2018年04月17日

マツダを追い越していくライバルメーカー達

自動車はこれから面白くなる

  突然ですが『いいクルマを作ろうとしている総合メーカー』の最新ランキング。なおCARDRIVEGOGOの独断と偏見に基づくものです。あしからず。2002年以前のカーライフが幸せでしかなかった時代に戻ることはないだろう・・・そう諦めている日本市場のクルマ好きが希望を託す12メーカーです。なんとかしてくれそうな微かな予感は見えてる。マツダ単独でできることは限られているけど、自動車先進国メーカーが団結して、新しいクルマ文化を作ってくれるのでは!? 頑張っているメーカーを全力で応援することが将来のカーライフの充実につながる!?

1位 メルセデス
2位 三菱
3位 ボルボ/Geely
4位 アルファロメオ
5位 ジャガー/ランドローバー
6位 マツダ

7位 ホンダ
8位 スズキ
9位 トヨタ/レクサス
10位 ルノー/日産
11位 ポルシェ
12位 PSA

欲しいクルマを作っている12メーカー

  SPCCIとか超絶デザインコンセプトカーなど話題を振りまいているマツダですが、なんとかトップ6にギリギリ残るくらいですかね。まだまだ世界には独創的なアイディアで理想を追求するメーカーがたくさんある。7〜12位のセカンドグループも次世代製品開発には非常に積極的で、まあ順当にシェアを伸ばしそうな新型モデルが次々と出てきます。


なんだかんだ言ってもメルセデス

  1位のメルセデスは、製品化のサイクルが他社よりもワンテンポ早い、マツダも直6とマイルドハイブリッドへ突き進むようですが、メルセデスはもうすでに直6復活とマイルドハイブリッド(電動ターボ)搭載モデルを発売しました。ちょっと前に元日産の水野さんがBMWの直6ターボを散々に批判してましたけども、そこで指摘されていた、エンジンが物理的に長くなって排気を使うターボチャージャーでは6つのシリンダーに適度なタイミングで過給するのが難しいといった構造的な欠陥は、電動ターボを使えば解決する案件だと思うので、メルセデスの新型エンジンは現状ではBMWとは雲泥の差があると言えます。もちろんマツダもメルセデス路線をたどるようです。

カーメディアは邪魔をするな

  相変わらずアホ過ぎるカーメディアの手にかかれば、メルセデスはBMWのモジュラー方式を真似した・・・という身も蓋もない説明で片付けられてしまうし、マツダがメルセデスと同じようにマイルドハイブリッドを使うのは、ストロングハイブリッドよりも新興国向けに転用しやすいからとか書かれてましたっけ。マツダはインド市場など一定価格を満たさない3K市場には参入していないのですけどね。インドに工場作る余裕もないし。マツダは新興国では商売は難しいビジネスモデルだってことが全くわかっていないオッサンライターもいる!?・・・だから自動車ライターは国家資格にした方がいい。

三菱は270万円のフェラーリを発売した

  2位の三菱は、フェラーリが488GTBの目玉として採用した「Eデフ」機構を200万円台のSUVに仕込んできました。これもマツダからしたら「目の上のたんこぶ」ですねー。日本で一番西に本社を構えるマツダに対して、丸の内御三家筆頭格の三菱はある意味で企業体として真逆の存在。マツダが栃木にあるサプライヤーと組んで完成させて「Gベクタリングコントロール」は、レース用の機械式デフと同じ仕組みで、わずかなトルクスプリットをセンサー反応で行う機能ですが、三菱はラリーに使う技術に近い大き目のトルクスプリットによって、重量のある車両でも旋回性能を上げてしまう電動ディファレンシャル機能です。実用性を考えたらマツダのシステムでも十分なのかもしれないですが、悪路走破性やオンロードの旋回性能など、スポーツメーカーとしてのマツダの面目は丸つぶれかも・・・。

Geelyの日本上陸は歓迎

  3位のボルボ/Geelyは、スカイアクティブになる前のマツダが、かなりこだわっていたサスペンション形式による高性能化を、コストをかけて行ってきたようです。ボルボと中国ブランドGeelyがプラットフォームを共通化させ、中大型車のラインナップを増やす計画が実現し、今や数少なくなった横置きFFベースでフロントにダブルウィッシュボーンを仕込むモデルが大々的に復活しました。日本市場では他にプジョー508GTが残るのみでしたが、すでに次世代モデルがジュネーブモーターショーで発表され、フロントのダブルウィッシュボーンが守られるのか不透明な状況です。ホンダのプレリュード、アコード、シビックに習ってマツダが2002年に復活を賭けて初代アテンザに投入した技術なので、本来ならマツダが守り抜くべきだったと思うのですが・・・。

アルファロメオの隠れた実力
  
  4位アルファロメオは、イケイケのマルキオンネが指揮をとり、盛大に復活しつつあります。主力はジュリア&ステルヴィオによるFRシャシーですが、ひと昔前に登場したジュリエッタが使う横置きFFシャシーも、FCAの中で広く使い回されていて、クライスラー200やジープチェロキーが作られています。ちなみにジープチェロキーは國政久郎さんという足回りの専門家が書いた本の中で、非常によく躾けられたお手本のような1台と評価されていました。ちなみにその人の愛車はNBロードスターで、初代CX5、トヨタ・プロボックス、フォード・フォーカス、シボレー・ソニックなどが高い評価を受けていました。フィアットシャシーを流用するミトは廃止になるようですが、他にもEセグセダンや、専用設計のスポーツカーが出てくるなど、採算が心配になるほどの積極的投資が行われているようです。マツダがやりたいこと(FRセダン、スポーツカー)を後先考えずにやっているイタリアブランドが眩しい。

ジャガーは最高にクール

  5位のジャガー/ランドローバーは、エンジンにこだわる姿勢がいいですね。元々の親分格だったフォードのエコブースト理念をボルボと並んでしっかり受け継いでいて、2Lで300ps級の高性能ターボや、スーパーチャージャーユニットなど、エンジンのフィールを妥協しない姿勢も、今のマツダと比較しちゃうと素晴らしいこだわりを感じます。ドイツ車が見失いつつある古典的な高性能車のあるべき姿を守ろうとしている。カーメディアには3シリーズのコピーと揶揄されるXEですけど、寸法が同じなだけでパクリはひどい。設計思想は真逆と言ってもいいくらい。沢村慎太朗さんも「バトルオブブリテン」というレビューで、XEに与えられたオリジナリティあふれる設計を賞賛してましたよ。タイトルも秀逸です。

マツダの思想

  1〜5位は・・・マツダにぜひ取り入れてほしい技術革新を推し進めているメーカーです。これまでのマツダが取り組んできたスポーティなクルマの開発は、これら優秀なメーカーのアイディアを堂々横断できるだけのスケールがあったと思います。マツダは正しい。7~12位はマツダとはあまり親和性なさそうだけど、それぞれに質の高いクルマ作りを志向していて、マツダにも色々と刺激を与えてくれそうなメーカーです。残念ながらランクインを逃したVW/アウディ、BMW、スバルは・・・業界に負の空気を撒き散らしちゃってます。それぞれに頑張ってほしいとは思いますが、なんだろうな・・・厳しいことを言わせてもらうと、売れて利益になればなんでもいいと思っている節がある。設計に合理的な点が希薄。何も変わっていないままのフルモデルチェンジをして値上げをすれば売れなくなるのは当たり前だが・・・。







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ラベル:マツダCX5 SPCCI
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2018年04月11日

マツダがやや迫力不足に感じる理由

マツダの情報媒体

 マツダファンブックのvol.6が発売になりましたー。3ヶ月に1度発行のいわゆる季刊が待ち遠しいくらいに、マツダ開発者へのインタビューと、ティーポみたいなエンスー向け情報が充実していて楽しい雑誌です。日本メーカーだと同じ季刊の「HONDA STYLE」と隔月刊の「スバル・マガジン」があってどちらもそこそこ続いています。輸入ブランドだと、隔月の「オンリーメルセデス」と季刊の「BMWER」「MINIマガジン」の3つが有名で、あとはポルシェ系の雑誌がいくつかあるようだ。昨年にルボランを発行する学研の「BMW COMPLETE」が休刊になるなど、メーカー単体だけで読者を集めるのは難しいようですが、「マツダファンブック」は是非是非長く続いて欲しいものです。


ホンダとスバル

  ホンダやスバルと比べてマツダもそれほどネタには困らなそうですが、2年くらい前の社長交代から「攻め」に転じたHONDAと、昨年の社長交代で新しい局面を迎えそうなスバルの2つの「マニアック・メーカー」に、MAZDAはマニアックさで肩を並べることができるのか!? ホンダは総合カーメディア(特にカーグラフィック、ベストかー、ニューモデルマガジンXのクソ過ぎる3誌)ではしばしば「大丈夫!?」「ホンダは復活できるのか?」とか嫌がらせのような記事を書かれることが多いですけども、どれだけクルマのことわかっていないアホが書いているんだろう?って不思議に思います。


なぜカーメディアは本当のことを書かないのか?

