2014年03月11日

デミオ・コンセプト「跳(はずみ)」 欧州オシャレHBシーンを正面突破するか?

 中型車のデザインをそのまま小型車に移植するのはなかなか難しそうです。マツダの盟友フォードも中型車フォーカスのデザインをそのまま小型車フィエスタに移植しましたが、「似ても似つかない」といった印象です。マツダが新型デミオへも「鼓動」デザインを導入するという噂で、どんな仕上がりになるかと注目していましたが、いよいよ「鼓動デミオ」のコンセプトが発表されました。

  マツダの定番となったティザー演出(ちょい見せ)から始まり、さらにジュネーブモーターショーでの発表に合わせて、全貌が明らかにされましたが・・・。いまいち実車を見ないと分かりにくいなという印象ですね。マツダが用意した黒の背景の画像ではボディカラーの赤が妖艶に輝き、クラスに似合わぬ存在感を示していましたが、バックが白の画像になると印象が変わり、あれれ・・・これどっかで見た事あるなという感じです。

  このクルマなんだっけ?そうだアルファロメオ・ミトだ! アルファロメオとマツダのパートナーシップはロードスターだけに留まらず、デミオにまで及ぶのか? もしかしたらアルファロメオ(フィアット)側に「小型車も検討中」みたいなことを仄めかされ、マツダが先方に呈示した「アンサー」がこの「跳(はずみ)」なのか? なんて憶測が次々と頭をよぎるくらいに分かりやすいデザインになってますね。

  そういえば、ニューモデルマガジンXの名物茶番コーナー「喜怒哀楽」で西川淳さんが言ってましたね・・・。「これ(アクセラ)なかなかいいじゃん。これもアルファロメオに売ってもらえばいいのに。」なかなか珍しい気の利いた発言でした。アクセラも新型になって先代のフランス車調から、今回はどこかアルファロメオの印象を持つイタリア車調デザインへと変わりましたね。

  アテンザを見たとき「鼓動」デザインはドイツ車調だと感じましたが、アクセラへ移植されると、こんなカッコイイCセグハッチバックはドイツ車調なんかでは決してないですね。「鼓動」デミオまで出てみるとこれは完全に・・・「ジュリエッタ」「ミト」のマツダ・ヴァージョンを作ったんだと気がつきます。このブログでも以前に書いていたのですが、2000年代に新生マツダが欧州でスマッシュヒットを飛ばし、「欧州COTY」でアテンザ、アクセラ、デミオがいずれも「2位」を獲得するなど高く評価された背景には、親会社フォードの威光と、マツダ車のお手本となったアルファロメオの好調があったと思うんです。

  初代・2代目のアテンザの基本コンセプトはアルファの「156」「159」に大きな影響を受けていて、前輪ダブルウィッシュボーンでFF車のハンドリングをBMWに匹敵するレベルに引き上げるというアイディアも「156」から頂いているようです。フォードグループの兄弟車「フォードモンデオ」「ボルボS60」「ジャガーXタイプ」がどれもストラットなのに、アテンザだけがこのサスにこだわった理由は「アルファロメオ」だと思われます。

  その後、高コスト体質が祟り「159」を短命でアルファロメオが廃止すると、マツダはお手本を失って路頭に迷います。そして3代目アテンザが目指した方向性がフォードマスタングのようなマッチョな北米向け3BOXというわけです。ただしアルファロメオはCセグとBセグは今も継続しています。かつてのアルファ「147」と「ジュリエッタ」はスポーツハッチバックとしての純度がだいぶ違うわけですが、マツダもそれに倣ってスポーツよりもファッショナブルな小型車をアクセラやデミオで意図してきたのでしょうか。

  そしてマツダのアルファロメオに対する真剣さが最も現れているのが、このデミオコンセプト「跳(はずみ)」の内装でしょうか。特にインパネデザインのメーター類の造形はアルファロメオ好きの人々を魅了するような工夫が見られます。スポーツ調でカラフルなシートもアルファロメオのイメージを彷彿とさせます。マツダとしては欧州の人々に新たなブランドイメージを見せつける意図があるのだと思いますが、これはなかなか上手くいくのではないでしょうか?






「最新投稿まとめブログ」へのリンク
posted by cardrivegogo at 05:49| Comment(4) | デミオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月24日

新型デミオ 始動 ”かっこよすぎるBセグ”

  本当は別件の記事(アテンザの呑気な内容)を用意していたのですが、名古屋で起こったアテンザの痛ましい事故を受けてとても載せる気にならなくなったので、急遽話題を変えて別の話にしたいと思います。あの映像は痛々しかった・・・。

  ジュネーブモーターショーで新型デミオのコンセプトカー「跳(はずみ)」が公開されるようです。ヘッドライト周りの画像からマツダの「鼓動」デザインを大胆にもBセグカーに採用したデザインなのがわかります。デミオにこのデザインを使うことにはファンの間でも賛否両論あるようですが、完全に飽和状態のBセグ市場でブレイクスルーを目指すには、単刀直入に思い切ったことをする必要があるのでしょう。

  「かっこよすぎるBセグ」と聞くとなんだかちょっと残念な気分がするという意見もあるでしょう。車格とデザインの洗練度が不釣り合いという評価にも陥りがちです。実際に多くのメーカーがこれまでBセグのデザインに取り組んできましたが、多くは「サイズの壁」を打ち破れず別の部分で勝負するクルマが大多数でした。そもそもコンパクトカーを標準仕様の段階で「華やか」にしたところで、その分を価格に転嫁することはできません。このクラスではライバル車よりもワンランク上の価格になったら絶対に売れないという先入観がありました。

  あくまで私の憶測ですが、今回マツダはデミオに対し一定の値上げに踏み切るのではないかと思います。アテンザ、アクセラと一定の値上げ幅を設定したのでごくごく自然な流れでしょう。日本に導入されたフォード・フィエスタ(229万円)に迫るグレードも調子に乗って作りそうな雰囲気すらあります。フルスカイアクティブになった1.3と1.5のガソリンエンジンに加えて、日本初登場の1.4Lディーゼルが追加され、このクラスでは燃費面ではガソリンに対してどれだけアドバンテージがあるのかわかりませんが、マツダが強調しているのはDのスポーツ性のようなので、6MT&ディーゼルの豪華版グレードでしょうか。

  Bセグともなると各社コストを最適化した設計を採用して、どれも似たり寄ったりで性能面で大きく差をつけるのが難しくなっています。ホンダのフィットは性能面での差別化で見事に存在価値を示しましたが、こんなことが出来るメーカーはわずかです。ホンダのグローバルでの軸足は中型3種(アコード、シビック、CRV)とフィットの両輪で、トヨタや日産よりも車種を絞って注力しやすい環境を作っています。(NSXとかもやってはいますが・・・)

  ホンダにとってはフィットは必ずトヨタや日産を撃破しなければいけないクルマってことなんですね・・・。それはさておきマツダのラインナップもまるでホンダをお手本にしたかのように、ここ数年で中型3種とデミオという陣容になりました。そして現在ホンダが大ブレイクさせているヴェゼルというフィットのSUVモデルがありますが、マツダもデミオのSUV版となるCX-3のデビューが控えているようです。

  マツダにとって中型3種はホンダよりも「スバル」を最大のライバルに想定しているようで、CX-5はともかくアテンザ&アクセラの渾身のFMCぶりは鬼気迫るものがありました。グローバルでも日本でもスバルの方が好調と言われていますが、スバルにとって屈辱的なことに新参のCX-5に2年連続でトップSUVの座を奪われています。マツダとしては大殊勲といっていいでしょう。

  5ナンバーと作らないスバルに代わってデミオの前に立ちはだかるのがフィットとヴェゼルです。スバル以上の強敵ホンダに立ち向かうための「鼓動デザイン」と「ディゼルエンジン」の2つの切り札なわけですが、これが意外に諸刃の剣じゃないかという気がします。アクセラのFMCで気になったのですが、今回のマツダはディーゼル搭載を物理的に可能にするために、ノーズがやたらと目立つ設計になっていて、アクセラは全長が変わらなかったので、先代と比べてキャビンのスペースが制限され、見た目以上に狭く感じるという感想が目立ちます。

  アクセラは300万円に設定されたディーゼルの為だけに、全車がデザインによるスペースの制約を受けています(もちろんデザイン効果はありますが)。ディーゼルが無いセダンも同様です。先代アクセラの欧州仕様にも2.2L-Dは載っていましたが、日本導入時に新たに開発された2.2Lとはエンジン形式も異なるので別もののようです。おそらく新たに追加した排煙処理装置の関係でサイズが大きく違うのだろうと推測できます。

  デミオにはこれとは違う1.4L-Dの新開発エンジンを載せる意向のようですが、案の定というべきか、現在のショートノーズスタイルから初代のより2BOXらしいデザインへと原点回帰すると発表されました。これはまたまたディーゼルの影響だと考えるのが妥当では? 鼓動デザインがそもそもノーズを強調するのでどちらに主因があるかはよく分かりませんが、結果的には全て符合してますね・・・。

  フィットのパッケージに対抗するために、フィット以上に全高を上げるか、日産ノートのように全長を伸ばすかのどちらかが断行されるのでしょうか? CX-3が登場するならば全高を無理に上げる必要はないのかもしれません。まあ来月上旬のジュネーブショーで明らかになるでしょう。ノート&ジュークやルーテシア&キャプチャーなど、SUVと共通パッケージで売られるのがブームになっている感があります。某著名なジャーナリストが言ってましたが、BセグSUVは自動車工学的にまったくもって「正しい」と言っていました。デミオではなくてCX-3の方が期待できそうですね。
  

「最新投稿まとめブログ」へのリンク


posted by cardrivegogo at 05:01| Comment(7) | デミオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする