2017年03月21日

新型CX5のデザインは・・・あのメーカーへのリスペクトじゃ!?

  新型CX-5を日中の路上で見かけました。直感的に感じたことは・・・このデザインは「オリジナリティの塊」だと思わず感銘を受ける新鮮さでした。ゆで卵が剥けたような白くて継ぎ目のない綺麗なボデー全体が、デザインの核になっています。久しぶりに出てきた「エモーショナルなMAZDA」デザインじゃないでしょうか。雑誌の写真で見る限りでは、先代とあまり変わらない印象だったのですが、実車は先代とは全くの別物というくらいに別の表情をしています。

  SUVデザインというと、フロントはグリル、バンパー、ライトケースで猛然と演出し、ボデーは継ぎ目を見せてワイルド感を演出するのが定番になっていましたが、そういったSUVデザインのセオリーみたいなものを全て無視して、我が道を突き進むことにだけこだわりました!!そういう魂のこもった仕事ぶりを素人目にではありますが強烈に感じます。これは歴史的傑作デザインになるんじゃ!?それよりもなんてラディカルな思想の持ち主というか頑固な人がデザインしているんだろう!?このこだわりはまるで芸術作品みたいです。

  チーフ・デザイナーの諌山慎一さんは「徹底して上品さを追求した」みたいなことを呑気に言っておられますが、もちろんこれなら目標は十分に達成していて納得の仕事ぶりだと思います。しかしこれは明らかのさらに崇高な野望、デザイナーとしての野心を持った作品ですね。まるでレンジローバー・イヴォーグを仕上げたロバート=メルビルの歴史的大仕事を超える偉業を狙ったんじゃないでしょうか?(私はそう感じるのですが、皆さんの評価はいかがでしょうか?)

  先代のCX5も大ヒットを続け、今ではマツダの収益の大部分を稼ぎ出しているとか言われていますが、そんな大ヒット車の後を受けての仕事は想像を絶するプレッシャーがあったはずです。先代CX5は、新しいマツダのデザインコンセプトの第一弾だったこともあり、反響は大きかったですし、そもそも全身「レッド」が似合うSUVという想像を超えたマツダの想像力に、世界中が唖然としました・・・MAZDAスゲーって。その後に日産がエクストレイルで「赤」を真似していましたが、軽く「事故」してました。

  先代CX5は相当に売れたので、街中で毎日のように見かけますが、あのデザインを一言で表現するならば・・・「かわいい」ですね。こんなに愛嬌のあるSUVデザインがあるのか!?日産の中村史郎さんというデザイナーが、ちょっと前のマーチやキューブで成功を収めましたが、その影響を大きく受けています。日産が本来やりたかったことをマツダが先にやってしまった格好です。あれ?この構図はGJアテンザも同じです・・・日産2010年に発表したエッセンスというコンセプトカーがGJアテンザのルーツというのはもはや否定できないです。

  日産は外国人トップが実権を握っていたせいか、デザインの好みが車種によってバラつく印象があります。エッセンスからスカイラインの市販までのサイクルがやや長かったですが、その間隙を経営が火の車だったマツダに突かれた? マツダとしてもCX5とアテンザの2トップで、プレミアムブランドとしての新生マツダを新たに打ち立てたので、日産には頭が上がらないと思います。「デザインのマツダ」としてはいつまでも人のふんどしで相撲をとっていてはダメじゃないですか? 

  新型CX5とこれからFMCを迎えるラインナップは、マツダのオリジナリティと真価を世界に主張することになりそうですが、どうも今回もちょっとデジャブ感が無くもないです。先代CX5のようにキャッチーさを求めれば、お手本は中村氏以降の日産ですが、新型のように上品さを求めるなら、やはりお手本になるメーカーは・・・三菱。日本ではモラルハザードと受け取られるスキャンダルを重ねてしまって、人気は地に落ちていますが、世界では「三菱」は今でも「美しい国・日本の象徴」です。

