2018年06月28日

金井さんの『黄色いアテンザ』の亡霊・・・


アテンザ戦略の転換

  なぜGJアテンザが欧州でバカにされるのか!? マツダ幹部にとっては悔しいけども、リーマンショックの現実の前には、GJアテンザの簡易的な設計は非常に妥当な戦略だったようだ。しかし円高も収まり業績が大きく改善したので、次世代アテンザは「本気モード」で作っているらしい。そしてそれはGJの延長線上にあるものではなく、根本的に別のクルマになる公算が大きい。GJアテンザ自体はジワジワと売り上げを伸ばしているようだが、先代以前からアテンザが売れていたドイツ、イギリス、中国、アメリカでは予想どおり不人気に。


愛されないセダンは悲惨

  セダンの不人気は世界のどこの市場でも起こっている当たり前の現象であり、アコードもスカイラインも3シリーズもグローバルでの販売は後退気味。そんな状況なのでGJアテンザだけが悪いということはない。GJアテンザが専用シャシーを使わずに、アクセラと共通のシャシーになったという残念な設計に関しても、アコードやBMW3シリーズも全く同じ状況なので、アテンザだけが特別に性能が低下したということにはならない。ただ単にアコード、3シリーズが売れないのとほぼ同じような状況でGJアテンザは売れていないだけだ。ホンダ、BMW、マツダそれぞれに・・・メーカーの愛情不足が原因であることが否めない。


かつてのマツダのセダン愛

  「メーカーが愛情を注いだセダン」ってどんなクルマなのか!?やはりマツダだったらGG/GHアテンザでしょうか。そのちょっと前にあったユーノス800/ミレーニアも4WSやミラーサイクルユニット、4輪マルチリンクといったレクサスやメルセデスのフラッグシップに肩を並べるような豪華装備でした。ミレーニア、GGアテンザが併売されていた頃は、マツダセダン黄金時代で、2005年には過去最高の1000億円超の利益を出していました。ちょっと大げさかもしれないけど、メルセデスEクラスVSミレーニア、BMW3シリーズVSアテンザという、欧州を代表するサルーン2台を露骨に意識した対立軸をマツダが打ち出していて、「アマティ」というプレミアムブランドを北米で開業する計画もあったとか。


フォードに振り回される・・・

  しかしミレーニアの後継モデルは開発されず、フラッグシップに押し出されたGHアテンザは、3シリーズには大きすぎて、Eクラスには小さすぎてという中途半端な立ち位置での開発を余儀なくされました。アシも前期は硬いままだったのが、後期ではかなりマイルド(それでもトヨタよりは硬い)になりました。前期から後期になって静粛性が大きく上がり、ハンドリングも非常に上質なものに変わり、次世代モデルへの期待も高まっていたのですが、マツダを倒産一歩手前まで追い込むような未曾有の円高で、全く利益がでなくなり廃止。マツコネも電気式サイドブレーキも間に合わないまま、GJアテンザが始まる・・・。


スカイアクティブはSUV戦略がメイン!?

  2012年から先のマツダはアテンザを特別なモデルとしてこだわることをやめてしまったようだ。デミオからアテンザまで同じナビシステムが使われ、インテリアの満足度もアテンザだから特別ってものでもない。どのメーカーのモデルでも、フラッグシップはその組織のトップが乗るクルマだから必死でいいものを作る。だからクルマに詳しい人は、とりあえずはファーストカー選びで迷うことはなく、自分に合ったブランドのフラッグシップモデルを黙って買う。グローバルで中型以上のクルマを販売しているメーカーはそれほど多くない。その中でマツダ、スバルは今では最も手軽にフラッグシップが買えるブランドだ。だからアテンザは放っておいても売れるモデルなのだけども、マツダが十分に愛情を示していないと販売台数はガタ落ちする。裏を返せば、アテンザの売れ行きが鈍いのは、マツダが満足できるクルマに仕上げていないというユーザーからの評価だ。


欧州王者を撃破

  「金井さんの黄色いアテンザ」は欧州でも中国でもバカ売れした。現行のGJアテンザは年間11万台程度の販売だけども、GGアテンザは4年で100万台を突破したから、最初の4年で平均で年間25万台ペースで売れた。それだけ破格の成功を遂げればマツダも過去最高益を出すのも納得。年25万台ってのはBMW3シリーズの販売台数を超えてしまっている。メルセデスCクラスもパサートもモンデオも勝てなかった、Dセグの欧州絶対王者が、欧州外のクルマにあっさりやられた・・・。これまではC/Dセグのプリメーラやプレリュードくらいしか欧州では評価されていなかった中型車部門に彗星のごとく現れて、王座をあっさり奪った!!


中国での成功が今のMAZDAにとって大きな財産!?

  もちろんマツダの得意技は「パクリ」だ。GGアテンザもアルファロメオ156の成功に大きな刺激を受けて設計されている。絶対王者のFRのE46系3シリーズを倒すために、FF車のサスペンションにプレリュード譲りの工夫を凝らしたアルファ156が大ヒットして、縦置きエンジンのアウディA4も同じギミックを使ってBMWを追い込む。その2台の成功をGG/GHアテンザが真似て、プジョー407も取り入れた。・・・メーカーの愛情を目一杯受けて「最良」を目指した設計をもつ、これらのスポーツセダンはいずれも「名車」として今も高い人気を誇る。ホンダ、アウディ、アルファロメオ、プジョーといった90年代/2000年代の欧州で大成功を収めたグランドツアラー・ブランドの一つにMAZDAが加わり、これらのどのモデルよりもGGアテンザが素晴らしい!!という評価を受けた。特に中国COTY受賞、第一汽車の『紅旗』ブランドにマジェスタとともにアテンザが、世界のベストセダンとして選ばれたことは素晴らしい!!金井さんの執念が実ったと思う。


金井さんの遺伝子を持った中国車が日本に襲来!?

  GJアテンザが発売されても中国の提携工場ではGG/GHの二世代のアテンザの製造も同時に行われた。BMWの本丸である3シリーズを撃破したアジアのクルマとして評価が高い。そんな中国のクルマ好きに現行のGJアテンザはどう映っているのだろうか!? 中国メーカーで勢いがある吉利汽車は、ボルボとの共同開発でGGアテンザみたいなFFセダンを復活させた。新型ボルボS60として2019年くらいには日本でも発売されるらしい。そのタイミングで吉利汽車の日本導入もあるのだろうか!?その時に・・・GJアテンザ、アコード、カムリHV、レクサスES、ティアナといった日本の「セダンもどき」はどんな恥を晒すことになるのだろうか!?




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2018年04月06日

アテンザはやっぱり直6FRになるらしい。


中国✖︎ドイツに任せておくわけには・・・

  あまりどーでもいい話なんですが、中国のプレミアム市場で圧倒的な先行者だったアウディが、いよいよメルセデスとBMWにキャッチアップされてきたらしいです。アメリカでVW&アウディが叩かれる前から、中国ではDCT不具合問題で当局から名指しで批判されていてアウディの人気は下降意味だったようで、そこにアウディを追い越せとばかりにメルセデスとBWMが猛プッシュ(FFの1シリーズセダン投入など)を仕掛けてきたので妥当な結果ではありますが・・・。


マツダは解き放たれた?

  メルセデスはサルーンの開発センターを中国に移管していて、BMWも内外装を中国の委託業者に発注している(日本向けBMWは南アフリカ生産で中国経由でやってくる)。この『チャイナ・プレミアム・シフト』に乗り遅れたらマツダに自動車メーカーとしての未来はない!?・・・この巨大市場の勢力変化を見てマツダ幹部も「フラッグシップはFRじゃないとダメなのか・・・?」とでも思ったようだ。どうやら本気でFRサルーンを作る気になってくれたようで、とりあえず40歳になってもマツダ車に乗り続けられそうになったのは幸せなことだな〜。


あのデザインなら欲が出るかも

  1年くらい前に中国新聞が縦置き直6エンジンの開発を報じていたけども、どうやらそれは本当だったようで、縦置きエンジンにトリプルチャージャーをつける特許がマツダから出されているらしい。4ドアクーペ型サルーンの「ヴィジョン・クーペコンセプト」にFR機構を組み込んだ市販車が出てくることは規定路線だったようです。マツダが密かに温めていた構想が徐々に具現化してきた。このブログにも「FR?マツダには無理だよ・・・」と自分の価値観を押し付けるだけの身もふたもないコメントを結構もらいましたけど、マツダも世間の厳しい意見と戦い続けた結果・・・そろそろ直6FRを出してもいい頃合だと判断したのかも。


本当に「アテンザ」なのか!?

