2018年09月10日

デミオのマイナーチェンジは・・・市場を変える!?



排気量アップでお値段そのまま

デミオのマイナーチェンジで、ガソリンエンジンの排気量がアップしたのに価格が据え置き!!という大英断が話題です。排気量が上がって価格はそのまま。本当は値上げしたいのかもしれないけども、98万円のバーゲン価格が印象的だった先代に比べて、ユーザーの負担は着実に上がっていて、売れ行きも当然のごとく鈍いワケで、価格を上げるのは現実的ではない。マツダはここ数年儲かっていて、大企業の多くが過去最高額の内部留保を溜め込んでいるとかニュースに書かれてしまっているので、お客様に還元します!!というバブル期のような好循環のトレンドを先導しようしているのか!?


MAZDAの価格は高くなっている!?

カーメディアもデミオの価格据え置きを「意外だった」と称賛してました。マツダだからどーせ理由をつけて価格を上げるんでしょ!!って思われていたようだ。MAZDAはディーゼル導入で平均単価が上がっている。これを値上げ基調と言われてしまうと厳しいけどな。ユーザー目線では納得できる人もいれば高いと感じる人もいるだろう。確かにディーゼルが全ラインナップで導入されているので、モデルごとの価格がわかりづらい。デミオ、アクセラ、アテンザの価格帯はなんとなくわかるけども、プジョー、ボルボ、BMW、メルセデスの同クラスの未使用ディーゼル車の方が安かったりする。


新しいデミオの着地点は・・・

エンジンは今回のマイナーチェンジで1.3Lから1.5Lへ拡大。車重1100kgで110psくらいのエンジンが乗った5ナンバーサイズ。まだリッターカーブームがやってくる前、20年くらい前のCセグのカローラ、インプレッサ、ファミリア、シビックに近いスペックになった。それがベース価格で約140万円なのだから、20年前とほぼ同じ価格水準になっている。サス形式は4輪独立懸架の最終形ファミリアの方が手が込んだものになっていますが、今のデミオは6速ATが与えられていて、ミッションに関しては乗り心地がデミオの方が優れていると思います。


デミオの進む道は険しい

20年前と比べて40歳男性の平均月収は約10万円下がっているとの統計もあるようで、やはりデミオよりも低コストな軽自動車へ販売の主体が移っていくのは避けられないですけど、業種によっては20年前よりも待遇が良いケースもあるので、とりあえずはクルマがまともに売れていた頃と同等の価格水準のクルマを我慢して作っていれば、「ブーム再燃」なんてこともあるんじゃないかと思います。ちょっと余計なことを言ってしまうと、ケイマンとか86とか・・・それから新鋭のアルピーヌA110ってのは、「年配」の発想で「年配」の顧客を狙った商品であり、もちろんロードスターは特別!!ってわけにはいかない。


スポーティは時代遅れ!?

ロードスター絶賛の声は還暦くらいのおっさん達から地鳴りのように聞こえてくるけども、MAZDAはデミオでインテリジェンスなスポーツギア・モデルのイメージを作り上げて、このおっさん達に距離を置いてしまう世代を上手く取り込む必要があると思う。もちろんロードスターは日本の誇り、MAZDAの誇りだけども、「このクルマが正解だ!!」と飛び付くのは、退職金をもらって余暇ができた人が多い・・・ってのは偏見だろうか!?近所でNA〜NDはかなり多く見かけるけども、乗っている人の99%が60歳以上な気がするのだが・・・。


トータルバランス=インテリジェンス

デミオの進化を勝手に想像するならば、アバルト500/595やMINIのように「狙って」作り込むFFスポーツ・・・じゃない。あれに群がるのもやっぱり還暦前後。多分MAZDAの企画の人もその辺の状況は察知していて、安易に他ブランドの同クラスモデルに寄せないようにしているのだと思う。失礼ついでにいっておけば、Bセグの現状は右も左も「沼」だ。MINI、プジョー、ルノー、VWも、トヨタ、日産、ホンダ、スズキも、どちらも大義名分を欠いている。ホットハッチも、HVや電動化も最新のマーケティングが導き出したAI的なソリューションなんだろうけども、ポロGTIやノートe-POWERといった「沼」から抜け出した感のあるモデルであっても、30年後に「名車」として扱われている可能性は低そうな気がする。


売り方が酷すぎる

ノートe-POWER、ポロGTI、MINIをみても、電気洗濯機くらいの価値しか感じない。手触りや質感に疑問のボデーに、合理主義/迎合主義そのままのパワーユニット。コストの制約から設計にアンバランスさが生じるのはやむを得ないのかもしれないけど、トップグレードは200万円、300万円分の付加価値をスペックで補うことに囚われて、モーターや大排気量ユニットを組み合わせる一方で、ベースグレードは基本的な走行性能が足りないようなユニットで間に合わせる。ユーザーは自分に合った一台との巡り合いを求めているのに、通勤帰りに追加料金の『ライナー券』を買わせるような商業主義全開の自動車メーカーの姿勢に面食らってしまう。


カーメディアのミスリードもあるかも

重ね重ね失礼だけども、新型になったVWポロの直3ターボのベースグレードを欲しがる自動車好きはかなり少ないと思う。たとえ売れ残りの未使用車が120万円だったとしても、車庫代を払うのもバカバカしいくらいだ。同じボデーに2Lターボを積んだポロGTIは345万円だ。これがドンピシャという人もいるのだろう。ニューモデルマガジンXでも堂々の星5つだ。MAZDAが絶対に取れない星5つだ。・・・ただし米国CAR AND DRIVER誌の評価は全く逆で、MAZDAはHONDAと並んで星5つの常連であり、BMWでMAZDAのレベルに対抗できるのは「M2」と「M5」だけだ。


これ買うやつって馬鹿だよなー・・・って思ってしまう

おそらく日本でクルマが売れない最も大きな理由が、手頃なモデルにおけるグレードの硬直化にあると思う。ふざけたベースモデルと、ユーザーの足元を見るようなトップグレード、どちらにも後ろ向きな気分にしかならない賢い人には、買うべきクルマが見つからない状況だ。アメリカ市場のHPを見れば、あれもこれもいいな!!と思うのだけども、日本市場に導入されているグレードは、アメリカ市場との価格差などを含めて、とても嫌な気分になる。まだ現地生産をしていないMAZDAも、アメリカ価格がかなりお得だ・・・せめてMAZDA3GT(2.5L自然吸気モデル)を日本に入れてくれないかなー。


何かが変わる予兆か・・・

そんなドンヨリした気分に覆われている日本市場にとって、微かな期待が持てるのが、今回のデミオのマイナーチェンジだと思う。デミオに1.5L自然吸気って以前から設定されていたわけですが、グレードの制約なく選べるようになり、価格も15MBに比べて10万円ほど安くなった。素晴らしいことだと思う。フィットにも1.5Lは185万円〜設定されているけども、140万円はインパクトがある。日産ノートもe-POWERではなく、1.6LのノートNISMO・S(232万円)みたいなスペックの基本モデルを作るべきじゃないですかね。デミオの人気が高まれば、大手3社も追従して市場全体の雰囲気もだいぶ変わるのではないかと思う。・・・あくまで個人の好みを根拠にした希望的憶測に過ぎないけどさ。









ラベル:マツダデミオ
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2018年08月31日

まもなくデミオのMC!?今度は何を表現する!?


どんな進化も可能なデミオシャシー

  デミオのマイナーチェンジがなかなか出ないなー。なんか思い切ったことが起こるんではないかと期待しているのだが、どうやら災害に見舞われたこともあって、9月以降に先延ばしされているようだ。例えば・・・2L/2.5Lエンジンの搭載とか。人見さんがちょっとほのめかしてましたけども、まあ実現可能性は相当に低いとは思ってますけども、今のマツダに一番足りないものは、アグレッシブさ・・・なのは経営幹部もわかっているはず。このまま「走り」好きなファンを逃していいのか・・・。それとは対極ではあるけども、デミオの内装を高級化してベリーサのユーザーとかも逃さないで取り込んでいます。デミオのライバルは「ノート・メダリスト」あるいは、「アルト・ラパン」「ミラ・トコット」といった女性ユーザーを意識したゾーンにやや寄っている!? 


兄弟車は欧州の頂点に立った!!

  デミオは走りでMINIなどに比較されるなど、日本車のエース格とされてたりもするわけですが、兄弟車のフォード・フィエスタは英国カーメディアを背負って立つ、Bセグにおける主役級の扱い。ちょっと前のトップギアジャパンにも複数ページにわたって特集記事が書かれていました。日本からすでに撤退しちゃっているのに、なんで日本版にフィエスタなんだ!? トップモデルの「フィエスタST」には、最新型のエコブーストとなる1.5L直3ターボで200psのユニットが載っているらしい。




欧州市場への特効薬はやはりデミオ

  ちょっと前に人見さんだったか藤原さんだったかが、ちょっとだけ漏らしていた「デミオに2.5Lガソリンユニット」の構想は、ちょっと厳しい結果が出ている欧州市場に再びMAZDAの旗を立てる、手頃な戦略としてマツダの陣営内では浮上していたのだと思われる。フォードとマツダにどのような取り決めがあるのかわからないけども、もしかしたらフィエスタとデミオによる同一市場での不本意な競合は避けるべく覚書くらいはあるのかもしれない。・・・でマツダとしては作りたいのか!?それとも否定的なのか!?


スイスポとの比較は避けたい!?

  日本を代表するBセグホットハッチといえば、スズキ・スイフトスポーツですが、せっかくスズキが頑張っているところに参入して行って熾烈な潰し合いをするのは気が引けるのだろうか。「デミオ15MB」という競技ベース用グレードがあって、今度のマイナーチェンジでは、1.3Lガソリンが全て1.5Lガソリンに変わるらしい。従来通りのスペックならば110ps程度ですけども、1100kgの重量があるデミオですから、135psくらいまで引き上げてあると楽しいクルマになるのでは!?しかし商品力を上げていけば結局はスイスポとの潰し合いになる。ちなみにスイスポは970kgで140ps。


日本では誰がホットハッチを買うのか!?

  20年くらい前に、日本でも「ホットハッチ」を作ろう!!という動きがあった。当時はCセグが今のBセグくらいのサイズで5ナンバーというケースがほとんどで、カローラスポーツやオーリスの前進となるカローラランクス/アレックスが登場し、インプレッサをベースにしていたWRXにもハッチバックモデルが登場した。しかし日本版ホットハッチのエースになると期待されていたホンダ・シビックが、欧州市場での契約のもつれなどもあって、カタログモデルとしてシビックtypeRが十分に進化を遂げることはできずに不本意な2000年代を過ごした。マツダもMSアクセラを発売しこの流れに乗ってはみたものの・・・。


日本に合ったホットハッチとは!?

  「罪と恥」じゃないけども、主体的な欧州文化から生まれたハッチバックというスタイルは、客観性を取り払うことが難しい日本市場ではあまり理解されなかった。低コストで楽しい走りが楽しめるのが魅力なのに、派手なスポイラーとエキマニを装備して、わざわざコストをかけてアピールして乗るスタイルが定着・・・、確かにノーマルボディにノーマルマフラーなら140万円程度のベース車と見た目は何も変わらないじゃ、所有欲が刺激されない。


役所が邪魔をしている!?

  今では専用ボデーに大掛かりなエアロをパッケージした、コンプリートカー・スタイルのホットハッチが270〜400万円くらいで主流になってる。トヨタ(ヤリスGRMN)、ルノー(ルーテシアRS)、プジョー(208GTi)、VW(ポロGTI)などなど。200ps前後のこれらのモデルに対して、日本国内製造のスイスポは140psとちょっと控えめになっている。国内生産でキレキレのモデル作っても、国土交通省の認証がもしでなかったら企画としては完全にアウト。スイスポをもっとパワーアップしろ!!という無慈悲なエールがカーメディアから出てきたりしますけども、ダイハツ、ホンダ、日産、マツダも国内生産ではなかなか危ない橋は渡らない・・・というか無理なんだろうね。ホンダや日産は欧州工場があるからその気になればいくらでもできるだろうけど、豊田章男社長みたいにモータースポーツに義理を感じる経営陣じゃなければ、後回しの案件になるんだろうな・・・。


デミオ・ホットバージョンの可能性

  マツダもドイツに開発センターがあるけどさ、そこで企画してオーストリアのマグナ=シュタイアーなどに生産委託をする方法もあるかもしれないけども、メルセデスSLK、プジョーRC-Z、それから新型Z4とスープラのようにある程度の価格でないと生産委託はコストが高すぎて採算が合わないだろう。可能性が残るのはメキシコ工場。トヨタにOEMしている「ヤリスiA」というセダンタイプのモデルを生産している。搭載エンジンはガソリンの1.5Lスカイアクティブで、もちろんトヨタの北米ラインナップではこのモデルだけマツダの6AT/6MTが選べる。デミオのエンジンから1.3Lが廃止されるのもどうやらこの辺に経営上の理由があるようだ。デミオのガソリンを1.5Lに一本化(もしくは2.0L、2.5Lもある!?)して、空いたエンジン生産ラインで次期アクセラの「あの」エンジンを量産するのだろう。


メキシコなら作れる!?

  もしかしたらマツダには北米へデミオを導入する予定もあるのかもしれない。すでにハネウェル(北米サプライヤー)製のターボチャージャーも導入しているマツダとしては、シビックやセントラ(日産のCセグ)に使われている1.5Lや1.6Lターボを、MAZDA3やCX-3へのオプションエンジンとして考えている!?ついでに1.5Lターボを200psまでスープアップしてホットハッチをメキシコで生産する可能性もあるんじゃ・・・。NAFTA域内の部品使用率を引き上げる方向で検討されているらしい。北米サプライヤーの使用率を上げるために仕様が変更される!?


マツダの小型車デザイン力は異常

  9月に予想されているデミオのマイナーチェンジで、何か新しい方向性が示されるのだろうか!?日本市場でも売れるスポーティな専用パーツで差別化されたデミオってのもいいかも。前田さんはシンプルなデザインによる美学を貫いているようなので、ゴチャゴチャとデザインの根幹を変えてしまうようなエアロパーツが付くのを嫌うかもしれない。しかしマツダの武器であるデザイン力をこれまで以上に発揮することを、次期アクセラ、次期アテンザで示唆しているのだから、デミオにも強烈な個性があってもいいのではないかと思う。ホンダが発売したS660のカスタムパーツはなかなか興味深かった・・・今後の展開が楽しみだ。





↓とうとう市販化されました!!!!!!!!!!!!!!



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2018年07月16日

2.5L自然吸気のデミオが発売される!?

今度はデミオのマイナーチェンジ

今月(7月)にデミオの大規模な「商品改良」が予定されているらしい。同じシャシーを使うCX-3のディーゼルが1.8Lになり、国内向けにも2.0LのMTモデルが追加されるなど、騒がずにはいられないビッグマイナーチェンジを経たばかりなので、まさか内外装の小規模な仕様変更だけで終わるとは思えない。CX-3だけでなく、ロードスターRFも海外向けMAZDA6でもカーメディアの話題をさらっていて新型モデルがないのに近年稀にみる盛り上がりを見せているマツダ。


190psのデミオ・・・ありでしょ

一躍有名になったあのエンジン開発者Hさんが、何かのインタビューで「日本の税制に合わせて排気量は小さくしてあるけども、本来ならばデミオにも2.5Lガソリンエンジンを積むのが理想」みたいなことを言っていた。1.5L以下から2.5L以下へ、自動車税が年間1万円上がるだけなんだから、もうやっちゃえよ!!って気がしないでもない。マツダがプレミアムブランドとして、一皮むけるためにも『MINIクーパーS』(2Lターボ192ps)に対抗するデミオのグレードがあってもいいし、CX-3にも同様に2.5Lモデルを追加してもいいんじゃないの!?


2.5Lガソリンはマツダの宝だ

開発者の口から出るってことは、マツダの戦略において「2.5Lのデミオ」が議論されているのだと思う。できれば早く決めてくれー!!ってCX-3のマイナーチェンジで2L&MTにグラグラきている人は思っているはず。燃費!?車重1540kgのアテンザセダン25S・Lパケが14.2km/Lだから、同じユニットでデミオの車重1100kgくらい!?ならば17km〜18km/Lくらいは出せるんじゃないの!?プジョー208GTiは1.6Lターボ208psで15.6km/L、ポロGTI(旧型)も1.8Lターボ192psで17.2km/Lだから、デミオに2.5L自然吸気ユニットを搭載してもなんら問題はなさそうどころか、早くやれよ!!ってくらいにマツダにとってはイメージアップのカードだ。


アテンザにも2.5Lターボ!?

アテンザとデミオが同じエンジンってのはちょっと衝撃的だけども、VWもアルテオンと新型ポロGTIがちょっと仕様が違うだけの2.0Lターボを使っている。アテンザにも2.5Lターボを用意すれば問題ないんじゃないの!?噂によれば9月頃にCX-8に2.5Lターボモデルが追加されるらしいので、同じタイミングでアテンザにも追加される可能性が!?もし本当に2.5Lターボが発売されたら、GJアテンザが好きでたまらない人は、前期(サイドブレーキ時代)、中期(マツコネ開始)、後期(シートコンディショナー)から、さらにターボに乗り換えて1世代で4台乗り継ぐのか!?まあ下取りも高くなっているし悪いことではないだろうけども、1万キロからいい感じになるマツダの乗り味を考えるとちょっと微妙なタイミングかも。


エンジンが変わるのはほぼ規定路線

さて今月予定のデミオの「商品改良」では、ガソリンを1.5Lに変えてアクセラと集約し、次世代エンジンの量販へとエンジン工場の容量を割り当てて行くことになりそうだ。ディーゼルエンジンは不透明だけども、デミオだけ1.8Lでアクセラは1.5Lのままだったらちょっと変だよなー。アクセラはフルモデルチェンジまで1年を切っているので、そこまでは1.5Lディーゼルが続くと思われる。発売から4年で幕引きはちょっと悔しい1.5Lディーゼルですけども、すでに1.8Lを投入してしまった以上は幕引きは決定的なわけで、2兆円メーカーのマツダならばさっさと決断できると思う。


CX-3のダンパー変更

6月15日発売のモーターファンイラストレーティッドでは、マツダの大特集が組まれていた。デミオに先立って「商品改良」したCX-3は、エンジンの他に、「板厚」「シート素材」「ショックアブソーバー(ダンパー)」の変更が挙げられている。前期モデルはデミオと同じダンパーだったが、これを大径のものに変えたらしい。Bセグなのにディーゼル搭載のみのため250万円の輸入車並みの価格設定で苦戦した前期CX-3ですが、なんか残念ですね・・・。もしかして英国で絶賛されていた欧州モデルには最初から51mmのダンパーが付いていたのだろうか!?


MINIの成長を止める!?

静音設計などCX-3があらゆる面で「クラス世界最高」を意識して設計されているのは間違いないし、Bセグとはいえ『MINI』『アウディA1/Q2』『スマート』などプレミアムブランドのユーザーを相手にしたモデルが増えている中で常にリードしていくことがマツダの生命線なんだと思う。価格もプレミアムBセグと同等の強気な価格設定。2018年5月の販売台数はCX-3が2060台、MINIが全モデル合計で2141台とかなり拮抗している。ここに新たにハイスペックに進化したデミオの上級モデルが発売されたらどーなるのか!?VWアップGTやルノートゥインゴGT、スイフトスポーツなどは相手にしない。英国メディア「AUTO EXPRESS」の比較コーナーでは、GLAやQ3など格上のCセグSUVを相手にCX-3がトップの評価を得ていた(日本車がなかなか苦戦することで有名なコーナーだけど)。


精鋭で全てのセグメントをカバー

アテンザやCX-8にブランドの魂を吹き込むことも大事だし、次世代アクセラで世界を圧倒することも大事だけども、デミオとCX-3がどれだけ日本や欧州で「八面六臂」の活躍ができるか、A〜Cセグまでをこの2台で支配できるのだろうか。アクセラはすでにC/Dセグのど真ん中に位置していているけども、次期モデルではシビック、3シリーズ、CLAと堂々と戦えるモデルになるはずだし、そして次期アテンザがD、D/E、Eセグを舞台に大活躍することがマツダの20年前からの悲願であるから。とにかくデミオのマイナーチェンジが楽しみで仕方ない・・・。



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2018年04月12日

マツダのデミオ愛

マツダで最もエンスーに見えるモデル

  何気なくカーセンサーを見ていたら目に飛び込んできた。まぎれもないマツダ顔、漆黒のブラックジェットマイカに身を包んだ「2014年製デミオ13S・1.6万キロ走行・108万円」。角度が良かったのかやたらカッコいい。発売当初に点検の待ち時間で興味本位で乗りましたけど、その時の試乗車はトヨタかダイハツを連想させるピンクでした。サイトで見てみるとピンクはすでに廃止されているんですねー。確かに軽自動車みたいな色なので、「安っぽく見られたくない」デミオの方針には合わない。それにしてもブラックジェットマイカのデミオはかっこいい。


デミオについて考えたことある!?

  いよいよ現行デミオも3年落ちのワンオーナー中古車が続々と出てきました。「塗装」のマツダで最多の10色(他に特別仕様車用のセラミックメタリックもある)を誇るデミオですが、実際に街で見かけるは、ソウルレッド、ダイナミックブルー、マシーングレーの3色が圧倒的に多い気がします。マツダが他社との差別化を図ったであろうディープクリスタルブルーやディープクリムゾンは、マツダを選ぶちょっと奇抜なセンスの持ち主に合ってそうですけど滅多に見かけないです。どちらも光岡HIMIKO(ロードスターの改造車)なんかに合いそうな渋い色だ・・・。


マツダのデミオ推しには訳がある

  マツダの公式HPを見てもデミオにはかなり力が入っていて、デミオの良さがよく伝わってきます。まるでヴィヴィアンウエストウッドやキャサリンハムネットなど奇抜さを売りにしたアパレルブランドのコレクションページのような独特なテイスト。服のように身にまとう感覚に一番近いのはデミオですね。黒地に白抜き文字のサイトはタブーとされているらしいですが、マツダのHP全体がデミオの世界観のためににアジャストされた感じになっています。黒地だとボデーがこぢんまり見えるので、フラッグシップのアテンザ、CX8の魅力は少々伝わりづらい気もします。藤原常務も先代デミオのダンピング戦略を相当に後悔していたようですが、デミオのイメージ改善にやや強迫観念があるようです。


世界チャンピオンだー

  日本メーカーであることを「強調」するマツダとしては、Bセグは大事なジャンル。Bセグ(を含む小型車)においては世界のメーカーは、日本車のスペース設計をそのまま失敬してクルマを作っています。トヨタ、ダイハツ、スズキ、日産、ホンダ、三菱、マツダが長くしのぎを削った結果、Bセグにおいて日本車は世界のお手本になった。ゆえにマツダは原点回帰の意味を込めて、日本車代表のデミオとして「特別」なクルマに仕立てることを狙ってる。なんといってもマツダ初のWCOTY受賞は先代デミオ。カーメディアがどんな失礼なジャッジをしようとも、デミオは世界チャンピオン格であり、フィット、MINI、ポロ、スイフトの挑戦を受け止める立場です。世界王者にふさわしい現行デミオであることを宿命づけられた存在。


ポロ派?デミオ派?あなたはどっちだ!?

  2014年の発売時には、いくら「積んだ」のかわかりませんが、あのカリスマライター・福野礼一郎氏に「ポロは軽く超えてる、新型MINIにも勝ってる」とまで書かせることに成功します。そしてあくまで提灯記事に見えないように、13Sはパワーが無さすぎる!!箱根の試乗会の意味がわからん!!との苦言も付け加えてうまく帳尻合わせをしています。カーメディアにはBセグ王者はポロだと言い張る大多数のボンクラ(沢村慎太朗を含む)と、デミオが上だと語るのは一匹狼の福野さんのみ。個人的な感想では、DJデミオのシャシーは、先代ポロには余裕で勝っていると思う。ゴルフと勝負してもいいくらい(ゴルフ買うくらいならデミオでいい)。


新連載漫画で盛り上がるDJデミオ

  さらに話題沸騰の新しい自動車漫画「首都高SPL」では、主役格のクルマとして、964、34R、35Rとデミオ15MBの4台が登場します。ジューク1.6T、ノートNISMO・S、マーチNISMO・Sを押しのけて主人公の愛車に選ばれるなんて、マツダは一体どんな方法を使ったんだろうか!? ちょっと信じられないかもしれないですが、15MBが964と首都高でバトルする設定なんです。そして対戦相手に「バカっ早いデミオ!!」と言わせる。せめてそこはロードスターじゃないか?という気がしますが、確かにデミオ15MBの抜擢はインパクトがある。ついついなんらかの忖度があったのでは!?と勘ぐってしまいますが。


デミオ高性能化の道筋は!?

  デミオによるBセグ制覇・・・と言っても国内販売台数で上回るのではなく、ライトウエイトを愛する人々から「走り」に関してはBセグの頂点だと評価されることです。2018年はちょっと気になるモデルが日本にやってくるらしく、マツダとデミオにとって状況は刻々と変化しつつあります。とりあえずカーメディアは昨年後半にブラッシュアップされたルーテシアRSが高評価を得ています。200psの1.6ターボなのでデミオとはちょっと世界観が違う!? さらにスイスポも各方面から大絶賛。2018年にはさらにポロGTI、ヴィッツGRMNが登場。2.0ターボや1.8スーパーチャージャーを搭載するモデルが出てきてBセグの格が上がるし、軽自動車との差別化もはっきりしていいことだと思いますが、ここまでハイチューンだと、Bセグじゃなくてエクストリーム系の乗り物じゃ・・・。


DJデミオの衝突安全はBセグ最強レベル

  いよいよ日本でも販売が始まったVWポロ。2017年のユーロNCAPでは、アクセラ並みの『96%』というスコアを出していて、先代とは比べものにならないくらいに安全志向が高まっていることをアピール。もし自身があるならJNCAPを受けてみてほしいです。先代ポロのスコアは軽自動車にすら負ける水準だったですけど、カーメディアは繰り返しVWは「安全性が違う」と意味不明なゴリ押しを展開してました。新型ポロはシャシーがMQBに変わって大きな進化を遂げたのは確かでしょうけども、実際にユーロNCAPでは『96%』を叩き出している現行ゴルフのJNCAPスコアは176.7点程度。デミオ13Sは185.7点(Bセグの頂点)なので、とりあえず新型ポロに遅れをとることはなさそう。


デミオに新しいエンジンを!!

  エンジンのバリエーションが、デミオの悩みどころですねー。他の有力ライバルのMINIにはBMWのお下がりになる1.5L直3ターボ、2.0L直4ターボが用意されています。マツダもデミオベースで作られているCX3に2.0L級のユニットを搭載しているので、技術的には可能でしょうし、すでにマツダ内部で企画が立ち上がっているかもしれません。スカイアクティブG2.0は、来年にもスカイアクティブXが上位互換として登場する予定らしいので、特にターボ化してVWとトヨタGRがせめぎ合う『レッドオーシャン』に乗り出していく必要はないのかなー。スポーツカーメーカーの意地を見せてもらいたい気もするけど・・・。


↓DJデミオがポロ、MINIを超えたと仰ってます・・・

↓デミオ15MBが主人公のマシンになってる!!バトルしてる!!
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2015年05月25日

デミオ は日本のワーゲンだ! 

  天気が良過ぎて野菜が不作だそうで、価格高騰が続いているようです。それならば実際の野菜の産地である長野県を視察してやろう!と思い、久々にアテンザで長野県にお邪魔しました。といってももちろん目的は野菜などではなくドライブいやアテンザの峠性能のテストです。薄曇りという絶好のドライブ日和が予想されている日曜日を最大に楽しむために、自宅を午前4時半に出発しました。ルートは・・・関越・上信越道でも中央道でもなく、心から愛して止まない国道299号線経由です。出発時はまだ薄暗かったものの、埼玉県に入るころにはもうライトが全く要らない明るさでした。やっぱり夏場はいいですね! 圏央道接続の片側2車線バイパス区間を秩父方面に進みますが、まだまだクルマが少なく気持ちよいペースで出だしから快調に走れます。日曜のこんな時間に出てくるのはよっぽどのクルマ好きばかりで、流れも至ってスムーズなのですが、そんな中ではるか前方にオラオラでぶっ飛ばす国産車とおぼしきセダンの後ろ姿が見えます。遠目では尾灯だけではアルテッツァだかマークXだかよくわかりませんが、何やら加速が明らかにAWD的な挙動です。

  近づいてみると、何と先代のレジェンドでした!近くに狭山工場がありますから、ホンダの社員か系列部品メーカーの社長かわかりませんが、まあこの辺では結構見かけるクルマではあります。歴代のレジェンドは国内外のカーメディアから「高級車としての風格がない・・・」みたいな辛辣な評価を受け続けていますが、やはりレジェンドの本当の姿は、日曜日の早朝に自動車専用道で、輸入車やスポーツカーをワイルドに蹴散らしながら我がもの顏に進むところじゃないですかね。それにしてもあまりの加速の強烈さで右車線を快走しているので、その下品な走りっぷりからは高級車の風格は全くなく、後ろから見る限りでは実際よりも小さく感じてしまうので、全くフルサイズセダンには見えません。

  レジェンドがこれだけ元気に走ってくると(後ろにアテンザを従えて)、当然ながら「日本車の分際で生意気」とばかりに闘争心に火が付く挑戦者も出てきます。左車線の車列の中にひっそりとF10系528が走っていて、「おそらく出てくるだろうな〜」と思っていたら案の定・・・。2台が通過したあとに「我こそは!」と右車線に躍り出てきました。しかし1800kgを直4で引っ張るという少々貧乏くさいクルマに成り果ててしまった5シリーズには、299号線は無理ですよ!大人しく首都高で「直線番長ごっこ」でもしているべきです。レジェンドのさらなる凶暴な加速を見て勝負になるはずもないと瞬時に悟ったようで、僅か数秒で闘争心を失ってしまいました。

