2017年12月19日

沢村慎太朗氏の暴挙・ロータリー否定論に断固反論する!!






『安っぽい』ことが大っ嫌いらしい。


 東京MS2017でマツダはロータリー技術の展示をしなかった。今年に入ってから国沢光宏さんがロータリー復活!?の怪情報を流したり、清水和夫さんがスカイアクティブX技術をべた褒めしたりなど、そういった売れっ子評論家との距離を一気に縮めてきたマツダに対して、現状では「売れっ子」とは言えない状況の沢村さんは、マツダに少々嫌気がさしたのかもしれない。2年前に書いたロータリーに関する文章に、最新の東京MSの状況を交えて痛烈な批判を展開している。60年代にロータリー実用化に尽力した技術者には最大限の敬意は払うけども、その技術を「出す出す詐欺」に使う今のマツダ経営陣や、それをネタにする『安っぽい』ヒョーロンカと、『安っぽい』知識で軽薄に盛り上がるファンに対しての憎しみをあらわにしている。


  『ヴァンケル・ロータリーは20世紀最大の技術詐欺!!』とまで書いているし、それが『有識者』の間では常識だ!!とまで断言している。どんな輩がそんな常識を共有しているのか知らないけど、そいつらに訊いてみたい。なぜその『技術詐欺』はルマンから締め出されたのか!? 私のようなど素人でもすぐに思いつくことなので、沢村さんの読者の多くが感じているはずだが、それにについての言及はされてない。レギュレーションで縛っていたはずなのに、実際にレースをしてみるとあまりにも強過ぎるから、マツダが優勝した1991年を最後に参戦が認められなくなったロータリー。


なぜ技術詐欺はルマンを制覇できたのか!?


  耐久性と速さで世界の頂点を極めたエンジンがなぜ「技術詐欺」なのか!?もし知っているなら暴露してくれないと納得しないですよ!!あのルマンは実は『ヤラセ』だったってことかぁ!? ごまかしがきかない世界最高峰のレースでその実力を存分に発揮したエンジンが「技術詐欺」ならば、それに勝てなかった他のレシプロエンジンは一体なんなんだ(ゴミか)!? 本末転倒だが、エネルギー効率がわずか30%程度しかないガソリンエンジン全般がそもそも「詐欺」みたいなもんじゃないの!? そんな状況を冷静に判断して書いているのかわからないけど、還暦近いライターが大学の先生の言葉を一言一句引用して、必死に「詐欺」と煽っている以上はそれなりの説明責任はあると思う。


  トヨタやホンダが市販に漕ぎ着けたFCVも、元々は1台の価格が2億円という「技術詐欺」に過ぎなかったけども、10年かけてメーカーの努力の結果700万円台での販売にまで漕ぎ着けました。大手メーカーが真剣に取り組む技術のほとんどは、これと同じように2億円かければなんでも実用化できるけど、それを300万円のクルマに搭載して利益を挙げられるか!?という点でつまづくのだと思う。そりゃそうだ世界では無人兵器がたくさん作られているのに、クルマの自動運転なんて2億円かければ楽勝で実現するだろうよ。なぜ沢村さんは「技術詐欺」という言葉と使ったのか!?もしそれが妥当だとするならば、ロータリーエンジンにはレシプロエンジンに勝てる要素は何一つも残ってない『完全に無能』という意味なのか!? それとも『夢のエンジン』という表現には程遠いごくごくありふれた性能のエンジンという意味なのか!?


根は深いところにありそうだ。


  とりあえず『完全に無能』という説は、ルマン制覇や、ロータリーエンジンの走りが60年代から90年代に渡って街中に与え続けてきたインパクトを考えると的外れだと思われる。沢村さん自体もこの文章の中でロータリーの美点はしっかりと記述している。なぜマツダがスポーツカー用ユニットとして最後まで使い続けたか!?についての「ごくごくありふれた」見解についてもわざわざ紙面を割いて書いている。「ロータリーは小型軽量で高性能!!」といったくだらない批判を防ぐためだろうけど。


  沢村さんは大学教授の見解だけでなく、ある種のロータリーエンジンが持つ「ネガティブな面」から生まれる、ロータリー否定論ともいうべき世論を味方にこの文章を書いている。これは俺の意見(だけ)では無い!!ある種のポピュリズムを利用している。恐らく「ロータリー否定論」は、5年ほど前まで市販されていた、RX8という300万円そこそこで買える『みんなのスポーツカー』が、7km/L程度の実燃費で走るという受け入れがたい感覚的な『ズレ』が諸悪の根源ではないか!?と思われる。


  7km/Lでもポルシェやフェラーリのエンジンならば「詐欺」とはまず言われないだろう。ポルシェの7km/Lは許せるけど、マツダの7km/Lは絶対に受け入れられないってことなんだと思う。なんかわかるような不条理なような・・・。そんなふわふわした世界共通?の『差別意識』を巧みに利用して、自説の正当性を主張するライターこそがよっぽど『詐欺』だと思うけども。


調子に乗っているヤツに冷や水をかけたい気持ちはわかるけど


  「ロータリー発売します詐欺」だと断言されてしまったマツダ。「NSX出します詐欺」「S2000出します詐欺」「ヨタハチ出します詐欺」「シルビア出します詐欺」「ランエボ復活します詐欺」については不問ですか!? 2012年にラインナップから消えてまだ5年しか経っていないロータリーだけが叩かれるのか!?(何がそんなに気に入らないのか!?) 


  本文をじっくり読むと書いてあることは、ロータリーエンジンについて語りつくされてきたことの総集編。しかも厄介なことに『山のような宿痾』の新事実が全く見えてこない。「レシプロエンジンと本質的には同じ」って書いてあるけども、燃料を爆発させているという意味では同じなのは素人にもわかる。この点に関してはロータリーの信者たちもおそらく勘違いなんてしていないと思う。高校で物理を学んだ世代なら誰でも理解できる。・・・この辺から読んでてウズウズしたんですよ。どうもこの一編だけは、対象としている読者が違うんじゃないかって。


  休日になると自慢のRX8でお台場辺りの愛車イベントに繰り出す連中を、ちょっくら茶化してやろう!?って意図があったんじゃないですか!?沢村さんが得意なはずの技術の説明のレベルが低くなっている。沢村さんの文章でここまで展開が稚拙でがっかりさせられたものは記憶にないです。皮肉なことにこの14巻に収録されているものの他の作品は、非常に質の高いものが多いです。巻頭に入っている現行Eクラスをボロクソに貶す話も、ちょっと無理やりな感じこそあったものの『他では絶対に読めない』希少さだけは十分に確保されていた。


逃げ道を用意してやった


  しかしこのロータリーの話だけは完全にデジャブでしかなかった。失礼だが何も新しいものが構築できていない。さらにいうと、長文の中でいくつものロータリーエンジンの美点について触れておきながら、それを「詐欺」で「無用」と切り捨てる根拠がよくわからなかった。強いていうならばマツダには300万円に仕立てるだけの技術と資金は無い!!という「マツダ限界論」以外に納得できる論拠はどこにもなかった。ポルシェとマツダだけはエンジンに関する特許を今もたくさん取得しているのに。世界でたった2つだけ残ったエンジン屋を今更に叩いて何が楽しいのだろうか!?


  もしかしたら、この14巻の半分以上のページを割いて書かれている「NSX」に関する総論に向けての、栄誉ある「前座」としてロータリーの話が選ばれたのかもしれない。ホンダの技術に脚光を当てる前に、国沢さんや清水さんといった売れっ子と仲良くしているマツダをボコボコにして、本論へと誘うために!?・・・・いやいや違う。絶対に別の理由であってほしい。


  14巻に込められた沢村さんの意図はおそらく他にあると思う。ホンダが8年かけて復活させたNSXの大特集とともにロータリーの話を収録することで、マツダに一層の奮起を期待しているのかもしれない。「沢村何くそ!!」と言わせる。沸点が低そうなマツダの経営陣をあからさまに挑発しているのでは!? これ誰が読んでも「ロータリー出す出す詐欺」という表現にはやや疑問を持つはず。だってNSXも今まで散々にファンを振り回してきたじゃねーか!? 挙句の果てに2300万円かよ。同じコストをかければマツダはもっと凄いロータリーのスーパースポーツを作れると思うが!? そんな不満を承知の上で収録した本当の意図を是非本人に訊いてみたいものだ。




ラベル:沢村慎太朗
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2017年12月14日

今年も終わりですねー・・・と思ったら沢村慎太朗さんがマツダファンを徹底侮辱の暴挙!!