  ベストカーはこの直6&FRを「次期アテンザ」だと報じていますけども、マーケティングを考えると、安全性、直進安定性が高く、まだまだ北米&中国市場への主力モデルであり、10万台/年を確保しているFFベースのアテンザを簡単に放棄するとは思えないです。現実路線では300万円のFFベースと400万円のFRベースの併売があるんじゃないでしょうか。併売の場合はFFベース・アテンザの開発・生産拠点はCX4のように中国へ移管されちゃう可能性が高いかもしれません。ただし4代目アテンザへの移行スケジュールが白紙になった(?)こともあり、FRへの完全移行もありそうです。ネットの噂ではアテンザ、CX5、CX8をまとめてFR化するとか・・・確かにこれならプラットフォーム全体で40万台を超える。


血に飢えたマツダ

  メルセデス、BMW、レクサスともに、FFベース車の割合を増やして、若返りを図るとともにシェア拡大を図っています。それに対してマツダはFR車を新たに増やして、人生の目標の1台となるようなプレミアム車種を追加することで、高級車市場に殴り込みをかけようとしています。2000年代にマツダが再生した時は、ホンダやプジョーの後ろを追いかけていたようなラインナップでしたし、その前に遡っても、マツダが独立独歩でグローバル市場を渡り歩いたことはなかったと思いますが、いよいよ「オンリー・ワン」の時代がやって来たのかなー。FRの上級モデルとFFの標準モデルによるブランド構成はごくごくありきたりですが、上級モデルでもライバルメーカーを強烈に蹴り飛ばすマツダの攻撃的な設計思想が炸裂すればいいなー。


キア と キャデラック

  残念ながら日本市場では正規販売はされてないですけども、去年の終わりぐらいからグローバルでじわじわと報じられてきた『キア・スティンガー』は、かなり大ぴらに新型車に飢えている北米フルサイズFRサルーンマーケットの制覇を狙っているようです。ドイツ、日本勢よりも1割増しの3.3Lツインターボは、10年くらい前に日産がVQ37でBMWを潰したような意欲的な設計です。アメリカの名門キャデラックも従来のストラットサスを使ったちょっぴり「安物」感が漂うCTSやATSの販売に加えて、よりプレミアムで「本物志向」な設計となった『CT6』を発売し、さらに一回り小さくした『CT5』(5m級サルーン)が追加されるらしい。


プレミアムサルーンという偽善

  北米で販売されているプレミアム路線のFRサルーンは、Eクラス、5シリーズ、パナメーラ、ジャガーXF、ギブリ、ジェネシスG80、スティンガー、レクサスGS、インフィニティQ70(フーガ)、CTS、テスラモデルSといったところ。確かに1台選べと言われたら、スティンガーに興味が湧くのもわかる気がする。パナメーラ以外はなんか新鮮味が足りない。ここにマツダとアルファロメオが参戦するなら、なかなか面白くなりそうだけど。・・・いやいやどちらもディーゼルユニットで走らせるだけかもしれない。


期待と不安

  EセグFRサルーンを取り巻く状況は厳しいです。日本市場でみる限り、存在意義を発揮しているのは、Eクラス、パナメーラ、ギブリ、フーガの4台だけ。5シリーズ、XFはキャラが弱く、GS、CTSはほぼ「無視」されています。知性のEクラス、躍動のパナメーラ、ステータスのギブリ、クオリティのフーガ。この4台だけがクラウンに対して何らかのアドバンテージを訴えることに成功していますが、果たしてここに割って入れるだけのクルマをマツダとアルファロメオは作れるのでしょうか・・・。


結論は・・・

  マツダ、アルファロメオどちらもブランドのキャラクターを考えるならば、パナメーラの「躍動」を感じるダイナミックでスポーティさを隠さないデザインが良さそう。AMG・GT4ドアクーペや8シリーズの4ドアクーぺのようなスーパースポーツを想起させるようなスタイリングに関しては、すでに発表済みのマツダの「ヴィジョン・クーペ」はすでに期待が持てる。Eクラス、パナメーラ、ギブリ、フーガは世界のEセグ代表機として世界中のメーカーから注目を浴びているけど、新型FRサルーンに賭けるマツダの情熱は気合十分で、この4台もすでにライバルではない!? そして市場はこのジャンルにおける速やかな新陳代謝を望んでいて、いよいよ「ド◯ツはオワコン」とカーメディアに言わせるような異次元のモデルが誕生するでしょうか!?



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2017年11月10日

ビジョンクーぺはアテンザなのか!?7000rpmのタコの意味は!?




  東京モーターショーで発表された2台のマツダのコンセプトカー。作り込みのレベルが高すぎて、他のメーカーのコンセプトモデルが全く同じ土俵に上がれてないです。もうすっかりマツダのための東京MSなんですねー。相変わらず客の入りが悪かったみたいですけども、参加ブランドがそれぞれにマツダみたいに真剣ならばもっともっと感動的なイベントになるはず。本当に痛切に感じたのが「マツダに比肩するメーカーがいない(参加していない)」ってことです。マツダの2台に唯一勝負を挑めそうなオーラを放っていたのがわずかにBMW8シリーズくらい。

  BMWに関しては比較的に最近発売されたG11/12系7シリーズやG30系5シリーズを見て、これではもう日本車に質感では絶対に勝てないなと失望しました(嫌いじゃないけど)。しかし発売が決まっている8シリーズのプロトモデルでは、一気に工作精度が3段階くらい上がった感じです。このクルマはBMWの工場ではなくてトヨタの田原工場で作ってんじゃないの!?ってくらいに綺麗に仕上がっていました。このクオリティならインフィニティやメルセデス相手にもいい勝負が挑めるんじゃないの!?「磨き」自慢の日産シーマよりも質感は良かったくらい。ただしBMWのもう一台のZ4プロトはダメですね。こっちも頑張れよ・・・。

  マツダの2台とBMWの1台の未発売車が、レクサスLS/LC、パナメーラ、メルセデスGTなどの高級な新型モデルを完全に喰ってました。東京モーターショーにはもはやブランドヒエラルキーなんか存在しないのかもしれません。ベントレーもフェラーリもやって来ない「庶民派ブランド」だけが集ったイベント。いちいちディーラーを回りたくない人にとっては便利なんですけどね。クルマの見せ方ってとっても大事なんだと思います。日本メーカー寡占市場のモーターショーでは、まあ大体こんなところに落ち着くのが関の山なんでしょうけど。マツダ以外の日本メーカーのやる気の無さがさ・・・。

  さてさて「ビジョン・クーぺ」ですけども、マツダからの正式なアナウンスはありませんが、4ドアで作り込んだことからも、これは次期アテンザとみて良さそうです。あのデザインのまま北米価格22,000USドルで出すとしたら!?もう世界がひっくり返るって。東京MSでホンダや日産が発表していたレゴブロックみたいなデザインのクルマが通りを行き交っても、最近のデザインはコミカルだなーって思うくらいで、別に感動はしないけど、「ビジョン・クーぺ」がプリウスみたいにそこいらじゅうに走ってたら、日本の景色が変わるって。

  プリウスくらいの価格を維持するためにも、現行GJ型をベースにしたFFのままで、ユニットもそのままの使い回しでいいかも(不満ないし)。今よりも賃金水準が高く、ガソリンも安く、クルマの維持費もかからなかったバブル期でもプライベートな乗用車は300万円台が限度だと言われてたのだから、次期アテンザも拡販を目指すならその価格に収まらないとダメですね。メルセデスCクラスの新古車が400万円を下回る価格で大量に売りさばかれている状況なので、下手にメルセデスの「正規価格」に並ぶような設定にしたら・・・まあ余計な御世話でしょうけど、結果は目に見えています。

  マツダのオリジナル・デザインとはいえ、やはり他ブランドの影響は見て取れます。「魁コンセプト」はアルファロメオ159/アルファブレラ。そして「ビジョンクーぺ」はノーズ、テールランプ、キャビンの誇張表現などを合わせると、フェラーリのv12搭載の4シータークーペに寄せていると思われます。アクセラもアテンザも第4世代になりますが、思い返せば・・・初代はどちらも日本車然としていました。カペラとファミリアの後継モデルであることがよくわかる日本的デザイン。しかも今見ても新鮮!!そして2代目はどちらもフランス車っぽいデザインに。プジョーのパクリなんて言われてたかも。現行の第3世代はまるでドイツブランドに仲間入りしたような「生真面目」さをデザインに込めています。そして次の第4世代はイタリアですかい!?