  さて直進区間が終わり、さらに先導を続けてくれるレジェンドですが、このヘビーウエイトなAWDマシンはこの先の狭路をこのままのスピードで突き抜けるのか(そりゃ無茶だ)? コースは熟知していてこの先からタイトなコーナーが続くので、とりあえず不測の事態に備えて車間距離を2倍に広げます。後ろからみていてもかなりヤバい速度で突っ込んでいくレジェンドは、何と!なんの躊躇いもなく、対向車線にはみ出してのコーナーリングを敢行してきました。もちろんはみ出し禁止のオレンジラインがびっしりと引かれているわけで、もしホンダの関係者なら危険運転の社内規則で厳しく罰せられるくらいの横暴な走りですね・・・。2車線区間で一度サイドバイサイドになっていて、ドライバーを見ましたけど白髪の初老の男性でした、助手席には奥様をおぼしき方も。全くの偏見ですが日焼け肌に白髪のオッサンはどうもセダンで暴走するイメージがあります。

  残念ながらレジェンドは秩父方面には行かず、299号線の絶妙なワインディングが連なる日高〜秩父間を朝の心地良い空気に包まれて自分のペースで楽しみました。いつも夜中に走っているコースですが、昼間だと意外に広く感じられ旋回時のハンドリングも狙った角度でイメージ通りに走れます。やっぱりマツダ車を楽しむならば「夜」じゃなくて「朝」ですね。飯能までの2車線区間には、ロードスター、307CC、MR-Sを楽しむ「露出系」オヤジが目立ちましたが、まだまだAM5時過ぎなので秩父から下りてくるクルマもまばらで地元車ばかりで、これといったクルマに出会うこともなかったのは残念でしたが、「クルマとの対話」みたいなドライブに十分満足です。秩父を超えて今日はさらに299号線を深く分け入るのですが、市内を大きく迂回する299号から一旦外れて、秩父ミューズパークのワインディングロードを突き進んで小鹿野方面へ向かいます。

  飯能・日高から高麗川の渓谷沿いのルート(299号線)を抜けて秩父盆地に達すると、その想像以上に開けた展望に驚きます。秩父の市街よりもさらに西側の田園風景は、はるか向こうまで視界を遮るものもなく、バイパスの直線区間の先までずっと見渡せます。まるで北海道を走るかのように、遠くに見える対向車が間近に迫るまでの時間が想像以上に長く感じます。この盆地には長瀞や三峯神社など観光地が点在していて1日では全く足りないくらいに楽しめますし、埼玉県も一生懸命に道路を改良してくれているので、各地をつなぐバイパス的な気持ち良い道路をあちこち走っても楽しいです。そんなドライブにも最高な場所である早朝の秩父盆地に乗り込んで思い思いの走りを楽しむ人々(周辺地域のナンバー)が集っているようですが、なんと使用しているクルマが片っ端からマツダ・マツダ・マツダ! 特に人気なのはデミオです。都心からも関越道経由で1時間足らずで到達できますし、その距離感からしてデミオあたりで気軽に出掛けるのがなんとも絶妙なんですね。実際にこれだけの気持ち良い道ですからハンドリングを大事にしたクルマで出掛けたいですから、デミオというチョイスは唸ります!

  一口にデミオといっても、すでに4代目を数え今年でデビュー20周年を迎えます。そして秩父盆地に集うデミオも2代目(DY)・3代目(DE)・現行(DJ)とバラエティに富んでいます。ワインディング路で見かける各世代のデミオは、それぞれにデザインでの自己主張が引き立っていて、都会で見せる顔とは違って見えます。クルマ好きがそれぞれのデミオを楽しそうに走っているのを目の当たりにしてとっても幸せな気分になりました! ここは信号もほとんど無い道ばかりですから、ストップ&ゴーで燃費を稼ぐアクアやフィットHVなんて走らせてもあまり意味がないです。一方でデミオはやはりどの世代でもMT/ATがしっかりラインナップされている点が、走りを楽しみたい人々の心を見事に捉えています。ライバルのスイフトもなかなかですが、こちらにはATが無い世代(現行)が存在します。私的にはパドル付きCVTでも十分に楽しいですけど、マツダのミッションに宿る「楽しいクルマにしたい!」という情熱に触れると、マツダを走らせることにプライスレスな価値を感じるんです!スバルのCVTではダメだ!って言いたくなっちゃいます。そしてやはり現実的に選択するとなればスイフトよりもデミオかな?という気がします。

  歴代のスイフトもデザインは素晴らしく、ポロ、207、ルーテシア(新型はマツダのデザイナー起用)の歴代モデルと比べても全く劣っていないですが、デミオは前田育男・広報担当の出世作と言える先代(DE)のデザインが出色(もちろんWCOTYの大賞受賞!)ですし、「前田イズム」を体現した魂動デザインの現行(DJ)モデルは、遠目にも存在感が際立っていて、遠景から対向車が見える秩父では「何だあれは?」って強烈な印象を与えることができますよ! そしてさらにこの2台の傑作デザインと比べても素晴らしいのが、「コンパクトMPV」という新ジャンルを目指した2代目(DY)です。その立派な車体と高い質感を誇る各部の造形の優雅さは、最新のデザインにも全く引けをとらなかったりします。これならば中古車市場で2代目デミオの指名買いも全然アリだと思いますね(無理して3代目や現行にする必要ないです!)。10年過ぎると自動車税が上がるという税制は、確かに自動車メーカーにとっては買い換えが誘発されて恩恵があるのでしょうけど、スイフトやデミオのような美しいデザインのものは除外という規定がほしいです。

  某雑誌によると東京・青山通りのマツダ車シェアはわずかに2.7%だそうです(MBが9%、BMが6.3%)。しかし休日の早朝時間帯の秩父のワインディングは笑っちゃうくらいにマツダ・マツダ・マツダでした!50%越えか? 
これまでこのブログを通じて「アテンザこそがマツダ」という固定観念を発信してきた自分を思わず恥じました。それにしてもデミオは愛されているな〜。デミオだけでなく3世代のアクセラも多いです!これまた世代ごとにそれぞれ個性を発揮するデザインです。旧型のカローラやインプレッサを見かけると、あまりの素っ気なさに「無味乾燥」な印象を受けますが、初代のBKアクセラは経年を感じさせないどころか、このクラスではあり得ないほどの「セクシー」さを持ち合わせています。ジュリエッタがセクシーだって?それはBKアクセラを見た後でも言えますか?

  そんなマツダの小型車の魅力を再発見しつつも秩父盆地を西へと進みます。このまま行くと299号線は埼玉・群馬県境の志賀坂峠に差し掛かります。峠の向こうには日航ジャンボ墜落事故で有名な上野村があり、ここではキャンプ場や史跡・鍾乳洞などなど全村挙げてのテーマパーク化が進んでいて、そこへと向かう家族連れのクルマがそこそこ走ります。これに引っ掛かって志賀坂峠をノロノロ走るのもツマラナイので、ちょっと遠回りになりますが北上して、頭文字Dにも登場した土坂峠を超えて国道462号線に渡るルートを取りました。どこに行くにも近道にはならず、こちらをわざわざ進む一般車両は当然に皆無で、丁寧にも各所にミラーが設置されたブラインドコーナー連続の峠道なのですが、なんと全区間で対向車が0台!という最高に楽しい時間を過ごせました。ここは埼玉・群馬両県が適度に整備してくれていて路面も荒れておらず、地上高が低いクルマでも気持ちよく走れます。マツダのラインナップではやはりロードスターがピッタリのルートだと思います。NDロードスターがいよいよ発売になりましたが、この土坂峠は秩父の中心地からも30分程度ですし、関越の本庄児玉ICからも30分の距離なので、夏頃にはロードスターの峠になるのでしょうか?それともS660の峠になる?

  国道462号沿線には自治体ごとに競うように「道の駅」を作っていて、地場野菜(深谷ねぎ)やこんにゃくを買いにいくついでに、峠最速ラップを刻むなんてのもいいかもしれません。上野村には複数の「道の駅」もあって、観光案内所も立派に併設されていたりします。駐車場に掲げられている巨大マップを見るとグーグルマップや市販のマップルでは目立たない林道コースがいくつも紹介されています。一度見てしまうと行きたくなるコースが目一杯あって、中には御巣鷹山へ分け入るコースもあります。御荷鉾(みかほ)スーパー林道という関東でも最長クラスの尾根道を走破する林道コースがあるのですが、いかんせん未舗装路も多く動画で見るとSUVじゃないとヤバそうです。しかし国道や県道とは全く異次元の展望が見られるのが尾根を行く林道の良い点で、この景色が見たいからジムニーでも買おうかな?という考えがしばしば浮かびます。実際にジムニーがあれば、埼玉から直接に長野に乗り入れる三国峠ルートも通れますし、上武甲信の県境付近にはそれこそ無数に林道があるので十分に楽しめそうです。マツダのCX3の走破性は一体いかほどなのか?と調べたくなりますね・・・。

  アテンザファンとしては少々残念ですが、GJアテンザを買ったはいいものの週末ごとに都会や高速道路の渋滞にハマって僻僻するなんて人生の無駄遣いかもしれません。マツダのいろいろなラインナップが、日本のいろいろな道路で、あるいは使い方に応じて見事に輝いているのを目撃した1日でしたが、アテンザ(GJ)とCX5とミニバンはちょっと「蚊帳の外」だったかもしれません。マツダはジムニーとアルトターボRSもスズキに供給してもらえば、日本の風光明媚なドライブシーンを全て楽しめる「偉大なドライバーズ・ブランド」になれそうです。もちろん自社開発のラインナップのさらなる拡大も期待したいですね。

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2014年10月14日

デミオが日本カーオブザイヤーに輝きました!

  13日に今年の日本COTYの最終受賞車が決定し、最高の栄誉である「イヤーカー」にマツダ・デミオが選ばれました!近年稀に見るハイレベルな陣容になった最終エントリー「10ベストカー」の面々をみると、これは2年前に86/BRZと3シリーズをねじ伏せてイヤーカーに輝いたCX5の時よりもさらに価値がある気と思います。メルセデスが発表当初からその自信を隠さなかったCクラスと、BMWがさらりとセンスを爆発させたi3の超強力な輸入車2台に加えて、日産とスバルがそれぞれドイツ車をあざ笑うように高い次元を目指したスカイラインとレヴォーグもいます。欧州COTY を引っさげてノミネートされたプジョー308が完全に脇に追いやられてしまうほどのクオリティの高さです。

  CX5の時も感じたのですが、「クリーンディーゼル」を掲げて戦うマツダ車は、他社からみるとちょっと卑怯な気がします。約60人の自動車評論家が審査に参加されて決めれられるわけですが、なんか「ディーゼル」という言葉の前にやや思考停止になってないですか? マツダは必死で欧州市場で売るためにディーゼルを開発し、トヨタはそれほど欧州市場に魅力を感じないから、欧州で販売する分だけをBMWからの調達で済ませています。トヨタやホンダがHVをやめて日本でディーゼルや直噴ターボばっかり売り出したら、大都市の人々はみんな気管支炎になってしまいますし・・・。

  その辺の事情は自動車評論家ならば当然に分っているはずで、なんでディーゼル(が売りの)車をわざわざ日本COTYに選ぶ必要があるんですかね・・・。マツダが受賞して嬉しい反面、どうもやり切れない複雑な想いもあります。同様の理由でターボ専用車のレヴォーグとCクラスも勘弁してくれって思いますし、スカイラインかi3を選出するのが今回は妥当な線かなと思っていました。スカイラインが選ばれれば、ソアラやセルシオが選ばれてきた古き良き日本COTYの復活が印象づけられるかな・・・i3だったらCR-Z、リーフ、iQに連なって珍車を選んでしまう近年ありがちなセンスの無い日本COTYだなと。

  それにしても評論家筋におけるスカイラインの人気の無さはおぞましいですね。クルマ雑誌愛読者に多いスカG原理主義者の方々に嫌われるのを意図的に避けているかのようです。ピストン西沢さんがスカイラインに10点を付けていて男を上げたなと感じましたが・・・。まあ選考委員やっている人のほとんどが「やや拗らせ気味のバブル世代」でしょうから、スカイラインに男気を感じるフランクで爽快な性格の人はピストン西沢さんくらいしかいなかったってことですね。ここからはあくまで想像ですが、他の男性評論家はみんさんかつてスカGに煽られた苦い思い出がトラウマ的経験になって、深層心理でスカイラインという名を嫌っているのかもしれません。女性評論家に関しては「スカイライン=イモ・ダサい」という90年代的思考のまま価値観が止まっているのかも・・・。

  そういう意味ではデミオは逆に”愛されキャラ”になるのかもしれません。マツダのクルマ作りの根底には「欧州車への憧れ」というのが色濃くみえますし、さらに欧州テイスト満点なディーゼル搭載ともなれば、もはや国産コンパクトという概念を飛び出し、VW・ルノー・PSAといった欧州大衆メーカー車と見做されるはずです。ベストカーで主筆を務める評論家も審査員に複数名を連ねていますが、その中でコイツは評論家ではなくただの「欧州車好きの一般人」だろ・・・という軽蔑の感情を感じずにはいられないアクの強い人がいるのですが、その方の審査はまったく事前の予想通りで輸入車4台+デミオの計5台を選択しています。軽自動車2台とミニバンは論外で、輸入車の威厳を脅かすスカイラインとレヴォーグは一切評価しない!という解り易い選考です。まあ本人にしかわからない意図もあるのでしょうが、ベストカー読んでる人ならだれでも分ってしまう結論って一体・・・?