速報!!(本文とは関係ありません)


来年のマツダの飛躍を楽しみにできる、穏やかな年末になりそうだと思ったものの・・・昨日届いた沢村慎太朗さんの新刊『午前零時の自動車評論14』で、マツダロータリー『完全否定』論が展開され、ロータリー復活を渇望する全マツダファンを徹底的にコケにする内容。これは年末だけど大戦争だなー・・・ってところで、いろいろと裏を取っているところです。13巻でも『NDロードスター』に烙印など、この人は完全にマツダファンを挑発してきてますけど、もうここまで言われたら『プロレス』ではなくて『グレネードランチャー』でレスするしかなさそうです。やってやるぜー。






マツダとメルセデスのエンジン競争勃発


全てのターボエンジンに48V電動チャージャーを装備。メルセデスのガソリンエンジン車では来年にもエンジンの大規模リニューアルが施されて、1.6〜3.0Lのエンジンにおいて、『リーンバーン&Eターボ』で武装された新型エンジンの配備が進むらしい。とにかくターボエンジンの『泣き所』である出足のトルクを補って、ツインターボのようなピーキーなターボユニットでも、実用領域から限界領域まで幅広く使えるエンジンとのこと。


マツダが新世代エンジン用の技術特許として取得したと伝えられる『トリプルチャージャー』(ターボ×2、スーパーチャージャー×1)も基本的な考え方はメルセデスに近いのだと思う。果たしてこの技術をマツダはどのエンジンに使ってくるのだろう。『スカイG』『スカイRX』『スカイX』と3種類のガソリンエンジンを併売する方針のようですが、マツダ単体でこれだけのラインナップを維持できるのだろうか!?ちょっとばかりエンジンにこだわり過ぎている気が・・・。


日本車とドイツ車のリアルな価格競争


メルセデスの最新鋭エンジンと互角に渡りあうユニットを乗せて、かつメルセデスのおよそ半分の価格で売るというバブルの頃のような商売は、メルセデスと日産が対等の技術提携をしてコスト管理も同じ次元で行うようになった今では無謀!? Cクラスなどは500万円と吹っ掛けておいて、ディーラーで300万円台で大量にさばくので売れてますけど、アテンザXDのLパケだと価格競争で負けてます。ましてやこれだけ情報が飛び交ってますから、素人レベルでもクルマのどこにコストがかかっているのか!?をある程度は知ることも可能です。メルセデスやBMWがなし崩し的に値下げして売り込むのも、コストの全貌がバレてしまっている部分があるから。もちろん中古車価格との戦いという意味もあるでしょうけど。


欧州車と日本車の立ち位置もだいぶ変わっていて、700万円するスバルのS208に対して、それを上回るパワーを出すメルセデスA45AMGの素のモデルは500万円台で手にはいるらしい。生産地からの輸送コストを考えると、どっちが儲かっているかは明らか。スバルがメルセデスを上回る利益率を出すのもなんとなくわかります。当たり前ですが、あのスバルですら今では『1馬力/1万円』みたいな商売はやっていないです。


マツダ車の魅力はエンジンか!?


マツダはとにかく「すごいエンジンを作れば尊敬される」と考えている部分もあるようですけども、スカイD、スカイGの段階ですでに相対的に優位なはずなのに、実際のところエンジンの魅力で大きくマツダの売り上げが伸びている印象はあまりないです。マツダがエンジンにこだわる理由もわかります。『マツダプレミアム』としてユーザーが納得できる範囲で単価を上げたい!!大手が作る低コスト車との価格競争に巻き込まれていては未来はない!! 大手の廉価モデルと『明確な差』を設けるならばエンジンのスペックを上げるのが手っ取り早い!!ってことでスカイアクティブ時代のマツダが採る路線との整合性は高いです。果たして国内市場のマツダエンジンで最もパワフルな2.2Lディーゼルはその役割を十分に果たせているだろうか!?


とにかくエンジンを立派に作って、あとは内外装のデザイン。この『2点豪華主義』が2012年以降のマツダの『舞台装置』だったと思います。目に見えるところ、体で感じるところは全て作り込みました!!だから「be a driver」というキャッチコピーも納得できます。マツダが展開するOECD市場は、どこもモノがありふれて、「動くクルマ」という最低条件を満たすだけならほぼコストゼロで手に入れることも可能です。そんな飽和状態の市場で新車を売ってしかも旧モデルから値上げをするって結構無茶ですよね。あとは「いいクルマに乗りたい」という欲望/ソーシャルな部分に訴えるしかない!!というのが『マツダプレミアム』の本質です。





主導権を取ってこその『マツダプレミアム』


しかし、そう簡単には『マツダ車』のイメージが大きく変わるわけでもなく、やはり従来どおり価格設定をしてしまう部分もあります。ベストカーの専属カリスマライター・国沢光宏氏からは「価格が高過ぎる」というKYレビューがしつこいくらいに出されました。もっとメリハリのある価格設定でいいのでは!?とまでは言いませんけども、マツダの戦略がジワジワ浸透してきている。アクセラみたいに予想外に振るわなかったモデルは、設計/価格設定があまりにも「相対的」過ぎるかも。トヨタ、スバル、日産のライバルモデルを出し抜くことを前提に価格を決めたもののCセグ好きからの支持は思ったほど得られなかった。


  設計においても他のメーカーを意識した作り込みばかりが目立ちます。アテンザはアコードのように、CX5はCR-Vのように、アクセラはシビックのように。それぞれディーゼルを搭載する以外にホンダと差別化できる要素はあまりないです。素人目線には陳腐に見える展開なんですけども、マツダがそんな安易な道を採る理由を無理やり考えるならば、あらゆる供給部品はメーカーを超えて共通化され、エンジンのチューニングに至るまでスピード開発時代ですから、『専門』の設計コンサルタントを使わないとスケジュールが間に合わない。そんな時代にマツダで設計として働くことの意義は、ディーゼルであり、デザインなんだよ!!ってとこなのかもしれないですが・・・。





ラベル:沢村慎太朗
posted by cardrivegogo at 18:38| Comment(4) | マツダとカーメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月11日

マツダCX5 がカーメディアを屈服させる日。


価格.comプロダクトアワード2017


  CX5が『価格.comのプロダクトアワード2017・自動車部門』で見事に大賞を獲ったようです。専門家が選ぶ『日本COTY』と『RCJ・COTY』がこれまで知られていましたが、2012年に自動車部門が登場して今年で6回目となるこの『価格.com』は、運営母体の知名度が非常に高くて今後は重要な指標になっていきそうです。『日本三大COTY』の時代!? 『価格.com』では過去全6回の内で3回マツダ車がもらっています。CX5は2世代続けての受賞(当然でしょ)。2012年の登場と共にあっという間に年産40万台の『稼げる』国産グローバル車になったわけですから、これは初代アテンザを超える偉業です。


  ちなみに先日発表された今年の『RJCカーオブザイヤー』に輝いたのはスズキ・スイフト。販売が苦戦と伝えられていました中での受賞は少々意外な結果でした。受賞理由は「HVを低価格で供給」ということらしいです。デミオもそうですが、先代モデルが日欧で絶賛された偉大なモデルだったりすると、後継モデルは何を作ってもある程度は批判されるだろうから大変だと思います。デミオもスイフトも先代を超えるべく『力みすぎ』た印象もあります。ディーゼルやハイブリッドが不要だったとは思わないですけども、もっと『わかりやすい』グレードがあってもよかった気がします。2L自然吸気を搭載して走り味にこだわったモデルとか(スズキなら2.4L)。もしくはルーテシアRSやポロGTIくらいに注目を浴びる高性能モデルとか。


  『RJCカーオブザイヤー』には輸入車部門が別に用意されていて、こちらはかつてのマツダの盟友だったボルボが2年連続で受賞で素晴らしい!! 昨年はXC90、今年はV90の受賞ですが、これはマツダにも影響を与えそうな結果です。FFベースのデカいクルマでも、作り方次第で日本でも高く評価される時代なんですねー(アテンザ&CX8に言い訳は通用しない!?)。マツダもその流れに従ってCX8を投入。アテンザもさらなる大型化でセダン/ワゴン共に5m級のロング版とか出てくるのかな!?「そんなデカイのいらねぇ」という当たり前の声を変えちゃうくらいのインパクトが示せれば、そこに新たな市場は生まれるとボルボが示しています。結構走ってますよS90とか。





専門家評価とユーザー評価


  『価格.comプロダクトアワード2017』は、実際に市場のユーザーが「こういうクルマが欲しかったんだよ!!」と満足した数が多いクルマが受賞する仕組みみたいです。今年から3位まで発表されるようになって、2位がXV、3位がスイフトだそうです。どれもこれもニューモデルマガジンXの『座談会』ではボロクソに言われそうなモデルばかりだなー。ちなみにここ数年の座談会で『星2つ』という最低レベルの評価をされたのはCX5とN-BOXの2台だけでした。この2台ならケチつけても大丈夫(どうせ売れるから)、一方でアウディQ2とかBMW5erとか酷評するとシャレにならない意味もあるのでしょうけども、若者のクルマ離れを必死で防いでいる『英雄』的存在の2台を貶さないと気が済まない上の世代の横暴(クレスタかチェイサーでも乗ってろ!!)。


