Three-Row SUVs Compared: Subaru Ascent and Chevrolet Traverse Take on Our Reigning Champ, the Mazda CX-9 https://t.co/jBWjegcBWE via @CARandDRIVER
− CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年9月23日
スバルの新型SUVを圧倒
旧型と新型あるものの基本的にはプラットフォームを1つしか持たないスバルが、3列SUVの『アセント』を大々的に北米で発売。これが次世代スバルのイメージリーダーなんだけども、某米国のネットメディアに、マツダのスカイアクティブ以前のCD3プラットフォームを使うCX-9に全く歯がたたないとかいう残念なレビューが出てた。同じくCD3を使うCX-8も日本で人気となっていて、素人考えで恐縮なのですが、 SGP=スカイアクティブ<CD3 みたいな単純な図式がちょっと浮かぶ。マツダの旧式プラットフォーム分類だと、スカイアクティブが「B」系(ファミリア・アクセラクラス)なのに対して、CD3は「G」系(カペラ・アテンザクラス)なわけで、CX-9がアセントを圧倒したり、CX-8とCX-5の乗り味がまるで違うのは、プラットフォームの格が違うからってのはあるんじゃないだろうか。CX-9とCX-8に関しては、マツダには使える資源があって、それを正しい知見で選択して高い評価を受けた。ごくごく当たり前のこと!?いや今の自動車産業ではなかなかできない選択じゃないかと思う。
統一プラットフォーム反対!!
1990年代までは、プラットフォームの違いは車格の違いを表していて、価格相応の乗り味がほとんどのブランドにおいて当然に得られたのだけども、2000年頃からトヨタが大胆にプラットフォームを統一すると、以降は価格と乗り味が単純に比例しない例が続出した。簡易的なBセグメントシャシーと、Cセグメント以上の全てを担うオールマイティなシャシーの2種類があって、ミニバン、SUV、ハッチバック、セダンが全部同じ1つのプラットフォームでカバーするという、今のTNGAの前身になるシャシーがありました。現行のハリアーなどは、走りに関して全く評価されてないですし、トヨタも全く推してないけども、これはロングカバーの前身シャシーの生き残りを使っています。スバルのSGPもマツダのスカイアクティブシャシーも、やたらと高性能を煽ってますけども、基本的にやってることはトヨタやVWのプラットフォーム統一戦略の後追いに過ぎない。だからどーもスカイアクティブシャシー車は買う気にならない。現行のマツダはやはりCX-3かRFかCX-8なのかなー・・・アテンザの静粛性ならちょっとは評価してあげたいけど。
高級車は高級に作るべきだ・・・
メルセデスもBMWもFRシャシーは1つに統一されたらしい。SからC、7から3までが基本的には同じプラットフォーム。もうこれからは高級車って言葉が地上からあっと言う間に消えるのかもしれない。メルセデス、ベンツ、トヨタ、日産の4メーカーがいずれも、高性能化に対応したFRシャシーと、パッケージ効率重視のFFシャシーをそれぞれ1つずつ用意して、両者を適材適所に配置し、バランスよく使ってラインナップを揃える戦略を採用している。トヨタの場合はFFのTNGAと、FRのTNGAが用意されている。ちなみにどちらもレクサスでも使用しているけども、レクサスでは違う名称を使ってたりする。頑としてレクサスUXとCH-Rは別のシャシーだと主張している・・・。縦エンジンのアウディ(ポルシェ)とスバルはFFとFRを1つのシャシーで作り分けられるので、生産効率は良いだろうけども、横置きFFのパッケージ効率は追求できない。アウディの場合はVWのシャシーを使うことができるからちょっと有利かも。
マツダはもう決めたのか!?
マツダで噂されるFRシャシー導入。これは単に高級モデルを作りたいということではなくて、メルセデス、BMW、トヨタ、日産と並んで、FRとFFの組み合わせこそが、今後の自動車メーカーの王道パターンだと考えているからこそ、検討に値する選択肢なのかもしれない。今後も横置きFFだけで乗り切って、様子を見つつ技術革新の趨勢を伺っているのがVW(シュコダ&セアト)、PSA、ホンダ、ボルボ(吉利汽車)などだが、このまま何も起こらなければ、これらのメーカーは10年後には中国メーカーに飲み込まれている可能性が高いと思う。ホンダはともかく他のメーカーは何らかのバイアウトの方策をすでに考えているのかもしれない。日本に生産拠点の多くが集中しているマツダは、これらのメーカーと同じようにはいかないだろう(シャープや東芝のような出口戦略はない)。つまりこの横置きFFグループの仲間のままでいるのは危険!?ってのは経営陣も感じていることだろう。自信があるならFRで堂々とメルセデスやレクサスに挑めばいいわけですが・・・どーなんだろ。
マツダの評価は想像以上に高かった・・・
他のブログでマツダを含めた中型車中心の13ブランドを比較する企画を軽い思いつきでやってみた。10ベストカーの米国カーアンドドライバーと、マツダを高く評価しているトップギアを採点に使った。この2つくらいしか堂々と点数をつけているメディアはないので、まあ「恣意的」と批判されることを覚悟で集計してみたところ、マツダがダントツで他の12ブランドを大きく離して独走状態・・・。メルセデス、アウディ、ボルボが不利にならないようにEセグも中型車に加えたりしても、マツダの独走に変わりはない。両メディアから満点を勝ち取っているのはポルシェとマツダだけで、13ブランドにポルシェは入っていないのだから、まあとんでもない結果になりましたよ・・・別にアンフェアなことは一切やってないし、外部の評価をまとめただけなのに、なぜかブチ切れた大人たちから批判コメント(全て非公開設定です)もいくつか頂戴しました。
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もっとすごいマツダを見つけた
調べていくうちに、今回の目的とはちょっと違ったことに気がつきました。米国カーアンドドライバー誌のトヨタへの評価は、アメリカ市場で猛威を振るった巨人に対するナショナリズム的な憎しみも若干入っているようで、ホンダやマツダに比べて非常に厳しいものでした。カムリとRAV4のベストセラー2台のおかげで13ブランドの中での順位自体は中位だったわけですが、カローラやアクア、ヤリスといった小型モデルはかなり酷い評価をもらってます。しかしそんなトヨタの小型車に何とたった1台だけ『満点』のモデルがあったんですよ。そのクルマこそ・・・ヤリスiA。そーですマツダのメキシコ工場で作られるデミオプラットフォームのスピンオフ版セダンです。
価格設定が・・・
日本のデミオもガソリンが全て1.5Lになりましたけども、このヤリスiA用のユニットに統一されたみたいです。16,800ドルという価格はかなり強気の価格設定です。ちなみに日産のBセグセダンであるヴァーサが12,360ドル、Cセグで2L自然吸気のアクセラが18,000ドル、CDセグで4.7m超のボデーを持つ1.4LターボのVWジェッタが18,545ドルで買えることを考えると、かなり割高な感じなので正直言ってあまり売れてないようです。どうやら最近のトヨタ得意のとりあえずOEMでラインナップの端っこに用意はしておくけど、あまり売る気はないモデルってヤツですねー。販売のメインはもちろんカムリ、RAV4、カローラな訳で、下手に顧客を奪うことがないように、割高感を十分に与える価格設定になっています。日本のトヨタディーラーで非常に陰が薄いピクシス(ダイハツ製)みたいな感じなのかなー。
どれも好調で何かを仕掛けづらい時か!?
マツダもデミオはあまり売りたくないようで、日本のホームページでデミオのマイナーチェンジを大きくPRすることもなかったですね。「ミストマルーン」や「ノーブルクリムゾン」みたいな付加価値の高い限定モデルが出た時はやたらと推しが強いですけども・・・1.5L化を大々的にアピールすることもなかった。慌ただしくロードスター、アテンザ、CX-3、デミオが一夏でマイナーチェンジがあって、やっぱりメディアでよく取り上げられているのはロードスターとアテンザ。この2台が売れてくれないことには今後の見通しが全く立たないし、経営陣も判断ができなくて焦るだろーな。FRを導入すべきかどうか。しかしデミオシャシーとスカイアクティブシャシーの2プラットフォーム体制のままでは、何もできないとは思うけども・・・。
PSAとBMWはどっちが先に苦境に堕ちるだろうか!?
マツダのグローバル販売が2018年3月期で年間165万台ですけども、そのうちで130万台程度がスカイアクティブシャシー車みたいです。あまりにもスムーズに伸びてしまったなー。ドイツ市場にも6万8千台も売ってます。日本で売れるメルセデスやBMWより、ドイツで売れるマツダの方が多いってのは・・・どーなんだろう。どこのメーカーもトヨタを研究して戦略を考えていて、横並びの戦略でマツダのクルマ作りの技が加われば、相対的にどの市場でも浮上するのは仕方のない必然の結果なのかも。このままトヨタ的なモーションのマツダのままで、果たしてずっと通用するのだろうか!?今売れているCX-5やアクセラは欧州や日本、アメリカでも何か足跡を残せているのだろうか。そもそも欧州市場では、PSA(FF専売)とBMW(FR、FF併売)のどちらに将来性があるのだろうか!?それすらも全くわからない状況で決断を迫られるマツダ経営陣は大変だなー。
『粘土』を削って作る原型。異例のヒット!マツダ「3列SUV」の“心臓部”をテレビ初取材(FNN PRIME) - Yahoo!ニュース https://t.co/gpsg9Fn89z @YahooNewsTopics
− CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年9月18日