2013年12月02日

アテンザと丸の内イルミネーション

  丸の内のイルミネーションが見たいと言われたので、自慢の愛車を走らせて行ってきました。金曜の夜で周囲はカップルばかり。いつ見ても壮観な両脇並ぶライトアップされた街路樹の通りに停めて、歩いてブティックなどをエスコートしました・・・(ちょっとはずかし〜)。次いでに母親の誕生日が近いので次いでにプレゼントも買えて良かったです。

  くどいようですが、愛車は「マツダアテンザ(GH系2代目)セダン20S後期型(ホワイト)」です。これを黒塗りのマジェスタのハイヤーがたくさん待機する縦列駐車の群れの中に押し込み停めます。日本中でイルミネーションは至る所でやっていますが、そのド真ん中に堂々と路駐できるなんて丸の内とはとても贅沢な空間だと思います。まあ東京西部からやって来た田舎モノの率直な感想です。

  内堀通りが片側4車線って!!! 交通量は普段そんなに多くはないのですが、都心の一等地なのになんとも贅沢な土地の使い方なんだ!!! 左折してすぐ右折する場合は、左折の時にあらかじめ一番奥のレーンまで行っておかないと右折レーンに入れないので、交差点2つ先まで読んでポジション取りをしなきゃいけないなんて、東京の西部じゃ絶対にいらない技術ですね。

  そこから一方通行ばかりのビル街へと入っていくのですが、最初からロールス・ファンタムでも路駐してくれと言わんばかりの余裕たっぷりの路地です。ナビシートのドアを余裕を持って開けられるほどに停めてもなんの問題もありません。前後には車幅1900mm級のクルマがゆったり停められています。

  歩行者はほどよいほどにいますが、クルマはまったく混雑しません。クルマに乗ったままイルミネーションが見られる場所!しかも何時間いても無料で駐車料金も一切かかりません。最高の場所なのですが一つだけ厳しい条件があります。ハッキリ言って・・・見られます。とてもじゃないですがホ◯ダ・フ◯ットで路駐する勇気は私にはありません。V◯・ゴ◯フも話になりません。探せばいるかもしれませんが、とりあえずそんなクルマは見当たりません。

  丸の内OLがキャハキャハしているのですが、なぜか妙齢のカップルばかりがやたらと目に付きます。キャリア志向には晩婚化が急速に進んでいるってだけなんでしょうが・・・まあ結構なことです。みなさま金曜のデートを存分に楽しんでいるようで、丸の内に横浜に負けないようなデートスポットをつくってなんとか少子化に歯止めをかけようという政策?は上手くいっているようです。年収1000万円超の男女がデートすれば落とす金額も桁違いなんでしょうね・・・。

  そんな空間にB◯W3◯リーズで突入すればどうなるか?賢明な皆様には十分に想像が付くでしょう。F30ならアルピナB3でも無い限りはほぼ「公開処刑」に終わります・・・。「男のくせにセコいクルマ乗ってBM気取ってバカじゃないの・・・」もうボロクソです。まあ丸の内に限った話ではないですけどね。男だったらCLSか6くらい乗ってこないとシャレにならないというのは、その場所に行ってみるとヒシヒシと感じますね。もし3を購入予定の人は是非一度足を運んで現実を見たほうがいいですよ。

  そこにマツダ・アテンザで潜入します。これが最高に心地良いです。輸入車とレクサスだけがクルマと思っているスカした丸の内の人々に、マツダデザインの素晴らしさを見せつけるわけです。アテンザの鼻先を横断する人々、特に女性がかなりの割合でフロントのマークを見てきますね・・・。「カッコいいな、どこのクルマだろう? ん?マツダ!?」って顔で通り過ぎていきますよ。

  私の考えでは丸の内のような場所を走れるクルマこそが高級車だと思っています。ただし自分の愛車は高級車だとは思っていません。国産車でこの空間に耐えられるクルマがどれだけいるでしょうか?GT-RやレクサスLSならとりあえず問題ないでしょう。それ以外だと現行フーガと去年生産中止になったレジェンド、そしてマジェスタくらいのものじゃないでしょうか? 来年には新たな国産「丸の内カー」として新型レジェンドと新たにエクステリアをブラッシュアップした新型レガシィが登場するので期待したいですね。


関連記事「三宅坂のアテンザ・・・」



ラベル:アテンザ BMW3
posted by cardrivegogo at 03:25| Comment(2) | GHアテンザ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月27日

2代目アテンザの後継車 @東京MS

  3代目アテンザはちょっと大きいし、新型アクセラセダンは小さいし・・・。ある程度割り切ればどちらでもいい(どちらかと言えばアテンザ)かもしれませんが、2代目オーナーの心の隙間をスッと埋めてくれるようなクルマはないのか?まあこれまで主張し続けてきたサスがどうとか、ショートストロークがどうとかはハードルが高すぎるので、今回は目をつぶっておきましょう。じゃないとレクサスRCの1択になってしまいます・・・。

  まずは懸案のサイズ問題で4700mm×1800mmに近似したクルマで探すと、意外なことにたくさんクルマが出てきます。というよりCセグハッチバックと並ぶほどの大流行スタイルといっていいくらいです。これだけ車種が豊富ならば、選択もかなり散けるので長く乗っても飽きがこなくて、ずっと楽しく乗れるという「究極のコスパ」が実現しやすいかもしれません。新型スカイラインなど国内目標月販がわずか100台と価格の割には少ないですね。

  とりあえずアテンザと同じFFで選ぶと、メルセデスCLAとボルボS60が該当します。どちらもアテンザにどことなく似ていて良さそうなのでこれでOKですね・・・終了!でもいいかな。気になる点はあると言えばありますが、カッコ良くてちゃんと走ればとりあえずいいというなら文句はないです。とりあえずFFというだけで許せてしまいます。

  CLAとS60どちらが良いかとなると・・・やっぱりどっちもダメですね。買う理由が「ない」っていうのはこのクラスでは致命的ですね・・・。メルセデスだからボルボだからという理由はこのクラスではむしろ逆効果です。特に上級モデルがたくさん走っているメルセデスは特にいろいろと考えると気が重いです。この前までFR車を作っていたブランドなので、FF車のハンドリングはやはりそれなりの熟成が必要だと思います。もちろんメルセデスは三菱を、ボルボはフォード(マツダ)を下地にしているのでハナからダメと言うつもりはないですけど・・・。

  個人的にはこのFFの2台にはさらに熟成を重ねて日本車をアッと言わせるくらいの進化を期待したいと思っています。ホンダ、マツダ、三菱といった日本メーカーはこれまでFF車の高性能化において、世界中で存在感を示してきました。初代と2代目のアテンザはその歴史の1ページとして、「欧州市場の中型車」という日本車にとって非常に高いハードルを超えた金字塔であり、そのフォロワーとしてメルセデスCLAとボルボS60がFF車として新たに誕生したわけです。

  もちろんアコード(欧州版)やアテンザだけでなく、プジョー407やアルファ159といった欧州のFFの名車も有形無形の貢献はあったでしょうが、ハイスペックに成り過ぎたペイしなくなった既存モデルは消え、プレミアムブランドでそのコンセプトが保たれるのは、なんだか皮肉ではあります・・・。ホンダもアルファロメオも再びこの「FFスポーツDセグ」に舞い戻ってくることを期待したいです。

  FR車もたくさん用意されていて、ジャガーからも近々Dセグが登場するそうですが、どうも見ていて新陳代謝が遅い印象があります。新型スカイラインは世界観が変わってしまうほどのこだわりを見せているようですが、見た目などはまだまだ保守的で、日産がどれくらい本気で作っているのか?という点でイマイチ気持が見えないなと感じました。FFのティアナに至ってはもっと悲惨なことになっていましたが、スカイラインとティアナをブランドヒエラルキーに照らして作り分けてる段階で、マツダのデザインには到底勝てないと思います。日産のクルマ作りの古臭い体質には嫌悪感を感じますね・・・。他にもいろいろありましたがそれはまた別の機会で。

関連記事:高性能FF車の開発競争の火は消えてしまうのか?






posted by cardrivegogo at 05:38| Comment(2) | GHアテンザ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月18日

新型アテンザの隣りにわざわざ2代目アテンザを停めてみた・・・。

  ちょっといやらしい話なのですが、最近はやたらと隣りに停まるクルマが気になって仕方ありません。マンションの駐車場でも、夜中によく行くスーパーやドンキの駐車場でもコンパクトカーやミニバンばかりの印象があります。2代目アテンザセダンをその中に停めれば、とても”艶やか”で”しっとり”としたスタイリングが目立って、所有していて良かったとつくづく思います。ただデザインより機能性を重視するクルマと比べていてもたいして満足はできないものです。それよりも隣りにトヨタやホンダのセダンが停まるととてもテンションが上がったりします。

  この1年の間で様々なクルマとご一緒させてもらいました。或る時はV36スカイラインに乗って来たオッサンが自分のアテンザをしげしげ眺めるのを遠目で見かけました。またある時はアルファブレラに買い物を積み込んでいるオッサンが、バックで停めようとするアテンザのリアデザインを噛りつくように見入っていました。スカイラインもブレラも好きなクルマなので、こちらもジロジロと見てしまうのですが、そういうクルマを選んでいる人がアテンザのデザインにビビッと来ている様子を見ると嬉しいです。

  アテンザを買ったばかりの頃は、有名な高級車のとなりに行けばやっぱりショボく見えてしまうだろうなという危惧も正直ありました。せっかく新車で買ったのにガッカリさせられるのもなんなので、できれば好デザインのクルマの隣りは嫌だなと思っていましたが・・・。ところがどっこい、混雑したデパートでたった一つ空いたスペースへ誘導されて両サイドがMBとBMW!なんて状況があったのですが、並べてみると、あらま・・・楽勝じゃないか(少なくとも恥ずかしくはない)。

  以来、ちょっと(かなり)強気になっていまして、今ではジャガーだろうがマセラティだろうが余裕じゃないの?という気分です。実際に隣りに並べてみないと分からないものですが、ジャガーXJはすでに経験がありまったくのノープロブレムでした。以来、ブログの他の記事でも「ジャガーとボルボはマツダのパクリ」とアジったりしています(ごめんなさい)。

  それにしてもマツダのデザインの賞味期限の長さにはとても驚かされます。2代目アテンザは2008年デビューで実はまだまだ経年というほどではないのですが、2003年デザインの初代アテンザ・初代アクセラ・RX-8が揃ってまだまだ現役デザインです。さらに英国誌選定の20世紀の名車デザインベスト100で日本車最高の12位となったRX-7FD3Sは別格としても、1994年の6代目カペラなども今でも十分にカッコいいデザインです。1994年頃のマセラティなんてダサすぎてとても乗れませんよ(失礼!)。

  さて先日、連れを家に送っていると突然「丸亀製麺が食べたい」と言い出すので、都道「尾根幹線」沿いの店に閉店間際に滑り込みました。閑散とした駐車場にぽつんと見えるのが、マツダが売り出し中の新型アテンザでした。店舗に近い位置ということで、すぐ隣りに停めることにしました。自分の”脳内”では2代目の完勝なのですが、デザインのマツダの最新作にして話題沸騰で「世界デザインCOTY」3位の実績を持っています。

  内心ドキドキしながらバックで停めて、外に出るとすぐに前面に回り込みました。「こ、これは・・・」意外にあっさりと自分としては結論が出ました。一言付け加えると、暗闇で照明を浴びると2代目アテンザはその妖艶さが引き立ち、昼間よりも断然にカッコ良く見えるので、この時の状況は2代目アテンザにとって圧倒的に有利でした・・・。なんで世間のジャーナリストは「アテンザが進化した」って言うのだろうかとつくづく不思議に思いますね・・・。


↓アテンザ3代はどれも個性があっていいデザインですね。初代の賞味期限の長さにもびっくりです。なぜ2代目以降は「黄色」がないの?








posted by cardrivegogo at 02:24| Comment(4) | GHアテンザ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月10日

アテンザでちょっとリッチな温泉旅館に行ってみたが・・・

  七夕の日というわけではないのですが、連れの誕生日だったので好きな旅館に連れていってあげよう(ただし1
泊)と提案して、某リゾートホテルグループのHPを吟味させたら、浜名湖・舘山寺温泉がいいとのことで行ってきました。このブログで予々提唱してきた「アテンザ万能論」をさらに実証する機会がやってきたので、出発の朝から気合いを入れて洗車・・・。今回はどんなライバルが現れるのか?マセラティかベントレーかアストンマーティンか?

  目的地は浜松西ICなので、第一東名を使いました。第二東名だと昼間に100km/hで走っているとあまりに遅く感じてしまいとても退屈です。適度にアップダウンや緩いカーブがある第一東名の方がクルコンを使って走る分には快適で楽しいと思います。東名川崎から乗って1時間半ほどで富士川SAに到着しました。とりあえず「富士宮やきそば」の売り場を目指して歩き出したとたんに、周囲の光景がやや異様なのに気がつきました。アテンザを停めた一帯にはびっしりと白いセダンが勢揃いしていて、みんな揃いのレクサスマークでした。どうやらレクサスのどこぞのオーナーズクラブのオフ会に踏み込んでしまったようです。

  なぜかレクサスだけでなくトヨタの友好メーカーのBMWのクルマも混ざっているようでしたが、黒が数台いるだけでほとんどが白でした。車種は初代と二代目のGSが中心で数台のLSがいて、ISはIS-Cのみで先代モデルはいないようです。ISは小さくて見栄えがしないからこの手の集会には不向きなようです。新型ISがいないか見回したのですが、やはり見当たりませんでした。

  さて思わぬ形でアテンザVS高級車の「前哨戦」に突入してしまいました。結論を言ってしまうと、もともと「地味デザイン」に定評があるレクサスやBMWに完全に取り囲まれても、2代目アテンザなら全然余裕ですね(おそらく3代目アテンザも余裕)。もちろんレクサスLS600hやBMW6グランクーペは、見栄えもするし純粋にカッコイイですけど、アテンザを貶すくらいに優れているか?というとそこまでのオーラはないようにと思います。むしろトヨタ・BMWと「敵対関係」にある日産・メルセデス車の方が最近のデザインでは「押し出し」が強く、大衆車を蹴散らす能力があるように感じます。

  この集会を観察しているとあることに気がつきました、多くのレクサスオーナーが駐車場で談笑しているのですが(やや邪魔くさい)、どうやら「地位」みたいなものがあるようで、中心でボンネットを開けているのがLS600hでその周囲にはLSがさらにその周りにGSが多数停まり、IS-C組はかなり端の方に固まっていました。IS-Cだって700万円近くはしたでしょうが、こんなに肩身が狭い思いをしなきゃならないのはやや不憫に思いました。初代ISのセダンに至っては参加すること自体がはばかられるようで1台も見かけませんでした。BMW派にしても同様で3シリーズでは実質的に参加不可のようです。500万円も払ってこの扱いはいくらなんでも悲しすぎる気がします。

  レクサスやBMWのような凡百なブランドではなく、マセラティやベントレーが今回の最大のライバルなので、SAを後にして舘山寺温泉に向かいました。宿に着くと大層な門構えの正面にクルマを停めるやいなや、係の人が仰々しいほどに丁寧にお出迎えしてくれて、駐車場に案内されました。どうやら一番乗りしてしまったようでお目当てのクルマはまだ1台もやってきていませんでした。それでもオシャレで立派な建物に2代目アテンザはよく似合うし、自分も連れもまだまだ若く見える歳なので、「等身大」のクルマにしてはしっかりと見栄えがして、こういう宿に来るには最高のクルマだと再認識しました。

  宿も高級感が鼻に付くような下品さがなく、接客も丁寧でとても良かったです。あまりの居心地の良さに15時から翌朝12時までたっぷり滞在してしまいましたね・・・。外も暑い日だったので宿から一歩も出ずで結局、帰る時にはお目当てのクルマは一台もいなくなっていて(高級車がいたのかどうかも定かではないですが)、駐車場にはアテンザがぽつんと停まっていました・・・。




posted by cardrivegogo at 08:03| Comment(7) | GHアテンザ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月25日

2代目アテンザ「10年に1台の究極デザイン」 (歴代アテンザのサクセスストーリーとドイツ車 その4)  

  「日本車にはほしいクルマが無い・・・」という嘆きがしばしば聞かれる。日本車の相対的な性能を考えれば、本来何の不満も無いはずだし、日本車に満足できないなら世界中のクルマに満足できないのではないか?とすら思う。この嘆きを発する人々には幾つかのパターンがあるようだ。まず1番多いのが、ダメな評論家の「受け売り」パターンだ。誤解をおそれずに言うと、クルマの評論を行うプロライターの平均の「知能レベル」は一般人を大きく下回っている(説明は省略します)。私の体感では10本のレビューを読むと、そのうちの8〜9本は「支離滅裂」な内容だったりする(説明は別の機会に)。そんな記事を真に受けてしまう人にとって「日本車はアメリカ車よりマシなレベルで、ドイツ車や韓国車には及ばないレベルの実力」と本気で思っているようだ(現実はまったく逆だ、最近のアメリカ車のレベルは非常に高い)。

  日本車に満足しない理由で一番納得できるのが、これもちょっと誤解されそうだが「ダサいオッサンや頭悪そうな若者が乗ってそうなクルマだから」というものだ。実際はめちゃくちゃ高性能なクルマなのに、やたらと嫌われている車種が多かったりする。オ◯ィッセイ、マー◯X、フー◯など特に3大メーカーの上級車にその手のクルマが多い。同じような理由で「女性ドライバーが多いクルマだから」というのもあるかもしれない。

  私自身も日本車好きを自認しているが、とてもオ◯ィッセイ、マー◯X、フー◯に乗りたいとは思わない。どれも性能は申し分ないのはよくわかっているのだが、いずれも決定的に気持ちを遠ざけてしまうほどイメージが悪い。はっきり言うとデザインが気に入らないのだ。個人的にデザインに関しては最低レベルと思っているメ◯セデスのクルマと同じくらいに酷い。頑張って好きになってみようとしても無理なレベルだ。やはり誰かが言ったように、愛車選びとは「彼女選び」みたいなものなのかもしれない。

  もちろん好きになれそうなクルマは日本車にもたくさんある。先代のクラウンアスリートやカムリHV、新型のアコードHVも割と好きなデザインだ。それでも「結婚」(購入)までには至らないような気がする。そこまで考えられるほどに惚れ込むには至らないのだ。知り合いが乗っていたら、なかなかセンスいいなとは思うかもしれないが。

  クルマが無くてもまったく困らない都市部に住んでいる人が大半の日本では、自分のようにクルマに対するハードルが異常に高くなっている人が多いはずだ。少なくともクルマを持つまでは、「無くても困らない」と思っている。しかも1台目に日産ノートみたいなクルマを買ってしまったら、クルマの便利さをまったく感じられないかもしれない。都市部に住んでいる若者にとって、毎日の足にクルマなんていらない。あくまでクルマは仕事が無い時間を楽しむための「道具」であって、休日に着る服みたいなものだ。ちょっとでも気に入らない私服はタンスの肥やしになってしまうように、クルマもカッコ良くて人前に乗って行きたいと思えるようでなければ、完全にお金のムダでしかない。

  都市部の若者がクルマを持つために必要なことは、クルマに「惚れる」こと以外にはないのではないだろうか。さきほどは否定したが、日産ノートに惚れる若者もいるかもしれない。それでも「日本車に欲しいクルマがない」と言っている多くの人々はまだ「運命のクルマ」に出会えていないのだろう。今の愛車「2代目アテンザセダン」は自分にとっては衝撃と言えるほど「鷲掴み」にされたクルマだ。マツダにはその手のデザインのクルマは他にも結構たくさんあったりする(FD、RX-8、初代アクセラなど・・)が、このアテンザセダンはその中でも群を抜く出来だ。

  クルマのデザインの実力は駐車場に停めてみれば一発でわかるが、2代目アテンザセダンなら、デパートの駐車場でEクラスやBMW5シリーズに挟まれても楽勝だ。ドイツ車の方が地味で必死にデザインを作っている感がありありなのに対して、アテンザはドイツ車のような「取って付けた」ような違和感がまったくなく、とてもナチュラルな機能美と高い芸術性を秘めている。隣りにボルボ(S60)やジャガー(XF)が停まったときにはもはや笑うしかないくらいだ。2代目アテンザを必死でパクったけど「ちょいブサ」にしかならなかった両車は絶対にアテンザの隣りに停めてはいけないクルマだ。デザインの軽薄っぷりが引き立ってしまう。

  マンションの駐車場には名車「カリーナED」が停まっている。そんなトヨタの傑作デザインと言える1台と並んでいても2代目アテンザは圧勝だ。レクサスなんてまったく及びでない・・・。2代目アテンザと互角以上に戦えるクルマはあるのか?私の経験した中では「マセラティ・クワトロポルテ」と「ジャガー508」くらいしか思いつかない。もっとライバルを求めて六本木・赤坂界隈の地下駐車場に停めまくりたいと思う。


↓「C&D」はデザイン重視の人にはオススメですね。写真がわかりやすい。


  

  

  
posted by cardrivegogo at 06:00| Comment(0) | GHアテンザ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月21日

アテンザは「マルチ・ユーティリティ・ビークル」としての完成度をどこまで突き詰められるのか? (歴代アテンザのサクセスストーリーとドイツ車 その3)

  自分の生活にベストフィットする1台のクルマを選ぶことはなかなか難しい。「帯に短し襷に長し」ということがクルマでも良く起こる。日産の新型ノートはライフスタイルの全てを背負えるクルマだとCMでアピールしているようだが、少なくとも私がクルマに求めることは何一つ満たしてくれていない。もっと運転が楽しくて、納得できるデザイン(カッコいいデザイン)にしてくれないと検討対象にもならない。

  ノートというクルマは、最小限+αの空間に5人の乗車定員を確保しつつ、燃費を良くしたコンパクトカーで、日本車では珍しいスーパーチャージャーを付けている。しかしこのクルマで果たして「どんな未来も乗せられる」と言い切れるのか? 日産の開発者はノートを喜んで買うのが日本の現在の若者の姿だと思っているらしい。なんで必死に働いて稼いだカネを使って、どこに乗っていくにも恥ずかしくなるだけで、全く楽しめないクルマを買わなければならないのだと思ってしまう人は結構多いのではないだろうか・・・。

  そもそもノートの日本発売は、新興国向けの廉価車を、商用車として国内に導入しつつ、ついでに若者に売りつけてしまおうという姿勢が見え見えだ。繰り返しになるが、どう考えてもどんな未来も「乗らない」のだ。長距離にもデートにも温泉にも買い物にもはっきり言って「使えない」クルマだ。まだクルマで出かけた経験が少ないといろいろ分かっていないことが多かったりするが、そんな若者に、ノートを売りつけていて、買った人は乗り出してどこかへ出かけて初めてこのクルマが「使えない」ことに気づくのだろう。

  日本の観光地にはバカみたいに輸入車が溢れている。これは実際にクルマで出かけるようにならないと分からないことだ。子供や祖父母を連れたファミリーカーは国産のミニバンが定番だが、「どや顔」でデートに来ているカップルはクルマのこだわりなんて全然感じないけど、とりあえず輸入車(ドイツ車)だ。よって「楽しい未来」を乗せたいなら、そういう輸入車と駐車場で隣り合わせになっても、ぜんぜん気にならないようなクルマを選ぶことが肝要だ。

  隣りにマセラティが来ようがランボルギーニが来ようが、全く気にならないようなクルマを作ってCMで「どんな未来も乗せられる」と宣伝すれば、私だけでなく多くの若者が共感してくれると思う。新型ノートのCMをそのまま新型スカイラインと新型ティアナで使ってみてはどうですか? 新型スカイライン(インフィニティQ50)ならメルセデスEクラスくらいなら軽く蹴散らせるくらいのステータスを感じるデザインになっているのだから・・・。

  とりあえずクルマのこと何も分かってなさそうなドイツ車乗り(あくまでイメージです悪しからず)に、なんだこのクルマは!と一目置かせるくらいのスタイリングが備わっていなければ、はっきり言って「いらない」!どこに出かけても「誇れるスタイリング」が最低限の装備だ。国産車のラインナップを見ると、レクサスを除くとこの「最低限」をクリアしているクルマはほぼフラッグシップ車に限られてしまう。

  日本車でもこのクラスのクルマとなると相当に高価だったりするが、性能はとりあえず価格以上のものがあるので、買ってしまえばまず損をした気はしない(だろう)。それでも全体的にまだまだ地味なデザインのものが多いので、国産メーカーにはこのクラスの新型車をもっともっと期待したい。今現在、「カッコ良くて、運転が楽しい」クルマとして高い評価を得ているのが、アテンザになるのかな・・・。新型アテンザの登場は日本のクルマメーカーに大きなインパクトを与えている。だがアテンザ自体はこれで完成なのだろうか?

  カッコ良くて、運転が楽しくて、燃費が良くて、しかも価格はお手頃・・・。でもこれで本当に正解か?




  
posted by cardrivegogo at 05:52| Comment(7) | GHアテンザ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月02日

アテンザとBMW3 「彼と彼女のクルマ選び」その3

  「BMW3シリーズ」というクルマは、クルマをよく知らない人にとっては、スバルやマツダのクルマよりも馴染みがあるクルマだと思います。特に自分では滅多に運転をしないような女性にすらとても良く知られています。それ故にちょっとややこしいことも起こります。「知らない(詳しくない)」ということは本当に厄介なことで、クルマに興味がない人は「BMW」は高いクルマ(マツダやスバルの2倍以上?)で、動力性能は日本車を大きく上回るものだと本気で思っているようです。さらに面倒なことに、3シリーズに乗っている人は「このクルマはスゴいんだ」と周囲に吹聴したりします(日本車に乗っている人より高い割合で)。しかし現行の320iの最大トルクはせいぜい27.5kg・mです。その性能に関してはいたって「普通のクルマ」です。

  日本人の多くはなぜでしょうか? この「普通のクルマ」に絶対性を感じてしまうようです。バブルの頃のやや歪んだイメージがそのまま残っているようですが、今時の良識ある人々は既にその「感覚」がオカシイのではないか?と既に嗅ぎ分けているはずです。それでもクルマに詳しくない多くの女性はいまだに「BMW神話」の影響下にあったりします。せっかくの素晴らしいカップルがこの「ささいな」認識の違いだけで「すれ違って」いくという悲しいことも起こるかもしれません。自分自身もその「壁」を当初は強く感じました。それでも「BMW3は絶対に嫌な彼氏」と「BMW3くらいしか知らない彼女」の不幸な関係は、時間と努力によって解決することは可能だと思います。まずは彼氏がクルマを徹底的に「知る」ことだと思います。そして時間を掛けて「なぜBMW3ではなく日本車なのか?」ということを説明する必要があります。とりあえずアテンザやアコードなら説明は簡単です。

 「FF車の方が雨や雪が多い日本では確実に安全だし、高速道路の安定性も上だ。このクラスの日本車ならボディの堅牢性もBMW3より上だし、オプションの安全装備も充実しているから、サイドエアバックも当然付ける。さらに軽量化技術に優れているから燃費いいしブレーキの効きもいい。サスペンションの設計もBMW3よりレベルの高いものが使われているからコーナー侵入時の性能も圧倒的に上。ナビも優秀だし、電気系統のトラブルも圧倒的に少ない。はっきり言ってこのクルマを辞めてBMW3にする理由があるとしたら、FRだからドリフトが出来るくらいなものなんだよね・・・、そんなことやらないからさ。」と言ってあげれば、彼女の認識も一気に改まるでしょう。しかしこれはトヨタ車や日産車ではできない芸当ですが・・・。

  それでもBMW3は500万円くらいするクルマなので、基本性能はまったく申し分ないクルマです(しかもデザインもまともです)。このクルマが基準になってしまうと、逆立ちしてもBMW3シリーズに敵わないであろう水準の日本車に関しては、「魅力なし」のレッテルが貼られてしまい、ほぼ「商用車」と同じ扱いを受けます。良識ある人々はそれを十分に理解しているので、都市部ではBMW3に明らかに見劣るクルマを買おうとはしません(だからクルマが売れない?)。100万以上する国産車の新車を買っても「バカにされる」くらいなら、クルマなんていらないと考えます。また日本メーカーが低価格車をカッコ良く作らないというのも、これに拍車をかけます。さらにBMW3より安い輸入車についても同様にケチがつきます。今どきの賢明な若者は「BMWミニ」や「フィアット500」が元々欧州でどういうクルマだったか(イギリス・イタリアの貧困層のクルマ)ということも分かっているので、200~300万円以上出してそれらを買っている年配の人たちに対してしばしば「哀れみ」の目で見ていますよ。「プライドを持て!!!」(若者だけではなく良識ある大人もそう思っています)。

  よく日本メーカーの開発者が「BMW3シリーズをベンチマークしました」などと言っています。この言葉の真意は3シリーズをとりあえず超えておかないと、日本人は納得しないということです。これまでの経験に則っ、3シリーズより「わかりやすく」いいクルマなんですよと必死でアピールしているだけです。決して3シリーズの性能を不必要に高く評価しているわけではなく、せいぜい250万円くらいで同等以上のクルマをどのメーカーでも発売できると考えているはずです(しかし参入障壁は高いが・・・)。BMW3とはそんなクルマです(日本の開発者からしてみたら、「なんでもない」クルマです)。F30をさも有り難そうに乗っている人をたまに見かけますが、ほぼ100%がクルマにあまり興味が無さそうな50歳代〜の人々のような気がします。実際はそうじゃないかもしれませんが、「50歳でBMW3に乗るという殺風景さ」がその人のイメージを崩壊させてしまいます。失礼を承知で言うならば、「常識・センスがまったくない大人」です。こういう大人には絶対になりたくないと思ってしまいます。

  これから発売される日本のDセグセダンは全てが「BMW3シリーズ」を明確に上回るクルマになると思います。そうでなければ絶対に売れないからです。スタイル・動力性能・燃費性能で完全に上回って初めて「検討されるクルマ」になることができる、残念ながらそれが日本車の現状です。新型車の開発には当然にお金がかかりますから、今後はDセグを放棄するメーカーも出てくると思います。同じことがCセグでも言えると思います。VWゴルフに明確に勝てなければ、「走りのハッチバック」として日本市場で認知されることは難しいです(ただゴルフを上回ること自体は難しいことではありません)。

  必然的にBMW3やゴルフはこれから発売される日本車の「対抗車種」全てに圧倒される運命にあります。事実日本以外の地域では圧倒されています。日本車の質の向上に貢献したこの2台のクルマには敬意を払いたいと思いますが、2台ともに「普通のクルマ」にしてはあまりにも高価格です。3代目アテンザは名実ともに「BMW3を分かり易く抜き去った」クルマとして、日本市場で大ヒットしています。よくグリルの形状が輸入車に似ていると言われていますが、実際は2007年に登場した2代目アテンザのデザインを無理なく引き継いだものになっています。ジャガーXFやボルボS60など2代目アテンザにインスパイアされて作られた高級セダンは欧州に無数にあります。3代目アテンザがジャガーに似ているという指摘を見かけましたが、それは本末転倒で、ジャガーがマツダを真似ています。マツダは旧フォードグループ(アストンマーティン・ランドローバー・ジャガー・ボルボ・リンカーン・マーキュリーなど)の先端を走るデザインを従来から担っていました。そのマツダの先進デザインがやっと日本でも認知されて来ました。良いクルマを納得の価格で売るという意味でマツダは日本市場をリードしつつあると思います。


↓新型アテンザ好調です。今後のDセグの日本車は「BMW3」ではなくこの「アテンザ」が基準になると思います。もっといいクルマをホンダもスバルも作ってくるでしょう。  


  
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2013年04月27日

アテンザとBMW3 「彼と彼女のデートカー選び」 その2

  「デートカー」にとって一番大切なことは何か? それは「等身大の自分を表現するクルマであること」だと思います。だけれども、やはり最愛のパートナーに敬意を払えるクルマに乗ることで「良い気持ち」でいてもらうことももちろん大切です。そのためにも「何でこのクルマなのか?」という理由にこだわるようになりました。

  「スカイラインクーペ」はこの理由がハッキリしていました。日産のフラッグシップカーの「スカイライン」は、なにより「安全」なクルマであり、内装の質感もドイツ車を上回るし、走りも素晴らしくドライブが楽しい、日本を代表するクルマであることなど、いくらでも「ポリシー」を発揮できる素晴らしいクルマだと思います。ただ現実的な新車価格は400万円を大きく超えるので、中古車で買う必要がありました。燃費以上にこの点がネックになりました。彼女に新車のシートに座ってもらいたいという想いもありましたし、「中古車」では決して「等身大」ではないように感じました。

  そこでスカクーに代わって候補になったのが「GH系アテンザセダン」でした。このクルマも欧州で大成功した唯一のミドルサイズの日本車ということで「日本を代表するクルマ」だと思います。さらに調べると、欧州で成功した理由がよくわかってきました。試乗して真っ先に感じたのは、「商用車」然とした日本のコンパクトカーとは比べ物にならないほどの「静粛性」でした。「試乗車」に特別な仕掛けがしてあるのか?と疑ってしまうほどで、「直4」エンジンでも「オーディオが良く聴こえる」クルマになるのだと実感しました。

  さらにハンドリングの良さも、以前に乗っていたトヨタ車(FF)とは比べ物にならないほど良くて、強烈なインパクトがありました。同じFF車であっても全然乗り味が違うことに驚いたのですが、調べるとこの「アテンザ」というクルマは「マツダ」ブランドを同じフォード傘下の「アストンマーティン」や「ジャガー」、「ランドローバー」といたブランドのような「明確なコンセプト」を持ったものに育てるために、「一点豪華主義」で「ハンドリングと足回り」に力を入れて作られています。「FFのBMW」を目指して作られた「アルファロメオ156」や「ホンダアコード」のように、FFの弱点を解消するためにフロントサスに「ダブルウィッシュボーン」を採用しています。

  この効果は、ホイール面が常に平行になる「マクファーソン式ストラット」だとロール時に外輪の外側半分だけを使って「グリップ」を得なければいけないので、旋回性能が落ち、FFの場合は駆動性能も下がります。しかし左右のホイールのポジションが独立している「ダブルウィッシュボーン」なら外輪の全面が接地するので、グリップ力が大幅に強くなり、特にFF車の性能は飛躍的に向上します。アテンザ登場時にはBMWでこのサスを採用していたのは7シリーズのみでした(トヨタ・日産のFRセダンには当たり前に使われていますが・・・)。現行3シリーズの「F30」もストラットです。

  これほどの「高性能車」を無理なく新車で購入できるということで、この「2代目アテンザ」こそが自分の「哲学」を表現するのに最適なクルマだと結論しました。ただその性能以上に気に入っているのが、2代目アテンザセダンの「抜群」のスタイリングです。サイドからリアのシルエットは「マセラティグランツーリスモ」のような優雅さがあり、マツダの歴史に残る「傑作デザイン」だと確信しています(ジャガーXFもボルボS60がこのアテンザのデザインをパクるのもよく解ります)。

  その後に発売された「3代目アテンザ」は爆発的な人気があるようですが、燃費と運転アシスト機能が充実しただけで、それ以外の「全て」で2代目を下回るクルマでしかないと思っています。もはや「ダブルウィッシュボーン」は使われていませんし、「マセラティグランツーリスモ」のシルエットは消え失せてしまいました。「アテンザがカッコ良くなった」と言われていますが、そんなことを恥ずかしげもなくほざいている評論家は「センスが悪い」か「2代目を良く知らない」のだと思います(3代目のデザインが悪いとは言いませんが)。とりあえず今ではマツダが4輪DWBのセダンを復活させない限り、マツダ車を買おうとは思っていません(当分はこの2代目を大事に乗っていきたいです)。   (次回に続く⇒その3)


↓「FF4輪DWB」こそがアテンザの魂だったのでは?復活を熱望します。 



posted by cardrivegogo at 05:19| Comment(9) | GHアテンザ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月26日

アテンザとBMW3シリーズ 「彼と彼女のデートカー選び」

  久しぶりに「2代目アテンザ」の話をしてみたいと思います。去年の年明けから「新しいクルマ」を何にしようか考え始めたのですが、当初は国産車・輸入車問わずいろいろなクルマを検討しました。そもそも必ずクルマが必要という訳でも無いので、すぐに決めなくても良かったので、いいクルマがいい条件で手に入れば買おう程度に思っていました(それでもいいクルマが欲しいという気持ちは強かったので落ち着かない気分でした)。予算は頭金で300万で必要ならば150万円くらいまでなら追加でローンを組もうとは思いましたが、400万円を超えるクルマはしっかり者の彼女に印象が悪いと思うので、現実的に300万円程度で探すことにしました。

  まず絶対条件としては「デートカー」として成立するクルマでした。好みの問題もありますが、自分が納得できるだけでなく、彼女にも納得してもらえるクルマが条件でした。「2人で出かけていって満足できるクルマなら買ってもいいかな」というのが率直な気持ちで、そうでないクルマなら要らないと思っていたので、コンパクトカーやミニバン・軽自動車・SUVは最初から候補には入りません。「セダンかクーペかハッチバック」しかしこれが結構悩みどころで、なかなか適当なクルマが見つかりませんでした。かろうじて候補に上がったのが、「VC36スカイラインクーペ」と「プジョークーペ407」の2台でこれならば休日に「非日常」な楽しいドライブが出来そうだと感じました。ただ彼女にその2台をそれとなく見せてみると、カッコいいのは認めてくれるのですが「ちょっとギラギラし過ぎ」という率直な感想が返ってきました。どうやらこの2台はかなり「男目線」なクルマでどうやら清潔感が足りないのだと気付かされました。

  逆に彼女に「どんなクルマがいいのか?」と訊くと、しばらく考えてから「BMW3」との返事でした。やはりBMWの「重み」は女性の心を鷲掴みにするようです。ただ当時の私は「大のドイツ車嫌い」だったので、その返事には少なくないショックを受けました。彼女に罪はないのですが、BMW3はあまりにも「安易な」選択ではないか?という想いは当然ありました。中古のE90に乗って「粋がっている」人にだけは絶対になりたくなかったので、この選択はありえないと最初から解っていました。それでも彼女はそういうクルマに魅力を感じていたようで、絶対に超えられない大きな隔たりがあるように感じて絶望的な気分になったりしました。

  「BMW3」という基準を作られてしまい、候補のクルマはかなり少なくなって、もはや国産のセダン(レガシィやマークX)ではなかなか太刀打ちが出来ない状況でした。依然として気持ちの中での第一候補は「VC36スカイラインクーペ」でした。燃費が悪いという長距離ドライブ派には致命的な欠点がありましたが、それでもスタイリングの見事さと内装のレベルの高さを考えると国産車では満足できる唯一のクルマでした。プジョークーペ407は中古車を探すのも一苦労という希少車種なので、現実的ではないなと感じていました。どちらも200万円程度でそれなりのものが手に入るので、価格面に関しては納得していて、ちょっと難色を示していた彼女も実車に乗せれば気持ちも変わるだろうと考えていました。

  この2台以外にも抜群のデザインを誇るクルマがあるだろうと、さまざまなクルマの写真をネットで検索してみて探し続けていましたが、だいぶ基準が上がっているせいかなかなかよい候補に巡り会えませんでした。マツダのアテンザに関しては近々FMCだということで、最初は積極的には考えていませんでした。しかしある時「2代目アテンザ・セダン・後期型・白」のクルマを見て印象が大きく変わりました。アテンザの「若さ」や「安っぽさ」が消えて、代わりに「フラッグシップセダン」としてもベストプロポーションと思える「オーラ」を感じました。「アテンザってこんなクルマだったっけ?」と自分の中のイメージが急速に書き変わっていくのを感じました。  (次回に続く⇒その2)

↓Car and Driverの中心企画の「クルマ選び」ですが、そろそろ本気の「デートカー選び」というのはどうでしょうか?

posted by cardrivegogo at 02:52| Comment(0) | GHアテンザ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月21日

2代目アテンザと世界の名車をガチで比べちゃいました・・・

  前回は本当にカッコいい「4シーターの3BOXカーでハードトップのもの」という条件で、現行と中古車が十分にあるものから20台を選ばせていただきました。どれも「スペシャリティカー」としてのオーラに溢れていて、簡単に言ってしまうと「自分がほしいクルマ」です。価格設定も新車・中古で300〜600万円程度で買えるクルマに限定しました。ベントレーやらアストンマーティンやら出てきてもわけわかんないですし・・・。ただ個人的に自信を持って外したのが、ポルシェパナメーラ・シボレーカマーロ・フォードマスタング・アルファ166・メルセデスCLSあたりです。これらは存在感があるのは確かですが、どこか文化的に日本に馴染んでいない気がします。カマーロ・マスタング・166はデザインが過激過ぎるし、パナメーラやCLSは中国向けに作られたクルマなのかな?という気がします。

   東              西
E63BMW6クーペ    横綱  マセラティGT
日産R35GT-R      大関  8J アウディTT
GHアテンザセダン    関脇  プジョークーペ407
F13BMW6クーペ    小結  アルファブレラ
ジャガーXF       前頭1  アルファ159
F06BMW6グランクーペ 前頭2 アウディA5スポーツバック
マツダRX-8       前頭3 CP3ホンダインスパイア
GJアテンザセダン    前頭4 アウディA5
Z30トヨタソアラ    前頭5 VC36スカイラインクーペ
レクサスSC       前頭6 KB2ホンダレジェンド
  

  西関脇のプジョークーペ407はミドルサイズFFクーペという日本に馴染みの無い設定だったのですが、デザインの良さから日本でもすぐにヒットしました。経済危機さえなければ、現在も大人気車種として販売継続されていたと思います。このクルマはフロントがやや個性的(好き嫌いがある)ですが、リアのデザインは秀逸でさすがはフランス車です。FFなので車内も広くて、プライベートで乗るクルマとしての理想的なスタイルをしています。日本ではアコードやアルティマ(ティアナ)のクーペが発売されていないので、余計にこのクルマの希少性が引き立ちます。

  現行BMW6は先代の持っていた格調はやや薄れてしまい、5シリーズに近くなってしまった部分もあります。しかしさすがはBMWで何が期待されているかはよくわかっていて、リアのデザインの良さは健在でスペシャリティカーとしての存在感は相変わらず高いです。「ふんわり」としたフランス車的なラグジュアリーカーの趣を持っていた先代に対し、このクルマは北米を強く意識した低重心でソリッドなスポーツカーの要素が強くなっています。次期BMW6はトヨタにOEMで供給されると噂されていますが、たしかに「80スープラ」のポジションに近くなってきた印象です。

  アルファブレラはアルファロメオが全力を挙げて完成させたものすごくコストパフォーマンスに優れるクルマです。比較的に低価格にも関わらず4輪DWBなど豪華な仕様なのですが、そのコストが仇となり生産終了になってしまいました。リアデザインはとてもキレイな円形をしているのですが、これがポルシェとは大違いでイタリアブランドがドイツブランドにデザインの格の違いを見せつけたような格好です(好き嫌いはありますが)。

  ジャガーXFは2代目アテンザをさらに上質にしたテイストのデザインで、4ドアクーペ調のセダンではもっともまとまったスタイルを実現していると思います。ジャガーブランドの上級グレードに当たるXJと比べても日本人好みのキレイなデザインに仕上がっていて、特にリアのデザインはジャガー史上最高の出来だと思います。

  アルファ159はアルファブレラと同じ設計のセダンでこちらも新車価格が400万円(本体)程度にしては装備が盛りだくさんで、ブレラも同じ仕様ですが、内装のインパネ周りのデザインは他の国内外のライバル車を見渡しても最高の出来です。フロントデザインはベントレーのような洗練された独自の世界観(好き嫌いはあるが)があり、リアも削り出したような惚れ惚れする質感で上位のクルマ達にひけを取っていません。このクルマの唯一の弱点(?)は全長が詰めてあるのでサイドからのシルエットがやや伸びやかさを欠いていることかなと思います。アルファロメオのスポーティさと言われればその通りなんですが、そこのところが上位のクルマとの差ではあります。
   次回に続く

↓リアデザインを求めると輸入車に走る気持ちもよく分かります。とくにフランス車・イタリア車のレベルの高さは脅威的です。これにドイツ製のDCTとBMWエンジンが載って300万円みたいなクルマが続々と登場しそうですね。

posted by cardrivegogo at 06:47| Comment(2) | GHアテンザ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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