  北米での生産を終了して米国から撤退を図っていますが、まだまだ年間10万台近くが売れていて、販売が継続されています。果たしてアメリカ人が三菱に「ゼロ・ファイター」への畏敬の念を持っているのかはわかりませんが、新型車もまともに出していない中で、前年よりも好調に推移しています。グローバルモデルでも高級セダンなどはなく、ミラージュやランサーといったコンパクト&スモールを除けば、アウトランダーだけが唯一の勝負車です。三菱が世界に誇るピックアップトラック「トライトン」はタイで生産して約150カ国に輸出されていますがアメリカでは販売されていないのは意外です。

  新型CX5にはフェードアウト気味な三菱の意志を継いで、格調高い日本車のデザインを復活させよう!!くらいの熱い想いが載っているのでしょうか。現行の三菱車も日本向けではデリカD5、アウトランダー、RVRそれからパジェロに格式の高さを感じます。ア○ファードよりもあえてデリカD5を選ぶ人(どちらも400万円くらい)は、心に人並み外れた優雅さがあると思うのですよ。は?そんなの勝手な妄想だろ?と言われるかもしれないですが、「品」の定義なんて「勝手な妄想」でしかないわけで・・・。

  どこのメーカーとは言いませんけども、日本車全体が「デザイン遊び」の大脱線を起こしつつある中で、古いモデルなはずなのに、いつ見ても上品だなと思わせてくれる三菱デザイン。あとはマツダが引き継ぎますから、遠慮なく日本市場から・・・!! 日本で作っているのに日本では売っていない不思議なインフィニティQ60は、スカイラインよりもアテンザに似ていて、アテンザクーペがもし実現したらこんなだろうなというスタイルです。マツダにとっては厄介なのが、デザインが被っているインフィニティが欧州で意外と好調なこと。メルセデスと共通設計のモデルが、メルセデスよりも乗り心地が良いとかで大評判です。

  マツダは三菱が世界で人気になった「上品さ」を武器に新たなデザインの魅力を追求する段階に突入しているようです。NDロードスター、ロードスターRF、CX5、CX6、アテンザ、アクセラ、デミオとFMCが行われるそうですが、果たしてどんなサプライズなデザインが待っているのでしょうか?





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2016年12月21日

マツダ渾身の「後だしジャンケン」!! CX5はもっとスケール大きく育てて欲しいな・・・。

  まだまだ先の2017年2月に発売だというのに、はやくも新型CX5の価格が発表になりました。マツダの焦りがヒシヒシと伝わってくるようです。これは相当にピリピリしているようですが、まあライバル関係がやや複雑になっていて、冬のボーナスという「時期」を考えれば、これまた当然の戦略なんですけども、わざわざ「1日違い」とは・・・これはもう明確な「宣戦布告」ですね。前日の12月14日にはトヨタC-HRの発表がありました。完全に強気のトヨタ陣営が提示した251万円〜。これに対して、CX5のマツダ陣営は、12月15日のプレスリリースで先代からわずかに2万円アップの246万円〜と発表されました。

  アクセラのシャシー(SKYAC)を使うCX5に対して、プリウスのシャシー(TNGA)を使うC-HR。どちらもブランドの看板を背負って立つ「アーキテクチャー」を使っていて、CX5の方が全長、全幅、全高ともにサイズは一回り上ですが、車格はほぼ同じといって良さそうです。あくまでスペック表から想像できる範囲ですが、いくつか比較してみると、新型CX5の最大のセールスポイントはメイングレードとなるXDのエンジンにナチュラル・サウンドスムーザー(バランスシャフト?)を組み込んで、マツダのフラッグシップSUVに相応しい「NVH対策」を施してきた点ですが、対するC-HRはプリウスと同じHVユニットを使っているので、こちらも静粛性に関してはアドバンテージがあります。

  新型CX5は先代とサイズはほとんど変わらないのに、同じ2.2Lディーゼル同士で比べて、なんと100kgも重くなっています。おそらくマツダの2代目モデルの「定番改造」といえる、遮音材をたっぷり使って徹底的に静かにする!!を真面目に実行してきたことが伺えます。プロライターの試乗レビューでは「誰でも気づくレベルで静かになった!」とか書かれていますから間違いなさそうです。初代アテンザがカルト的なバカ売れを記録して、2代目アテンザにも同様の処置がされてましたねー。ミレーニア廃止でフラッグシップ化するので徹底的にやったそうです。・・・が2代目はリーマンショックに飲み込まれて未曾有の円高で売っても赤字の状態に陥りました。

  シャシーが変わった3代目アテンザは、また遮音がリセットされていて「(2代目後期に比べれば)ちょっと騒々しいかも・・・」って思いましたが、MC後はだいぶ改善されました。「(先代が)売れれば静かになる」というマツダの法則。欧州流儀のクルマでアメリカに挑んだ新生マツダですが、CX9とは別にCX5が単体で年間10万台をクリアする水準まで成長しました。グローバルでもアクセラと並ぶ40万台の水準を確保したことで、製造原価計算における固定費償却分のコストがだいぶ下がったのかなーという気がします!!しかもトランプ氏の利上げ政策で年末に向けて、マツダ念願の1ドル=120円水準まで円安が進んでいます。不安要素としては北米で始まるディーゼル販売が軌道に乗るかどうか・・・。

  たった1世代(4年半)でグローバル年間40万台へと成長した初代CX5(現行)はやっぱりスゴい!!発売から2年とちょっとでグローバル累計100万台を突破した初代アテンザは桁違いですけど、あの時代はフォード陣営の総攻勢でエンジンもミッションもフォードの工場でじゃんじゃん作られてジャガーやボルボにも同じものが使われてましたから、それを考えるとマツダの独力で0から40万台を生み出したのは素晴らしい!!まさに快挙です(アテンザやアクセラのシェアをいくらか喰ったかもしれないけど)。

  日産のファンから見れば・・・、日産が初代エクストレイルから地道に「走り」のSUVを研究してきて、やっと2007年発売のデュアリス(欧州名キャッシュカイ)が欧州でスマッシュヒットして、欧州で日本車の新しいイメージ(スタイリッシュで走りも良いSUV)を確立しつつあるところで、マツダがそのノウハウを手際良くパクってホームランにしただけだろーってツッコまれそうですが・・・。3代目(GJ)アテンザのデザインも日産から拝借してしまったようですし。

  CX5の歩みを再現するかのように、おそらく1世代での大飛躍を狙っているのがトヨタC-HRですね。国沢さんまで動員するなり振り構わないステルスマーケティング・・・、こんなこと指摘するのはちょっと野暮かもしれませんが、デザインは定評があるホンダ・ヴェゼルと日産ジュークからの「影響」が強く見られます(笑)。ヴェゼル、ジューク、CX3がいつの間にかアメリカ市場にもしっかりとラインナップされていて、各ブランドのボトムラインに厚みを加えていますが、トヨタも「コンパクト」で「ポリゴン」みたいな造形のSUVがラインナップに欲しくなったみたいです。新型CX5もグリル部分のやや過剰な突き出し感が、「新しいデザイン」へ刷新されたことを印象づける非常に重要な要素になっているようですが、それにしても一気に「ポリゴン」感が増しました。

  マツダとトヨタによる、「コンセプトはパクリ&ポリゴンな外観」の新型SUV対決はどっちに軍配が挙がるのか!? CX5はグローバル40万台を死守できるのか!? トヨタもこの1台で、日本市場のヴェゼルを叩き落とし、欧州市場のキャッシュカイ(エクストレイル)と北米市場のローグ(エクストレイル)の30万台とCX5の10万台を「回収」する腹づもりなんでしょうね・・・。エクストレイルとCX5が活躍できたのは、トヨタがこれまで対抗モデルを投入せずに「泳がせて」きたからなのは間違いないですけど、もしトヨタが2012年段階で慌てて「北米カローラのクロスオーバー」などを作っていたら、それはC-HRとは似ても似つかないクルマになっていた可能性が高そうです。

  エクストレイルもCX5もSUV離れした圧倒的な操縦性が海外市場で高く評価されています。これと互角に勝負するには「TNGA」を使う必要があったのだと思います。トヨタの汎用2.4L直4エンジンは経年のシロモノで、日産やマツダの内燃機関とガチンコで勝負するのはちょっと苦しい・・・。やっぱり日産やマツダのエンジンはすごく良くできてますよ。英国のレース用エンジンの大手サプライヤーであるアドヴァンスド・エンジン・リサーチ(AER)が大手メーカーから採用しているエンジンは、日産のSRとVQ、マツダのMZRだけだし・・・とりあえず基本性能が違う!!

  トヨタは、EV性能を高めたプリウスのユニットが、モータートルクの恩恵でSUV向けにも非常に相性が良いことを商品力につなげようとしているようです。さらに欧州流のダウンサイジングターボで低速トルクを低コストで稼ぐこともやってます。ただし2016年の末に慌ただしく発売してくる辺りがちょっと如何わしい気もします。来年から排ガス規制が一層厳しくなり、現状の欧州車に使われる1.2/1.4L直噴ターボは2017年から型式認証が通らないらしいです。トヨタC-HRはなぜこのタイミングで発売なのか?(滑り込みセーフ狙い?) そしてターボ化を視野に入れていたスズキが新型スイフトの発売を延期したことも「排ガス規制」に絡むトラブルなんじゃないか?という気がします。どっかの雑誌が報じていた1.4Lターボのスイスポなんてね・・・。

  トヨタは「HV」によるSUV観の確立を目指すのに対して、マツダは自慢の「ディーゼル」で強硬突破を図りますが、こちらも言うまでもなく低速「から」トルクが使えるSUV適正の高いユニットです。ダウンサイジングターボのような「誤魔化し」エンジンではないですけど、弱点が無いことも無いです。やはり「チョイ乗り」に対する懸念ですね。マツダもいろいろ対策を昂じていて、ノッキング対策にカスを自動的に燃やす行程が組み込まれていたりします。もっともチョイ乗りが良くないのはディーゼルに限った話ではなくて、ガソリンターボも状況はほぼ一緒です。日本の都市部でのチョイ乗りの使用状況を考えると、自然吸気のガソリンもしくはEVが無難かもしれません。CX5には「自然吸気ガソリン」がある!!っていうアピールもアリかも!!

  ポルシェ・マカンターボみたいにV6ターボ(400ps)でドカンと走らせれば、そりゃ楽しいクルマになりますね!!官能的なSUVの出来上がりです。日産も35GT-R用のVRエンジンを使ったジュークRやキャッシュカイRを欧州で限定発売していました。500psはさすがに過激なので、新たに開発した3LのV6ターボ(400ps)でエクストレイルのハイスペック版も検討していると思います。対してマツダも2.5Lターボをハイチューンで350psくらいまで上げたらいい。

  目一杯にハイチューンなユニットを積んだSUV同士で、日産のATTESA・E-TSの伝統を受け継ぐ「オールモード4×4-i」とマツダの気鋭の新開発「i-activeAWD」のどちらのトラクションコントロールがより優秀なのか?真剣勝負して決めたらいいさ!!他にも三菱、スバル、アウディ、ポルシェ、ホンダ(SH-AWD)が、挙って350ps級のSUVを発売して、ラリーでもすれば盛り上がると思うんだけどな。トヨタが「ザックス製サス」を前面に出してスポーツ性能を謳ってますけど、高性能SUVに関する技術力が全然違うんだ!!ってことがハッキリと示せるならばC-HRなんて怖くないと思いますけどね・・・ちなみにC-HRはターボのみがAWDだそうです(モーター式じゃなくて一応ドライブシャフト付きのフルタイムAWD)。


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↓新型CX5とC-HRの特集あり!!超有名エンジニアが「欧州ダウンサイジングターボは完全に間違っている!!」と断言。マツダに追い風かな?



  

  

  
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2016年12月09日

2代目CX5登場 マツダの2代目にハズレ無し!!