  リーマンショックでも赤字にならないホンダの経営体力の強靭さの裏には、ホンダがトヨタや日産以上に海外市場から高く評価されているからに他ならないです。確かにVWやルノーのようにM&Aを駆使して短期的な急成長こそ遂げていないですけども、1970年代に普通車を作り始めたあ最後発メーカーが、単体で堂々世界のトップ10グループに入っていることが素晴らしい。ルノーやVWが単体ならホンダに負けている。ブランド単体でホンダに勝てるのはトヨタとフォードだけ。そしてホンダには圧倒的なパフォーマンスに優れた素晴らしいラインナップがあります。目下のところ日本市場にドンピシャで圧倒的な流通量を誇る「N-BOX」が有名ですが、その前は「フィット」で一時代を築くなと、マーケットを冷静に分析する目は確か。


ホンダのラインナップは・・・

  オッサン達は「ホンダはつまらなくなったー」とか言ってますけども、フェアに見て「レジェンド」「シビックtypeR」「S660」などはそれぞれのジャンルで文句なしに世界最高と言っていい性能を誇ります。「トヨタは良くなった」と言われるのに、「ホンダは最強だ!!」とは書かれないのはなぜ!? カーグラフィック誌に「レジェンドは速すぎるから反則負け!!」とジャッジさせてしまうほど(カーグラがバカすぎるだけなんだが・・・)、ホンダの実力の前では日本、ドイツの他のメーカーが対抗できない。700万円のレジェンドに対抗できる加速性能(0-100kmで4秒程度)を得るためにBMW・M5とアルピナB5はAWD&600ps化に踏切りましたが、価格も1800万円以上に・・・。何よりホンダが強いのは「安全性能」なんですけども、カーメディアがメチャクチャな情報を流すおかげで日本では多くの人が認識していない(バーカ)。アメリカでは誰もが知っていることだけど。総合カーメディアに「冷や飯」を食わされているホンダのようなメーカーにとって、メーカー専門誌は意義があると思います。


スバルのコア・コンピタンス

  スバルの魅力ってなんだろう? やっぱり「WRX」「BRZ」「レヴォーグ」といった基幹3モデルを徹底してエンスー方向に設計するスタンスを崩さないところですかね。やたらスポーティな基幹3モデルに、上級&ラージサイズでレガシィB4とアウトバックがあり、入門モデルとしてインプレッサとXVがあって、全てのモデルがラインナップの中で主役・・・ちょっと存在感が薄いフォレスターってのもあったっけ。今年はそのフォレスターもフルモデルチェンジで生まれ変わるようですが、噂によるとターボモデルが廃止されオンデマンドのAWDに変わるそうなので、これはまあ現行モデルと同じでそれほど売れないでしょうね・・・。やはり整然と配置されたラインナップの中で完全に浮いてしまった1台なのかも。


ブレないスバル

  上級車種のレガシィB4とアウトバックは、300万円台でパワーシート&前後シートヒーターが標準。レザーパッケージやその他の高級モデル用のオプションを入れても400万円を超えない程度に抑えてあります。また入門モデルのインプレッサ&XVはJNCAPで歴代最高得点を記録。上も下もかなりお買い得なんですけども、なんだかんだ言っても注目を浴びるのはミドルサイズの基幹3モデルの「WRX」「BRZ」「レヴォーグ」。やはりスバルをわざわざ選ぶ人が、このメーカーに求められるものは、世界の他のブランドに全く引けを取らないファンダメンタルな運動性能なわけです。よりラグジュアリーな質感を求めるならトヨタや日産選ぶだろうし、より安全性の高い設計を求めるならホンダやマツダにするわけで・・・。


マツダの評価は・・・

  ホンダのようにNSXを含めあらゆる価格帯で世界トップレベルのエンスーを追求するスタイルか、スバルのようにブランドの求心力になるような300〜400万円台に特化してエンスーモデルを重点配備するか。やはり今のマツダが少々物足りないと感じるのは、「何が何でも所有したい!!」と思わせるだけの、込み入った設計上のアドバンテージがほぼ見当たらないこと。ディーゼルの経済的な利便性や、そつのないデザイン&塗装というメリットだけでは、あまりローンは組みたくないです。もっと人生を豊かにしてくれることがありそうだ。とりあえず、その与信枠を使って郊外に隠れ家でも買ってみたくなる。


世界基準

  そもそもHONDAやスバルが獲得している『世界基準の性能』ってのは一体どんなもんなのか!? 書類審査的なスペック評価において、Cセグ、Dセグで300ps程度。ライトウエイトスポーツで200ps以上。GTスポーツで400psくらい!?それより上級のスーパースポーツだと500ps以上というエクストリームな世界もありますが、50ps以上のモデルを1000万円以下で売るのは現実的ではない(アルファロメオは頑張っているけど)。


Cセグのグローバルパフォーマンス

  代表的なモデルは、Cセグ・・・シビックtypeR、WRX、メガーヌRS、ゴルフR、M2、A45AMGなど。とにかく『トップギアジャパン』の特集誌面にしょっちゅう出てくる連中です。それぞれにターボながら6000rpmくらいにピークを持ってくるハイチューンな直4ユニットで武装されたマシンは、峠で軽く流すだけでも、ノーマルモデルとのフィールの違いはかなり決定的。これならちょっと多めにお金払ってもいいかも。キャラの立ったクルマは気が引けるかもしれないという人には、少々デチューンされたメガーヌGT(205ps/6000rpm)やV40T5(245ps/5500rpm)なんかもいいかも。それにしても輸入車勢に混じってさらりとトップレベルのユニットを搭載したモデルを販売しているホンダとスバルはクールです。


Dセグのグローバルパフォーマンス

  Dセグだと、とりあえずM3/M4、C63AMG、RS4/RS5/S4/S5が浮かぶのは、失礼ですがジジイの証拠かと。このクラスの輝ける次世代ホープはジャガーXE・Rスポーツ300ps(667万円)、XE・S・380ps(839万円)、S60T6Rデザイン(614万円)、ジュリアヴェローチェ280ps(587万円)、アルテオンRライン(549万円)の輸入車勢とスカイライン350GTタイプSP(555万円)とレヴォーグ2.0GT(361万円)。500〜600万円くらいで十分にエンスーなモデルが買えます。新型スープラもこの辺りの価格帯に落ち着くのでしょうけども。


プレミアムってつまんねー

  従来のドイツプレミアムのDセグはセレブじーさん&ばーさんとバブル世代のオバさんが乗る「ドンガラ仕様」と、ファン向けの「エンスー仕様」に大きく二極化してますが、あまりににも利益重視の戦略が極端過ぎると思う。例えばドンガラは、318iで4500rpm、330iで5200rpm、340iで5500rpm・・・直3、直4、直6どれをとってもやる気が感じられないのに対して、1000万円を超えるM4には専用チューンのユニット(S55)が与えられますけども、1000万円をクルマに掛けるならGT-Rや911という選択肢だってあるわけで・・・。


北米スポーツセダン市場は盛り上がっているらしい

  日本で売るために安いわけじゃなくて、ジャガーもボルボもアルファロメオもVWも北米市場で「アノ」クルマに勝つために頑張っているわけです。北米らしいSOHCの3.5L・V6NAで278ps/6200rpmという魅惑のユニットを載せるベストセラー。もちろんHONDAアコードです。日本向けには今のところHVしか販売していませんが、今年中にアコードとは別のHVサルーンが新たに追加されて、さらに北米王者・アコードには新たな魅力を追加すべく、よりスポーティなシビックtypeRのユニットを積んだグレードが追加されるという噂も。


マツダも参戦する以外にない

  マツダも2.5Lターボをスポーティにチューンし直して、北米向けのMAZDA3、MAZDA6、CX3、CX5に投下するのも時間の問題ではないかと。現状ではトルク重視の250psユニットですが、出力重視の340ps版のニュースはまだかー。FFじゃ制御が無理っぽいので全てAWD化されて、欧州、日本、中国でも販売するはず。アテンザが500万円、アクセラが400万円、CX5が450万円、CX3が350万円くらいかな。日本では4車種合わせて1000台/月くらいは売れるんじゃなかろーか。




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2018年03月25日

マツダもいよいよ300ps時代に突入するのかな!?