  さて16日に迫っている『日本カーオブザイヤー』の10ベストカーにもCX5は残っています。日産&スバルの辞退で混沌としてきた中で全く見当がつかないほどに有力候補が不在。初めての「イヤーカーは無し!!」みたいな決定もあるのかな!? 完全にジャーナリスト目線で選ばれていて、個人の投票結果も公開されるので、『CX5』と『N-BOX』の星2つコンビには得点が入れにくいでしょうね。今年だけは非公表だったりして。選考委員も今頃は「どーしよう!?」と迷っているでしょうが、とにかく大半が還暦近い男性(=オッサン)なので、インパクトだけのシトロエンC3みたいな決着はなさそう(もしC3だったら・・・ゴルフを受賞させた『小沢コージ氏主導の談合』だったってことで)。もしかしたら・・・BMWか!? とろサーモン頑張れじゃないけど、BMW頑張れ!!って気持ちはわからないでもないなー。


日本メーカーの課題


  今では欧州も北米も、専門家による選出と、ユーザーによる選出の二種類の『賞レース』が乱立しているのが普通になっています。ネット時代ですから選考結果はほぼコストゼロで広く伝えることができます。自動車メーカーにとってはモーターショー以上に広告宣伝効果が期待できて、大きな可能性を秘めているはずです。「専門家」と「ユーザー」の賞が別個にあって、それぞれに特色を生かして選考するわけですから、大いに食い違ったらいい。『専門家とユーザーの意識は乖離している』そんなセコイ議論は問題にはならないはず。しかし別の問題が『明らか』になってくる・・・。日本市場が輸入ブランドにとって閉塞的であること。日本メーカーのラインナップに『多様性』が乏しいこと。


  例えば英国ではユーザー側の賞レースでは、ボクスホール/欧州フォード/ホンダ/三菱など実用的なブランドから選ばれ、専門家側では『アストンマーティンDB11』など一般ユーザーには想像もつかないブランドのクルマが選ばれます。これってとても健全な『役割分担』だと思うんですよ。日本にも根付いてくれると思うのですが・・・、日本の場合はそれほど『食い違わない』のです。国民の中流意識がクルマ作りにも浸透しているから!?


  日本にもNSXやGT-Rがあるわけですが、例えば公道走行テストでも制限速度を守らされるなど、スーパースポーツを開発する環境において日本は圧倒的に不利だという意見があるわけです。日本メーカーは世界トップレベルの技術力があるのは確かでしょうけども、その資源を十分に発揮できるインフラが日本にはない。つまり日本メーカーにとって浮世離れしたクルマを作るのはとっても面倒だし、そんなクルマを作った経験もない。


マツダのコンセプトカー と トヨタの決断!?


そんな後ろ向きな『日本メーカーの姿勢』を変えようとしているのが、マツダとトヨタなのかもしれないです。東京MSのマツダのコンセプトカーには日本の『護送船団』を離脱する強い意志を感じました。そしてトヨタも、レクサスLCを発売する傍らで、GRブランドからコペンベースのシンプルなスポーツカーを作るらしいとの報道がありました(マジか!?)。トヨタが『上』と『下』のニースをハッキリと意識して適材適所のクルマ作りを理念通りにやり遂げれば、ユーザーの車への意識も、車への議論もあらゆる意味で変わるのではないでしょうか。


しかし現状の日本メーカーは・・・『違い』を求めて生み出しているのは、スポーツサスを組み込んだ『セレナNISMO』や『GRヴォクシー』だったりするわけです。もちろん一定の需要はあるのでしょうけど。メーカーが求めるものは『付加価値』が高く利益率が高いクルマ、しかしその方針は『ユーザー』にとって素直に評価できるものではなく、ミニバンやSUVの『スポーツモデル』と聞いて『専門家』もただ目を白黒させるだけなのかも。今年の10ベストカーのうちで、『専門家』サイドの基準に合ったモデルは、レクサスLC、BMW5er、アルファロメオジュリアの3台だけ。他の7台は『価格.com』で評価されるべき!?まあ今後に期待しましょう。









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2017年01月17日

沢村慎太朗さんが最新刊でマツダの今は亡きショートストロークMZRを絶賛!!しかし・・・

  今では日本で販売されている高級車のほとんどは4気筒エンジンになってしまいました。トヨタや日産の高級モデルといったらひと昔前ならば6気筒が定番だったわけですが、いまではクラウンもスカイラインも2L直4ターボ(通称「チャイニーズ・ターボ」)が販売の主流になってきました。とりあえず2Lターボを積んでおけば中国市場でよく売れる!!という安易な流れはグローバル車のスカイラインはともかく、香港でも販売が始まったクラウンにまで広がっています。

  マツダがフォードグループの一員として開発を担当した名機「MZR」をベースにした直4ターボはまだまだ世界で現役です。ボア×ストロークが87.5×83.1mmに設定されたこのショートストロークのエンジンも、GHアテンザ後期から直噴化され、フォードが仕様するバージョンでは当然の如くターボ化されたユニットがフォードの2.0Lエコブーストとして世界中のブランドで採用されました。高回転化が容易なショートストロークなので、悪名高い「チャイニーズ・ターボ」化されてもキレのあるレスポンスが愉しめるエンジンとしてプレミアムブランドのセダンやSUVから果てはピュアスポーツカーにまで広く使われています。ちなみ旧世代のマツダ車でこのエンジンを搭載したモデルは、アテンザ(GG、GHともに)、アクセラ、プレマシー、ビアンテ、ロードスター(NC)の5台でいずれも自然吸気エンジンです。

  現在日本に正規導入されているモデルの中で、このMZR2.0ターボを採用しているのは、ジャガーXE、XF、XJ、Fペース、ランドローバーのレンジローバー・イヴォーグ、ディスカバリースポーツ、ケータハム・セブンの480と620、ゼノスE10、ラディカルSR3SL、モーガン・プラス4です。欧州フォードがクルマ文化を守るために少数ロットでも供給するという「慈善事業」を行っていて、その恩恵でユニットが供給される英国ブランドに広く行き渡っているようです(マツダもやればいいじゃん!?)。

  MZRは今となってはMINIに供給されるBMWのモジュラーエンジンと並んで、英国車の屋台骨を支えているといってもいいかもしれません。もっとも高価なモデルはラディカルSR3SLで、マツダの旧型エンジンを搭載して車だというのに1500万円もします!!沢村さんが言うには日本の公道走行車ではサーキット最強モデルでは!?とのことです。つまりGT-Rや911ターボよりも速いです(ナンバー付けられます!!公道もOKみたいです)。

  旧フォードグループという因縁でMZRを使い続けているジャガー・ランドローバーですが、ラインナップの中では下位グレードのエンジンになっていて、上位グレードはV6やV8にスーパーチャージャーを組み合わせたユニットが全面的に採用されています。「レクサスRC-F」のV8や「BMW・M3/M4」の高回転型直6ツインターボに匹敵するこだわりのユニットが1000万円以下で手に入ることを考えると、ちょっと頑張ってV6ツインチャージャーの上位グレードが欲しい!!とか思ってしまいますが、下位グレードの「MZRエコブースト」もキレの良さを考えれば捨て難いです。この2つ(3つ)のエンジンだけで構成されているのが「ジャガーの美点」です。

  ただしMZRはショートストロークですからトルクは控えめになります。レスポンスや噴け上がりではBMWの直4ターボ(N20、B48)を圧倒します。ただし圧縮比ではBMWエンジンに分があり、燃費ならばBMWがかなり優位となっています・・・。

  たびたびマツダとBMWの比較をぶち上げて「マツダ党」を喜ばせてくれる(BMWをキレさせている)沢村慎太郎さんですが、年末に待望の「午前零時の自動車評論12」が発売されました。そこでもジャガーXEとBMW3er、メルセデスCクラスとの対比分析が行われ、ジャガーXEの圧倒的なスポーツ性能は、ジャガーの意欲的な設計が見事に具体化された結果であり、ジャガーが怯まずに予定通りの拡販を続ければBMW3erの市場を大いに食い荒らして、果てしなく迷走して単なるファミリーカーに成り下がった3erの今後の方針にも良い影響を与える可能性がある!!くらいにジャガーXEとマツダMZRターボの素性の良さを絶賛しています。

  ジャガーXEとBMW3er(F30系)は、ジャガーになにがしかの迷いがあったかのようで、デザインも酷似していて、BMWファンからはあからさまなパクリとか言われてますけども、実際に乗ってみるとだいぶ違います。やたらとヒョコヒョコとアシが動いて角が取れた乗り味のBMW3erに対して、低い着座とタイトなハンドリングでロードホールディング性の高い走りを実感させてくれるジャガーXEです。ちょっと大袈裟に表現するとクラウン(3er)とスカイライン(XE)くらいに違う乗り味です。

  ジャガーXEと違ってBMWのF30系の4ドア車には「表」と「裏」があって、「表」の3erはクラウンのようなゆったりとした乗り味に意図的に仕上げていて、「裏」の4erグランクーペMスポは、3erと基本設計が同じとは到底に思えないタイトなハンドリングとアクセルフィールを持っています。つまりジャガーXEと4erグランクーペは、同じミッションを使っているとはいえ、シャシー&ボデーからエンジンまで全く違うけども、ほどほど近い地点に着地したモデルだといえます。

  「スタイリング」と「走り」を追求したDセグの4ドアセダンとして、もっともっと売れてよさそうな「XE」と「4erグランクーペ」ですが、600万円前後の価格帯が予想外に激戦区で、ポルシェマカンからトヨタ・アルファードまで非常に優秀なクルマが多いですし、走りを強調するクルマに関してもロータス・エリーゼやポルシェ718ケイマンなど選択肢は豊富です。そもそも純粋に走りを愉しむのに600万円も要らねーし・・・ロードスターか86買えばいいじゃん!!って話です。

  このブログの「メイン」と言える主張は、GH系アテンザのポテンシャルの高さなんですけど、その中でも自然吸気のMZRエンジン、特に2Lのショートストロークのキレは他のエンジンではなかなか堪能できないレベルです。スカイアクティブGになって一気に良さが無くなりましたし、駆け抜ける歓びを謳ったBMWの直4ターボは所詮は「ターボだなー」というヌルい手応えだったので、「つまんねー」って書いたらコメント欄で袋叩きにあったこともありました。つーかこのエンジンをマツダは2003年から使っているわけですから、日本でクルマの評論家やっているような輩はとっくに知っていてもよさそうですけど、フォード・フォーカスに同じエンジンが使われても覆面座談会の誰も言及しないなんてことありえます?