  某雑誌によると「ビジョン・クーぺ」には相変わらずタコメーターがついているとのこと。内燃機関のポテンシャルを最大限に引き出すと常々公言しているマツダですから、そこは絶対に譲れないところなのかも。レッドゾーンは7000rpmかららしい。つまりディーゼルを想定したモデルではないです。ガソリンターボで7000rpmまで回すなら、フェラーリ488GTB、アルファロメオジュリア・クワドリフォリオ、シビックtypeRに匹敵する高回転ユニットです。イタリア車を目指すならばターボか!? 自然吸気だとしてもべらぼうにロングストロークになったスカイアクティブGを相当に回します。1.5Lのロードスター用ユニットのように綺麗な声で鳴くのか!?MZR時代よりも回るエンジンへと回帰するのでしょうか!?

  マツダが導入を発表しているマイルドHVだとするならば、エンジンの回転は5000rpm以下の低めに設定されそうですが、他社がやるようなモード燃費をカサ増しするための、HVと偽ってエンジン回転を抑えて燃費を稼ぐタイプではなく、自然吸気ユニットではトルクが極端に細くなるところを補強するためのモーターアシストなのかもしれません。・・・もしかしたらロータリー&マイルドHVなんじゃないの?3ローターのうち1つをレンジエクステンダー/駆動に切り替え可能にすればいいんじゃないの!? ただし7000rpmはややリミットが低い気もしますが・・・。マツダは「7000rpm」にある種のメッセージを与えているはず。ファンは金を貯めながら予想して待ってろ!!ってことかな。期待してます。




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2017年06月14日

歴代アテンザのデザイン と 4代目の行方

  初代のGGアテンザはE46と初代アウディA4(B5系)を意識しつつも、日本車的(カペラ的)なデザインを志向。そのクロスオーバーな感覚が、今も新鮮でまだまだ多く見かけます。リアのコンビランプ周りはかなり意識が高く作り込まれていて、2000年代モデルなのに、程よいビンテージ感すら出てます。

  2代目のGHアテンザのデザインは、当時は中型車で華々しい成果を見せていたプジョー407、アルファロメオ156/159、V36スカイラインからの影響が見られます。3シリーズと5シリーズの中間辺りの具合を狙った造り込みは、ドイツプレミアムブランドによる、上級モデル支配(Dセグ以上)に対する、カウンターパンチ(生き残り戦略)の意味もあったと思います。

  3代目(現行)のGJアテンザに関しては、もう何が『正解』なのかよくわかりません。マツダはかなり強硬に『オリジナリティ』を主張していますが、醸し出す雰囲気はメルセデスであり、アウディであり、BMWなんですよね。ただしジャガーXEが異常なほどF30・3シリーズに接近したような『模倣』ではなくて、マツダのポリシーに反しない範疇で目一杯の仕事をした結果、ブランド力を持つドイツプレミアムをも突き抜ける輝いたデザインとして完成させました。この『勤勉さ』こそがマツダの大きな魅力だと思うのです。

  単純にマツダがクラスで一番『絵が上手い』。スカイラインGT-Rとサバンナのライバル関係が成立してから、国内の優秀なデザイナーはみんなマツダを目指したらしい。デザイナーじゃないけど元日産のミスターGT-Rこと水野和敏さんも第一志望はマツダだったと著書に書いています。

  ルノーのバックアップで完成したアルピーヌA110(デザインは正直あまり好きじゃないけど)のチーフデザイナーはフランシ人のアントニオ=ヴェランだけども、エクステリアのイメージ全体を手掛けたのはマツダ出身の日本人だそうです。1年くらい前のオートメカニックにインタビューが載っていて『ロータリーが無くなったからマツダを辞めた!!』とおっしゃってました。どんだけピュアなんだー(おそらくヘッドハンティングだろうけど)。

  営業部門の発言力が強すぎるトヨタと並んで、マツダはデザイン部門が威張っているとか評判になっています。とうとうロードスターの主査がデザイナーの中山雅さんになって、某評論家が「新しいロードスターの主査に質問してみたけど技術的なこと何もわかってなかったぞ!!」とか書かれてました。小狡いカーメディアの連中にバカにされちゃうくらいに、真面目で誠実なキャラ。そういう人々がクソがつくくらいに真面目に作っているから『ロードスターRF』は美しいのかな。日産の開発者なんて無口で角刈りでイカツイ人が多いので、カーメディアもクルマに対してしか攻撃しないけどね・・・。

  さて4代目アテンザは『何を』モチーフにしてデザインされるのか!?D/Eセグセダンはどこを見ても『停滞感』に溢れてます。もうシビックに全てを飲み込まれるんじゃないか?ってくらいに・・・。ちょっと元気があるのはメルセデスとトヨタ・カムリなどですけども、おそらくマツダの開発者にはあまり魅力的な『被写体』にはならないでしょう。なんかイメージが広がらない。

  歴代アテンザのデザインに共通するのは、モチーフを見つけて、そこに新しい魅力を加えて今までになかった新しい『MAZDA』をつくる!!というブランドのアンテナ的な役割です。初代アテンザはスポーティセダン全盛の中で、どのライバル車よりも『空を飛べる』ような軽さが表現されています。どこよりもスポーティ。運動神経良さそう!!実際にそんな目標があったのかわかりませんが、実車は今も最もスポーツカーに近い4ドアとして世界中で愛されてます。担当デザイナーの小泉巌さんは、昨年CX4を担当し、やはり『運動神経』を強調したデザインで2016年の中国デザインCOTYを受賞しました。

  2代目アテンザは、プジョーやアルファロメオを出発点にして、これまでのマツダには意識が弱かった、パリやローマの街並でも馴染む(主役になれる)『繊細』なデザインを完成させましたが、このデザイン実はフォロワーがすごく多い!!『オペル・インシグニア』『セアト・エクセオ』『ボルボS60』『シトロエンDS5LS』などなど。いい感じに力が抜けたデザインが絶妙!!で、同世代で同じような『緩さ』を共有した、アクセラ(先代)もデミオ(先代)もそれぞれ欧州COTY準GPとワールドCOTY大賞ですからねー。とってもトレビアーンな世代。

  そして現在の『魂動』世代は、前世代とは対照的に力入ってます!!マツダの開発者も、先輩の実績を超える!!というプレッシャーを感じているんだと思います。よって先代のコンセプトを引き継ぐことを潔しとはせずに、アテンザ、アクセラ、デミオそれぞれ『ガラリ』とイメージが変わりました。初代が日本調、2代目がフランス調、そして3代目がいかにも力強いドイツ調。

  4代目は・・・!?アメリカンなマッスルを体現するデザインになりそうな予感が。モチーフはダッジかシボレーあるいはマスタング。ヘッドライトやグリルの形状が強烈になって、現行でせっかく集めた『還暦』前後のユーザーが一気に離れていくかもしれないですけど、多分リタイア間近な世代は3代目に乗り続けるだろうから5代目を売ればOKじゃないですか。もし5代目でFR化が既定路線ならば、4代目に関しては下手に熟成する必要もないですし、モデルライフも3〜4年の短命だと割り切って『ドカン』と大きな打ち上げ花火もありじゃないかと思います。・・・そしてそういうモデルに限って予想外に売れたりするわけですが。



↓ダッジ・チャージャーをモチーフにしたマツダデザインが見たいです!!
 


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posted by cardrivegogo at 22:28| Comment(0) | アテンザ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月25日

アグレッシブな新型カムリが、アテンザとマツダを追い詰める!?

  アクセラにとってあまりにも危険すぎるシビック日本仕様がいよいよ公開されたようです。さて緊急事態です。マツダはどうすればいいのか!?(素人が生意気ですけど)かの地でホンダに対抗して発売している北米仕様のアクセラスポーツ「グランドツーリング」を日本にも導入してみてはどうでしょうか。ホンダやスバルなどダウンサイジングターボを採用するブランドが、『2.5L自然吸気エンジンと同等の性能!!』などと調子のいいことを言ってたりしますが、Cセグに2.5L自然吸気という贅沢なユニットを積んでいるモデルは、今の日本市場には無い!!それなのに比較できないことを承知でPRしてますねー。だからさーマツダがアメリカで売っているこの『2.5Lアクセラ』を日本に持ってきたらいいじゃん。

  1.5/1.6Lターボなんてさ。中速域から上では早々に『頭打ち』になってシラケるんですよ。そんなヘボユニットではとてもじゃないがドライビングプレジャーどころじゃーねーぞー!!マツダのライトサイジングこそが正しいんだー!!というところをバッチリ見せつけて欲しいですね。福野礼一郎というVW寄りでダウンサイジング派の用心棒的なカリスマライターによる、NDロードスターのレビューもマツダにとっては屈辱的でした、
『ちょっと首都高で右側車線(右から出る出口もたくさんあるので追い越しでは無い)を走っていたら、後ろから大型トラックにクラクションされた。即座にアクセルを踏んでも全く反応なしで、慌ててパドルを叩いて脱出・・・これが1.5L自然吸気の現実』
とまで散々に書かれて挑発されてましたから・・・。悪意の塊。ケチケチしないで(アイシンAW6AT)ではなくZF8HP使え!!とまでハッキリ書かれています。完全に顔に泥を塗られてますよ!!藤原さん(常務)!!

  国沢さんに至っては、とある動画において半笑いで『マツダのガソリンエンジンは死んでいる!!』とまで言ってますからねー。欧州で売っているハイオク仕様の『スカイアクティブG』でも投入してこの還暦ライター2人の『挑発』には徹底的に報復しないとダメですよ。評論家に何を言われても、完全にスルー!!というト○タ的なドライな対応していると、もうマツダじゃねーな!!さようなら!!・・・ってなっちゃいますよ。まだまだ多くの『欲求不満』なファンが性懲りもなく初代/2代目アテンザやMSアクセラに乗りながら、じ〜っと待ってます(こわーい)。フォードとの離別と未曾有の円高による、経営陣にとっても不気味すぎる経営環境だったから、現行のアクセラやアテンザは『うす味』になってしまったけども、余裕が出てくれば『本気』のモデルへと作り直しをしてくれるよね!!(なんかストーカーみたいだ)

  いよいよ『外部環境』がマツダの本気を引き出してくれるのでは!?シビックに引き続いて、明らかに路線変更して登場してきたのが新型トヨタ・カムリです。3Dプリンター時代のデザインって奴ですかね。施工が難しそうな部分がフロント、サイド、リアに満遍なく見られます。セダンの固定ユーザーがどんどん減っていて、上位モデルのクラウンやレクサスもギリギリの状況なので、新型カムリは『クラウンからの下位互換的な乗り換え』ではなくて、新しいユーザーを捕まえてこい!という雰囲気がプンプンします。おそらく狙われているのは・・・ミーハー(と思われていそう)なGJアテンザやE90/F30のユーザー。あるいはスカイラインやCクラスの価格上昇で折り合いがつかなかった旧世代セダンのユーザー。

  トヨタ陣営が新型カムリで勝負をかけているポイントは、キャッチーなエクステリアではなくて、実はレクサスやクラウンとは別路線で上質にまとめたインテリア。レクサスISなどはBMW調のインパネを意図的に狙っていますが、今のセダン内装の主流は完全にメルセデスです(レクサスがいまいちなんだよなー)。カムリは(メルセデスの)アンチをも黙らせる『統一感あふれるモダン・インテリア』をそのままパクるのではなく、トヨタ流に解釈してイメージ一新しました。現行のカムリはGJアテンザの1年ほど前に登場しましたが、カーボン調でシンプルなインテリアという意味では両車はごくごく近いところにありました。しかしアテンザはビッグマイナーチェンジによってセンターコンソール部を大幅刷新していて、GJ後期とカムリはあまり似てないです!!

  GJ前期のユーザーにとっては、後期型の大幅アップデートはあまり気分のいいものではないでしょうし、初年度に買った人はいよいよ運命の5年目を迎えます(次は何を買うのかな?)。・・・なんかトヨタによってそこまでガッツリとマーケティングされてんじゃないの?通常であれば、北米生産モデルだけ刷新して、微調整して2年後に日本向けモデルも変わる!!くらいのスパンで行うところを、北米と同時のタイミングで日本に投入する!!という意図はおそらく・・・!? もちろんでデビューとともに日本市場初の『ハイブリッドらしくないデザインのHV』として予想以上のヒットを記録して、納車半年待ちになった現行カムリHVの乗り換え需要もあるからだとは思いますが・・・。

  『セダンはもう売れない!!』と言われていますけども、カムリHVやアテンザ以外にも、ディーゼルで人気だったF30・3シリーズや、スカイライン、Cクラス、CLAクラス、アウディA3セダンなどなど、ブランドから見れば望外に成功を収めたモデルが近年特に多いです。とりあえず上手く展開したトヨタ、マツダ、BMW、日産、メルセデス、アウディにとっては、まだまだ勝負ができる、あるいは『絶対に負けられない』ジャンルとして、それなりの手応えがあると思います。もうすでに市場は飽和気味だとわかっているので、当然ながら今後は『バリュー勝負』の厳しい消耗戦が待ち受けています。

  新型カムリHVが350万円で主導権を取りに行ったとしても、市場環境はすでに変化していて、現状ではメルセデスCLAなどに値引き込みで価格勝負を挑まれるでしょうし、BMWがすでに完成させているという1シリーズ・セダン(FF車です)も年内にサプライズ投入されるかもしれません。そして価格帯がやや上になりますが、CLA45AMGに対抗して「M2グランクーペ」が完成したという情報も。アウディからは「RS3セダン」という直5ツインターボのハイスペックモデルが発売されました。スカイラインも400万円のベースモデル(2Lターボ)だけでなく、新開発の3Lターボ400psがいつでも日本に投入できる状況です。

  アテンザとカムリHV。この2台だけがハイスペックモデルを持たないままに、ユーザー奪い合いの『仁義なき戦い』に突き進んでいます。ハイスペックモデルが無いままにユーザーのブランドへの忠誠心を勝ち取るのは難しいと思います。昔のように1つの販売店からずっと買い続けるというカーライフは少なくなっているとは思いますが、点検などで色々世話をしてもらったら、また同じところで買いたくなるのも人情です。ただしそのブランドに『奥行き』が無いと300~400万円の中型車を買ってくれるユーザーは集められないと思います。アテンザXD・Lパケのユーザーが次にマツダで買うべきクルマがあるのか?という話です。

  そしてまだ初代/二代目アテンザ、MSアクセラを使い続けているユーザーにとっても、『今のマツダに乗るクルマが無い!!』という状況は同じです。ホンダがシビックを日本で復活させた事情(顧客にタイプの需要がある)と、ほぼ同じ状況にマツダも置かれていて、早く(ロードスター以外の)スポーツタイプを導入しなければ、大規模な『マツダ離れ』が進んでいくのではないか!?と危惧している次第です。



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2017年05月14日

4代目アテンザの『現実的』な目標!!