  アメリカ市場での市販モデルが多く展示されるLAオートショーで次期型モデルとなる2代目CX5が発表されました。チーフデザイナーは満を持して登場の諌山さんだそうです(GHアテンザも担当)。気のせいかもしれないですがGHアテンザのように顔が締まって見えますわ〜。マツダらしいキレのあるデザインへと進化したことで、「コレはカッチェーぞ」と欲しくなる人もいれば、「ちょっとガキっぽいかも?」と先代の方がよかった〜なんて離れていっちゃう人もいるのかな〜。まあ良くも悪くもマツダが覚悟を決めたデザイン面での「進化」だと思います。

  これまでのマツダデザインの名車は、一台一台がキレイに作り込まれていて、ひたすらに「クール」でした。ヘンに暑苦しいこともないですし、とにかく1991年以降(ユーノス、アンフィニ以降)は特に、大衆に後ろ指さされることを恐れるかのように、神経質なまでの無欠なデザインを緻密に作るメーカーだったなーと思います。実際10年経っても20年経ってもありえないくらいにカッコいい!!それでもポルシェやMINIのような熱狂的マニアをデザインによって集められているか?っていうとそれほどでもないです。・・・つまりもっと「ガキっぽい」デザインの方がむしろブランドのステータスは高まるってことなんじゃないか?

  「マツダのSUVデザインはどこかイっちゃってるよね!?」そう呼ばれることをむしろ望んでいるかのような、アクの強さみたいなものを新型CX5から感じます。相変わらずというか、もはやマツダらしさの一部になりつつある「ソウルレッド」(他のブランドも挙って真似してるけど)をイメージカラーとしたままに、よりエモーショナルでスポーティな外観スタイルを選んだことで、初代CX5の「ファミリーカー」っぽいとっても幸せな世界観が一気に吹き飛んだ感じがします。誤解を恐れずに言ってしまうと、2010年以降から急速に魅力を失いつつあるアウディの大失敗に終わった「スカしたSUV路線」を、マツダがやや盲目的に後追いしている感すらあります。アウディのようにキレイに作ればとりあえず人気が出ると思っている節がある?余談ですがアウディは相変わらずダメですね。和田智氏がいなくなってからもうずっとダメです。

  初代CX5はとにかく大成功でした。アメリカでも中国でもデビューから燻ることなく売れましたし、何より日本でミドルクラスSUVがここまで売れるのか?ってくらいに予想を良い意味で裏切って快進撃を続けました。日本を代表する一流の重工メーカーの傘下にある三菱自動車の得意なジャンルにおいてアウトランダーに完勝したのは素晴らしいですし、あの日産がエクストレイルにアレコレと手数を加えてくるなど、完全に本気にさせています!!そもそもこのクルマが売れなかったら・・・日本向けのアテンザやアクセラにディーゼルが搭載されることもなかったですし、もしそんな消極的な展開だったならば、GJアテンザは全く売れなかった可能性もあります。まだマツダが日本市場に踏みとどまっているのも初代CX5のおかげです。

  これだけ偉大なモデルが先代だとすると、2代目を開発するのは相当に大変だったろうと思います。境遇はまさにGHアテンザデビュー当時と同じじゃないですか!?基本シャシーやエンジンなどは先代モデルからの引き継ぎ。ボデーサイズやデザイン面での意匠変更などはあるものの、スペック面での大きな変動はなし。ただしGHアテンザがGGアテンザの荒削りなところを洗練させて、あらゆる路面でより高い次元の乗り味が引き出せるように徹底的に弱点の強化に励みましたが、それと同じような意味合いのフルモデルチェンジと言えるかもしれません。良いクルマが欲しい、あるいは長く使うクルマが欲しいなら「買い」のタイミングだとは思います(少なくとも試す価値はあると思います)。

  トヨタのC-HRが圧倒的な乗り込みによって相当に完成度の高いクルマになった!!と盛んに宣伝していますが、CX5がデビューしたての新型SUVに乗り味であっさりと負けるとは考えにくいです。C-HR自慢のドイツメーカーのダンパーを使ったから一気に走りがよくなるとも思えないですけども、試乗レビューではハッキリと「乗りやすい」と書かれていますので、あまり断定的なことを書くとあとで大恥かもしれないですが、CX5とはマツダの「信念」ともいえる「世界一の操縦性」をSUVというパッケージに全力でぶつけた結果による、ある意味では「必然的」なヒットです。

  初代CX5をさらなる高みへ微調整して来たであろう2代目CX5を、あっさり越えて来るモデルを、ポルシェならまだしもトヨタ(のクルマ文化)がいきなり作れるはずがない!!もしそれが簡単に出来るというなら86はロードスターを軽く越えたハンドリングマシンになっていたでしょうし・・・。もっともトヨタのC-HRをここまで真剣にさせた一因はCX5の成功にあるのでしょうけど。

  予定通りに2017年の上旬にも登場するならば、モデルサイクルはわずか5年という最近のマツダでは異例の短さとんります。SUVは今がまさに旬であり、勝負の時だと考えているんでしょうね。フルモデルチェンジがあと1年2年と遅くなれば、もしかしたらトヨタの本気の設計と本気のプロモーション(これは脅威過ぎる!!)によって、日本のスポーティ路線のSUV市場は完全に占拠されてしまう!!という脅迫観念に追われているかのようです。

  確かにSUVは良く売れています。トヨタやVWも慌てて新型モデルを仕立ててきました。初代CX5はエクストレイル、ハリアー、CR-Vがちょうどモデル末期を迎えて存在感を無くしている抜群のタイミングで投入され、日本市場では瞬く間にミドルクラスSUVの頂点に立ちました。その後に次々と発売されたアテンザ、アクセラ、デミオはマツダの気合いがやや空回りしたのか案外な結果でしたけど、CX5に関しては完全に嬉しい誤算だったと思います。前にも書いたことがありましたが、「魂動」デザインはCX5の為だと言っていいくらいに、端正なデザインとSUVの良い意味でのラフさがよく調和しつつも、日本車らしい気取ったところが無いスマートな雰囲気が見事です。

  冒頭にも初代から2代目になって、エクステリアから伝わってくるものが変わったと書きました。2012年の発売後に様々なSUVが次々と発売されましたが、CX5に続いて出て来たモデルで特に日本で反響が大きかったのがホンダ・ヴェゼルとポルシェ・マカンです。特に後者のスタイルはどうやら2代目CX5のスタイリングに大きな影響を与えているのは間違いなさそうです。

  マツダ以外にも2017年を目処に新型SUVの投入を予定しているブランドがいくつもありますが、そのほとんどが「マカン」の影響下にあるといっていいかもしれません。アウディQ2、BMW・X2、プジョー3008、アルファロメオ・ステルヴィオ(FR車です!!)などなど・・・。この中に混じっても新型CX5は光ることができるのか?想定価格は270〜400万円の範囲だと思われますが、利益率と販売台数を考えたら今やCX5が完全にやマツダの屋台骨ですから、これでコケたらマツダ終焉?の可能性すらあります。さて今月15日発売の四季報には何と書かれるのか?とてもマツダ株に手を出せるタイミングではないですけど・・・。

  そしていよいよ北米でもディーゼル搭載モデルの販売が始まるらしいです。先行報道によるとメルセデスやPSAが使用する尿素SCRを搭載して排ガスを浄化することになったようで、日本向けも同じとなると本体価格に跳ね返ってきそうです。ベースモデルで300万円〜ともなると、日本ではさすがに売り上げが激減しそうです。あの豪華装備のトヨタ・ハリアーですら大苦戦だったのに(ハリアーはちょっとズレていた気もしたけど)。

  GHアテンザと同じ2代目のスピリッツを十分に感じさせるモデルであったなら、人生初のSUV購入も考えてみようかな?なんて感傷的な気分にもなっている今日この頃です。日本仕様にはコスト削減で尿素SCR付けないのかな!?まあガソリンモデルにすればいいわけですが・・・。あとは何といっても「色」ですかね。重厚感をしっかり感じさせてくれるアテンザの新色「メタリック」が使われるとは思いますが、ピラー回りの配色とのマッチングなどでイメージもだいぶ変わるので、その辺で徹底して「絵」になるデザインへと、ショーカーモデルから市販デザインへと作り込んでほしいと思います。


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2014年06月06日

エクストレイル がいいね!

  街中で新型エクストレイルを見かけました。究極の「いじめられっ子」になってしまった日産が生んだベストセラーSUVですが、一般人の認識では「変わった人が乗るクルマ」と見做されているようで、3年前まで国内SUVの売上1位と聞かされると意外と思う人もいるかもしれません。マツダよりも先にクリーンディーゼルを搭載していたのですが、当初はまったくと言っていいほどに話題にならず、さらに後発のマツダディーゼルと比べてうるさいなど、技術の日産としては看過できない部分もあったようで、3代目となる新型にはディーゼルは搭載されないようです。

  初代エクストレイルのデビュー時にCM曲にthe Clashの「I fought the law」が使われていたのが印象的でしたが、果たしてオリジナル・パンク世代(1960年前後生まれ)に、この「日本版ランドローバー」はどれくらい受け入れられたのでしょうか。その後ターゲットを幅広く設定し、「メガデス」「ブラックサバス」といったメタルと、「MxPx」「オフスプリング」といったエモ=コア、さらには「ケミカル」「ブンブン」といったUKハウスも貪欲に盛り込んでいましたね・・・。

  3代目になって、クルマの印象は大きく様変わりましたが、今度は和製アーティスト・VAMPSを起用するそうで、洋楽が衰退したあとの世代へとターゲットは移り変わっているようです。巷じゃ「海外偏重!」という批判の集中砲火を喰らっている日産としては、とても海外アーティストを使っている場合じゃないようです。しかしエクストレイルの歴代CM曲で最高にインパクトがあったのがthe Clashだったので、再び起用してくれても良かったなと思います。さすがに「I fought the law」ではちょっとイメージが違うので、変わりに「in hammersmith palais」辺りが良いかと・・・。

  3代目のエクステリアはどこか控えめで、いよいよ「究極の真面目人間」ジョー=ストラマー(クラッシュの首謀者/故人)が乗ってそうな佇まいになりました。上品そうなフロントマスクはとても愛嬌があっていいですね。三菱アウトランダーやレンジローバー・イヴォーグを連想させるといってもいいかも。トヨタのハリアーも格調ある顔になりましたが、中型SUVのトレンドはまさに「上品」さが肝になっているようです。マツダブログなので、しっかりフォローしておくと、このトレンドを決定づけたのは、間違いなく「CX5」です。

  ミニバンに飽きたファミリー層にこれらのSUVが大人気と言われていますが、ちょっと前まで人気の中心だったキューブやトヨタbB辺りからのステップアップしたユーザーが多そうな印象があります。ミニバンもまた長足の進歩を遂げていて、新型ノア/ヴォクシーの紹介動画を見ると、あれこれ新しい機能がこのクルマの為だけに作られていてビックリです。クラウンだって他の車種との共通部品ばかりが目立つようになってしまいましたが、ノア/ヴォクシーはおそらくトヨタ車でもっともコスパに優れたクルマじゃないでしょうか。もちろん「走り」を求めてティアナやアテンザに乗り換える人もいるようですが・・・。

  日本でもすでにSUVがセダンの約3倍のシェアを持つようになり、ミニバン市場で勝負できていないマツダやスバルにとって一番計算できるのがSUVになっていますが、いよいよモデルが乱立して飽和状態を迎えつつあるようです。CX5は渾身の設計で、エクストレイルから2年連続でSUV売上ナンバー1をもぎ取りましたが、元王者であるエクストレイルがなんとプライドをかなぐり捨てて、フロントマスクを除いては、CX5そっくりのスタイルへと変更してきました。「愛されている」マツダと「嫌われ者」日産がCX5とエクストレイルの明暗を分けていた部分もあったかもしれないですが、今後はどう推移していくか各メーカーのイメージ戦略が見ものです(クラッシュを再起用すべき!?)。

  この前、他のブログでも触れましたが、新型エクストレイルは超辛口で有名な英国誌「テレグラフ」の自動車評で、かなりの高評価を得ていました。総合得点10点満点で「9点」で、なんと地元のランドローバー・ディスカバリー「8点」を超えてしまっています。ちなみに今年の日本COTY最有力とか言われているメルセデスCクラスは「6点」です(ちょっと低すぎな気が・・・)。プジョー2008やルノー・キャプチャーなど海外の廉価SUVが日本でちょっとしたブームになりつつあるようですが、日本のSUVが海外で与えているインパクトはもっともっと大きいんですよね・・・。どっかのメーカーの800万円くらいするX4?マカン?だか知りませんが、どこで作っているか解らないSUVよりも日本車が熱いです!

  
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2014年05月08日

マツダの米国販売は完全にCX5がメインに・・・

  GWの最終日に山梨の富士五湖近辺を早朝ドライブしてみました。東京のすぐ隣りの山梨県ですが、高速を降りると地元のクルマはほとんどが軽自動車で1時間も走らないうちに「クルマ社会」なんだなと実感します。1軒に2台も3台も所有していれば、そりゃ軽自動車を選ぶ気持ちもよくわかりますし、街中がこれだけ軽自動車だらけになれば、1台で済むお年寄りや若者の世帯も軽自動車で十分と感じるでしょう。

  富士五湖にはそれぞれ湖畔を周回するドライブコースが用意されていますが、どこも平坦なルートばかりで軽自動車でも楽に走れます。一番西側にある本栖湖は狭いブラインドコーナーが連続する区間があり、軽自動車の方が行き違いもそれほど神経を使う必要がないので気楽なようです。それでも売れ線の軽自動車ではドライブ気分がいまいち盛り上がらないみたいで、東京では滅多に見かけないダイハツ・コペンがやたらとたくさん走ってました。

  東京じゃ完全にコペンよりもロードスターの方が多いのですが、やはり新車乗り出しで400万円近く掛かってしまうロードスターRHTは、本物の「クルマ社会」ではムダが多すぎてアウトサイダーになってしまうようです。有名なドライブに行けばマツダ車率が異常に上昇するわけですが、都市圏のナンバー車ではデミオとアクセラの人気には目を見張るものがあります。

  FFでもこれだけのドライビングカーが作れるのですから、マツダにもコペンのような雰囲気を味わえる軽スポーツがあっても良さそうなんですけどね。しかしマツダがスポーツカーを作るとどうしても「AZ1」みたいにMRでガルウイングみたいなガチの本格設計になってしまって、どう頑張っても採算が取れない方向へ暴走してしまうのが目に見えていて、なかなか実現しないようです。

  さて箱根やらビーナスラインやらに週末ごとに結集するのがこれまでのマツダ車でしたが、最近では住んでいる東京西部では特に顕著にCX5が普及していて街の景色がいくらか変わってきた印象があります。ドライバーを見ると意外にもことごとく高齢者だったりします。この状況を見る限り、マツダの日本での販売を好調に推移させている原動力はCX5なんだと改めて感じます。アテンザもアクセラもとてもよく出来たデザインですが、特にこのCX5はライバル車と比較すると「存在感」が全く違うので、マツダの武器であるデザインの良さが一番よくわかるモデルですね。

  「SUV人気」が欧州でも米国でも広がっていて、とうとうアメリカでのマツダの最量販車種がCX5になりました。期待されたアテンザやアクセラがアメリカ市場でそれほど大きなムーブメントを起こしておらず、いよいよマツダも今後は腹をくくって「SUV」にさらなる開発資源の投下を行いそうな予感がします。BMWやポルシェにしたって状況は似たようなもので、どこも業績を伸ばすために「SUVバブル」にずぶずぶとのめり込んでいます。

  マツダも更なる拡販を狙って新車種CX3を鋭意作成中と言われていますが、過去の歴史を見ると過剰投資で崖っぷちを迎えることが多いマツダとしては、盲目的な他社追従の結果「バブル」が弾けて失速というシナリオだけは避けたいところです。そもそもこの「SUVバブル」はルノーが欧州販売での窮状から子会社化している日産に対して高性能なB/CセグHBの開発を控えるよう指令を出し、困った日産がSUVに活路を求めて欧州でジュークを売ったらバカ売れしたことに端を発しているといわれています。

  日産にはHBを作るなと言っておきながら、自らはキャプチャーというジュークのパクリ車を投入する辺りにM&Aの血も涙もないルノーのやり方はひどいな・・・と感じます。マツダもルノーに敏腕デザイナーをヘッドハンティングされ、そのマツダ流のデザインがすでにキャプチャーに盛り込まれているわけで、そこにCX3を投入したところで完全に後手にまわっているんじゃないかなと危惧しております。


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