  なんでマツダのラインナップから絶滅したあとになってジャガーランドローバーと英国のピュアスポーツだけが使う段になって脚光を浴びなきゃいけないんだろ。NCロードスターに使われていたエンジンですよ!!・・・で何に一番キレているかっていうと、沢村さんがメチャクチャに間違ってることです。折角のMZRに脚光を当てた画期的な評論なんですけども、挿入されているボアとストロークの数値の一部が他のエンジンと入れ替わってしまっていて、フォードのエコブースト2.0LはずっとショートストロークのMZRのままなのに、ポート噴射の初期モデルはロングストロークで、直噴化されてショート化した!!なんてあり得ないことを書いちゃっているわけですよ。・・・いやガッカリですよ沢村さん。これ・・・まさにあなたが大っ嫌いな「にわか」ってヤツですよ。

  NDロードスターまで直噴化されているマツダのスカイアクティブGは、直噴ロングストロークを自然吸気で(マツダが標榜する)理想的な圧縮比にまとめあげる(ターボでは達成不能!?)設計です。これを理解せずに「過給無しはコストダウンだ!!」と断じていた2012年頃のベストカー(国沢光宏氏、石川まきてる氏など)も相当にウザかったですけど、沢村さんもヤツらと一緒でなにも分ってないんじゃねーの!?という疑惑が・・・。やっぱりカーメディアはダメだな。もっとストイックに「最強の4気筒」とか「最強の6気筒」とか追求したりしないのか!?

  そーいえば沢村さんはGQーCAR2で、日産の3LのV6ターボ(VR30DETT)について言及されてましたけど、日産のエンジン担当エンジニアの誇りって、「日産こそが6気筒の王者だ!!」っていう自負だと思うんですよ。そして「4気筒の王者に拘っているのがMAZDA」。この両社はもう10年以上もその地位を守ってきましたけど、日本のカーメディアからは無視され続けました。国沢さんならともかく、沢村さんならいくらでも言及する機会はあったと思うんですよね。HV全盛の時代になって初めてそれに気がつくってさ・・・。


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2016年12月24日

とうとうMAZDAの専門雑誌が創刊!!

  最近割とマツダに言及することが多いライターといえば小沢コージさん。最近見たこの人のCX5レビューには何だか「温もり」が感じられてとても良かったなー。ちょっと前までベントレーがアウディが・・・って感じのとてもチャラいイメージのライターさんだったのですが、実際にベントレーを所有してしまうくらいの人だからこそ、他のライターには見えていないマツダの「豊かさ」がわかるんじゃないかと思ったりしています。

  いよいよマツダも極東のカルトカー・ブランドから、世界標準のエモーショナル・ツアラー・ブランドへの脱皮が完了しつつあります。マツダ車を買えば、フロントシートにはクオリティを表現するランバーサポートがもれなく付いてきて、シフトレバーもインサイドのドアハンドル周辺も、心地良い手触りの素材に包まれていて、もうこれ以上何を望むんだ!?とにかくエモーショナルな部分を大事にしていることはよく伝わってきます。1000万円くらいする高級SUVを仕立ててきてももう驚かないです。レクサスLCに対抗するようなラグジュアリー・クーペ作っちゃえよ!!

  輸入車ガイドブックによると、日本市場で展開している主な輸入ブランドはまだまだ39もあるようですが、その中でマツダのポジションはこれまではVW、ルノー、プジョー、シトロエン、アルファロメオくらいと思われてきました。しかし今ではエモーショナル度においてはこれら5ブランドを抜き去り、その次のステップ(BMW、アウディ、メルセデス、ボルボ、ジャガー)と比べても、とりあえず大きく負けている部分は無いかなーという気がします。特にエンジンのアドバンテージはデカいですね。ディーゼルでもガソリンでもこれら5ブランドを圧倒しています。

  今どきは燃費にこそ言及するものの、気持ちの良いエンジンを語るライターが激減しました。まさかメルセデスとBMWの4気筒が一番ヒドい!!なんて間違っても書けないですしね・・・。マツダのエンジンも残念ながら「絶対に手に入れたい!!」ってほどの出来ではないですけどね。どのブランドもガソリンに関してはターボ・NA問わずで実用域の低速トルクを太くする傾向が強く、4000rpmあたりでフワっとパワーが抜けるどーしようもなく気持ち悪いフィールが嫌ですね。まだ温まっていなMZR2.0を踏み込んだ時の「アノ」情けないフィールが、ずっと付いて回るって!一体何の因果なんだよ・・・。ディーゼルを買う人の気持ちがわからんでもないです。

  マツダのスペシャルエンジンはやっぱりなんだかんだいっても2.5LのガソリンNAですね。他のメーカーが使う2Lターボが例外なくモタれる中速域でのパンチがとても気持ちいいです。マスタングの2.3Lターボ(MZRターボ)もモタれてました。今のマツダの「美点」を挙げるならば、自然吸気2.5Lで全速域を愉しめる設計にクルマを見事にまとめている点です。300psに達するレクサスIS350やスバルWRX・S4、スカイライン350GTも、もちろん迫力の走りではありますが、パワーウエイトレシオの点ではちょっとスポーティな演出が強過ぎるかなーという気が(アメリカ向けだな・・・)。

  もちろんある程度の勾配を含むワインディングを気持ちよくすっ飛ばすと、余裕を持ったパワーの有り難みが身に染みるわけですが、そういう状況も全部ひっくるめて「エモーショナル」に受け止められるクルマが、「真のエモーショナル・ツアラー」として評価されるべきで、マツダ車がこれから相手にしていくユーザーが求めるものがまさにコレだと思います。BMWやボルボの直3/直4ターボみたいな中速域で気が抜ける「セコい」設計を真似るのではなくて、アテンザならばガソリンは2.5L自然吸気と2.5Lターボだけ!!みたいな思い切った戦略じゃないと、このクルマの魅力はなかなか伝わらないだろーな(とエラそうな事を言ってみた!)。

  2015年のパリ協定調印を受けて、そこに盛り込まれた2030年のCO2削減目標に向けて、欧州各国は次々と内燃機関の締め出しを図っていますから、新型エンジンの開発は次々と凍結されていくんでしょうね・・・。BMWやジャガー、ボルボは出来たばかりのモジュラーエンジンを最後(2030年)まで使い倒していくだろうし、マツダもスカイアクティブの次はロータリーEVになるんですかね(欧州ではピュアEVを売る?)。とりあえずマツダクラスの100~150万台程度のメーカーは、案外あっさりとEVに転身するんじゃないでしょうか。

  それまでの残り15年足らずをどう過ごすんでしょうか?モデルサイクルは2〜3回といったところなので、エンジン同様に現状のプラットフォームを使い倒すのでしょうけど。なにげに2.5Lの4/5気筒を持っているメーカーが「エモーショナル」部門では勝ち組なんじゃないかと思います。マツダ、スバル(水平対抗4)、アウディRS(5気筒)、ポルシェ(水平対抗4)、トヨタ、日産が使ってます。2.4Lならばホンダと三菱(フィアット、クライスラー、ジープ、ヒュンダイ)もありますけど、高効率化を狙ったアップデートが行われているのはマツダ、アウディRS、ポルシェ、トヨタだけ!?

  冒頭に書いた小沢コージさんのレビューには、マツダが持っているポテンシャルを存分に発揮するようなプランがしばしば見られますね。他のライターは判を押したように「マツダは良くなった!!」という何処基準だか全くわからない(以前のマツダを知らない!?)ような、クソなレビューばかりなので、読んでてイライラします(そのうちマツダの向けられたゴミなレビュー列伝でもこのブログで晒そうかな・・・)。小沢さんだけは不思議と「マツダが良くなった」とは書かないですね。それだけ技術があるならば「こーいうクルマも作れるんじゃねーの?」みたいな内容がマツダファンの気持ちを上手く掴むんですよ。

  こういうレビューが書ける人って、現状の自動車産業にいくらか絶望を感じているんだと思います。BMWの2Lターボってクソだな・・・。メルセデスの2Lターボなんて高級車に載せるレベルじゃない・・・。結局まともなエンジンって何?BMWの直6ターボと、レクサスのV8と、ジャガーのV6スーパーチャージャーと、アウディのV10とか直5とか。直4ターボだったらポルシェ(マカン)くらい。そう考えるとマツダの2.2Lディーゼルと2.5L自然吸気ってそこそこ素晴らしい選択肢じゃないの? 