  シビックがいい感じの大きさになって(立派になって)再上陸を果たし、迎え撃つカムリもイメージ完全刷新のFMCを断行。他にも昨年マイナーチェンジで地味にエンジンをチューンするなどなかなか意欲的で、販売台数でも堂々と日本市場「FF・4ドアセダン」の盟主となっているメルセデスCLAも相変わらず堅調なようです。アウディA3セダンも結構見かけるし。これでシビックが予想以上に売れたら、トヨタも北米カローラを、日産もセントラを日本に持って来るのでは無いかと・・・。

  ライバル不在で独特の存在感を放つアテンザですが、下のセグメントからの突き上げも激しいですし、プジョー508もVWパサートもまだまだ日本市場を諦めていないようですし、今年の東京MCでビッグサプライズで登場しそうな4代目アテンザですが、どのような『意味』を持ったセダンとして登場するのか注目です。Cセグ勢に追いつかれないような、豊かな乗り味をどう作り込むか?実際問題としてアテンザよりもハッキリと動的質感が優れたセダンは、FF、FR、AWD問わずに存在しないですからねー。2.5Lガソリンターボを搭載するグレードを新たに設定して、現状の5000rpmがピークの低回転ターボを、どうやって「官能的」なユニットに仕上げるのか!?・・・それくらいしか『伸び代』を感じないです。

  技術的にアテンザの上位に存在する『ハイテク』なセダンは、おそらくホンダ・レジェンドだけだと思います。そしてピュアスポーツカー以外のクルマは全てFFベース作って来たホンダの1つの到達点が、このHVでエンジンと3モーターを駆使して瞬時に4輪のトルク配分を切り替えるシステム(SH-AWD)です。マツダはこれに対してモーター駆動抜きのトルクベクタリングを次期ラインナップに盛り込む技術の柱に据えています。目標は同じところながら手段は別で、ホンダはモーター(インバーター)を使った制御に対して、マツダはマイコン&デフ制御。「JR東海の新幹線vsJR西日本のディーゼルカー(スーパーおき)」といったところでしょうか。

  『新幹線』にふさわしい抜群の加速力を見せるレジェンド。某雑誌の企画ではメルセデス(Eクラス)、BMW(5er)、アウディ(A6)、ジャガー(XF)、レクサス(GS)との700万円セダン比較では、あまりに速すぎるので『反則負け』という判定が下された逸話があるほど(笑っちゃいますけど、これ本当です!!)。「HVだから速くて当たり前だ!!」みたいな安易な結論でジャッジをしてましたけど、彼ら(能無し雑誌のライターども)は、先代のレジェンド(3.5L・V6NAのAWD)がすでに欧州の高級セダンを全く寄せ付けないくらいに速かったことを知らないのだと思います。幻に終わったV10NSXの無念を晴らすように、フラッグシップのレジェンドに全てを注ぎ込んでいましたよ。もはやメルセデスなどと比べるクルマではなく、先代からすでに「パナメーラ」「ラピード」「GTC4ルッソ」くらいじゃないと相手が務まらない『スーパー・セダン』でした。

  先ほどのレジェンド事件(カーグラフィック)のように、カーメディアがまともな『判断基準』を持たないことが明らかになりました。パナメーラやラピードよりも、クルマの本質的な走りの部分ではレジェンドが先を行っている。おそらく4枚ドアを持つクルマでこれに追従できるモデルは、現状ではテスラだけだと思います。誰でも踏めば0-100km/hは4秒。(リミッターがなければ)時速300km/hオーバーまで加速できます。

  「そんなクルマの何が楽しいの!?」という意見はとりあえず置いときましょう。現実に日産はGT-Rのユニットとシステムをスカイラインかフーガのボデーに移植することを再び開発しているようですし、AMGも専用設計スポーツカーのGTから派生させた4ドアクーペを完成させているみたいです。アルミでへなちょこ化しているメルセデスの車体をベースにしたところで、どうやってもホンダや日産には勝てないでしょうから、妥当な判断だと思います。トヨタやBMWに至っては、「LC」や「i8」で満足してしまっていてあまりクレイジーな競争には参戦するつもりはないようです。復活する8erも平和なモデルになるんでしょうね。

  さて問題は、次期アテンザが「スーパーおき」のままで、この「スーパーセダン競争」に参戦するのか?ってことです。こういう大それたことを書くと「マツダは今のままでいいよ」という現実的な意見を頂戴することがままあります。人によって見方は違うかもしれないですけど、マツダって安定的なメーカーに見えるんですかね。その歴史を簡単に振り返ると、1960年代にロータリーエンジンを実用化しますが、これは当時の通産省が乱立する自動車メーカーの再編を進める中で、独立メーカーとして生き残りたい!!という熱い意志から実現したと証言されています。1970年代にもホンダに続きマスキー法を通過。1980年代には世界最先端のスーパースポーツに挑み、1990年代にはルマン制覇。2000年代にはフォード傘下で最も優れたエンジン&シャシー開発メーカーとして名をあげ、2010年代に再独立を果たします。

  これだけ波乱万丈に生き抜いてきたマツダならば、2020年代にスーパーセダンで頂点を極める!!くらいのことはやりかねないと思います。レジェンドはあまりにも速すぎてカーグラフィックから反則負けにされましたけど、マツダもかつてあまりに速すぎてルマンから締め出された過去がありますし・・・。

  ホンダを見ていてあまりのハイテクさに、「何のためにNSX?レジェンド?」と理解不能なほどの「哲学」を感じます。他のメーカー(フェラーリやマクラーレンも)が不必要に進化させないで驚異的な『利益』を稼ぎ上げる中で、ホンダは『普及しなければ意味がない!!自動車の未来のためにハイテク車を適正価格で売る!!』ということに徹していますね。マツダがもし対抗馬に名乗りをあげるならば、一生懸命に働いて財力が耐えうる限り応援したいと思いますけどね。



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2017年04月23日

アテンザがFRで直6になるってマジか!? その2

  FRのアテンザなんて絶対に実現しないよー。・・・いやいやマツダには失礼ですがFFのまま(変更せずに)3代目に突入した現行アテンザが本来ならば「実現してはいけなかった」クルマなんじゃないですか? 果たして10年後のウィキペディアにGJアテンザとはどのようなクルマだったと書かれるのか?
「2013年のWCOTYデザインのベスト3に残る快挙!!」
「ガソリンエンジンのように回るディーゼルをMTで操るドライブフィールで日本市場に革命を起こした!!」
「従来はあり得なかった日本メーカーの中型セダンが欧州セダンのユーザーを奪い取る先駆けとなる!!(ISとスカイラインがこれに続く)」

  デザインで「攻める」。日本にもディーゼルの「楽しさ」を伝える。納得できる「品質と価格」で勝負する。・・・というマツダの高度な戦略はかなり上手くハマったとは思うのですが、それでもこのまま行くと「歴代アテンザの変化は、まるで歴代ゴルフと同じ!!」みたいな評価に落ち着くんじゃないか?という気がします。「初代アテンザは初代ゴルフのように世界に驚きをもって迎えられた!!」けども・・・。

  1974年にジウジアーロデザインとセンセーショナルな走りで世界に登場した初代ゴルフ。そしてその初代をベースにあらゆる面でブラッシュアップされゴルフファンの間では長らく歴代最高だという評価で落ち着いていて名高いゴルフU。特にDOHC16バルブの1.8Lエンジン(138ps)が積まれた「GTI」は、当時の小型FF車のトルクステアの限界(100ps前後)を軽く突き破り、まともに前に走らないのでは?という「じゃじゃ馬」ではないか?という疑念を全く抱かせない、想像を超えたトレース性能を持つハンドリングだったのだとか。これこそ初代アテンザのようなFF車の革命!!と言っていいのでは?

  大好評のゴルフT/Uの後を受け継いで、大幅な変更を生産性向上のために行ったコストダウンがT/Uの良さを奪ったとされて評判がよろしくないゴルフV、それに続くWは、ドライバーズカーとしてのゴルフの性能は封印され、ひたすらに「道具」に徹した設計が仇となります。ライバルの欧州フォードが傘下の「某日本メーカー」に作らせた、リアにマルチリンクを配するフォーカスの前に苦杯をなめます(欧州トップシェアを明け渡す)。そしてご存知にのように捲土重来を目指すVWは、フォーカスのエンジニアを引き抜いて、新たにマルチリンクになって登場したのがゴルフXで再び欧州での覇権を取り戻すことに成功しました。

  「時代は繰り返す」じゃないですけど、アテンザV/WはどうやらゴルフV/Wと同じようなポジションになるのでは!?という気がします。アテンザT/Uとの対比においても「運動性能は低下気味」で「走り以外の機能は充実」というパラメーターの変化はまるでゴルフの歴史を見ているようです。・・・となると(少々無理な飛躍がありますが)アテンザV/Wを徹底的に叩き潰す「フォード・フォーカス」の役割を担うのは、どこのメーカーのどのモデルになるのか?