新型モデルなしのマツダの2018年

  CX8が快走中のマツダですが、せっかくのいい流れ出るけども、次の新モデルが1年後ってのがちょっとツラいですね。BMW・M/アルピナやメルセデスAMG/ブラバスのようにスポーティ&ラグジュアリーなコンプリートカーを用意してくれる専属チューナーでもあれば話題も尽きないとは思うけど。せっかく「世界に革命を起こすべく」気合を入れて開発された、年に1台がやっとの数少ないマツダ・モデルなのだから、「マツダスピードCX8」みたいなコンプリートモデルを追加して、さらに『GT』『GT・S』『スピリットR』とか毎年新グレードを追加して行けば、とりあえずマイナーチェンジくらいまでは話題性が保てるのでは!?


もっとスポーティ感が欲しい

  CX8のハイチューン版として、2.5Lガソリンターボで300psが『GT』、GTを50ps程度高めたものが『GT・S』、さらにマイルドハイブリッド&400psバージョンが『スピリットR』。もちろん売れるわけないですけども、日本メーカーが400psの3列SUVを作った!!ってだけで話題性は十分ですし、もし700万円くらいの価格だったら「これはお買い得だ!!」となるでしょうし、たとえ900万円で高くてなかなか買い手はないかもしれないけど、「究極モデル」だけを欲しがる人も少数だけどいるでしょうし、何よりも320万円のベースモデルが非常に安く感じられる効果は確実にあるはず(もともとコスパは抜群だけど)。


話題性を求めるならば・・・

  コンプリートカーは他のモデルでもどんどんやったらいいけど、やはりデミオではなくてCX8みたいな上級モデルでやらないと意味ないと思う。マツダの担当者にとっては「売れなくてもいい」コンプリートカーの仕事なんて勝手がわからないかもしれないけどさ。それでもユーノスコスモとか作っちゃう企業文化なのだから、案外適性は高いのでは!? アテンザも『GT』『GT・S』『スピリッチュアルR』と複数のコンプリートカーを限定モデルではなくてカタログモデルとして設定して初めて「一流」ブランドの仲間入りを果たせるのでは!? ドイツのプレミアムな3ブランドとジャガー、キャデラック、ボルボ、アルファロメオなどは「グレードありき」な商品展開をしています。マツダも遅かれ早かれこのトレンドに乗っかる必要はあるだろうし、これを避けていては、どう頑張っても「プレミアム」は成立しないのではないかと思う。例えばあれだけプロダクトに力を入れているシトロエン(から分離した)『DS』は、グレードビジネスを回避したことで、いまいちクルマの価値が市場に伝わりきっていないです。


北米向けのマーケティング

  2002年の大幅な排ガス規制に至るまで、日本メーカーのトレンドは看板モデルの最上級グレードは280psにするのが当たり前でした。トヨタと日産から直6エンジンが消えてもなお、排気量を増やしたV6で300ps前後を維持しますが、マツダはリーマンショックを境にこのトレンドから離脱。三菱もエボ終焉から3年あまりが経過します。マツダ、三菱といえば北米市場がいまいち掴めていない「惜しい」メーカーです。マツダより北米で売れてる日系メーカー4社は、レクサス、インフィニティ、アキュラでパワフルなモデルを出すビッグ3と、北米向けにはMTのWRX・S4を用意するなど積極的なスバル。


マツダの北米戦略

  同じくドイツブランドも北米向けにハイパワーが自慢の「グレード」展開をしています。アウディ分を除いた、VWブランド車のみの販売では、いよいよ来月にでもマツダと立場が逆転するか!?というくらいに売れてない。それでも必死にゴルフに「GTI」「GTIクラブスポーツ」「R」といったグレード分けをしています。露骨なグレード分けをやっていない北米トップ12メーカーのはマツダだけ!?いやいや北米マツダには「MAZDA3(アクセラ)GT」をいう日本では売っていない秘密のモデルがあります。2.5L自然吸気エンジンを積んだだけですが・・・。

いよいよ40,000ドル台に突入!!

  MAZDA3(アテンザ)にも「GT」グレードが、ありますが2017年モデルでは2.5L自然吸気ユニットのままで30,000ドル台の価格設定です(Cクラス、3シリーズと同じ)。まだ本格的に生産が始まっていないようで、販売価格も明らかになっていない2018年モデルは227psの2.5Lターボが追加されるようです。いよいよ30000ドル台後半の価格まで到達するのか!?出力は余裕のある排気量でフォルクスワーゲン・パサートの2Lターボ車のスペックを意識しているようです。アルテオンの2Lターボ280psがまだ北米上陸していないので、マツダもあまり無茶なハイチューンはせずに、既存の6ATのトルク容量の範囲内で抑えるようです。

VW基準はやめた方がいい

  マツダの都合を考えれば、妥当なんでしょうけども、ユーザーに「エモーショナルなマツダ」を印象づけるには、その常識的判断をぶっ壊すくらいの気合が欲しいですね。日本車が海外市場で成功してきた例を見れば、アメリカ車やドイツ車とは一線を画した大胆な発想こそが大事だということはよくわかっているはず。完全に落ち目の北米VWをベンチマークする消極的なクルマ造りじゃファンは増えない。

6気筒は必要か!?

  北米で活躍する日系4社は全て6気筒ユニットを持っているけど、現状のマツダにはないです。4気筒と電動ターボがあれば300ps、400psは十分に出せる時代なので、マツダも来年には本格的な北米戦略ユニットを仕上げてくるとは思います(特許を取ったトリプルチャージャーを使用!?)。その前に手持ちの2.5Lターボを350psくらいにハイチューン化したユニットを、アクセラ派生の専用ボデーを持つスポーツクーペみたいな企画があったらいいと思います。マツダ版のアウディTTやプジョーRCZみたいなAWDスポーツカーです。メルセデスA45AMG(720万円)やBMW・M2(802万円)が大人気だったことを考えれば、案外マツダにとって一番楽に与するジャンルだと思います。

シェアが奪えないならやめた方がいい

  メルセデスは367psのA45AMGをデチューンしたA35AMGなるモデルを用意しているらしい。BMWもM2以外に、M240i、M140iと複数のバージョン展開で、どれも注目度は高い。TTもRCZも中古車価格は高止まりしていますし、MT装備になればプレミアです。「魁コンセプト」のデザインから推測するに、次世代アクセラにはかなりスポーティに振ったモデルを用意したいようです。あの5ドアスタイルはかなり洗練されていましたが、敢えて車高を下げて2ドアボデーにしてホイールベースを短縮した非日常な走りをするモデルを作ってもいいんじゃないかと。メルセデスやBMWをCセグ/Dセグから駆逐してこそジャパニーズ・スポーツカー・ブランドと言えるのでは!?



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2018年03月09日

マツダの新車を買うならば・・・うーん困ったな。



欲しくなる・・・けど決まらない。

  マツダのホームページを何気なく見る。どのクルマが一番魅力的に見えるのだろうか!?330万円くらいの価格設定で『アテンザ25S・Lパケ』と『ロードスターRF』のどちらかが買える。もし使用環境がどっちでも可ならばどちらにすべきか!?ちょっと考え過ぎかもしれないけど、「セダン屋」のマツダと「スポーツカー屋」のマツダのどちらに惹かれるか!?うーん難しいところだ。


セダン屋とスポーツカー屋は休業中!?

  第二世代スカイアクティブは、自動車の魅力をさらに「深化」させるみたいなことを、マツダの担当者は言っていますが、マツダの商品群の中で、ハッキリと『伸び代』がありそうなのが「セダン屋」と「スポーツカー屋」の部門だと思う。ホームページで見ていても「ここがこうだったらもっといいのにな・・・」といくつも頭に浮かぶ。今回は心を鬼にして現行モデルにダメ出しをしてみよう。


『アテンザ25S・Lパケ』

  エクステリアはしっかりとテーマを据えていて、アメリカン・ビッグサルーンに通じるようなグレートジャーニー・GTツアラー然とした世界感を持っている。都会のど真ん中で乗るクルマみたいな宣伝もされているけど、デザイナーの狙いは大地の広さを感じるようなシチュエーションで、米粒くらいの大きさで走っていても存在感が発揮できる艶やかなデザイン。山麓に九十九折に伸びるワインディングロードこそが一番似合う場所だと思う。


うーん。インテリアが・・・

  それに対してインテリアにはテーマが見えない。今時はインテリアはいくらでもいじることができるので、手を加える余地をたくさん作ってくれているとも言えるけど、『Lパケ』ってのは面倒なことをしたくない人々のための「コンプリートモデル」ではないのだろうか!?パワーシート&ヒーターに、高音質のオーディオを組んだハード面でのオプションだけで満足してしまっている感がある(もちろんセットオプションとしては優秀な価格設定)。


ガソリンに乗りたいがボデーが合ってないかも

  2.5LスカイGを搭載するグレードは『Lパケ』のみの設定。ユーザーをディーゼルへと誘導しているマツダの意向を考えると、『XD・Lパケ』の方がエンジン騒音を抑えるために遮音材をたくさん入れていて、結果的にロードノイズが抑えられているという分析もある(ガソリンとディーゼルで同じということはないだろう)。ガソリンとディーゼルでは100kg近く違う車重も乗り味に違いを生んでいる。良くも悪くもBMWやアウディみたいな雰囲気があるのはXDの方だ。


次のアテンザへの指針

  結局のところ2.0L/2.5Lのガソリンと、2.2Lディーゼルでは、ベストマッチするクルマのサイズが決定的に違うのだと思う。次期アテンザが4.9m級になるなら2.2Lディーゼルがベースになるべきだし、4.7m級に短縮されるならば2.5Lガソリンが基本ユニットになったらいいと思うし、やはり『アテンザA(VIP)』と『アテンザB(GT)』として併売されるといいけどなー。






『ロードスターRF』

  1100kgの車重に158psのユニット。マツダ車の日本向けラインナップの中では、アクセラ22XDと並んでトップクラスのパワーウエイトレシオ(PWR)を誇るが、PWRを目安にするならばマツダが生産するアバルト124スパイダーが勝る。買うなら3ペダルが基本だろうけども、2ペダルはトヨタ86用の縦置きトルコンATなので、ハードトップ(リトラ)のスポーツカーならば86/BRZと同等の200psくらいを目指してもいいんじゃないか!? 86/BRZとガチンコのスペックに加えて、ハードリトラで330万円なら、とりあえず素晴らしい商品力だと思う。


やはりターゲットは・・・なんだな

  やはりこのクルマも最大のネックは内装。さすがに次のロードスター(実現するのか?)の時には、大きくテイストを変えてくるとは思いますが、現状のNDロードスターのターゲットは引退して免許返納まで暇を持て余す団塊世代。80年代を思わせるような質実剛健なインテリアはある意味で狙い通りなのだと思います。若者目線だと、330万円あるならば、例えばまだ経年がそれほど経っていないプジョーRCZを買って、PSA得意の「華のある」インテリアを楽しんだ方がいいのかも。ベースは308のものを使っているのに、よくぞここまでデコれるものだ(マツダも見習ってほしい)。アナログ時計などやたら高級感がある。


賛否両論を超越する悟性が要求される!?

  それでも1100kgの車重にこだわりつつもリトラクタブルハードトップを実現したマツダは評価されるべきだ。他のメーカーにはなかなか考えられないことをやってのけた。しかしこの軽いボデーで高速道路を走りたいとはちょっと思わない。週末の温泉旅行に使うのはちょっと気が引ける。熱海くらいなら西湘バイパス使って楽しく行けると思うけど、関越飛ばして草津はちょっとしんどいかも。ハードトップにしているのに1100kgにこだわる必要はあったのか!?メルセデスSLに寄せろ!!ってわけじゃないけど、マツダのブランディングに貢献するモデルとしてはもっと別の形があるのかなー?という想いが・・・。







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2018年03月05日

MAZDA・スバル・BMW・メルセデスとは・・・




語られるマツダに戻れ!!

  1990年代2000年代のマツダ車に対して、おそらく日本のカーメディアで最も理解があるライター・沢村慎太朗さん。「911とマツダロードスター以外は邪道」という伝説的な名言を残されています。それから一転してNDロードスター/128スパイダーにおけるMAZDAの仕事ぶりは、走りの面でやや満足できないという評価もありました。どっかのサイトーとかいう「なんで小物入れが省略されているんだ!!」とNDにマジギレ・レビューを書いたク◯とは全然違う視点ではありますけど、NDはスポーツカーとしての素性がちょっとダメらしい。さらに年末にはマツダ&ロータリーを「技術詐欺」と切り捨てて、MAZDAファンをアジる暴挙に・・・。


尻に火がつく

  そんな沢村のオッサンが某雑誌の書き捨てコラムで、メルセデスは本気でBMWを潰そうとしている!!みたいなことを書いていた。Sクラス、EクラスではBMWに対して絶対的な優位を保ちつつも、まだ歴史が浅いCクラスに関しては、3シリーズを圧倒しきれていないけど、現行モデルにおける大幅な技術革新によって、メカニカルな意味では3シリーズ(F30)を圧死させる段階になっているが、このままBMWがDセグで土俵を割るかどうかは不明!?Cと3のライバル関係は22世紀まで続きそうだ・・・と綴ってましたけど、さすがにそれはないだろ。


勝者(車)を決めよう

  やや判官贔屓な日本人気質がレビューに色濃く出る沢村さんなので、BMWファンはあまり不快に思うことはないですね。Dセグの王者はまだ3シリーズでありますが、それを引きずり下ろすために開発されたクルマに対する沢村さんの興味は高いようで、ここ数年「独自メディア」(メルマガ)において、BMW3シリーズに対して技術的なアドバンテージを得ていると評されたクルマは、現行Cクラス、ジャガーXEと、3世代のアテンザとかなりの数に上ります。ただしアテンザに関しては、GG/GHはハンドリングマシン(和風アルファロメオ)として、GJはドイツをコケにしたスカイDの技術力が評価できるとのこと。


MAZDAが世界を創る

  ジャガーXEを持ち上げた名作「バトルオブブリテン」では、縦置化されたMZRターボが、BMWの代替わりが激しい直4ガソリンに対して、相当な競争力を持っていると褒めてました。もうジャガーもすっかり『インジウム』ユニットの時代なので、あんまり興味が出ない。300ps版もあるけど、BMW(B48)と同じで出力のピークは5000rpmなので、SUVなどの重量級向けユニットなのがバレバレ。もうMAZDAの血がジャガーを沸騰させることもない。






和風アルファロメオは宿命なのか・・・

  話がとっちらかるけど、MAZDAはちょっと市場に対してナイーブになっている。いい時のMAZDAって設計が強気。スカイアクティブ以降の設計は、どのモデルも「腰が引けている」感じしかしない。北米/欧州で発売するという2.5Lターボのモデルを2012年に最初からCX5とアテンザに投入すべきだったんじゃないですかね。もちろんまだその時点ではユニットが完成してなかったでしょうけども、せっかくの新型モデルを最大限にアトラクティブにしよう!!という努力を免除されるのは、トヨタやVWだけじゃないかと・・・。


本気のMAZDAは強すぎる

  100~200万台規模の独立メーカーが世界の主要市場で競争力を保っているというだけで、世界はおそらく尊敬の念を持っているはず。日本のカーメディアがクソジジイばかりとはいえ、業界の事情は少なくともわきまえてはいると思う。わかっていないのはY売やS経といった一般メディアだけ。失礼だけど、彼らがメルセデスとMAZDAが並び立つ状況を理解するのは不可能に近いだろう。100~200万台に位置するメーカーが、MAZDA、スバル、メルセデス、BMWの4社なのは偶然か!?この4社は新興国市場で勝負しなくても生きていける。100万台超えてこのスタンスを取れるメーカーは4つだけ。そして一人当たりの所得が3万ドル以上(日本と同等かそれ以上)の市場で大手に対して強烈な競争力を持つ「スーパー中堅メーカー」もこの4社のみ。


CX5は間違いなく世界最強

  MAZDAは試しに1500~3000万円くらいのスーパーカーを仕立ててみたらいいんじゃないの!? 決して市場から無視されることはないと思う(GT-Rくらいは売れるはず)。MAZDAの社員が一般メディアに洗脳されて自信を失っているというのもあるかもしれない。日本では「MAZDAは安物」といまも唱え続ける老人がいるけどさ、CX5があっという間に世界で40万台規模に成長できたのも、MAZDAへの尊敬が世界各地にあるからだと思う。C-HRやティグアンに同じ芸当は無理だろうし、中国、欧州、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ロシア、日本の各市場で同時に売れたってのはなかなかすごい。マツダはもっと思い切ったことをやったほうが大きくハネるんじゃないですか!?


MAZDAが本気でぶつかれる相手がいない!?

  ・・・で、沢村さんがいうには、メルセデスとBMWの鍔迫り合いは、今もなお乗用車の最高水準に近いところで火花を散らしていて、それゆえに注目を集めるし開発担当者の士気も上がるってことなんだろう。マツダにもどこかにちょうどいい感じのライバルはいないですかね。やはりここは再びサバンナを復活させて、日産に勝負を挑むべきじゃないか!?・・・と思ったらどうやらGT-Rは現行モデル限りで廃止されるらしい。


伸び悩むスバルとマツダ

  それじゃあ、スバルWRXに勝負を挑もう!!ってこちらも欧州での販売終了がアナウンスされたばかりだけど、東京MSでも新型開発が着々と進んでいることをアピールしてたので、日本でならば新型は発売されると思われる。現行のWRX・S4は残念ながら高級感とはほど遠い乗り味に着地してたけども、新型ではメルセデスやBMWをボコボコにできるくらいのものを作ってくるんじゃないかと。そこでマツダも『縦置きシャシー』を使って、ライバルに名乗りを挙げてみてはどーですかね。


アブナイ方向性ではあるが・・・

  三菱は横置きFFベースのAWDのままでもスバルAWDに対して絶対的な優位性を保ってましたが、MAZDAは横置きモデルとは切り離して、ちょっぴり専門性を感じるシャシーが欲しいみたいなので、上級モデル用のプラットフォームがあってもいいんじゃないの!?MAZDA版のジュリアとステルヴィオ作りたいだろうし。


ロードスターは廃止でいい

  今のマツダが全力投球できるターゲットって何ですかね。CX8はアルファードを意識したはずで、高い完成度を誇りましたし、何より売れた!!新しいアクセラは「あの」デザインで登場してVWゴルフとカローラを淘汰するでしょうね。CX3はMINIを潰しに行けばいいんじゃないか?ヴェゼルやクロスビーではなくて、MINIクロスオーバー。デミオはもうノートe-POWERしかない。ロードスターはもう廃止かな。ミッドシップにしないとダメかも。


アテンザの未来像はこれだ。

 そしてアテンザはクラウンとCクラスをターゲットに分割再編成。前回の投稿でコメントをいただきましたけども、4900mm級の「アテンザA」と4600mm台の「アテンザB」に分けて売り出したら話題性十分なはず。ただし「リムジン」と「4ドアクーペ」というドイツ的なネーミングはNG。和にこだわるマツダならば・・・「VIP」と「GT」ですかね(日本的なネーミング)。どちらもユニットはV8ツインターボで1000万円。日本中のクルマ好きが泣いて喜ぶ顔が目に浮かぶ(もはやクラウンでもCクラスでもないが・・・)。



↓とりあえずこれの対抗馬をMAZDAが作ろう






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2018年01月30日

MAZDAはアルファードとSクラスを潰せ!!


世界がMAZDAに求めるサイズとは!?


  CX8が発売されて、なんだかアテンザが小さく見えるこの頃です。アテンザはやっぱり大きすぎない方がいい。車高を1390mm程度まで下げて、全長は4780mmくらいがベストなんじゃないかと。そしてそろそろマツダも、デミオ、アクセラ、アテンザの3段階には「無理がある」ことに気がつきつつあるといいな。マツダの最良のお手本として注目していることは明らかなホンダと同じラインナップで、シビック、アコード、レジェンドくらいの車格の配置で、アクセラ、アテンザ、新型フラッグシップセダンを作る算段になっているかもしれません。


MAZDAなら「日本のメルセデス」になれる!?


  「マツダがフルサイズセダンを作っても誰も買わない」と言われるかもしれません。年産100万台を超えるクラスのブランドでは、メルセデス、レクサスの2つくらいしかまともには売れないです。BMW、ホンダ、日産でもうまく行かないのに、MAZDAが参入するのは無謀過ぎる。しかしメルセデス、レクサスの勝ち組と、BMW、ホンダ、日産の負け組(あくまでフルサイズセダンの話)を何が分けているのか!?を考えると、案外にMAZDAが本気で参入すれば勝ち目があるんじゃないか!?という気がしないでもないです。あくまで主観ですが、MAZDAの歴代の高級モデルデザインには、研ぎ澄まされた『品格』が見受けられるからです。


世界一のクルマを作るメーカー


  関係者には失礼な話ですが、MAZDA&勝ち組と負け組とを分ける大きな違いは、ラグジュアリーという基準において世界の頂点を見据えたモデルをかつて作っていたか!?だと思います。メルセデスSクラスと、初代レクサスLS(トヨタ・セルシオ)に匹敵する豪華モデルとして、ルーチェ・レガートやユーノスコスモが販売されました。あまりに浮世離れしていて広く流通することはなかったですけども、MAZDAというメーカーは業界の慣習に囚われないデザインが魅力でした。バブル後の業績悪化でフォードが管理する時代がしばらく続き、その大胆さは長らく封じられていましたが、独立系メーカーとして歩み始めてから、しばらくのリハビリ期間を経て、いよいよ先日の東京MSでは完全に「世界の頂点」を射程に入れたコンセプトカーを出して来ました。


すでにMAZDAデザイナーの脳裏にはイメージはある


  何を作っても心無いオッサンたちは「輸入ブランドのパクリ」だとディスってくる。もういっそのこと雑魚は相手にしないで超絶デザインをやっちまえばいい。あまりにも眩しすぎてドイツ車好きの小物の視界には入らないデザインにしてしまえ!!っていうマツダデザイナーの自棄っぱちな感情が、荒々しいほどに表現されたスゲー・・・デザインになってしまったようです。同じフロアに並んだレクサスLSもBMW8シリーズが、まるでガキのお絵かきにしか見えないくらいにマツダの2台は凄かった。中国メーカーに絶対に真似させない!!という将来的な意思もあったでしょうけども、これは凄すぎる。メルセデスもレクサスもSクラスやLSのデザインをMAZDAに委託した方がいいんじゃない!?





MAZDAが輝くのはいつも「頂点」を狙うとき


  希望的憶測などではなくて、これまでの実績から客観的に判断しても100万台越えのブランドで、ベントレーやマセラティに匹敵するラグジュアリーなセダンやクーペが作れるのは、メルセデス、レクサス、MAZDAだけだと思うのです。他に100万台をクリアしているメーカーといえば、GM(シボレー)、フォード、VW、ルノー、日産、クライスラー、フィアット、プジョー、シトロエン、ホンダ、スズキ、BMW、ヒュンダイ、キア、スバル、三菱、ダイハツといった面々ですが、まあどのブランドもあまり高級車においては「変革」を感じないです。メルセデスを倒そうとBMWなどは考えているはずですが、結局は無難なSUVで勝負しようとしている。


ポーズではなく本気になれるメーカー


  どのメーカーも「過当競争」は避けたいようで、販売台数の急激な成長は最初から意図していない様子。各市場で分け合っているシェアを守りつつも、リスクを避けてグループ共通の設計を使い回して新型モデルを作成し、既存の市場に投入して数%のシェア拡大をねじ込む。そんな『省エネ戦略』ばかりが目立ちます。その中で割と攻勢が目立つのが、やはりメルセデスとレクサス(トヨタ)。この両者が本気でラグジュアリーなモデルを作れば、どの市場も勝手に応えてくれるはず!!そんな自信に満ち溢れている様子。それに対して、ジャガー&ランドローバー、アルファロメオ、ボルボなどは新型モデルを投入こそすれど、販売面ではまるで自信がないようで、まだまだ500万台超えで世界3位の日本市場に対しても、とにかく供給体制が甘い・・・売る気あるの?


メルセデスとレクサス(トヨタ)のコアを破壊せよ!!


  メルセデスとレクサス(トヨタ)に『殴りかかる』ブランドだけがこれからのプレミアム市場で生き残る資格がある!?簡単に当たって砕けてしまってはダメですけども、やはり圧倒的に強いジャンルを持つこの2強の大本命の「本丸」を撃ち抜いてこそ「本物」の自動車メーカーと呼ばれるべき。昨年から販売好調が伝えられる7シリーズや新型パナメーラは、王者Sクラス相手に善戦しています。さあMAZDAもここに本気をぶつける時が来たのでは!?


「絶対無理!!」をひっくり返すからMAZDAは面白い


  昨年末に発売されて大反響なCX8も、アルファードの牙城を切り崩す可能性が出て来ました。ここに勝負を仕掛ける勇気が素晴らしい。200万円台で収まる『3列のCX5』くらいに逃げずに、正々堂々と400万円台のガチンコを挑む!!この勝負の帰趨によっては、国内市場が予想外に再編されると思うのです。トヨタとMAZDAの頂上決戦が苛烈を極めて、ラグジュアリー3列の市場が拡大するようなことがあれば、エルグランドやオデッセイにも火が付くのでは!?プジョー5008はほぼ同じ価格帯なのに蚊帳の外・・・。これも時代の流れですね。


エンジンさえあれば・・・


  MAZDAにはせっかく世界を驚かすことに成功した「ビジョン・クーペコンセプト」を早く実車化した方がいい。SクラスとLSを完全に撃ち抜くためにMAZDAが本気を出しました!!となれば、日本でも欧州でもアメリカでも中国でも買ってくれるんじゃないかな!?・・・あ、大事なことを忘れていたが、MAZDAには高級車用のユニットが無い。SPCCIの6気筒ユニットとか極秘に開発していればいいのだけど。MAZDAが特許を取得したと報じられている「トリプルチャージャー」を使って480psくらいのユニットに仕上げるのかな!?まあメルセデスもレクサスもユニットはロクでも無いから、マツダが本気で開発すれば軽く圧勝できるはず。そういえばメルセデスを真似てMAZDAも直6化するという報道もあったっけ・・・。







↓2台の超絶コンセプトカーのデザイナー登場!!予想通りちょっとイってる・・・。

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2017年12月01日

北米で伸び悩むマツダの次の一手は!?

 

マニュアルミッションが売れる条件とは!?

   今年発売された新型シビックのMTモデルは今(2017/12/1)オーダーしても半年待ちだそうです。ホンダもびっくりの大人気。去年発売されたインプレッサがまさかのMT国内発売見送りとなったので追い風になったのか? アクセラもオーリスもMT車ありますけど、シビックが一番スポーティに走れるユニットを積んでいます。スバルもインプレッサのMTモデルを作っているんですけど、国内では売らないらしい。MTに乗りたかったらWRX・STIを買え!!マツダも(MTなら)ディーゼルかロードスターを買え!!という露骨な戦略が横行する中で、ホンダもてっきりtypeRを買え!!と同調すると思ってましたが、MTのベースモデルを堂々と発売。利益確保に走ったマツダとスバルを尻目に見事にバックオーダー2万台。素晴らしい。

  利益確保のはずが機会損失になっている!?最近の日本メーカーは国内で作っているのに、輸出専門というグレードが増えてきました。マツダの中では、なんといっても北米にせっせと輸出されている『MT&2.5LスカイG』のアクセラ。BMW320iを意識したかのような184psを発揮しつつもMTしかも軽量。パワーウエイトレシオではゴルフGTIみたいなスペックになっています。ただし日本で売っているシビックもこれと同等の性能です。マツダも日本で売るべきでしょう。ついでにアテンザやCX3の『スカイG&MT』も国内販売すればいいのに。

  スバルの海外市場専門はインプレッサのMT以外に、水平対向6気筒のレガシィ/アウトバックがあります。さらにWRX・S4にもMT設定がある。北米市場でスバルが人気なのがなんとなくわかる。アイサイト人気が収束(他社も装備)して一服気味の国内市場ですが、明らかにスバルの国内ラインナップは『外れ』な感じがするんですけども・・・。ホンダはアキュラ向けに作っている高級車用ミッションが日本では未発売です。DCTにトルコンを搭載するという贅沢でスポーティな道楽ミッションです。国内市場ではホンダの高級車が全てHV化してしまっているということもあるんでしょうけど、アイシンAWもZFもゲトラグにも負けない『世界最良』を誇るミッションを日本でも売ってくれー。

  そして日産は3.0LのV6ツインターボを北米だけで売っています。日本で売るとなんか色々と問題あるんですかね。400psのフルチューン版は日本の高湿度な環境では十分にパフォーマンスを発揮できません!!そんなどっかの欧州メーカーみたいな泣き言を『技術王』の日産が言うわけない!! どっかのBMWみたいに、本国仕様とはまるで別物の『2割減』エンジンを日本に持ち込まないと安全運行が保障できない。そんな『三流メーカー』みたいなことはないはずですが・・・。カーメディアからベテランユーザーまでこの『2割減』エンジンで大満足している音痴な国民性ですから、まあ余計なことは気にしなくていいんじゃないですか!?(バカにはもったいないエンジンだって!?)


ジャガーとマツダ





  『シビックのMT好調』だけでなくて、他にもマツダ周辺は何かと賑やかになっています。ジャガーからひっそり発売された『Eペース』という小型SUVがあるんですが、これは一体!? エクステリアデザインはどこかCX5に似ています。元々ジャガーのデザインイメージがマツダに近似しちゃっていますけど、このEペースは特に『寄せ』すぎ。なんだか有名ブランドのデザインをなぞる中国ブランドみたいなデジャブ感だけでもう残念な感じがする。さらに届いたばかりの『輸入車ガイドブック2018』をじーっと眺めていると、この『Eペース』に搭載されているミッションが『9AT」となっていて、思わず『あー』。

  これは明らかにZFの9HPというFF横置きエンジン用のミッション。・・・ということは、レンジローバー・イヴォークと同じ設計のシャシーを使っています。つまりデザインがCX5に似ているだけでなく、シャシーまでCX5と親戚関係にあるってことです。マツダの先代アクセラに使っていた『フィードC1』プラットフォームをランドローバーが改良して使い続けている古い設計のシャシーです。もともとはマツダの設計なので、GGアテンザの兄弟車であったジャガーXタイプ以来久々に、マツダシャシーのジャガー車が復活しました(おー!!)。さすがにエンジンはMZRターボではなく、ジャガー=ランドローバーの新開発「トルク重視型ロングストロークターボ」でしたけども。

  マツダシャシーの『ジャガーEペース』が、MINI(ホンダ)シャシーの『BMW・X1』に戦いを挑む構図は一体「誰得!?」なのか。マツダとホンダがユーティリティ&質感にこそこだわるものの、スポーティなSUVとして納得できるくらいにまで作り込まないから、ジャガーとBMWが変わって仕上げましたよ!!っていう美談なのか!?こうなってくると、マツダ&ホンダにも「中身の詰まった」スペシャルティな小型SUVが欲しいです。番号が空いている『CX6』は誕生するのか!?

アテンザターボ投入の意図は!?



  ターボ版の日本発売が待ち遠しいアテンザですけども、北米で明らかになったスペック表を見ると、マツダが使うミッションの容量ギリギリの40kg・m超のトルクが出ているらしい。よくカーメディアが、『4Lの自然吸気エンジンに匹敵するトルク』とか説明しているアレです。最高出力も250psくらいですから、既存のスカイDターボとは、ほぼ最大トルクが同じで、パワーでは数段に上回るということです。まあベタ踏みすれば怖いでしょうね。『怖い』くらいの加速を見せるガソリンのマツダは、MSアクセラとRX8以来です。どちらも消えてからもう5年が経過しましたねー。

  このエンジンをマルチリンクのシャシーを使うモデル全てに設定して、国内では『マツダスピード』とか言う別ブランドで発売したらどうですかね。間違って高齢者が買ってしまったら困るから。アクセラにこのエンジンが乗ったらもうシビックtypeRみたいなものだし、CX5に搭載されるならマカンSみたいなものかも。

  なんで今になって「アテンザ・ターボ」なのか!?どうやら北米のセダン市場は『ハイパワー主義』になっているようですねー。ガソリン価格の下落が進むアメリカでは、カムリもアコードも3.5LのV6が主流で、日本では当たり前のカムリHV、アコードHVは少数派なんだとか。V6を用意しているカムリ、アコード、アルティマが20000~30000台/月で安定していて、アメリカ車の売れ筋は先代アテンザの兄弟車だったフォード・フュージョンですが、こちらも2.7LのV6エコブースト(325ps)を用意しています。

  一方180psのガソリンエンジンのみだったMAZDA6はとうとう2000台/月 程度になりました。マツダはマイルドHVを2019モデルで実用化することをすでに発表しているので、スカイGターボ&マイルドHVによる『北米戦略』を考えているようです。さらに「ライトサイジング」を主張して6気筒の復活もあるのか!? 正念場に追い込まれたマツダは注目ですねー。


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(中古車)頭金10,000円 支払総額1,759,400円 H25年式 アテンザワゴン XD 走行距離 73000km カラー スノーフレイクホワイトパールマイカ 車検 平成30年9月 (614) SDナビ フルセグ バックカメラ パドルシフト ルーフレール クルコン スマートキー アイドリング

(中古車)頭金10,000円 支払総額1,944,000円 H25年式 アテンザセダン XD Lパッケージ 走行距離 32859km カラー ジェットブラックマイカ 車検 平成30年5月 (494) 衝突軽減 レーンアシスト 追従式クルコン ETC HIDヘッド パワーシート シートヒーター

(中古車)頭金10,000円 支払総額2,104,000円 H25年式 アテンザセダン XD Lパッケージ 走行距離 57141km カラー ソウルレッドプレミアムメタリックメタリック 車検 平成30年4月 (059) レーダークルーズ 社外SDナビフルセグ ビルドインETC BOSEサウンド 純正19AW
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2017年11月12日

魁コンセプトは「戦慄」らしい。

  清水草一さんと渡辺敏史さんがベストカーに連載している「エンスー解放戦線」。あまりのインパクトのデカさゆえか、未発売の『魁コンセプト』が登場してきました。デザインだけでサイズ以外のスペックが全く公表されてないのに、エンスー度は清水86点、渡辺95点だそうです。前回のメルセデスSクラスは60点くらいだったので、これはかなりの高得点ですねー。もしこのまま市販化されたら、「オラオラ・・・クソダサいSクラスは道を譲れ!!」みたいなメッセージを意図せずに発信しかねないほど尖ったデザインです。今流行りの「煽り運転」を意図せずにしてしまう恐れが・・・。車間距離しっかりとっているのに、Sクラスのユーザーが勝手に圧力を感じてしまう!?それくらいに「アヴァンギャルド」なデザインを求めるのがエンスーという生き物なのかも。

  通常は市販車ばかりが出てくるコーナーでして、この前もカムリHVが結構ボロクソに言われてましたね。ユニットは良くなったけども、フロントタイヤの接地感は相変わらず希薄で、乗り味の印象は決して良くないとのこと(清水氏)。それなりに軽快に加速はできるわけですから、決して接地感が悪い訳ではなくて、やはり懲りないのはトヨタのステアリングなんでしょうね。実家にあるクルマもトヨタ車ですけど、ハンドリングが「へなちょこ」すぎるので乗りたくないです。実家のクルマで食事に行くときは、毎回妹が必ず運転しています。伯父、母、妹、私で群馬まで遠出した時も、伯父と妹がハンドルを争ってましたが、榛名も赤城も私は全く運転したくなかった。このトヨタ車で、スポーツカーやマツダ車に乗るイメージでスピードに乗った状態でハンドルを切ると、とんでもないことになります。予想外のロールが出て全く気持ちよくない・・・。

  トヨタ車が「3シリーズ非Mスポ」だとしたら、マツダ車は「4シリーズMスポ」。もうそれくらいに違う。3シリと4シリは全然別物ですよねー。両方を作り分けているBMWはもっと評価されるべきなのかも。さてちょっと問題発言かもしれないですが、「エンスー」という手前勝手な基準で測るならば、新型カムリHVは「トヨタが作っている」ってだけでもうダメ。あのステアリングが付いてくるなら絶対に買わない。正直言ってレクサスIS・Fスポも全く印象が薄かった。接地感という意味ではカムリHVとあまり変わらない。IS・Fスポが完全にBMWに勝っているって吠えた日本の有名評論家は誰だっけ!?福野礼一郎さんだったな「クルマ論評2014」にハッキリ書いてる。ただしあの人は正直ものだと思う。同じ本でフォードフォーカスの2L自然吸気(つまりMZR搭載)に乗って、「この2L・NAはいい!!」って書いてたし。

  市販されてるカムリHVがボロクソに言われ、市販されるどころかユニットすら発表されていない、デザインだけの魁コンセプトがなぜか絶賛される。なんとも心地よい「エンスー」な連載だなー。もう評論家も声を大にして言いたいはず。業が深いトヨタは何を作ってもダメだけど、スイッチが入ったピュアなマツダは、もう『行くとこまで行ってしまう』ってことを。もうこれだけ本気なら「走り」はいいに決まってる。マツダやら、ポルシェやら、アルファロメオやら、クルマを圧倒的に高い次元で仕上げる力を持つメーカー/ブランドが、『いつ本気を出すか』それがいいクルマを選ぶにはとっても大事なんだと思う。

  東京MSのマツダは、見ていてこっちが心配になる程「拳を振り上げ過ぎ」なんだってさ。BMWがお好みの渡辺敏史さんに言わせれば、魁コンセプトはデザインの完成度が高すぎて、もう想像だけで頭が爆発しそーだ。ここまで本気出されると「もう怖くて近寄れない」とのこと。下に動画つけておきましたけど、アルテオンを見て「BMW7シリのパクリだ!!」「大径タイヤばっかりで呆れる」とか舐め腐ったことを言っていた若い女性のユーチューバーがいましたが、マツダのコンセプトカー2台の前では「綺麗・・・」「この辺のラインとか・・・」え!?さっきの雄弁はどこへ行ったの!?ってくらいに震えてレビューしてましたよ。「フェラーリのパクリ」とか「アルファロメオのパクリ」とか言っても良さそうだけど。



  まあとにかく「マツダは戦いに勝った」と言えるんじゃないでしょうか!? 清水草一さんも渡辺敏史さんもマツダの出来栄えをただただ「戦慄」と言ってますし。はっきりは書いてないですけども、マツダデザインが世界を覆った時に、欧州伝統のラグジュアリーブランドはどーなってしまうの!?って危惧を感じているのだと思います。4年前の東京MSにコッソリ展示されていた「パガーニ・ウアイラ」のエクステリアではなくて、レバーひとつひとつがアルミ削り出しで作られているインテリアを見たとき以来の衝撃がありました。2年前のRXビジョンや6年前のTAKERI、SHINRIよりもインパクトが大きかったです。SHINARIはすでに前年の2010年に公開されていましたし、2009年に公開された日産の「インフィニティ・エッセンス」のモチーフをうまくパクった程度にしか思ってなかったので・・・。

  
  1台で3億円もするイタリアの超高級スーパーカーであるパガーニ・ウアイラと比べても負けてない!?4000万円のフェラーリだったら喰っちゃうぞ!!なんてブログに書いたら思いっきり笑われそうですけども、清水さんと渡辺さんが実際にそんな話してる。マツダの「世界征服」ってちょっとオーバーじゃねーか!?まあせいぜい日本の街中で見ることができる2000万円くらいまでのマセラティ、ポルシェ、AMGくらいは射程に収めつつあるって話なのかなー。





おまけ




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2017年06月22日

マツダのプレミアム化は無謀という論調に物申す!!




  「マツダはプレミアムブランドか?」なんて議論にはほとんど興味がないです。マツダは好きだけどもプレミアムブランドだろうが大衆ブランドだろうがはっきり言ってどうでもいいこと。いいクルマさえ作ってくれれば喜んで買うだけのことです。マツダに関することを5年近く書いてきましたけども、『プレミアムブランド化』についてはほとんど頭になかったし、そんなことを意識して書こうとも思わなかったですけども、頂戴したコメントの中にはプレミアム化についての是非を叫ぶものもありました。

  マツダがプレミアムと言われるブランドからユーザーを奪うような存在になる必要はあるとは思いますけども・・・それをレクサス的な存在と同一視することには違和感があります。最近ではディーラーが改装されてすっかりレクサスみたいな店構えになったとかで、カーメディアに揶揄されているのを見る機会が多いです2014年頃と比べて減速気味の国内市場の販売を挙げ連ねて、値上げにユーザーがついてきていない!!と主張するK沢というライターがしばしばマツダ首謀陣を挑発していますけども、グローバル向けのクルマを作って、グローバルで過去最高益を更新し続けているのだから、何の問題もないんですけどねー。不毛な『マツダはプレミアムなのか?』論争をもう終わらせたいですね・・・。

  北米で売られている『MAZDA 6 GT』は、日本ではアテンザ25S-Lパケですけども、2.5L自然吸気のスペックと内外装もほぼそのままで、価格は30000ドルとなっています。Dセグ車としてこの価格が北米ではどんな意味を持つのか?端的に言うと2Lターボを搭載するBMW320iは33000ドルです。ターボの有無を考慮に入れると両車はほぼ同じ土俵に立っています。北米市場でプレミアム価格を提示する、そしてこれがビジネスとして成立しているなら問答無用でマツダはプレミアムブランドでいいんじゃないでしょうか!?

  ただしカムリのレクサス版として知られる『レクサスES』は38000ドルします。インフィニティQ50(スカイライン)は新しく3LのV6ターボに代わり価格も34000ドルまで安くなりましが(以前は3.7Lで37000ドルだった)、メルセデスC300(直4ターボ241ps)は北米ではベースグレードですが40000ドルです。

  スポーツ要素を排除して『高級車』としての理想を求めるレクサスとメルセデスは『王道プレミアム』路線で、やや高めの価格を提示していて、インフィニティとBMWは『クール』『スポーティ』と言った要素を強調して、価格は若者にも買いやすく控えめになっています。Lパケでプレミアム格に武装したアテンザもインフィニティ、BMW路線で競争に加わり、次のアテンザで2.5Lターボが搭載されて33000〜35000ドルくらいになりそうです。ただしインフィニティもBMWもマツダも北米ではすっかり『SUV屋さん』になっていますが・・・。

  ホンダだって日産だって日本では大衆ブランドなのに、同じクルマを北米ではプレミアムチャンネルで売っています。マツダも北米でプレミアムチャンネルを作るのか? どうやらそう言うのはもう流行ではないみたいです。アキュラ、レクサス、インフィニティは日本メーカーの現地生産が始まった80〜90年代にアメリカの販売方式に習って設置されました。マツダも『アマティ』というプレミアムチャンネルを準備していたようですが、バブルが弾けて破談になりました。もう20年前の話です。

  今ではアメリカに従来からあったプレミアムブランドは軒並み落ちぶれています。キャデラック、ビュイック、リンカーンはもはや北米での販売は微々たるもので、主体は中国市場に移っていますし、マーキュリー、サターン、ポンティアック、ハマーなどが経営合理化のために次々と姿を消しました。アメリカで活発に展開するプレミアムブランドは海外メーカーのものばかり、ドイツと日本の『御三家』以外には、ジャガー、ボルボくらい。むしろフランスのPSAが作ったDSなど、中国向けに新興プレミアムは多く、韓国のジェネシスなどが最近できました。

  マツダはメルセデスやBMWと同じようにマツダ本体がそのままプレミアム化する路線のようです。アメリカにおいて日本車は一般的に素材は上質で、各部の機能性においても非常にマナーがいい。その中でも特にマツダが最も『美しい乗り味』です。私自身がマツダのドライブフィールに完全に取り込まれているからかもしれないけど、レクサスはあらゆる所作がなんだか「フニャフニャ」していてとても気持ちが悪い!!スバルなんてあまりの旋回性能の低さにカルチャーショックすら受けます。世界の中で日本車が一番繊細。そして日本車の中でマツダが一番繊細にできている・・・。

  『工芸品』として最高に気持ち良いモノを所有して楽しむ。デザインの隅々まで気が使えていない商品なんてすぐにゴミになる。衣類などちょっと不都合に気がつくともう着なくなる。モノを大事に長く使う。これが『アウディ』とデザイナーの和田智さんが打ち立てたプレミアムブランドの『価値』だと思うのですが、そのアウディが10年経っていよいよ陳腐化し始めました。もちろんアウディA5など一部のモデルはその輝きを今も奇跡的に保っていますが・・・。

  トヨタ(レクサス)、日産(インフィニティ)、メルセデス、BMW、ボルボはちょっとキツイかな。10年前のモデルが軒並み賞味期限が切れています。10年以上経過してまだまだ新鮮さを保つのは・・・ホンダ(初代NSX、先代レジェンド、先代インスパイア)とマツダ(歴代アテンザ、歴代アクセラ、歴代デミオ、歴代ロードスター、RX7/RX8、MPV、プレマシー、ミレーニアなどなど)の輝きはなかなかすごい!!この2メーカーとスバル、三菱が今のアメリカ市場では躍進中です。

  レクサスやメルセデスこそがプレミアムブランドの代名詞だとすると、『長く使える良質なデザイン』などは必須ではなく、インスタグラムに写し込む流行のアイテムみたいな奇抜さが大事なんですかねー・・・ル◯タンみたいな。だとしたらマツダは『プレミアム』にはなれないですねー。



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2017年06月06日

『燃費表示変更』に込められたマツダの深謀遠慮とは!?

  最近のマツダは新型モデルを出す時には、必ずと言っていいほど『何か』を仕掛けてきますね。定番なのは『ティザー』ですが、クルマを発売する前に『Gベクタリング』を宣伝したり、『レザーの材質』をアピールしたり、とにかく『プレ』に勝負をかけています。新機能なんて極秘に開発しておいて、未搭載の新型モデルの販売がちょっと不調だと判明してから、後出しジャンケンすればいいのに。

  そして今回はなんと・・・『燃費表示を変えてみました』。CX3に2Lガソリン車が出てくるタイミングで変える意味って何!? どう考えても2L自然吸気エンジンを積むコンパクトSUVでは、他社のライバルモデルに対して、モード燃費が伸びないですから、それを見越した『布石』以外の何物でも無いです。HVだと30km/Lを超えるモデルも珍しく無いですから、2Lガソリン自然吸気で出せるせいぜい15km/Lでは、確かに苦しいのは間違いないですけどね。

  しかし『Gベクタリング』や『ナッパレザー』といった高性能車に付いてくる『アクセサリー』に力を入れているマツダの流れからすると、ちょっとブレてる気がする・・・。たとえ前年と比べて販売台数は逓減しようとも、『Lパケ』や『XD』の比率が高まれば、売り上げ自体は伸びるでしょうし、利益率はさらに上がるわけです。アクア、フィットHV、カローラHV、ヴィッツHV、ノートe-POWERなどなど200万円以上するコンパクトカーが飛ぶように売れている日本市場で、238万円〜のCX3が売れないのは、世間で言われているように『価格』だけのせいではないです。

  マツダらしいクルマへと『鍛えること』はやや中途半端にしたままに、『価格のせい』『燃費のせい』で他へ責任転嫁しているようなメーカーには、追い風なんて吹かないですよ。15km/L程度のモード燃費でも『いいクルマ』は何の障害もなく売れていきます。例えば同じくらいの燃費だったフェアレディZの『Z33』と『Z34』は前者は成功して後者は失敗しましたけども、この2世代の明暗を日産は『燃費』だと解釈している節があります。『Z』が大好きな人々にとっては『燃費じゃねーよ!!』と思わずツッコミを入れたいところです。

  トヨタやホンダのHVが異常なモード燃費を叩き出す状況で、ある種のやりにくさを感じていたであろうマツダにとっては、より使用環境に合った実燃費をユーザーが気軽に算出できるような仕組みを整えることで、状況を打開する狙いがあるようです。マツダはトヨタのハイブリッドシステムを使っていますが、マツダが本気を出せばプリウスより優れたモード燃費を叩き出すのはたやすいそうです(ディーラーの人が言ってた!!)。ディーラーパーソン向けの講習会では50km/Lくらいまで余裕で実用化できるけど、トヨタとの協定で市販できないとの説明があったらしいです。

  マツダにとって耐え難いのは、トヨタやホンダと燃費競争を繰り広げた先には、何が待っているのか!?それをリアルに想像した時に、メーカー同士が消耗した挙句に、燃費のみにパラメータを極大化させたパッケージが、そのまま『ジェネリック』化して中国メーカーから日本へ大量に輸出される時代がやってくる!? そして日本の自動車生産設備(ラインと開発拠点)は、シャープのようにペロリと全て中国資本の傘下に収まる可能性が高いです。その第一段階はすでに始まっていて、ちょと前に世間を騒がせた、技術系ブランドとして世界をリードするはずの『三菱自動車のつまづき』でした。燃費競争の弊害はすでに現実のものになりつつあります(メーカーとユーザーは目を覚ませ!!)。とりあえず自主再建を諦めた三菱自を日産が買い取ったことで『中国資本へ渡る』という最悪のシナリオは回避されましたけど、代わりに日産傘下の最大のサプライヤーであるカルソニックカンセイが宙ぶらりんになっています・・・(これは喰われそうだ)。

  三菱のつまづきに、自らの未来を見てしまったのがマツダ・・・。『Gベクタリング』の導入も、三菱のテクニカル・スキームをよく研究して、三菱のAWD基幹技術である『AYC』に匹敵する看板を打ち立てた格好です。日本の某大手メーカーのように、開発部門よりも営業部門や購買部門が大活躍して花形になるなんて本末転倒なんですよ!!鋼材サプライヤーに車体を設計させて、エンジニアリング会社に駆動系の開発を丸投げし、素材・家電メーカーに各部の機能をバラバラに任せたセット商品・・・。これではグループ全体の売り上げは10兆円を超えていても、メーカー自体のGDP付加価値分は実質1兆円にも満たないです(実際に営業利益は10%に満たない程度)。

  スバルやマツダの利益率が高くなっているのは、巨大グループから外されて、生産車種を絞りつつも、少数精鋭のラインナップの基幹部分を自社で開発しているからだと言われています。スバルは開発部隊が花形!!マツダはデザイン部門が・・・(笑) 利益率は決して工場稼働率から単純に導き出されるものではないのです!!どれだけ自力でクルマを作っているか!?が数字に表れる時代。だから(アメリカから制裁を食らう前の)VWでもメルセデスの利益率には遠く及ばないのです。日本であれだけ売れていない三菱自の国内部門が、決して赤字にならないのも、自己開発の比率が非常に高いから!!

  もちろんモード燃費を伸ばすイノベーションに関しても、トヨタとホンダがトップシークレットで自社中枢において青天井の開発費を費やして行っているから、トヨタもホンダも利益率は決して悪くないです。スッカスカのボロカスになっているのがVWとフォードですかね。ほんの10年ほど前まで、マツダはフォード傘下の『トータル・エンジニアリング・ディベロッパー』として仕事を得ていた!!フォード本体は空っぽになるのも無理ないです。スバルも日産やGMの参加で同じような仕事を請け負っていましたっけ。そして三菱自動車&三菱重工は世界中の自動車メーカーと取引をしているという意味で『ボッシュ』みたいなものです。

  今回の『燃費表示変更』は、2つの見方ができそうです。1つ目はマツダが燃費競争の激しさにビビっていて、ユーザーのマインドを少しでも切り崩す材料にしたい!!というミクロ視点のもの。そして2つ目は、三菱やスバルとともにマツダが国内市場で行き詰まり、結果的に『日本の』自動車産業としての体裁を保てなくなりつつある・・・そんな危機的な日本の状況を好転させようというマクロ視点のもの。・・・もちろん肝心なのは行動を起こしたマツダが、今後どのようなモデルを市場に投下してくるのか!?この『表示変更』はもしかしてロータリー復活の布石なのか!?



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ラベル:マツダCX3
posted by cardrivegogo at 03:06| Comment(0) | マツダの戦略 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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