  「価値あるクルマ」って考えたときに、最廉価に位置しているのが、600万円のマカンと718ケイマンだっていう事実。そこから下には日産のフェアレディZ(3.7L自然吸気)とマツダの「2つのエンジン」があるだけ(ロードスターの1.5Lも入れれば3つ?)。おそらくこの状況を的確に理解していらっしゃるからこそ、小沢さんのマツダや日産への記事は温かいなーと思います。沢村さんみたいな極端な言い方で恐縮ですが、「わかってねーヤツが多過ぎる」なんですよね・・・。マツダの藤原さん(専務執行役員)はこのことが解ってんのかなー!?もしそうならばもっといろいろとアピールできると思うんですけどね。年末に発売されたクルマプレイボーイのインタビューはちょっとつまんなかったな。

  「MAZDA・FANBOOK」なる季刊の雑誌が刊行になりました。1年に1台しか新型モデルが出ないのにコンテンツは作れるのかな?なんて余計な心配をしてしまいますが、出たがりなマツダの社員を次々を晒して好き勝手に喋らせてくれるならば毎回買おうと思いますけど、次号は小沢コージさんを投入してみてはどーでしょうか?ちなみに著名なジャーナリストとして第一号に登場しているのは飯田裕子氏のみです(写真がやたらとデカいのでファンの方にはちょっとオススメかも)。まだ続くかどうかも未定だから連載の依頼ができないってのもあるのかもしれませんけど、キャラの濃いライターの連載が欲しいですね。とは行っても、小沢さん、沢村さん、それからミスターGT-Rの水野さんを持って来るくらいですかね。福野さんや西川さんではテンションが上がらないだろうし、島下さんや河口さんでは読者のマツダファンが発狂する!?他にマツダを解するライターといえば・・・K沢氏。カッコいい雑誌には似合わないのでパス・・・。


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2016年06月06日

マツダ批判が執拗な某ライター・・・ケツ持ちは何者だ!?

  久々にマツダを唾棄のような態度で嫌ってくる評論家が現れましたよ〜。あ?別に福野礼一郎さんではないです。この人も最近では相当にマツダを嫌ってそうですので別の機会に、ぜひ近年のマツダ関連のレビュー&評論をザックリとまとめてみたいとは思っていますが・・・。最近の福野さんの文章からはマツダが「生理的に嫌い」っていう空気を薄々感じますね、ちょっと気になります・・・。

さて「マツダは宗教」と某雑誌で吐き捨てていたのが、斉藤慎輔さんという「辛口ライター」です。一体何が気に入らないのでしょうか?それにしても「宗教」とまで言われるとは・・・そもそもプロの評論家の仕事って「VW」の布教じゃないんですか? ・・・あれ!?もしかしてスズキだけじゃなくてマツダにもネガティブキャンペーンの刃が向けられてるか!?

  ご存知ない方に補足しておくと、半年くらい前に、VWが評論家にスズキのネガティブキャンペーンを依頼していることを、ツイートした輩(プロライター)が居まして・・・とっても大問題になりました。けれども3年くらい前に発売された「enTAXY」という文芸誌において、何を思ったか森慶太さん(一応プロライター)が、権謀術数の渦巻く業界の仕事事情を裏表なく暴露してましたから、いまさら騒ぐことじゃねーだろ・・・。VWのドイツ人が悪いんじゃなくてインポーターの依頼を受けた日本の広告代理店がクズなんだってさ!!!

  マツダの場合はネガティブキャンペーンの標的にもなっているでしょうけども、それ以上に心配なのが・・・ライターによるつまらない「私怨」。「とにかくアイツらチョームカつく!」という話は、マツダの試乗会行ってきました!といういろいろなライターの文章から漏れ聞こえてきます。どうやらどんなに実績のあるライターに対しても、開発陣の横柄な態度がメチャクチャすごいらしいですね。質問にもまともに応えずに上から「仰る意味がいまいちわかりません」とか平気で言うらしいです。もちろんマツダの開発陣の側にも昔年の恨み辛みがありますから、もはやどちらもジジイ同士が引退するしか邂逅→好循環の流れはなさそうです。

  さて先ほどの某雑誌とは、ニューモデルマガジンXのことなんですが、今年の6月号から松下宏さんの後釜に収まったのが斉藤さんです。初回の登場では西川淳氏、高平高輝氏の2名と意志の疎通があまりとれないままに終了してましたが、松下→斉藤のチェンジでこの「喜怒哀楽」というコーナーの雰囲気がガラリと変わりましたね。これまでは、クルマの欠点や長所はユーザー次第だよ〜・・・みたいなユルーいスタンスだったのが、ヘンに子どもっぽくなって「コレは許せない!!!」みたいな極論が増えている気が・・・。

  いい歳したオッサンがムキになるなよ!!!みっともねーな・・・・。「辛口評論家」と言われている人、あるいは自称の人などなどいますが、「辛口」自体は自分の仕事への責任感の現れだと思うので、それは結構なことだと思います。読んで面白い「甘口評論家」もいないことはないんですけども、下野康さん、西川淳さん、渡辺敏史さんといった面々は、「クルマ評論家」というよりも「カーライフ評論」という別のスタイルが主体だったりします。クルマの専門誌だけでなく、今をときめく「文春」など一般誌でも書いてたりします。

  それに対して、何ら芸もなく、人生経験もない!?とりあえずクルマに乗って愚直にモノ申したいという「クルマ馬鹿」なタイプは、「辛口」でないともはや成立しないですね。これが「甘口」になっちゃうと・・・河口まなぶ氏、石井昌道氏など、内容が面白いというよりは、「ショーン=”コネ”リー」で仕事を貰っているタイプが多い気がするんです・・・いわゆる提灯屋ですね。

  「辛口」にもいろいろタイプがあって、ザックリ分けると、「深い」か「浅い」かじゃないかと。「コク深い!辛口!」となると沢村慎太朗氏、福野礼一郎氏の二大巨頭ですね。ガチ過ぎて本質を付くからメーカーに嫌われまくりで、ポルシェやレクサスから出禁を喰らう始末だそうです・・・。この手のタイプの評論家にはマツダは比較的に嫌われにくい存在ではあります。彼らが持つ「深さ」の原点はそれぞれのメーカーがその歴史の中、クルマの進化にどれだけ貢献してきたかを正確に捉えた上で、その尺度でモノを言うから読者は納得し、その造詣の深さに感動すらします。そういう「物差」に置いてはマツダは、デザインも技術もライバルに比べて絶対的に強いですからね〜・・・。

  最近の福野さんはマツダに厳しいのですけども、このライターのちょっと特殊なところは、「欧州市場」「北米市場」「日本市場」というユーザー的な客観性は軽視して、割と「俺市場」&「生産工程」だけで語るタイプなので、マツダに対する相対的に高い敬意はどうやらあまりないのかもしれません(勝手なこと言ってごめんなさい)。

 さて一方の「浅い」タイプはというと・・・斉藤慎輔さん!!!失礼ですがあなたのことです!!!まずその典型的な特徴は「一般論」の多用でしょうか。まるで日経新聞の記事みたいなモノのいい方を恥ずかしげもなくやらかします!!!しかもそれが自動車ライターの仕事だと本気で思っている(まあそうなのかもしれないけど)。ニューモデルマガジンX・7月号の「アウディA4」へのコメントはさすがに開いた口が塞がらなかった・・・。「最近のアウディはこの路線で突っ走っていて・・・」「最近のアウディはやや迷いが・・・」。なんかテンポが違う気が・・・。読者がそんな軽薄なコメント読んで!「へー!!!アウディって迷っているんだ!!!」なーんて納得すると思いますか?

  ちなみにこの斉藤さんですが、「ティーポ」という雑誌にも連載を持っていて6月号では「NDロードスター」をボコボコに批判するレビューを書いてます。・・・「ロードスターなんてゴミみたいな安物の、なんちゃってスポーツに過ぎないんだから、せめて収納とかしっかり作ってください!!フェラーリかなにかと勘違いしてないですか?」だってさ・・・。マツダのコクピットの設計はメチャクチャで、これが理想とか言っている輩はアホだ!!!とも。まあそのご意見は尊重しますけど・・・。

  マツダを意識してアジる評論家が出てくるのは、ファンとして基本的にウェルカムなので、もっとどんどこやってほしい気持ちはあります。これからも斉藤さんが登場する2つの雑誌を毎月楽しみにしたいと思います。「浅い」とか言ってしまって申し訳ないですけども、「収納がないからダメ」とか「マツダは宗教www」って、単なるクルマ好きのオッサン達の居酒屋トークに過ぎないのは確かですよね・・・。

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2016年03月16日

Fヤマグチ氏が・・・いよいよマツダ本を出した〜!!!

  フェルディナント・ヤマグチという「覆面ライター(インタビュアー)」がいます。2011年に出した日産のゴーン氏による改革を取材して重要人物を喋らせまくった「英語だけではダメなのよ。」が、非常に面白かった・・・というかクルマ関連本の常識を軽く越えた傑作だったです。カーメディアでメシを喰っているライターさんは、日頃の素行が悪くて軒並み国内メーカーの幹部とは冷戦状態だったりしますが、「素人」という設定のFヤマグチさんは、なんだか「ユーザー代表」みたいなスタンスで日産幹部の懐に入り込んでいて内部がよくわかる本でしたね。(フェルディナント・ヤマグチはペンネームだそうで、普段は会社員だそうです。)

  なんと今回はフェルディナント・ヤマグチさんが、マツダのキーマンを喋らせまくった!ということで、届く前から面白いだろうな〜!!!と期待でいっぱいでしたが、その高いハードルを軽々越えていったのだから、この「素人」さんなかなかとんでもないインタビュアーです。「日産」ではゴーン氏による経営論を口語で読めるという貴重さに加えて、やはり「あの人」が登場して禅問答のような「水野節」が読めます。さらにクルマ好きがもっと知りたいポイントを絶妙に押えてあって、ポルシェやBMWすら撃破できる日産の技術力を支えるエンジニアの話が詰まっています。ヤマグチ氏が相当なクルマ好きだというのが良くわかる構成・・・無駄がない!

  マツダにも最近カーメディアで良く知られるようになった「スカイアクティブ三銃士」がいます。いずれもキャラが立っていて雑誌のインタビューでも心に残るような言葉で、マツダ車の魅力を伝える「藤原・人見・前田」の3者です。この3人全員にロングインタビューしたら、1冊の本にまとめ上げるのは無理でしょうし、3人の個性が暴走して・・・マツダのアイデンティティが逆にわかりにくくなりそうな気がします。この本では、藤原さんが中心になっていますが(人見さん・前田さんも登場します)、この1人の面白いオッサンだけで十分に元が採れる本です。雑誌の1〜2ページのインタビューとは全然違って、本質的なことにまでツッコミますから、マツダのエンジン製造工程では、複数の種類のエンジンを流すから汎用のマシニングセンタを使っていると暴露してます! え?マツダのエンジンてその辺の町工場にあるような旋盤機で作ってんの?大丈夫か?・・・ちょっとどっきりさせられます。

  他にもいろいろ「え?」という話が出てくるんですよ。果たしてこの藤原さんという人はマツダのスポークスマンとして相応しいのだろうか? と余計な心配をしてしまうほどです。しかも藤原さんが「際どい」話をしているのが一般の読者(私のようなクルマに興味があるマツダ好き)にも確実にわかるように、フェルディナント・ヤマグチさんが絶妙なツッコミを入れます。「マニシングセンタでは工作精度が大幅に落ちるのでは?」とすかさずぶっ込む・・・お〜〜〜〜!!!どうする藤原常務?

  他にも・・・アクセラが年産40万台、あとはアテンザとデミオがそれぞれ10万台という規模なので、プラットフォームを「縦」に共通化させているというマツダの説明に対しても、「それだと上のクラスのユーザーは、下のクラスと同じ部品に満足しないのでは?」と鋭いツッコミが・・・どうするFUJIWARA常務? もうハラハラしちゃって・・・このまま藤原さんが喋っているとだんだんとボロが出てくるのでは?と老婆心ながらも心配してしまいます。・・・少なくとも、私がスカイアクティブ以降のマツダ車に乗って感じた「腑に落ちない」ところは、この本の技術的な話を読んでだいたい原因を掴むことができました。「マツダの弱点」と言っていいかわかりませんが、これからマツダ車を購入するとしたら、これらの点とどう付き合えるか?でしょうね。しかし200万円台で売られているクルマの中ではやはり優秀な部類に入るとは思いますが・・・。

  藤原インタビューがメインコンテンツだとばかり思ってましたが、続くエンジニア陣へのインタビューが実はもっと面白かった!!!・・・ハンドリングに関していうと「W124とE39」でメルセデスとBMWは終わった!!!とか平気で言ってしまってます。これに対してヤマグチさんが「最新のベンツは30年前のクルマに負けているってことですか?」と詰め寄る・・・すると「はい!」と断言しておられる! マツダの研究職員が、今をときめくメルセデスやBMWを捕まえて「乱暴狼藉」と同等くらいの暴言を吐くなんて・・・これがマツダの現場の声なのか? それともヤマグチさんの脚色なのか? まあ・・・ハンドリングに関するこれまでのマツダのこだわりを考えればそれくらいの「意見」を持ってても不思議じゃないですし、マツダユーザーにとってもそれくらい気合いが入ったエンジニアが開発したクルマに乗っているのは気分がいいですけどね。まあメルセデスとBMWの件は暗黙の了解です。ただ事実だからといって、それを素直に言ってしまうマツダの社員は「ちょっとヘン」なのかもしれません。(上司もヤバければ部下もヤバい)

  巻末には「三銃士」が登場しますが、もっとも上の地位?の藤原さんが主導権を執って、さんざんに想いのたけを吐露します。・・・NDロードスターに文句があるやつは出てこい! こんなスゴいクルマは日本メーカーしか作れませんよ! ポルシェでもBMWでも真似してますけど、共通シャシーだからボデーがデカ過ぎてただのゴ◯にしかなっていない・・・。いくらでも言ってやりますよ!ゴ◯!ゴ◯!ゴ◯! くやしかったら専用設計でライトウエイトを作ってみろ! フィアットの銀行出身のCEOはマツダを指名しましたけど、どう頑張ってもヤツらの合理主義の中からは出てこないクルマなんですよ! そんなこともわからないヤツがエラそうに「ロードスター」をとやかく語るな!合理主義のフェラーリがそんなに楽しいですか!パワー足りないからターボで・・・そんなア◯なクルマ作りしかしなくなった欧州なんて残念すぎる!もうマツダの敵ですらないです・・・。

  とは書いてありませんけども・・・藤原さんはおそらくこういう事が言いたかったのかな?ということが伝わってくる臨場感のあるインタビュー集になっています。最近はマツダ関連の本が出版ラッシュですけども、私の知る限りでは本書が圧倒的に「読みやすく」「内容が深い」です。宮本喜一さんの「ロマンのソロバン」には期待しましたが、前作の「マツダはなぜ甦ったか?」ほどには感動はなかったですし、人見さんの本はスカイアクティブ信者には面白いですけども、あまり人にオススメできるものではなかったです。マツダ以外のファンにも楽しんでもらえる点でもとってもよい本ですね・・・さてもう一回読もう。


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2016年03月11日

TOP GEAR JAPAN 創刊・・・三大ブランドは「マクラーレン・ポルシェ・マツダ」!!!

  なかなか面白い雑誌が誕生しました。といってもまだ第1号しか出てないですけども、期待に違わない素晴らしいコンテンツが並んでいて一気に読んでしまいました! 英国を代表するカーメディア「トップギア」にとうとう日本語版が登場しました。評価の基準にはいろいろと疑問を差し込みたい部分はありますけども、英国で販売されている仕様に乗ったわけでもないので・・・下手に目くじらを立てるのはやめときましょう。

  巻末に付いているのが発売中の各ブランドの主要モデルを10段階でぶった切るというコーナーです。ここに収録されている100台以上のモデルの中で、10点満点を獲得した「驚愕のモデル」を擁するブランドが、マクラーレン・ポルシェ・マツダの3つでした!ってことです。マツダってやっぱりすごいねぇ〜・・・。スポーティなクルマの評価が高いという絶対条件の中で、フェラーリやランボルギーニは満点が取れない!これこそが英国人の本質なんでしょうね・・・。日本人が韓国車を評価しないのとはまったく意味が違いますけど。

  英国メディアだからといって、特別にヘンな基準で車種のジャンル分けをしているわけでもなく、おそらくこの3つのブランドがそれぞれに「スーパーカー」「スーパースポーツ」「ライトウエイトスポーツ」で頂点を取ってますよ!くらいのニュアンスでの10点満点だと思われます。

  それぞれ車種の採点の傍には短評が付いていて、英国メディアらしい辛辣さも発揮されています。例えばトヨタ・オーリスは「英国で製造された自動車の中で、おそらく最も運転がつまらないクルマ。たぶん。」と厳しい一撃が・・・。トヨタに対してはやたらと厳しいですね・・・、それでも86だけは別次元の好評価が与えられていて「これはスバル車です!」とさらに皮肉を一言。なんとも英国人らしく性格が悪いですね〜・・・TNGAが採用された新型プリウスに乗ったらトヨタへの評価がどれくらい変わるでしょうか? その他の日本ブランドであるマツダ、スバル、日産、ホンダ、スズキに対しては割りと好意的なようです。どうせだったら本国版に出てくるであろう韓国ブランドや欧州専売ブランド(シュコダなど)も合わせて掲載してくれればいいのに・・・日本に入ってくるモデルだけにしているせいで、そこそこ高いレベルでの「ドングリの背比べ」になってしまっている気が・・・。

  本編(メインコンテンツ)に取り上げられているのは、先ほどの3ジャンルに属するスポーツモデルが中心でした。本国の3ブランドが評価の基準になるのでしょうがやたらと良く出てきます。「スーパーカー」と「スーパースポーツ」の両方に参入するアストンマーティンと、「スーパースポーツ」のジャガー、「ライトウエイト」のロータス・・・そして3ジャンル全てに顔を出すドイツから来た王者「ポルシェ」。3ジャンルそれぞれで、ライバル車種をいちいち名指しで挙げながら「911とくらべて・・・」などと比較する姿勢は、日本のカーメディアでは「自主規制」でなかなか見られないので、とても斬新に感じます。日本のメディアは相対的な実力がわかりづらい。

  日本のメディアでは、マツダをポルシェやロータスと同じ土俵に挙げて評価するなんてことは、なかなかないでしょうけども、トップギアならば実現します!!! 日本にもこういったメディアが登場したのだから、マツダには「ライトウエイト」だけでなく、スーパースポーツにもぜひ参入してTOP GEAR誌上で騒がれるブランドになってほしいですね。「ポルシェ911シリーズ」に挑戦するモデルといえば、「日産GT-R」「アストンマーティン・V8ヴァンテージ」「ジャガー・Fタイプ」「シボレー・コルベット」・・・なんとも華のある面々が揃ってます!ここにマツダのロータリースポーツがあったらな〜!!!今後は「フォードGT」さらにはあの「TVR・タスカン」が復活するそうで・・・さらなる活性化が期待できます。東京MSのアレ・・・市販化するしかないですね。

  マツダが頂点に据えられている「ライトウエイト」部門では、日本勢が総じて高評価になっています。「トヨタ86/スバルBRZ」や「ホンダS660」が絶賛されている一方で、「アルファ4C」や「BMW・Z4」といった輸入ブランドは逆にやたらと低評価です。新たに直4ターボに変わったボクスターとケイマン(ポルシェ718シリーズ)も、クラスとしては「ライトウエイト」に近い存在になってますが、トップギアでは完全に「ライトウエイト」の括りです。もちろん地元の「ロータス・エリーゼ」もいます。次のモデルではいよいよ直4ターボ化が噂される「フェアレディZ」も決して「ライト」ではないですけど、このクラスに括られる運命にあるようです。さらに今後の大本命として「アバルト124スパイダー」にも期待できます。

  スポーツカーの限界性能を評価されたところで、おだやかなカーライフを送る人々にとっては何の役にも立たない・・・という意味では「トップ・ギア」は完全にオワコンなんだと思います。けれども・・・そうはわかっていても読んでいる分には熱中できて笑えて、エンターテイメント性は抜群です。そういえば沢村さんの文章も確かに限界性能があーだこーだで・・・全く役に立たない知識の羅列なんですけども不思議と惹かれてしまいます。日本のカーメディアの「1800kgのボディに2Lターボ・・・必要十分な出力」といったなんの抑揚もないクソな文章に比べれば断然に読み応えがあります!

  巻頭には日本版編集長のコメントも掲載されてまして「トップ・ギアの無い国に クルマ文化は育たない」・・・はぁ?コイツは何を勘違いしてんだ? なんてアンチな感情もちょっと湧きましたけど・・・こういう雑誌があることは確かにいいことだと思いますよ。

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ラベル:トップギア
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2015年08月14日

マツダの営業力が相当にダメだったことを伝える名著・・・

  下野康史さんというライターが1995年にお書きになった「カルト・カーがぜったい!」を20年の歳月を越えていまさらに読みました。ルボランやモーターマガジンの連載はいつも楽しみにしていますが、やはりこの方は昔から面白い記事を書く人なんですね。この20年前の本の主旨は、その当時に発売されていたマニアックな日本車(月1000台以下らしい)の中から面白い要素を引っぱり出しつつ紹介してそのクルマの隠れた素晴らしさを散々に語り尽くすというもので、まあクルマ好きがもっとも面白がる話のオムニバスです。最高の題材に最高のライターですから面白くないわけない!20年も古いともはや中古車探しの役にも立たないですが、自動車雑誌が最近つまらないなと感じている人にはぜひオススメです。

  年配の方からしてみたら「当たり前だろ!」って思われるでしょうが、この本に登場するいわゆる「カルトカー」は圧倒的にマツダ車が多いです!どうやら筆者のお気に入りメーカーもマツダ?のようで、最初の1台から「アンフィニMS-8」が登場してきます。内容は「なんでカルトカーなのかさっぱりわからん!めっちゃカッコいい!乗り味サイコ〜!」(なんか主旨変わってない?)とベタ褒めしています。・・・となると、それだけいいクルマがなんで売れないの?って率直に思いますが、筆者が仰るにはマツダの初歩的な戦略ミスだそうです。「アンフィニ」というブランド名ロゴが普通の日本人には読めない!という初歩的な問題だとハッキリ断じておられます。

  2台目もマツダで「オートザム・キャロル」です!って2台連続かい!!!マツダってどんだけ「カルト」なんだ? 写真を見ると子どもの時にこんなクルマ走ってたっけ?・・・東京で35年育ってきたのでファミリア以外の車名は聞いたことがなかったですね。しかもファミリアはホンダ車だと高校生ぐらいまで思ってました。これぞカルトカー!東京育ちですから!なんて気取るつもりはさらさらないですけど、歴代カローラや歴代シビックはだいたい記憶にあるんですけどね。MS-8も見た事ないですし・・・。それにしてもこの4つ眼のフロントデザインは、なかなか(かなり!)イケてるじゃないですか! BMWミニやフィアット500みたいな可愛さがあります。小型車で安くてデザインも素晴らしいのに(またまた)なんで売れないの?

  3台目はスバルの「ヴィヴィオTトップ」という小型オープン。今のスバルからはとても想像付かないくらいに個性的な設計(デザイン)でなんだかとても面白そうなクルマですが、残念ながらデザインが絶望的に酷い!これでは売れないですね・・・カルトカーになるのも止むなしです。あれ?なんかオカシイな・・・スバルのカルトカーとマツダのカルトカーを見る限り方向性は真逆です。ということはマツダ車をスバルブランドで売って、スバル車をマツダブランドで売れば上手くいったのでしょうか?

  さて再び登場したマツダ車はいまでもマツダファンがしばしば復活を希望する「ユーノス500」。マツダ史上屈指の好デザインを誇る超絶「イケメン」セダンなんですが、イケメン過ぎてバブル崩壊後の退潮する雰囲気に飲まれての販売不振でカルトカーのリストに入ってしまったようです。これと同じようなパターンとしてトヨタ・ソアラ(3代目)が挙げられていて、バブルが終わって美麗過ぎるデザインはどこか胡散臭さが鼻に付いたりしたのかもしれません。カッコいいクルマ買ったら女性を乗せて食事にでも行かないと気が済まなくなるから出費がどんどん増える〜って感じで敬遠された? どんなにカッコいいクルマ作っても、バブル崩壊の景気後退局面では全く逆効果で地道にファミリーカーを作ったメーカーが勝ち組だったようです。

  高価格のソアラは景気後退で露骨に売れなくなるのはわかりますが、ユーノス500はそれにくらべれば取るに足らないバーゲン価格なんですけどね。空前のFRスポーツカーブームだったので、FF車なんて見向きもされなかったんのかな・・・。本体価格が180万円〜ですから、マツダ車の5ナンバー車としてはちょっと高いと受け止められたのかもしれません。マークUのベースグレードが170万円ですから、売れるわけがない! それでもさすがだなと思うのは、マークUの古典的過ぎるデザインに対して、まだまだ現役で行けそうなユーノス500の鮮度抜群のデザイン。1995年に買って20年後の今でも十分に乗れるデザインですから、コスパの良さは相当ですね。そんなユーノス500の美点を引き継いだのがGGアテンザ(2002年)とGHアテンザ(2008年)だと思います。どちらも同時代のデザインと比べるまでもなく一目でオーラが違いますね!同時代のメル◯デス、B◯W、レ◯サスの酷いことといったら、アウディA4は認めますけど!

  さてマツダ車以外に眼を移せば、「ディアマンテ・ワゴン」と「レガシィ・セダン」が出てきます。まあどちらも「じゃない方」ですね。ディアマンテは超美麗デザインで1990年に登場したセダンが日本COTYを獲っています。永島譲二のデザインでBMWの歴史でも屈指の好デザインとして絶賛されたBMW5シリーズ(E39系)がディアマンテのスタイリングのあらゆるところをパクるほどに秀逸なんですが、ワゴンの方はなんとオーストラリア生産の逆輸入車で間に合わせているようで、設計も豪州・米国向けのサイズです。これでは当然にディーラーは売りやすくて利幅も大きい(?)国内生産のセダンを買ってもらおうとするはずです。レガシィに関しても販売価格が高いのがワゴンの方ですし、ワゴンの存在を日本市場に植え付けた金字塔的なクルマですから、敢えてセダンという人は少数派でしょうからカルトカーなのは納得です。

  この後もマツダ車は「ユーノスコスモ」「RX-7」「オートザムAZ-1」「オートザム・レビュー」「アンフィニMPV」と五台も続き、全32台中8台を数えます。トヨタ(4台)、日産(3台)、ホンダ(4台)の大手メーカーをも完全に上回っています(もちろん販売力があるから大手メーカーなんですけどね)。しかもトヨタは障害者向けの「カローラ・フレンドマティック」やホンダの珍車軽トラである「アクティ・クローラ」を含んだ数です(それはカルトカーとは言わないのでは?)。それに対してマツダは全部ガチで売る気満々のクルマばかり・・・下野さんは盲目的なほどに全部絶賛・・・。

  まあ長年マツダが信念を持ってやり続けてきたことが、日本でも世界でも徐々に認められるようになってきてとても良かったと思います。アメリカでもイギリスでも「マツダはかっこいい」と絶賛され、下野さんもこの著書の中でRX7のデザインはフェラーリを越えた!と書いてますが、それが奇跡の一台に終わらずにブランド全体を貫くデザイン力になり、一体次はどんなカッコいいクルマを作るんだい?と期待されるドイツにもイタリアにもないブランドになりつつあります(アウディにもそこまで期待しないですよね)。しかもデミオもロードスターもCX3も全く期待外れではなかった!これは改めて凄いことです。パナメーラとかメルセデスSLSやGTとか理解し難いデザインの高級車を東京の真ん中でよく見かけますが、マツダがこういうクルマを今作ったらどうなるだろう?とふと思ったりします。

  魂動デザインも発売から3年以上が経過しました。同時期に登場したレクサスの強烈なフロントデザインと比べても、マツダデザインの普遍性というべき高い能力が息づいているのがハッキリと証明されました。CX5ユーザーはレクサスNXの隣りにガンガン停めてあげればいいと思いますし、GJアテンザもレクサスLSの隣りに堂々と停めたいですね。「マツダにデザインやってもらえよ!」というコメントがあの提携のニュースに寄せられていて、マツダデザインが一般へも広く認知されつつあるのを感じます。下野さんの本を読んで、マツダの現在を思うと「ブランドのストーリー」が頭を駆け巡り、もう一台マツダ車買おうかな・・・なんて気持ちがうずうずしてきます。


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ラベル:下野康史
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2015年03月23日

マツダとカーメディアの確執

   マツダファンに顕著な傾向?なのかもしれませんが、自動車評論家とユーザーの間でもっとも温度差を感じるのが、「ダウンサイジングターボ」の採用に関する考え方じゃないですかね。評論家の中にはターボの採用に躊躇しているだけで日本メーカーを扱き下ろす人もけっこういます。スカイラインやレクサスNXのベースグレードに2Lターボが充当されはじめて「日産もトヨタもやっと気がついた」みたいなトンチンカンな結論を書くクソ評論家が後を絶ちません。ハイオクで12.8km/L(JC08モード)という「HVを売るため?」と勘ぐりたくなる何の取り柄もない燃費値を出しています。ターボって一体誰得なのでしょうか? 乗って楽しいとでも言いたいのでしょうか? スカイラインに関してはとても高級車向けのユニットでは無いと感じました。後からステアバイワイアがオプション設定されたので、ハンドリングでは楽しめるでしょうけど、ジャトコのATはターボに利した設計にはなっていないのが、このクラスのクルマとしては致命的な欠陥になっているように思います。MTモデルを設定しておけばメルセデスエンジンでも旨味が出てきたかもしれませんが・・・。

  マツダの人見さんが最近また新しい本を発売していて、その中でまさに「自動車評論家」に対するストレートで強烈な怒りを露わにする部分が何度もありました。ベストカーなどの大手雑誌が、自らの誌面で自動車メーカーを読者に対してどのように紹介するのも自由なんですけど、人見さんが長年抱えてきたイライラを目の当たりにすると、ベストカー編集部に対する憎悪がフツフツを湧いてきます。マツダは2年くらい前からカーメディアで語られることが増えたメーカーですが、一部の雑誌ではマツダの実質的な「広報」である人見さんのコメントをつらつらと掲載しつつも、マツダを昔から下に見ているクソな編集部はあれこれと「情報操作」を加えていることが多いです。特に私のようなスカイアクティブ前のマツダ車のフィールを全面的に肯定するタイプは、この人見さんの本に綴られた筆者の主張に触れて、ドライブフィールへの考え方がそのままマツダ車の美点として見事に成立していることを、瞬時にそして立体的・体験的に理解できてしまいます。そして思わずガッツポーズが出てしまったりします。

  人見さんの今回の著書発売のきっかけは、おそらくマツダの伝えたい情報がメディアではいまいち伝わらないことへの義憤が根底にあったと思います。マツダとしてはユーザーにさえ分ってもらえばそれでいいのですが、メディアがマツダを「瑣末な国産ブランド」という偏見の殻を破れずに、従来の慣習あるいは流儀に基づいてマツダに対するネガティブキャンペーンを展開されるとせっかくの経営努力が水泡に帰してしまうことを危惧していると思います。しかし人見さんが著書で明らかにしているマツダ視点のクルマ作りの主張は、ハッキリ言ってあまりにも「ラディカル過ぎる」ということもあり、とてもそのままの「表現」ではマツダの宣伝には使えるものではありません。「ダウンサイジングターボなんて中国やマレーシアのメーカーでも簡単にできる技術をマツダでやる意味はない!」といったライバル会社が片っ端から激怒してしまいそうな強烈過ぎる「ドグマ」がやたらと渦巻いています。

  他にも「人見・語録」はたくさんあって、「BMWのような4気筒で2L、3気筒で1.5L、6気筒で3Lのようなシリンダ設計上での工夫の基礎アイディアとしてはマツダでも25年前にとっくに研究が終わっていた!」とBMWを礼賛するメディアを大きく牽制する内容のものから、「ガソリンエンジンを極限まで改良した上でHV化しないと意味がない!」など完全に上から目線の「技術屋気質」に溢れるものもあります。確かにベストカーが説明する「マツダはコストをかけたくないからターボ化しない」という文面自体はその通りなのですが、なぜかベストカーのニュアンスは「マツダはクルマにお金をかけない=悪い」という主旨のネガティブキャンペーンになっています。しかしそれと全く同じ文面を人見さんは著書の中で明確にポジティブに発しています。ターボなんかにコストを持っていかれるクルマなんてマツダ的には全く魅力がないようです。また経営効率への貢献の他に「マツダ車にはガソリンターボのレスポンスはダル過ぎる(から使いたくない)」という別の説明も行っています。

  もちろんターボチャージャーが、今では欧州車を中心に非スポーツモデルにも使える技術へと立ち位置が変わっているという主張もあるでしょう。しかしマツダはターボのメリット・デメリットを見極めた上で、マツダの非スポーツには不要な機構(ディーゼルは除く)だと判断したわけです。それをなぜベストカーは執拗に「マツダの弱点」のように煽りたてるのでしょうか? ほとんどのモデルがガソリン自然吸気とディーゼルターボの2本立てになったマツダですが、従来の軽快でスポーティなフィールが持ち味のガソリンモデルと、トヨタやホンダのHVに迫る経済性を示したディーゼルモデルで、様々なユーザーをカバーしています。ここにレスポンスが鈍くそれほど経済的でもないガソリンターボは結局のところ、日本でも欧州でも北米でもどの市場でも不要なんだと思います。ターボ付けるくらいならHVにするほうがはるかに根拠がありますし、マツダとしては可能な限り自然吸気にこだわりたい!これはとても自然なことだと思うのです。

  なんでオマエはそこまでターボを嫌うのか? その理由としてはアクセルのレスポンスに悪影響を及ぼすといった一般的な意見に加えて、2000年代後半から広まりつつある「ターボ商法」というクルマ文化をナメた商習慣が嫌いだからです。「ターボ商法」とは同じスペックのエンジンとターボチャージャーを載せつつも、コンピューターのプログラミンングだけで、ずば抜けて廉価のベースグレードだけを特別にデチューンしてディーラーに足を運んでもらい、その上で同じスペックのユニットを積んだ上級モデルを見せつけて買わせてしまおうという、新手のキャッチセールスです。なぜ320iと328iではマフラーの本数が違うのか? さらに左右合計で4本出ししている435iなどを見せつけられると、1本しかマフラーが出ない320iなんて情けないくらいに貧相に見えます。最大出力が大きく変化すればその分クルマのバランスは中途半端なものにもなります。

  BMWもメルセデスも一体いつからこんなに「みっともない」販売を考えるようになったのでしょうか? 幸いなことにトヨタ(レクサス)も日産もそのような「姑息」な販売では日本ではまず生き残っていけないと悟っているかのように、ターボは廉価グレード、HVは上級グレードといったシンプルなグレード設定をおこなっています。そんな中でマツダのグレード設定は・・・人見さんの主張通りに「清々しく」どのグレードにも面白みがあって捨てグレード一切なしで全てがマツダの自信作ということになりそうです。


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↓マツダ本はやや大胆さに欠けるものが多いですが、これは激アツです!BMWを相当に意識しているのがわかる(笑)

posted by cardrivegogo at 23:47| Comment(4) | マツダとカーメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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