  1年以内に日本で発売が予定されていて、さらに大ヒットする可能性のあるDセグモデルは・・・「トヨタ・カムリ」「アルファロメオ・ジュリア」「シボレー・カマロ」の3台。勝手に妄想を進めると、この中のどれかのモデルが大ヒットを記録して、再び経営危機に陥ったマツダが慌てて次世代モデルの設計を変更。その中でこの3台のどれかが経営陣や開発者を魅了して「次のアテンザはこのコンセプトを拝借しよう!!」という判断が下るのではないか?

  前回の記事でも書きましたがFRの可能性もあるアテンザXが発売されるのが2021年頃ならば、今年(2017年)くらいには大まかな設計が決まるはずなので、すでに発売している中からアイディアを得るのなら、めぼしいところではメルセデスCクラスか日産スカイラインになりそうですけども、さらに年内に発売が予定される先ほどの3台の方がマツダのポジションに近いブランドと言えるかも。個人的にはプジョー508GTをパクって、アテンザT/Uで大好評だったFFのDWBでセンターピポットの素晴らしいハンドリングを復活させてほしいところですが・・・。

  おそらくマツダの首脳陣が興味を持って見守っているのが「あの」モデルだと思います。しかも偶然にも初代アテンザのアイディアを拝借した「ブランド」のモデルです。欧州ではすでに発売済みで、直4の2Lガソリンターボが200psと280ps、さらに直4の2Lディーゼルが180psで発売され、さらにV6の3Lガソリンツインターボ510psという途方も無いモデルまですでに用意されています。もちろんアルファロメオ・ジュリアです。

  ジュリアはおそらくBMWを意識したFRであまり大きすぎないボデー。156の時もそうでしたが、たとえBMW相手でもいい勝負に持ち込める!!という自負と意地があるようです(勝つ気満々)。展開されるエンジン・ユニットのレパートリーもほぼ「ドイツ系」。4気筒&6気筒でガソリンとディーゼルを設定するのは、メルセデス、BMW、アウディ、ジャガー、キャデラック、日産、レクサスなどで共有されています。そこに新たにアルファロメオが参入することで均衡が崩れる? そして初代アテンザはアルファロメオ156の生き写しみたいな設計でしたが、今度はアルファロメオ・ジュリアをアテンザVがコピーすることになる!! 再び市場が飽和してタイミング悪く金融危機でもまた起こるのか?

  アテンザがジュリアの後追いをする!!という予測の根拠は他にもあって、アルファロメオはすでにジュリアとともに同じシャシーを使う「ステルヴィオ」というアッパー・ミドルSUVを投入していますが、マツダも同様にFRシャシーを使ってCX5の上の価格帯を占めるプレミアムSUVでさらなる利益確保に走りたいはず。Dセグセダン&DセグSUVを両方開発するという動きはジャガー(XE&Fペース)、メルセデス(Cクラス&GLCクーペ)など他のブランドでも顕著になってきました。

  この新しい「儲かるプラットフォームの新常識」に、コンサルの言いなりになってマツダもそのまま乗っかるんじゃないかな?FRシャシーになったアテンザV、CX7、CX8が400〜500万円前後の価格で勝負をするところを是非見てみたいですね。「コスモ」の再来。マツダ版の「マカン」。400psの2.5Lターボエンジン・・・いやいや中国新聞によれば直6の3Lターボ。510psまで行っちゃうのか?

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2017年04月18日

アテンザがFRで直6になるってマジか!?

  5世代目のアテンザはFRになるのでは!?という憶測が広がっています。早ければ年内にもアテンザは4世代目へと切り替わる見込みですが、2世代は同じ設計になるのがマツダのルールのようなので、4代目までは現行(3代目)と同じFFシャシーが使われるのが規定路線です。2017年末に4代目が発売されてさらに4年のモデルスパンを全うするならば2021年には5代目になって、FFかFRかはわかりませんが、全く新しいコンセプトのアテンザが生まれそうです。

  初代(GG)/2代目(GH)の終焉の時を思い出すと、円高&不況で全く採算が取れなくなったアテンザは、2代目(GH系)を予定よりも半年早く生産終了にしました。初代CX5を2012年の4月に投入して、翌年2013年の4月に「魂動」第二弾として企画していた3代目アテンザを、2012年の10月へ前倒しして発売します。1ドル=70円でも耐えられる採算したら、アベノミクスで1ドル=110円で利益を押し上げているようです。マツダ車も北米市場で日本市場の2倍売れる時代ですからウハウハです(北米向けのマツダブランド車は現状では100%日本生産)。

  2002年の初代発売当時のトレンド&採算のまま2012年まで通用するなんて甘いのですかね。中国のGDPが日本を追い越し、アジア各地で通貨危機が発生し、マツダはフォードに放り出され(フォードが破綻)、さらに東日本大震災まで発生・・・まあここまでの事態は想定できないと思います。アテンザ自体は大ヒットした初代が6年間を経過し、リーマンショックの荒波に飲み込まれ短命に終わった2代目の4年間の合計10年間を過ごしましたが、日本の自動車産業の歴史に輝く名車の幕引きとしてはあっけなかったですね。

  この10年の間に、欧州カーオブザイヤー2位、プリメーラP10以来ドイツで売れた日本の中型車であり、経済発展が著しい中国の「第一汽車」が共産党幹部のための最上級ブランド「紅旗」に使用する車を選ぶコンペで、世界の名だたる有名ブランドのモデルを抑えて、トヨタのマジェスタとマツダのアテンザが選ばれました。中国が「世界の頂点」と認めたクルマです。

  そんなGG/GHアテンザには、「お手本」にした具体的なモデルがおそらく存在していて、それは誰の目にも明らかですが、1990年代の終わりに欧州市場を席巻した「アルファロメオ156」です。マツダが仕上げたフォードグループで共通に使うフォードCD3シャシーを使う各モデル(ボルボS60、ジャガーXタイプ、マーキュリーミラン、フュージョン、モンデオ)を差し置いて、アテンザだけは「わざわざ」フロントサスをダブルウィッシュボーンに変えました。これこそがどん底のマツダが腹をくくって「世界の頂点」を目指すために、金井誠太主査(現マツダ会長)の絶対に譲れないこだわりだったそうです。

  金井さんがたまたま足回りのエンジニア上がりの主査だったのが、結果オーライだった!!・・・とは言っても当時の欧州で売れている中型セダンのトレンドを見れば、156、プジョー407、シトロエンC5、アコード(欧州)といった評判のモデルはどれも「FF&フロントダブルウィッシュボーン」となっていて、マツダが最後にこのトレンドに乗り出して、世界中のカーオブザイヤーを総ナメに・・・合計で100以上獲ったとか。ただし日本だけは全く無視。この頃からすでに日本のカーメディアはイカれていたんですねー。

  そんな稀代の名車であった初代/2代目の後に出てきた、3代目GJアテンザはちょっとかわいそうです。シャシーはアクセラと共通になってトレードマークだった「ダブルウィッシュボーン」はあっさり廃止されました。ただし単なるコストダウンで片付けるのはマツダにとってかわいそうです。アテンザ単独で年産10万台は稼げますけど、これでは専用シャシーを用意するには少なすぎるようです(藤原常務の弁)。フォード陣営の一員だったらアクセラと別のシャシーが仕立てられたんですけどねー。

  初代/2代目の生産が継続している2000年代中盤に欧州では、CO2削減に寄与するディーゼルが普及し、マツダも欧州ブランドと歩調を合わせて開発に乗り出し、アテンザに搭載を始めます。重量の嵩むディーゼルエンジンを搭載するようになって、繊細なフロントサスのフィールが、フロントヘビーになってあまり活かせない!!だから次期モデルはアクセラと同じストラットにしてしまっていいだろう・・・という判断があったのだと思います。さらに日本や北米でもアテンザにディーゼルを搭載する見込みになって、ディーゼル中心の展開を予想してのサスのコストダウンだったのでしょう。

  ただしこの決断がちょっと裏目に出てしまったような気がします。アクセラとアテンザを合わせて40~50万台売る計画が、まさかの新型モデルCX5が発売から4年あまりで単独で年40万台を売り上げる圧倒的な稼ぎ頭に成長します。アクセラとCX5の2大モデルでマツダの屋台骨を支えられる見通しが着いた!!となると、アクセラかアテンザが迷う〜・・・みたいに主力モデルと購入層が大きく被るようなアテンザを置いておく必要は無いです。むしろこれまでマツダに縁のなかった層を積極的にハンティングしていくモデルにした方が経営上のメリットが大きいはず。

  20世紀までのマツダのラインナップと対応させると、ファミリア=デミオ/CX5、カペラ=アクセラ/CX5、ルーチェ/コスモ=アテンザという3階層のヒエラルキーを再構築することが、経営上かなり合理的と思われるのです。よって正月に中国地方の新聞で報道があったように「FR&直6」という情報が漏れてきても不思議じゃないです。アテンザと北米向け大型SUV(CX9)にFRシャシーを投入して20万台程度売り上げれば、FF車によるマツダ本体に、ジャガー&ランドローバー規模のプレミアムブランドが追加される格好になります。そしてまだまだ中国やASEANではプレミアムカー市場が拡大するとの見通しが!!

  東南アジアでは圧倒的に日本メーカーがシェアを握っているのですが、昨年頃からBMWやメルセデスが現地生産比率を高めていて、タイでは昨年1年間でBMW、メルセデス合計で20000台程度売れたとか。GDPではまだまだ日本の1/15程度ですが、両ブランドの販売台数は日本の1/3に達しています。金持ちが予想以上に多いんですね。マツダとしてはここに自信を持って投入できる「高級車」を作ることが、今後の成長の鍵になりそうです。つまり2021年にFR&直6のアテンザが実現する可能性は決して低くはないと思いますね・・・。


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2016年06月21日

次期アテンザに関する「仰天」な噂が飛び交ってますね・・・。

  アテンザのFR化計画なるものがあるようです。フラッグシップのセダンともなるとやっぱりFRじゃないとダメなんですかね〜。それともさらに中国市場を見据えたロングホイールベースを考えるならば、FF横置きのサルーンではなかなか市場で評価されないのかも。アウディA8は縦置きAWDですね。横置きでショーファーサルーンを作ろうとしているのが、マツダにとってはかつての盟友のボルボで、北米ではすでに大型セダンS90の販売が開始されています。

  FFでの展開を考える上で、これまでずっと「ボルボ」や「アルファロメオ」はマツダの目指す先を照らす欧州ブランドの見本のような存在でした。しかしFFで突き進むボルボに対して、突如としてFR化に舵を切ったのがアルファロメオでして、もしかしたらマツダの内部でも「ボルボ派」と「アルファ派」に分かれて今後の方向性を巡る激論が交わされたのでしょうか?ボルボとアルファ両者を天秤にかけるとすれば・・・。

  噂のレベルに過ぎないのですが、以前にマツダはボルボの買収を本気で考えたこともあったようです。ボルボが使うプラットフォームには、まだまだマツダ設計時代のフォードシャシーが含まれていますし、エンジンこそマツダMZRからトヨタ傘下のデンソーと共同開発したDRIVE-Eに変わりましたけども、ミッションはやはり現行のマツダと同じアイシンAW製6ATが使われます。今から協業関係に入っても十分にメリットがありそうです・・・。

  一方でアルファロメオの親会社フィアットはマツダとの連携にはさらに前向きなようです(海外メディアでは結構話題になってますね)。フィアットのこれまでの歩みを見ると、日産や三菱といった技術力に定評がある日本メーカーとの協業によって、ここまで生き延びてきたことがわかります。日産に加えて三菱もルノーの関連会社になった今となっては、フィアットが頼れるのはマツダかホンダです。ホンダは「孤立主義」が基調で、他メーカーとの協業をする場合は、ほとんどが生産工場を設ける国の政府の手引きによる現地メーカーとの合弁に同意するだけです。イギリス、フランス、アメリカで実績があります。

  フィアットとマツダの協業はすでにロードスター/フィアット124で成立していますが、FF横置きモデルに関してもある程度の連携が可能だと思われます。マツダも赤を基調としたデザインを展開するあたりにイタリアのクルマ文化への愛着を示しているとも言えますし、世界のあらゆる自動車メーカー群の中で、フィアットこそが最もマツダが作りたいタイプのクルマにお金を出してくれそうです。マツダがかつて企画した「ユーノス」や「アンフィニ」といったブランドイメージに近いのがフィアットグループじゃないか?ってことです。

  ボルボとアルファロメオに興味があるマツダですが、より気持ちが傾いているのがアルファロメオ?だとするならば、新型ジュリアを皮切りにFRへと方針転換をする「意中のブランド」をまるで追いかけるようにマツダでもFR化が検討され始めたのでしょうか?

  ちなみにアルファロメオのFR化は、それほど余計なコストがかかっているわけではなく、同じフィアット傘下のマセラティのシャシーを流用しているとか・・・。今後はマセラティとアルファロメオの2つでちょうどメルセデスやBMWと同じくらいのボリュームのラインナップに収まるようです。まったく蛇足ですが、BMWの5〜7er(L6シャシー車)に相当するのが「マセラティ」で、1〜4er(L7シャシー車)に相当するのが「アルファロメオ」です。

  あーーーー!!!!アルファのFR化そして本当にマツダがFR化するのならば、もしや!?フィアットとマツダのさらなる包括的な協業が結ばれるとしたら、FRの次期アテンザの欧州供給モデルが、ミラノの遊休気味の工場でも生産されるようになるのでしょうか? そしてもちろんマツダの「防府」にも同じくFRラインを増設されるでしょうけども、ミラノと防府で採算ライン(3erと同じ水準)の年産40万台を確保できるかは不透明ですけども、フィアットにもマツダにも単体でやり遂げるにはリスクが大き過ぎる仕事です。

  フィアットもエンジンをもっと売りたいはず!!!AMGとならぶファクトリーエンジンを世界で頒布するためには傘下のブランド(フェラーリ、マセラティ、アルファロメオ、ジープ、ダッジ)だけじゃ足りない? そこにマツダもカウントしてアテンザの最上級グレードにはマラネロ製(フェラーリ謹製)のエンジンが載る!?えーーーーこれはもはやアテンザと言っていいのか!?そしてNSXみたいな値段で日本に逆輸入されるのかな?・・・で一体これを誰がほしがる?

  「FFには限界がある。」・・・マツダが世界に胸を張るデザイン力や塗装の技術を最大限に生かす為には。マツダなら強烈に美しいプロポーションのFR車が作れる。そこにマツダが誇る世界最良の圧縮比を持つ2.5L直4ターボを組み合わせれば、世界の名だたる有名ブランドさえも撃破できるだろう!!!WCOTYでの活躍を見れば、マツダのポテンシャルに疑問の余地は無いです。誰もが「見てみたい!」が本音じゃないでしょうか!?マツダの開発者なら「ぜひやってみたい!」「これをやらなかったら一生後悔するぞ!」くらいの気持ちかもしれません。

  いよいよ「自動運転」へと突き進むと言われる2020年までにはFMCが行われるとされるアテンザですが、さてどんな姿になっているのでしょうか?クルマを走らせる文化が終焉を迎えるとされる、Xデーまでのカウントダウンの中でマツダが倒産覚悟の大勝負を仕掛けて「ルマン制覇メーカー」の意地を見せつけるのか? とりあえず慌ててGJアテンザを買う必要はなくなったかも・・・。

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2015年04月14日

マツダの目指す頂と、落とし穴について・・・

  相変わらず、せかせかとGHアテンザに乗って各メーカーのディーラー様のところへ試乗に出かけています(買う気あります!)。そろそろ新しいクルマの目星くらいはつけておきたいのですが、行けば行くほどになんだか複雑な気分になりますね。実際のところ新車ディーラーってそれほどテンションが上がらないです。私は新しいクルマに乗ると大抵は「なかなかいいな〜!」とその場は十分に楽しむタイプで、たくさんそのクルマの良い点を探してしまう方ですので、私の試乗ドライブにお付き合いしてくれるディーラーの人に率直に感想を伝えています。それでも・・・なんだかんだいっても、買うには至らないのは、もちろん予算の都合と、あとは「レンタカーで1日、2日乗る分には楽しいだろうな・・・」くらいのハッピーしか感じられないからです。まあ基本的には軽自動車に乗っても楽しい派です。

  そしてその場はやや前向きになって、参考までにと見積もり&カタログを貰ってきてしまうので、部屋がなかなか片付かなくなってしまったりするのですが、やはり家まで見積もりを持って帰ってみると、「なんでアノ程度のクルマで480万円もするのぉ?」ってことになります。新車に「割高感」を過剰に感じるならば、黙って中古車屋に行けばよいのでしょうけど、中古車というのはどうも気が進まないんですよね(潔癖性以外にもいろいろと懸案がありまして・・・)。ということで買うならやっぱり新車!なんですが、これを買って長く乗って、中古車以上にコスパを稼ぐとしたら、まずは「絶対にハズレを買わない」ことなので、家で冷静になってみると恐ろしく厳しい査定をし始めます。結局のところこの「査定」をクリアしたのはほんのわずかで、その中の1台が見積もりで400万円を越えているにも関わらず「アテンザ25S」だったりします。でもあまり乗り気ではないです。

  マツダ車ですらこんな感想を持つくらいですから、他のディーラーに行ったところで、全く芳しい成果など無いことはある程度は予想できるのですが、それでも「おや?これは!」と決して小さくない発見があったりします。自動車技術において現在ではかなり幅広い領域で「相対的優位」を見せるマツダですが、それでも他のメーカーと乗り比べると、まだまだ改良の余地はたくさんあることをまざまざと見せつけられます(決して私が作っているわけではないですが・・・)。もちろん「走り」と「乗り味」に関する部分であって、トヨタ車やホンダ車に乗ってそのパッケージの良さに驚いたって話ではないです。クルマ雑誌がスポーツカーの収納スペースの広さをわざわざ比較して点数化してたりしますけど、スポーツカーの評価にそんな純度の低いものを混ぜられても困りますよね。

  マツダが「走り」に関する点で負けてしまうなんてことがあるの? しかもそれがエンジンパワーに依るものでないとするならば、これは声を大にしてメーカーに発信してあげたいです。まずあまりの実力差に「これは!」と感じたのが、「レクサスIS350Fスポ」のシート取り付けの剛性の高さです。日常的にGHアテンザで走る近所のワインディング・コースをほぼ同じ速度で駆け抜けましたが、「やべ〜」完全に(アテンザが)負けてます・・・。同じコースをGJアテンザワゴン(XD)のパワーシートが仕込まれたモデルでも走りましたが、それでも完全にレクサスが優位でした。というよりGH→GJになっての進化はこの部分にはないのかも? いや〜お見事ですね、マツダの得意なコースでマツダ車を部分的とはいえ負かすのは素晴らしいことです。レクサスISを試乗するならもっとも良さを感じるのがワインディングですね(ちょっと重いですけど・・・)。

  初代からアテンザがベンチマークだと公言している、「BMW320i」もまたマツダを超えた「良さ」があります。ちなみに福野さんが言ってるようなミッションの話ではないです(福野語録:デミオの6ATに感動して「もう少しで8HP(BMWが使うZFのAT)になれるぞ!」だそうです・・・)。個人的にはミッションはマツダが勝っていると思います。8HPは燃費ばかりに意識がいってしまって楽しくない!ですから。さてBMWについてですが、ハンドリングやロール剛性といった点ではすでにマツダが上回ってしまっている感すらあります。ただしBMWには「Mスポ」という不思議なオプションがあって、これを使えばマツダみたいなフラットな乗り味になります。「ノーマル」だと足は「ふにゃふにゃ」なクラウンの乗り味で、「Mスポ」だとスカイラインやアテンザの乗り味になる仕組みです。さて余計な前置きを挟んでしまいましたが、マツダがBMWにまだまだ勝てていない部分とは、直線での加速時に機械全体がスムーズに動いている「ストレスフリー」なフィーリングです。直進安定性の仕上げのやり方だとは思いますが、これはBMWに試乗して容赦なくアクセルを踏んでみたときに感じます。「これはなかなかだな・・・」。マツダとは違って縦置きエンジンなのでそこからフィールが違うのですが、同じ縦置きのスカイラインやレクサスISと比べてもBMWが優れているのがわかります。マツダもZOOM=ZOOM言ってた頃は、だいぶこの点に配慮した開発を進めていたようなので、実際に高い水準にはあると思いますが、やはりFFという設計の限界に近いのかも?

  ことごとくFRの同クラスに部分的に出し抜かれているアテンザですが、このレクサスとBMWが持っている美点を備えることができれば、いよいよこのクラスの絶対的な存在になれると思います。実際のところそれ以外の部分ではISや3シリーズを上回っていますし、さらに「コスパ」ということを考えれば、アテンザはレクサスやBMWにとってもっともやっかいなモデルなはずです(目の上のたんこぶ)。けれどもISや3シリーズに備わる美点はわかるのですが、やはりブランド内での下位なモデルという立ち位置をまざまざと見せつけられる点も少なくありません。ハッキリ言ってしまうと、どちらもアテンザより良いクルマとは思いません。

  マツダがさらにGJアテンザに磨きをかけるとするならば、ISや3シリーズをいくら追いかけてもいま挙げた点以上のものは得られないと思います。言うまでもないですが、さらなる「想像力」を発揮して、ラージセダンとしての商品力を高める必要があります。これは私の思い込みかもしれないですが、マツダは目指すべきターゲットがハッキリしている状況ではとても優秀なクルマを仕上げる能力を発揮しますが、独自に価値観を生み出して「オンリーワン」な存在になるのはあまり上手ではないように思います(ロータリーを実用化したからオンリーワンという見方もあるかもしれないですが・・・)。今後は目標もないままにアテンザは一体どこへ向かうか?ふとエアポケットに入ってしまったような喪失感から、「マツダこそが至高!」だと胸を張ってこれまで以上の前進ができるのか?1人のファンとして期待と不安が入り交じった気分です。

  アテンザは、ISや3シリーズのようなブランドの入門車ではなく、アクセラを選んだ目の肥えたユーザーから「羨望」のまなざしを受ける存在でなくてはいけません。そしてそれと同時に、アクセラは最初から選ばない、クオリティカー志向の人々からも十分に支持される存在でなければなりません。いつかはGT−Rに乗るぞ!と意気込む人々にとっての「人生の最初の1台」・・・これがGGやGHアテンザの正当なポジションだったと思います。マツダがアテンザを「フラッグシップ」にする方針となり、その方向性が一気に強まった現行GJ型では、やはりクルマが与える印象は先代までとはさらに全く違うものになりました。先代までとは「違うジャンルのクルマ」として認識される中で、プロ評論家が従来のアテンザで良いとされてきた点を頭ごなしに否定する内容の記事も見かけました(「ハンドリングが良過ぎる」だそうです・・・)。

  あれ?そういえばGJアテンザと同じようにサイズアップして、ラージセダン市場に殴り込みをかけたクルマがありました。そのクルマは「鈍重化」を恐れてステアバイワイアという新機軸を打ち出してハンドリングを向上させています。実際に乗ってみましたけど、ハンドリングはまさにGHアテンザくらいに良くキレます! 正直言ってGJアテンザのハンドリングは、サイズアップ&重量アップの影響で、先代と比べてもとくにディーゼル車では大きく「退化」したと思います。それでもGJアテンザの「骨格」は、従来のラージクラスの標準から見て2割くらい軽いですから、ハンドリングもその分よく感じてしまうようです。けれども1800kgのV37スカイラインが、1440kgのGJアテンザと同等以上にハンドリングが良い!という事実には、レクサスISやBMW320iと比べるよりもずっと大きな敗北感がありました。そうなんですよね・・・GJアテンザは完全にV37スカイラインに頭を抑えられています。総合的に見て(コスパも含めて)負けています。それなのにカーメディアは「アテンザ絶賛!」「スカイラインは無視!」なんですよ・・・。どういうこっちゃ?

  スカイラインとアテンザ・・・やっぱりこの2台ですね。「日本車のプライド」「セダンの復興」「ドライビング・プレジャーの追求」といった重たい課題に、勇気を持って取り組んでいるクルマは・・・。

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↓福野さんがデミオにあれこれ言ってます。なんだか心の声が聞こえます。「欧州っぽくすりゃいいってもんじゃないし・・・マツダはやっぱりちょっとダサい」・・・なるほど。

posted by cardrivegogo at 23:14| Comment(0) | アテンザ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする