アテンザは運転支援システムの標準装備化で、いままで使ったことがない電装がだいぶ増えたせいか、回路のショートで車体から火が出たそうです。発生したのがベルギーだそうで、欧州市場での販売に大きなダメージにもなってしまうかもしれません。ヨーロッパ人はなかなかシビアなところがあって、いままで(初代2代目)はフォードのプラットフォームだったから信頼性が高かったが、この新型はマツダ独自のものなので「クルマづくりのポリシーは今までとは別物」「コストダウンの弊害」などと騒ぎだすかもしれません。
今まで世界で200万台以上の実績がある「アテンザ」のブランドにとっては、車体から煙が出るのはちょっとショッキングですね。マツダファンはあまりの方向性の変化に戸惑いを感じるほどだったので、初代・2代目の積み上げとしてのクルマではなく、「突然変異」のような進化に不安を感じている人も多いようです。世界一のマツダの技術力というやや自信過剰気味のコピーも「フラグ」になっていたのかもしれません。
トヨタのクルマ作りはフラッグシップに関しては実に手堅いです。レクサスはほとんどが使い回されたパッケージから出来ていて、それが不満という人もいますが、信頼性はその分かなり高くなります。新型クラウンにしたってカムリで十分に試しているHVシステムを持ってきています(マツダにはなかなか真似できない部分もありますが・・・)。アテンザもクリーンディーゼルに関してはCX-5で試運転はできたのですが・・・。
三菱アウトランダーPHEVもその最大の売りである蓄電システムの中核であるGSユアサが供給するリチウムイオン電池にトラブルがあるようです。HV技術の第2世代と考えられているリチウムイオン電池は、ホンダ・スズキ・三菱と採用が進んでいますが、トヨタがレクサスのHV車にもまったく採用しないところを見ると、何らかの欠点をトヨタは把握していたのかもしれません。トヨタはスバルが大ヒットさせている運転支援システム「アイサイト」のような自動ブレーキシステムの採用にも今のところ消極的なので(もちろん開発はしている)、これについても何らかの不備があるとトヨタは考えているようです。「トヨタがやらないことは、けっこう怪しい」ということで、「ディーゼル」や「ダウンサイジングターボ」も今後何らかの曲がり角を迎える可能性があるかもしれません。
↓これだったら十分熟成されているのですが・・・