上げる語句がレビューに並びます。

  「アメ車」という差別用語があるように、日本のユーザーの一般的な心証としては、アメリカ車よりもドイツ車のほうが「ドライビングの楽しさ」に優れているイメージがあります。そして人によっては「日本車はドライビングがつまらない」と言いますし、マツダ、スバル、日産、レクサスのファンならば日本車もドイツ車に全然負けてないと思うでしょう。CAR AND DRIVERやMOTOR TRENDといった米国メディアも同じように「ドライビングの楽しさ」を非常に高く評価しています。そしてその中でほぼ評価が固まっているのが、スモールカー(Cセグ)ならばゴルフかアクセラであり、ミディアムカー(Dセグ)ならばアテンザかフュージョンと、それぞれに選ばれた2台がずば抜けた評価を獲得しています。ちなみに他のクルマに関しては非常に手厳しいです。

  米国メディアのこの1年の「楽しさ」評価における変化として、これまではドイツ車と日本車が先行していた部分があったけど、今ではアメリカ車が猛烈に追い上げて来ていると判断しているように思います。どちらも欧州車のテイストを取り入れてグローバル車となったキャデラックCTSとフォードマスタングに対しては、キャラ変更したばかりなのにドイツ車やレクサス&日産に張り合えるとすでに太鼓判を押しています。新型マスタングがBMWみたいな高速安定性とハンドリングそしてしなやかな乗り味を持つと言われても、乗ってみるまでは信じられないですが・・・。

  さてBMWは3シリーズが陥落して代わりにM235iが登場しましたが、この点では特にアメリカ雑誌の評価と日本の評価は近くて、とても親近感が湧きます。M235iは日本のメディアも絶賛でしたし、多くの自動車ファンも気になって仕方がないモデルです。しかしタイトなボディを持つスポーツクーペこそがBMWのアイデンティティだとして、メーカーは特別なCMを作成するなどプロモーションに努めてきましたが、「BMWは高級車」と頑なに信じている日本の多くの成金ユーザーにとっては残念ながら全く響かなかった(受け入れられなかった)ようです。ボディが小型で否応なしに車格が低く見られ、エクステリアも今どきのクルマにしては質素なことがかなり嫌われたのでしょうか、とりあえず無難に4シリーズにしておこうという判断が働いているようです(全く無難じゃない気もしますが・・・)。

  日本市場においては、クルマ好きの食指が動くM235i(615万円)よりも420i(511万円)の方が約100万円も安いというのも大きいのかもしれません。北米ではM235iも4シリーズの最廉価になる428iもどちらも400万円ほどで価格差はないです。北米では228iクーペというモデルがあって、こちらは320iと並んで300万円程度のブランドの入門価格で販売されています。これくらいの価格でBMWが手に入るアメリカはつくづく羨ましい国です。最近のガソリン価格の下落も日本よりもダイレクトに実感できるほどだとか・・・。

  さてだいぶ取っ散らかった内容になってしまいましたが、アテンザ&アクセラの2年連続ダブル受賞という快挙を記念して、マツダには日本市場で2.5LスカイアクティブGの限定車として、ハイオク指定ヴァージョンの発売を期待したいと思います。おそらく右ハンドル仕様(豪州、英国向け)のものがあるでしょうから、そんなに手間も掛からないのではないでしょうか。ライバル車はHVや湿気たエコ・ターボのエンジンが多くなってきているので、マツダにはその流れに逆行して、アメリカ雑誌に絶賛されているマツダの「普通乗用車」を日本のユーザーにも楽しませてもらいたい気がします。

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posted by cardrivegogo at 02:30| Comment(3) | マツダとカーメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月26日

小沢コージさんがマツダがダメな理由を語ってらっしゃいます・・・。

  マツダが今のようにメディアに注目されるようになったのは、2012年にCX5とアテンザが立て続けに発売されてからなわけですが、経営危機に見舞われていたマツダは生産コストの見直しに奔走し、ほとんど利益が出せていなかったRX8やGHアテンザを予定よりも早くドロップアウトさせました。そしてこの頃から「メディア対策費」なるものをたくさん支出し始めたんですよね。他にもセリエAチームの主要スポンサーになってみたり・・・。マツダが世界に誇る2大クオリティカーを廃止して、次世代のクルマ作りに切り替えたのは完全に時代の流れによるものでしたが、マツダを始めとしたフォードグループに属してしたブランドはどこもこの「切り替え」のタイミングがライバルよりも一歩遅れていたように感じます。

  ホンダは2008年に日本COTYにも輝いた名車CLアコード(7代目)を諦め、北米-中国サイズのCUアコード(先代)へと切り替えていますし、アルファロメオも2011年に業績悪化に伴ってアルファ159の生産打ち切りの方針を急遽決めました。どちらもFF車ながらBMW3シリーズをターゲットにしたコンセプトで究極のスポーツセダンとして世界中で高い評価を受けていました。GGやGHアテンザもこのジャンルのクルマとして世界で絶賛されていたわけですが、アルファロメオの後を追うように生産中止が決定されました。

  マツダの新しい商品群を批判するつもりはないですし、クリーンディーゼルの投入でパワフルかつ航続距離が長くなったことは歓迎すべきですし、アクセラやデミオに関しては内装のレベルが極めて高い水準に引き上げられたことはとても重要なポイントだと思います。いろいろ思う事はあるのですが、ディーラーに行く度に乗せてもらっていろいろと吟味した結果、とりあえず新しいマツダ車に乗っても幸せな生活が送れそうだなと思い始めていた矢先に、オザーさんの記事に頭をガツンとやられました。

  基本的には本格的な販売が始まったアウディA3セダンの「提灯記事」なんですけど、これがズバズバとマツダのデリケートな所を突いてくるわけです。簡単に要約すると「俺っちねWCOTYの審査員なわけ!日本じゃなんでアクセラじゃなくてアウディA3なんだ!って声があるみたいだけど、オレらクラスの評論家達に言わせるとね、クルマってのは「格」なわけ!そりゃアクセラも相当にいいクルマなんだけど、アクセラか?A3か?で突き詰めるとね、やっぱりアクセラはお里が知れちゃうんだよね。結局は1.8TFSIっていう高級ユニットを用意したアウディにしか食指が動かない!マツダがWCOTY取りたかったら、三菱のように独自にPHEVシステムでも開発してから出直せってところかな。とりあえず素人を騙すようなクルマじゃなくてA3のように「本質の小型車」みたいな提案を持ってこないといつまでもベスト3どまりだよ・・・」(小沢コージさんごめんなさい!)

  なんかめっちゃ悔しいですよね。1.8Lクワトロなんて本体で422万円もするんですよ!(意外にお手頃か?) あんまり悔しいので小沢コージさんの恥ずかしい評論遍歴を暴露しますけど、この方の基本的な評論のスタンスって「ナンパ車」至上主義なんですよね。「クルマの性能=ナンパの成功率」なんて考えている節が過去の著作がらプンプンします。確認しますが「デート車」ではなく「ナンパ車」です。「レジャーを楽しむクルマ」ではなく「拉致のクルマ」です。

  一般的に予算が300万円あったとして、パートナーと良い「デート」をしたいと思う人はマツダに行って堅実な価格で良いクルマを買うという選択肢は有力ですが、「ナンパ」をしたいと思う人はまずマツダディーラーには行かないでしょう。自然と足が向くのは日産のU-carショップで新しめのフェアレディZを手に入れるとか、レクサス、BMW、アウディの認定中古車で比較的きれいなGS、Z4、TTを買おうと考えるでしょう。もしくは新車に拘るならば、BMWミニか最近だったらシトロエンDS3という選択もあるかもしれません。

  フェアレディZやZ4、TTはちょっとしたドライブにはいいかもしれないですが、長距離・長時間の移動には狭過ぎるので、ドライブ旅行を趣味にするカップルには不向きです。一見インパクトのある外観ですがずっと乗ってれば飽きがくるのは意外と早いですし、デザインの劣化もマツダ車にくらべれば断然に早くやってきます。小沢コージ氏の10年前の著作を読んでみると、隅々まで当時流行していたナンパ車について語られていますが、当然というかデザイン中心の評論なので、今読むと恥ずかしさ満点でおもわず本を閉じたくなってしまうほどです(笑)

  まだ「ナンパ車専門ライター」というキャラ設定ならばわかるんですけど、この方はガチで乗ってるんですよ!プジョー206CC、MINIクーパーコンバーティブル、アウディTTに・・・80歳を超えた徳大寺さんとクルマの趣味が同じってどうなんですかね。他にもルノー・トゥインゴとかスマートKとか頭が悪そうな女の子をその気にさせられれば何でもいいのか? 小沢さんはイケメンだから小型輸入車乗っても似合いますけど、大多数の日本人が乗ってもダサいだけですから! この人を「教祖」と崇めるような「ナンパ車」好きと同一視されるのが、自動車好きとして個人的に一番腹が立つわけですが、水と油くらいに意見が合わない評論家の文章って不思議と気がつくことが多かったりするんですよね。これからも頑張ってください。

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posted by cardrivegogo at 05:27| Comment(2) | マツダとカーメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月09日

マツダが突如カーメディアに愛されるようになった理由。

  トヨタが年内にもFCVを発売すると発表して、いよいよクルマを買う人には悩ましい時期に再び突入した感があります。水素を供給できる場所が現時点ではとても少ないわけですが、日産のディーラーに急速充電器が付けられているみたいに、近くのトヨタディーラーで24時間供給を受けられるのであれば、価格以外のハードルはそれほど高くないように思います。700万円もするクルマを売るのですから、トヨタも水素の供給体制を構築する手立ては十分に考えているでしょう。

  プリウスの発売から15年ほどでHVの販売比率は現在の水準にまでなりました。2011年暮れのアクア発売が大きな分岐点だったように思います。特にインフラの増強が要らなかったHVでさえも少なくとも10年間はマイナーなままだったので、FCVがそれよりも短いサイクルで普及するとはとりあえずは考えにくいのですが、イノヴェーションの速度は必ずしも一定ではないので、もしかしたら半分の5年で”アクア発売”が起こるかもしれません。

  さて・・・トヨタの時代を創る!という気迫の「先行魂」とはまったく対極に位置している(ように見える)のが、マツダのクルマ作りです。日本メーカーでありながらやっていることが完全に欧州メーカー的で、EGRとか一生懸命に弄って高効率エンジンを作っていて、なにやらマイペースでとても楽しそうです。そんなマツダの歩みを批判的に捉える評論家もいないことはないですが、基本的には「楽しいクルマを作るメーカーは正義」とばかりに好意的な論調が目立ちます。

  アクセラのHV比率が他のメーカーに比べて異様に低いことが判明すると、「やっぱりマツダを買う人は解ってる!」とでも言いたそうに、ニヤニヤと記事にして中には「ハイブリッド神話の終焉」なんて掻き立てるライターも現れる始末でした。完全に「マツダよくやったぞ!」と輸入車好きライターを中心に盛り上がっていたような気がします・・・。プリウスのユニットじゃなくてカムリのユニットだったら、アクセラHVはもう少し売れたんじゃないの?とも思うのですが、トヨタから300万円オーバーが必須という条件を突きつけられ断念したのかもしれません。一応2.5L直4エンジンはマツダにもあるんですけど・・・。

  ちょっと余談ですが、アテンザの2.5Lのガソリンモデルは300万円しますから、HVになれば350万円くらいが妥当な金額になりますので、アテンザはカムリよりもクルマのベースの部分では割高なくらいなんですね。同じ車格ならばマツダよりもトヨタの方が割高というのが業界の常識だと思ってましたが、マツダも随分と価格が上がってきているようです。ウソかホントか解りませんが、クラウンにも来年のMCで新開発の2Lターボが載るといわれています。もしこれでクラウンのHV人気に陰りがでるようならば、その余剰ユニットをぜひアテンザに譲ってほしいものです。

  冗談はさておき、マツダとしては評論家が味方になってくれている内に、デミオもCX3もロードスターも成功させてしまいたいところかもしれません。実際のところ他のメーカーのファンに言わせれば、カーメディアのアクセラへの寵愛ぶりは異常なものに映るようです。HVも自前で作れないようなメーカーが絶賛され、HVもFCVも独力でつくっているトヨタやホンダが酷評されるのは理解できない!と言われれば、なるほどと思う部分もありますが、HVやFCVに傾倒すればするほど、頭が保守的な自動車評論家に嫌われているとも言えます。

  マツダに対して批判的な自称クルマ好きの皆さんには「そんなにエネルギー効率が気になるなら電車使え!」とでも言ってやりたいです。いくらFCVでゼロエミッションを気取ったところで、ゴムタイヤを履いてる段階で(定員が乗った)電車のエネルギー効率には絶対に勝てないですから。HVやFCVが要らない技術とはまったく思わないですけど、そんなにドヤ顔で誇るほどのものとも思わないですね・・・。クルマを運転したいと思うからマツダ車に乗るわけで、単なる移動がしたいならば公共交通機関を使いますね。トヨタやホンダのエコカーなんてほとんどの東京都民にとっては「どうでもいい」存在だと思うのですが・・・。


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↓福野さんも沢村さんもマツダにはやさしい!

posted by cardrivegogo at 00:07| Comment(0) | マツダとカーメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月01日

沢村慎太朗最新刊に アテンザXD の絶賛記事。そして悶絶。

  沢村さんのメルマガを購読している人は半年も前に既に読んでいるようですが、それをまとめた単行本シリーズ「午前零時の自動車評論」の第7巻に、アテンザXDの試乗記が載っていました。ランボルギーニであろうがポルシェであろうが、歯に衣着せぬ怒濤の切り口でメッタ切りにする様を、第1〜6巻まで見てきましたから、アテンザは何と言われるのだろうと戦々恐々と読み進めました・・・。

  他の評論家が絶対に書けないレベルのことをドヤ顔で書いてくる沢村さんですから、いきなりマツダのディーゼルターボエンジンの変遷から話が進みます。これがなかなか難解ではあるのですが、マツダの技術をまとめた本にも載っていないような「ディーゼルエンジンの本音」みたいな部分が小気味良く盛り込まれ、メルセデスやBMWのディーゼルとの違いがとてもよくわかります。マツダの技術解説本ではさすがにメルセデスやBMWのエンジンを批判したりはしないですから、これはもう自分で思う存分乗り比べるか、沢村さんの評論を読まないと分らないことです。カーグラフィックにもこれに近いBMW320dとアテンザXDの批評が載っていたことはありましたが・・・。

  この人は、クルマのメカニズムにとても精通した評論家として存在感を誇っているので、やや自意識過剰気味に「その情報必要か?」と思われる点にまで言及して、やたらと難しい事を言ってたりします。ただそれでも面白いと感じてしまうのは、絶対的に伝えたい部分だけはやたらと解り易く書くという確信犯なテクニックを用いるところです。難しい事を盛り込んでジャブを打ち込み「この人は只者ではない!」と思わせておいて、誰にでも分る明確で「勧善懲悪」的なカタルシスポイントを設定して「言いたいことはとてもよくわかる!」と初心者にも思わせてしまうほどの高度なレトリックを操ってきます。

  今回は、マツダファンなら何度読んでも「スッキリ」するであろう、「メルセデスやBMWの4気筒ディーゼルなんてカスだ!」が最大のポイントになっています。マツダのスカイアクティブ=ディーゼルがどのように優れていて、どういうエンジン特性を持っているかの部分が分りやすく書かれていて、まあ簡単に言えば「メルセデスやBMWのディーゼルなんてマツダに比べれば・・・・」ということがよくわかります。以前別のブログのコメント欄で320dに乗っているというオッサンがいきなり文句を言ってきたことがあって、そのときはちょっと手数をかけて自分の投稿記事の真意を説明したのですが、沢村さんのこの評論にもう少し早く出会っていれば、もっと説得力のある返事ができましたね・・・。

  日本でもちょっとしたセンセーションを起こした新型アテンザ。多くの評論家がこれまで持っていたマツダへの考えを180度改めるきっかけとなったようで、ほとんどの評論家の論調が明らかに変わりました。しかしさすがに「掌返し」と思われるのも癪みたいで、ちょっとした欠点に難癖を付けたがる人も多いように感じます(福野礼一郎氏・西川淳氏など)。さて沢村氏はどうするのか?なんて穿った見方をしていたのですが、いや〜この人はマツダ車をよく知っておられます!昔を知らないので何ともいえませんが、これを読む限りでは「マツダは20年前からすでにディーゼルの猛者だったし!その頃からオレは最大限に評価していた!」くらいの書きっぷりです。そう沢村さんだけは「掌返し」ではなくて「一貫」しているということです。しかし書いてある内容は自動車評論の限界を余裕で突き抜ける凄まじいもので、ここまでマツダユーザーの想いを汲んでくれるライターはまずいないんじゃないですか。「オレは初代からアテンザに乗っている!」くらいの書きっぷりです!お見事!

  自動車雑誌ではアテンザやレヴォーグが欧州車と比べてどうか?みたいな欧州車ユーザー目線で書かれることが多いので、読んでいて「だからどうした?」と思うような屁理屈がどんどん出て来て、「コイツはわかってないな」と感じることが多ったりします。沢村さんのこの評論はそういう欧州vsマツダ・スバルみたいな「アホ全開フィルター」を完全に排除したところに「新しさ」を感じます。そして特にマツダユーザーやスバリストに媚びた書き方とも思いません。「欧州車と比べてどうか?」なんてのは実はユーザーにとっては本当にどうでも話ですけど、沢村さんの主張ではマツダやスバルと価格面で少しは競合するであろうメルセデスやBMWの廉価グレードは、真面目なクルマ作りをするマツダやスバルの前では「比較対象にすらならない!」という真実を淡々と述べられています。

  メルセデスやBMWも当たり前ですが、ちゃんとやれば出来るメーカーです。しかしマツダの6MTとBMW320iに設定がある6MTの操作性一つ比べただけでも、BMWが廉価グレードでいかに雑な仕事をしているかというのがわかる!と仰られるわけです。マツダ好きとしては涙を流して喜びそうなことが延々と書き連ねてあります。しかもアテンザXDの6MTがとても「満足できる」佳作と褒め称えられているだけでなく、初代アテンザから沢村さんがアテンザの機能性を高く評価していたことが伺える内容になっています。いやむしろGGやGHのユーザーの心が躍ってしまう内容なんですよ!

  一つ紹介すると、GHアテンザに乗る私がもっとも悶絶したのは・・・「先代アテンザのような和製アルファロメオを狙ったスポーティさが看板ではないが」の一節。初めてGHアテンザに乗ったときからずっと頭に描いていた私の「朧げなイメージ」が、そのまま著名な評論家によって見事に「言語化」されています!さまざまな自動車評論を読んでいてここまで鳥肌が立つような体験をしたことはないです! 仕事から帰ってきて22時手前、月末で有効期限が切れるコーヒーチケットとパソコン、そして届いたばかりのこの本を持っていつものスタバへとアテンザを走らせ、コーヒーを受け取ると店内のソファーに腰掛けて読み始めました。フェラーリの小難しい話を二本読んで三話目がアテンザでしたが、完全に時間が止まりましたね。気がついたら空いていたとなりの席に見知らぬ若い女性が座ってました・・・。沢村ワールドに取込れている間、一体どういう顔して読んでいたのか?想像するとちょっと恥ずかしいですね。でもこの日は最高に気分が良かったです。

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posted by cardrivegogo at 13:23| Comment(6) | マツダとカーメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月17日

アテンザの評価が・・・

  2014年版「間違いだらけのクルマ選び」が届いた。さっそく斜め読みを開始・・・。このシリーズは読みどころが幾つもあって、なかなか満足感が高く毎年購入しています。近年は徳大寺有恒さんと島下泰久さんの2人名義で出されています。

  2013年版は現行アテンザの発売直後に出版されるも、話題の新型アテンザを無理矢理ねじ込んでいました。どうやら走りに関しては十分な乗り込みができておらず、全く書く立場になかったようで誌面を埋めるために島下さんが出した結論は「日本では大き過ぎる」というものでした。1年に1回の出版といっても日本で発売されている主要モデル全てに対して感想を述べ、得点を付けるのはなかなか大変だと思います。そして他のクルマに関しては原稿を終えた最後におそらくアテンザの原稿を付け足したのだと思いますが、島下さんが絶賛しているレクサスGSの記事との整合性までは気が回らなかったようです。

  以前にも述べましたが、レクサスGSとほぼ同サイズになったアテンザには「大き過ぎる」とケチを付け、GSには「ベストサイズ」と絶賛するとんでもない二枚舌が炸裂に読んでいて思わず苦笑いするしかなかったです。そして今年はというと、島下さんは昨年、不当に名誉を傷つけてしまったマツダ車に対してだいぶ遠慮したようで、とても甘い採点になってました。

  島下さんのジャッジによるとロードスター、アクセラ、アテンザ、CX-5の4車種の平均点が10点満点で9点!これは驚異的な成績です。まるでマツダ祭りだ・・・。この人はレクサスに対しても高い評価をされるので、CT、IS、GS、LSの主要ラインに関してはマツダと同等の評価をしています。しかしCTと新型アクセラを乗り比べたとき、CTに勝ち目はないのかなという気がします。

  アクセラに関しては得点こそ高いものの、感想はむしろ表面から湧き出る欠点をボロボロを剥がすようにシビアなものになっていました。ここまでボロクソに言っておいて9点はどう解釈すれば良いのか? 結構酷く言われています。あれ読んでアクセラを買いたくなる人はほとんどいないってくらいのレベルですよ。詳細は伏せますが、ここまでほじくるならば他のクルマももっと徹底的に粗捜しするべきでは・・・。アクセラにたくさん乗ったんだなということが分かりますけど。

  去年はあまり乗らないままに感想を書いたアテンザも、今回はばっちりと乗り込みがされていて、他のクルマとは数段違う熱の入った解説でしたが・・・。改めて初代アテンザから乗り比べたらいいんじゃないかと思われる節も。マツダのポジションがこの1年で急浮上して、基本的にボンボンばかりの自動車評論家にとっては、スズキと同等のメーカーが突如として、BMWくらいの大注目ブランドに代わってしまって、付いていくのが精一杯というところでしょうか。

  一番の困った記述が徳大寺さん担当の「私のゴルフ評」だ。ゴルフ7の良さは分かるが、歴代ゴルフが常にクラスの最高の水準を維持し続けたという記述にはびっくり仰天です。大評論家の記事にイチャモンを付けるのは気が引けますが、3代目、4代目のゴルフはまったく良いところがなく、ホンダシビックやトヨタカローラの先進性の前に完敗し、これらをパクって完成した5代目ゴルフが、今のゴルフの評価の基礎になりました。なかなかメチャクチャやってくれますね・・・。




posted by cardrivegogo at 04:41| Comment(0) | マツダとカーメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月02日

アテンザってやっぱり扱い地味だね・・・

  「ベストカー」による、アテンザに浮かれているマツダファンへの強烈なアジテーション?にはほとほと参りました・・・。もう一つの愛読カー雑誌の「Car and Driver」の4月号が届きました。こちらもクラウン&アテンザ人気に乗った見出しで、またまたイヤ〜な予感が。しかし日本のカー雑誌で一番気分よく読める最高にインテリな「ハイクオリティ」雑誌なので、そんな心配はまったく無用でした。

  この雑誌の良さはカラーページがとても多く(その分高いが)、写真がふんだんに使われていてクルマのイメージがとても掴みやすいこと。スペックなどもしっかり載っているし、なにより高級車中心の構成なので、見ているだけでリラックスできて、これが愛車だったらどこにドライブいこうか?みたいな妄想をするのがとても楽しいです(こんな基本的な機能が他の雑誌には備わっていなかったりします)。へんにシャレた雑誌でもなく、クルマ初心者でもわかりやすい誌面構成になってます。モノクロページになると、結構アカデミックなコラムが詰め込んであって、社会全体を俯瞰する視点の高さに尻込みしてしまう時もありますが・・・(まるで日経新聞のようです)。

  あと設定されているコーナーがそれぞれ個性的で面白いと思います。最初に見てしまうのが、新車の販売についてまとめた統計のページです。次が「定点観測」という都内を通行するクルマをカウントするページ(後ろの方です)がなんかとても好きなので見てしまいます。ただ初心者でも楽しく読めるというところがミソで、読者投稿のページが恐ろしくつまらないです(くだらないことを投稿する人が多いのか?)。ここだけは完全にベストカーの勝ちだと思います。

  今月号はクラウンは完全特別扱いの大特集だったのですが、これが素晴らしい出来で「クラウンのすべて」よりわかりやすかったですね。編集能力の高さがこの雑誌を支えているなと改めて思いましたね・・・。アテンザはというと、クリーンディーゼル特集のコーナーで登場しました。登場は3台で、BMW523dと三菱デリカD5で最後にアテンザXDでした。ライバルの3シリーズは登場せず(アテンザと同じ枠にはNGか?)でした、BMWの意向には忠実なC&D誌らしい配慮ですかね・・・。1月号でアテンザXDとBMW320dが並んで紹介され、詳細なスペック表示が仇となり、200万円もの価格差にも関わらずアテンザがほぼ全項目で完全に上回っていたので、BMW側から抗議が入ったのかも・・・。

  欲をいえば、アテンザがこのセレブっぽいC&D誌でもっと盛り上がってほしいとは思うのですが、今回もちょっと地味でしたね・・・。この雑誌はやたらとハイグレードな2ドアクーペなんかが好きなので、マツダももっと盛り上げるためにも、ハイスペックなアテンザクーペを500万円くらいでどかんと投入してはどうでしょうか?ベストカーにへんに文句言われないように、ザックスのショックアブソ−バーを入れて足回りもきちっと仕上げてほしいですが・・・。

↓アテンザも次こそはここに載りたいですね。そもそもプレミアムって何だろう?パサートが載ってるくらいならなんでもありじゃないか?

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2013年03月01日

アテンザをナメてる日本のカーメディア・・・

  2/26日発売の「ベストカー」誌は「セダン復権」とか特集を組んで、「クラウン・アテンザで人気復活か?」とか見出しを付けておいて、本編ではこの両車は完全無視で話が進む・・・。60年代からのセダンの名車とか、プリウス(あれセダンか?)の評価などど〜でもいい事に誌面を割き・・・。「国産最高のハンドリングはマークXだ」と続き・・・。「アウディA8の静粛性に対抗できるのはレクサスLSのみ」のところまできてキレそうになった。これではトヨタの宣伝じゃないか・・・。見出しに使われただけのアテンザは、デザイン論の項目で数行だけ扱われていて要約すると「薄い」と書かれていた・・・。

  ベストカーにしては大特集と言えるつくりで、お抱えライター総動員で10ページ以上に渡っている読み応えのある(実際はないが)ものだったが、だれか一人くらい疑問に感じなかったのだろうか?自分が感じた疑問は、60年代からセダンを扱うならなんで三菱のセダンに触れないのか(カリーナEDがベンツCLSの元祖とかもうどうでもいいだろ・・・)?いま北米で発売されているDセグセダンでベースグレードが一番高価でも売れているセダンは?→「ベンツCクラスではなく、インフィニティG(スカイライン)」(なのにV36を完全に無視)。これまでで欧州で一番たくさん売れた日本のセダンは?→「マツダ6(アテンザ)」。こういう日本を代表する名車を無視してまで、クルマ文化を破壊した張本人(セダン不人気の元凶?)のようなマークXを褒める必要があるのか?といったところだ。

  そもそも新型アテンザ(2L)はマークX(2.5L)よりも高価になりましたが、なぜ「最高のハンドリング」のマークX(しかもスペック上でFR)よりも売れるのか?の理由がまったく(記事を読む限りは)分かりません。前澤義雄氏のデザインに関する記事に至っては、

<引用>
マークX→「クルマのデザインに重要なプロポーションを従来と変えてスポーティに表現したことで魅力的に見せているのだ」
アテンザ→「新たなデザインテーマに基づいた魅力のセダンを狙いながらキャラクターラインやフロントの表現が弱く惜しい」
<引用終わり>

となっているのだから、アテンザなんて買うのやめて、マークX買ったほうがいいよ(性能もいいし安いしかっこいいし)ってことでしょうか・・・。そもそも初代も現行もマークXのサイズって完全にアテンザをパクったサイズにしてますよね(初代アテンザ2003年・マークX2004年/2代目アテンザ2008年・マークX2009年)。別にマークXが悪いクルマとは決して思ってないですけどね。

  私が思うに、新型アテンザも新型クラウンもいい意味でアクの強さが抜け、男性でも女性でも子供でも幸せな気分でドライブを楽しめるクルマになったことがとても大きいと思う。ベストカーはクルマ専門誌なので「走り」などを高いレベルで分析してるのだろうが、2.5LのNAエンジンが載っていればどんなクルマだって快適に加速するし、日本の道路事情でその性能の全てを発揮することはできない。静粛性にしたってドイツメーカーを驚かせたのが日本のセダンのクオリティだし、北米で一番売れているのも日本のセダンだ(BMW3やアウディA4はスカイラインやISより安く設定されている)。日本でのセダンの人気回復に貢献したクルマはカムリHVとアテンザだと思う。「直進安定性に優れ、広いスペースが使え、雪の振る日本でも安心のFFセダン」でしかもデザインもカッコいいし燃費もいいというのがウケた理由だ。クラウンはカムリの評判の良いハイブリッドをそのまま使っていて価格もほぼ一緒なので、カムリの成功に乗っかっただけな気がします。北米を制したカムリと欧州を制したアテンザが持つ本質やカタルシス抜きで「セダンの復権」とか語られてもぜんぜん納得できないですね(IS-FやLSはGT-R買えちゃう価格ですから、そりゃいいクルマでしょうけど・・・)。

↓クルマの性能より運転の練習した方が、手っ取り早くドライブが楽しくなると自分は思います。本読んで実践すると走りが良くなったと実感することが多いですね。 

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2013年02月27日

アテンザとレクサスISを軽視する「老害」評論家たち・・・

  自分と意見が合わないからといって難癖をつけるわけじゃないのですが、「ベ◯◯カー」誌など読んでいると、「こりゃダメだな・・・」と思うことが多いですね。最近は出版社の経営事情のせいか、幾人かの古株のライターが複数のコーナーを担当していて、「またこんなこと言ってるよ・・・」と思ったら「またこのライターか・・・」ってことが多いです(記事だけで誰が書いてるか分かってしまいます)。

  昨日発売のべ〇〇カーは、国産セダン人気にあやかっての評論が複数書かれているのですが、この雑誌的な国産セダンの序列はどうやら「マークXG's > 新型クラウン > 新型スカイライン > 新型アテンザ > 新型レクサスIS」のようです。はっきり言ってこれじゃあどう考えてもダサい順になっちゃってますよね(個人的にはクラウンとスカイラインが逆)。なんで今さらマークXなのか?安いからでしょうか・・・。そもそもプリウスがかっこよくて乗っているライターにコケにされた新型レクサスISっていったい?という気がします。そのライターが言うには「新型ISはデビュー前から古臭い」のだとか・・・。こりゃ明らかにクルマの顔しか見ないタイプだな(プリウスも前からみればOKかも)。

  さてこの「プリウスのライター」は別のコーナーでBMW3シリーズを大絶賛してました。こういうこと言うのは失礼だとは思うが、3シリーズというクルマは過去10年ほど多くのクルマにあまり興味の無い日本人がさんざん乗ってきたクルマなので、良識的な若い世代には「最低のイメージ」のクルマになっています(だからアテンザが売れる)。決してBMWが悪いわけではないのですが、そのクルマは「タブー」だなと感じてしまうのです。それをいわゆるバブル世代(それより上)のライターが絶賛しているのを見ると、「もはや病気だな・・・」と感じてしまいます。

  新型アテンザに対して厳しい眼をもっているライターはある意味で「良識者」だとは思いますが、BMW3とアテンザのディーゼルを比べるのはナンセンスだと思います。BMWは騒音の面でサルーンとしては失格のレベル(アイドリングストップからの再起動の音は下品すぎる)だし、アテンザは足回りがめちゃくちゃでクオリティカーとしての評価の段階ではない(アテンザはMC後が勝負か)です。ただBMWの下品な音はどうしようもないですが、アテンザの乗り心地は自分でアクセル踏んで、タイヤを変えて、ショックも変えて、弄っていけばどうにでもなるような気がします。そういう意味でアテンザは楽しいクルマだなと自分は思います。

↓たしかに面白い雑誌です。しかしガセも多かったり。癖のある「タカビー」なライターが多かったりで、かなりの「リテラシー」が要求されますね・・・。


posted by cardrivegogo at 05:29| Comment(0) | マツダとカーメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月31日

トップ・ギアについに登場!しかし・・・

  新型MAZDA6(アテンザ)がトップ・ギアに登場しました。「フォードモンデオとVWパサートと比べて燃費やハンドリングだけでも別次元に良いクルマ」だとか、「はっきり言ってBMW3やベンツCクラスなんかより全然楽しい」とか書いてありますね。価格も£21、000でBMW3とほぼ同じみたいです。が、さすがは辛口の英国メディアで、燃費のためにパワーが犠牲になってるとか、内装がとてつもなく陳腐だと付け加えてありますけどね・・・。
  そもそもアテンザって日本ではエコカーではないのだが、やたらと燃費が強調されるところがいやらしいな。日本の走行性能を犠牲にしたエコカーはイギリスでは「Egg on my face(恥ずかし〜)」なのだそうだ。日本人でもそれを感じる人はいるかもしれないが、カーメディアが正面切って「低燃費なんて貧乏くさいクルマはやだねぇ」とか決して言わないよな〜。それを言うから「トップ・ギア」は人気なんだろうけど・・・。やっぱりスカイアクティブのネガティブな面(マツダのカタログをよ〜く見ると、デミオでも燃費と馬力はトレードオフなのがわかる)が完全に見抜かれたようだ。日本じゃクルマ知らない人しか買わないパサートと比べられてもなぁ・・・。パサートを400万で買う人がいる日本のクルマですからそりゃあ馬鹿にされてしまいますね。
  なんかくやしいですねぇ・・・。イギリスの大衆車をディスってやろうと思ったけど車種が思いつかない。イギリスでは安いクルマは作らないらしい。イギリスのお金無い人はなにに乗ってるのか?大衆ブランドとして知られるのはGM系のVauxfall(ボクスホール)というブランドだそうだ。主に欧州GMの主力となっている独オペルの小型車をバッチを変えて売っているらしい。他には欧州フォードとVWグループのスペインセアトとチェコシュコダ。もちろんベンツやBMWはあるが、日本とはラインナップが全然違うようです。VWグループはup!やポロのOEMを売ってるので、日英共通の大衆車はVWだけですね(こんど欧州フォードが日本に来るらしいが)。たしかにup!やポロに乗ってる国に日本からMAZDA6とか言う生意気なクルマが来ても歓迎というわけにはいかなそうだ。
  そういえば日本には現在イギリスルーツのブランドが増殖中だ。どことは言いませんがこのブランドは、はっきり言ってまったく興味ないです。このクルマ(パサート以下だろ)に満足そうに乗ってる日本人って何者?ヨーロッパ(英国工場)で作っていれば何でもいいのか?は言い過ぎかもしれませんが・・・。空調とか遮音とか極度に悪そうだし、どう考えてもスポーツカーの要素ないのにBMWの1.6Lエンジンを適当に過給して500万とか平気でしたりするし。それこそ「Egg on my face」だろって思う。
posted by cardrivegogo at 05:22| Comment(0) | マツダとカーメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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