  今回の10台を俯瞰すると、やはりスカイラインとレヴォーグの2台には「これからの社会を担う高性能車」という強い自負と、その目標に十分に適う設計上の意図が感じられます。失礼を承知で言いますが、プジョー308とメルセデスCクラスから感じられるのは、欧州自動車産業における創造性の枯渇だけです。とりあえず必要してくれる人がいるから新しく作り直したというだけで、何ら直面する問題に取り組もうという意志はないです。セダンでもワゴンでもHBでも必要な分だけ派生モデルつくりますよ・・・というクラウンにワゴンが存在した20世紀的な発想のままです。

  その一方で、スカイラインは「スポーティな高級セダン」として、レヴォーグは「ワゴン専用車」として従来にはなかった新たな価値を想像しようと、それぞれに創意工夫を重ねた痕がしっかりと見られます。「ハイウェイGTカーセダン」としてトヨタで主流になっている直4HVのように高速道路での燃費もしっかりと計算に入れた設計自体は、BMWによってすでに実用化されていますが、BMWアクティブハイブリッドを完全に上回るスペックにもかかわらず、それを比較的手頃な価格まで引き下げてヒットにつなげたという意味は非常に大きいと思います。さらにBMWではHVに重量増加がそのまま自慢のハンドリングにも深刻な影響をもたらしていましたが、日産はライバルの苦悩を受けて持ち前の技術力を発揮した新ステアリングシステムを導入して解決を図りました。それが好みかどうかの問題はあるでしょうが、硬直したクルマ業界でここまで真剣に考えるメーカーには手放しで最敬礼をしたいです。

  またレヴォーグですが、確かになんでいまさら「ワゴン専用車」なんだろうという違和感はあります。マツダがマツダらしさを追求するように、スバルもスバルらしさを追求する上で、「AWDのスバル」を最大限に生かせるボディタイプがワゴンだと思います。荷室容量がスペック上でも大きく意識されるワゴンですが、ある程度の積載を前提にクルマを考えると、総重量を増えれば増えるほど「トラクション」と「初動トルク」を最大限に確保できる設計に行き着きます。その結果出てくる必然的なコンセプトが全モデル「AWD&ターボ」です。欧州車ではしばしばAWDは50万円以上するオプションで、ターボチャージャーもプログラミングを上手く使って、やはり50万円程度のオプション料金を引き出す手段となっていますが、そうするとFFで低速トルクがスカスカの安っぽいワゴンが出来上がります。

  全グレードで信頼のクオリティを掲げるレヴォーグのコンセプトは、これからの高性能車の販売手法に大きな影響を与えるはずです。レヴォーグに先行したアテンザワゴンもホイールベースを縮めた専用設計にしたまでは良かったですが、ここでディーゼルエンジンのみの設定にしてマツダの高い理想を具現化したコンセプト!ということを強調してもよかったかもしれません。今後のアテンザの作り込みのポイントとして、セダンとして、ワゴンとしての存在意義を明確に示す必要があると思います。余談ですが、たまに近所で見かけるトヨタ・ウィンダムの雄大な車体から、現行アテンザの新しい立ち位置がなんとなく連想できたりします。なるほど。日本市場ではエアポケットのように開いていて、非HVだと日産ティアナくらいしかライバルいないですね。
  


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2014年07月24日

ドライバー9月号の付録にデミオのカタログ付いてます!

  最近のマツダは日本メーカーの中で広告宣伝費が突出していると言われていますが、またまた凝ったプロモーション演出を繰り出してきました。デミオの公開が7月17日頃だったようで19日発売のドライバー誌に連動企画をぶち上げたわけですが、5月号での特大コラボ「マツダの逆襲」がまだ記憶に新しい中で、今度は綿密な計画によって雑誌発売日に接近した「公開日」を設定して、公開と同時に雑誌の表紙にデカデカとデミオを見せるという作戦でした。

  しかし雑誌発売の直前までは情報統制を図って、デミオについて一切漏れないようにしていたようで、雑誌本編にはデミオについての記述はなく、全て別冊付録にまとめられています。これがマツダのディーラーでもらえるカタログそのままの「紙質」で「装丁」なので、マツダ内部で大部分が作られているのかなと思われます。カタログと同じ印刷所に発注したようです。

  ドライバーという雑誌は発売日が毎月20日に設定されていて、他の月刊誌が26日発売が多いためこれが最も早く書店に並ぶので、とりあえず26日まではデミオが全国の書店やコンビニの自動車雑誌売り場で目立つことになりそうです。しかし世界的にもデザインの評価が高いマツダでも、そう毎回毎回「度肝」を抜くようなデザインを発表できるわけではなく、今回の新型デミオはメルセデスやアウディが小型モデル発表した時のような「へぇ〜」くらいの印象でした。なんだかんだで一歩一歩プレミアムブランドらしくなってきているのかもしれません。もはやこれくらいの想定の範囲内のインパクトでは驚かないですね。

  プレミアムブランド調(ドイツ車調)のフェイスで統一された「鼓動」デザインですが、アテンザもデミオも同じ顔だ!とか騒いでいるのは、ドイツ車デザインが至高とか思っているセンスの欠片もない連中だと思います。GJアテンザセダンの実車を見てフロントマスクに目がいってしまう!なんてことはまず無いです。フロントデザインはあくまで「おまけ」でしかないです。圧倒的に気持ちを鷲摑みにされるのはマセラティを思わせるようなグラマラスなサイドの造形であって、そのスケール感にあった「顔」を作ったらあんな感じだったというのが実際のところだと思います。やはりシナリ、タケリ、GJアテンザに共通して感じられるのはサイドデザインの力強さじゃないですか? デミオやアクセラそしてCX5では絶対に出せない質感の表現が見事です。

  「顔」だけ見てれば、メルセデスの「CLA」も「Sクラスクーペ」もほぼ同じに見えますが、やはりSクラスクーペには「選ばれた高級車」にしか与えられない「スペシャルなシルエット」がどの方向から見ても見事に収められています。そしてマツダのフラッグシップであるアテンザのデザインもまた同じこだわりがあります。ミレーニアが廃止されてから作られたGHアテンザセダン、そして現行のGJアテンザセダンと2代に渡ってマツダの「トータル」デザインは冴え渡っています。この2台はどちらも、フロントマスクよりもむしろサイドやリアに回り込んだシルエットの素晴らしさで、同クラスのライバルサルーンを完全に置き去りにしてきました。

  メルセデスSクラスクーペやBMW6/7をよく見れば解ると思いますが、360度どの方向から見られてもいいように計算されて作られています。これが下位グレードになればなるほど、ちょっとガッカリしてしまう角度が増えていきます。ドライバー5月号ではレクサスIS、スカイライン、BMW3シリーズ、GJアテンザの4台の真横から見た写真が並べられていましたが、贔屓目なしにアテンザが断然に優れていて、レクサスIS・スカイラインの2台を大きく凌いでいて、3シリーズに至ってはあまりにサイドデザインがブサイク過ぎで、まるで「公開処刑」としか言いようがないものでした。

  さて他ブランドへの”下司”なコメントはこれくらいにして、マツダの「鼓動」デザインのヒエラルキーに話を戻します。新型デミオは「顔」こそアテンザと同じスタイルに「コード」されていますが、サイドやリアのアングルからみれば、マツダが自らのプロダクツに対して完全に自信を取り戻しているのがなんとなく伝わってきます。「鼓動」デザインに取りかかった当初は、マツダの「火の車」というべき切迫した台所事情がデザインに迫力を加えていたように思います。やはりデザインとは「生もの」なんだなと・・・。

  同じ「鼓動」デザインでもアテンザだけは「ラストチャンス」に賭けるマツダの運命や刹那をゾクゾクと感じるエロさがあります。もう「最期」なのだから世界の有名ブランドを全部喰ってしまおう!みたいな「潔さ」がいいですね。それなのでアテンザのデザインが今でも一番好きです。これがアクセラになるとなんだか「確信犯」っぽくなってきます。アテンザ登場で「プレミアムブランドって何?」とばかりにレクサスもメルセデスもBMWもアウディもメッキがボロボロと剥げました。そんな有名ブランドの傷口にさらに「塩を塗込む」かのように登場したアクセラは確かに素晴らしいデザインですけど、完全にマツダの立場が変わってしまったなとも感じました。

  これまでグローバルで100万台そこそこの弱小メーカーだったマツダが、健気に作る「楽しい」クルマに共感していました。「がんばれ」と応援したい気持ちも多分にあって誇りを持ってマツダ車に乗ってましたが、気がついたら有名ブランドのクルマを片っ端から燃やし尽くす「デザイン大魔王・マツダ」になっている気が・・・。400万円近く払ってレクサスCTやBMW1シリーズに楽しく乗っていた人々をあっという間に「憂鬱」にする悪魔のクルマがアクセラじゃないですか?

  そして新型デミオに至っては、もはや何も狙ってないし、新しいこともしてないですね。フィットやヴィッツと比べてほぼ同じ価格とは思えないくらいにハッキリと差をつけていますけど、その差の付け方からして自信満々です。アウディA1の挙げ足を取るかのような、インパネのエアコン噴き出し口の配置だったり・・・もはやこのクラスはライバル不在とでも言いたそうです。

  頑張れ!と応援していたメーカーがあっという間に世界最強クラスの開発力を獲得して「スーパーブランド」に成長していくのを目撃しているわけですが、そんなに溢れる創作意欲があるならば、プライベートサルーンの頂点を目指してBMW5シリーズを本気で倒しにいってほしいですね。


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ラベル:マツダデミオ
posted by cardrivegogo at 23:10| Comment(2) | デミオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月19日

新型デミオが公開! これは一体おいくらですか?

  4mを超えた全長に5ナンバー幅の1695mm・・・まだ学生の時分に愛用していた「カローラランクス」とほぼ同じ大きさになったと聞いて、新型デミオにやたらと親近感が湧いてきました。カローラランクスの思い出はいろいろありますが、まあ2人で旅行する分には小回りも効いて良かったですし、車内の広さも程よくフィットしていて、リアシートにものを置くのにちょうどよい距離でした。GHアテンザではブレーキ踏んだまま、後ろの荷物に手を伸ばすのはちょっと躊躇してしまいますね。

  このサイズのクルマの使い勝手が実感として解っているので、これからはこのクルマをどんどんオススメできそうな気がします。あと2年早く発売されていたら、実家のクルマもコレになっていたかもしれません。現行デミオは小さ過ぎて嫌と言っていた母ですが、新たにやってきたトヨタ・プレミオは逆にちょっと大きすぎるみたいで実家に帰る度に不満をたらたら聞かされます。母のようにアクア、ヴィッツでは小さ過ぎでプリウスやカローラHVでは大きすぎるというストライクゾーンが極端に狭い人は結構多いのかもしれません。

  さて新型デミオですが、なるほど写真で見ただけで先代よりも80mmホイールベースが伸びているのが実感できます。全長とホイールベースに関してはもはやVWゴルフに迫るサイズです。一方ワイドな欧州車と比べて車幅は100mmほどスマートで5ナンバー枠に収まっています(もはや税制面で何ら恩恵はありませんが)。クルマ経験の浅い私ですらカローラランクスがすぐに思い浮かぶくらいですから、かつて若年層のクルマとしてコアな人気を誇ったシビックやファミリアを連想する人なんかも多いかもしれません。スポーティで元気だったころのハッチバックの「復活」なんかもマツダの隠れた狙いかもしれません。

  ただし内外装は完全にプレミアム志向で、フィアット500やBMWミニを意識したようなコクピットは、ヴィッツやフィットとは完全に「別路線」であることを表しているようです。マツダには「デミオ」に満足できないユーザーをターゲットにした「ベリーサ」という上級モデルがありますが、新型デミオはこの2モデルのユーザーをすっかり呑み込んでしまうだけのキャパがありそうです。肝心の価格はまだ発表されていませんが、ベリーサよりもさらに高級感あるモデルになって118万円といった据え置き価格になるのかが注目です。

  国内におけるデミオのBセグ市場は、アクアとフィットHVによる飽くなき「燃費戦争」が厭戦ムードになっていますが、トヨタとホンダの意地の張り合いによる宣伝効果は思いのほか大きく、その影で欧州で評価が高いスイフトやデミオが居場所を失いつつあります。今ではこの両車は「経済性優先」のイメージは薄れ、軽快なハンドリングを愛するMTユーザーの間でしか注目されないクルマになってしまいました。今年になって鳴り物入りでフォード・フィエスタが日本に再上陸を果たしましたが、「ドライバー主義のコンパクト」市場はデミオとスイフトに占められていて大苦戦しています。小型スポーツカーのリバイバルもあってただでさえ市場が縮小気味なのに、235万円というロードスターが買えそうな価格で売ろうとする発想がちょいと理解できません。

  「目立つスポーツカー」「オシャレな内外装」「燃費」の3つが現在の日本市場でコンパクトカーを売るキー・コンピテンシーなんだと思います。もはや「価格」では軽自動車に勝てないですし、無茶なダンピングは三菱ミラージュのようにトヨタ主導の自工会が決して許してくれません。結局のところ普通車の限界は本体価格120万円くらいで、この水準だと国内製造では利益が出せないと言われています。

  そして残念なことですが「ハンドリング」や「ファントゥドライブ」だけで売れる時代でもなくなっていることは、マツダファンが一番痛感している部分でもあります。キビキビ走るマツダ車は確かに楽しいですが、日本の道路では「そうではない」クルマに前を塞がれて、時には4輪であることが恨めしく思えてくることすらあります。単純に一人で乗って気持ちよく走りたいだけならば、完全に2輪の方が優れた乗り物だと言えるんじゃないですか。駐車場を確保する必要もないのでランニングコストも安いですし、GT-R以上の加速が出来るバイクがスズキでもヤマハでも80万円くらいで買えちゃいます。

  そんなことをマツダが考えたのかは解りませんが、新型デミオは「オシャレな内外装」と「燃費」をこれまで以上に強く意識した様子が伺えます。基本のコンセプト自体は、欧米中で同時に業績を伸ばしている日産を手本にしているようで、ノート&ルーテシア(クリオ)のサイズに合わせて、ホイールベースとボディが拡大されました。パッと見るとルノー・ルーテシアに雰囲気が似てますが、去年のワールドCOTYでも絶賛されたルーテシアのデザインを手掛けたのはマツダ出身のオランダ人デザイナーですから、まあある程度は仕方ないですね・・・。

  しかし内装は日産ルノーを飛び越えて、アウディA1みたいな方向性を視野に入れているようです。そういえば、アクセラとアウディA3はいろいろとイメージが重なる点が多いですね。ボディサイズもそうですし、コクピットの雰囲気もそっくりで、やたらとネット接続を宣伝してましたし、ハッチバックのリアのまとめ方も同じデザイナーがやったような仕事ぶりでした。ただしセダンのデザインはちょっと距離があって、「うねり」が好きなマツダ派と「シンプルなライン」を愛するアウディ派の間で一生解り合えない平行線を辿りそうです。

  多くのクルマ好きに「走りの5ナンバー」の復活を高々と宣言しつつ、年齢を重ねて「安っぽいクルマには乗ってられない」という大人のプライドをも、アウディをキャッチアップしたコンセプトで包み込んでしまうマツダの小型車「プレミアム」戦略は、アクセラで一定の成果を挙げました。ナビがダメという意見こそありますが、「安っぽい」と切り捨てる意見は私の知る限りではほとんど無かったですし、「マツダは安っぽい」というイメージを一気に封殺したBMアクセラはマツダの社史に残る名車になるでしょう。その勢いが覚めやらないうちに、この新型デミオですから・・・これは間違いなく売れるんじゃないですか。日本中がデミオだらけになる?

  
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ラベル:マツダデミオ
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2014年06月02日

ヴィッツとパッソの“大改良”がデミオ発表の前に来てしまった・・・

  トヨタのボトムグレードとして知られるヴィッツとパッソが1Lと1.3Lのエンジンを刷新して、従来モデルよりも相当に燃費が向上したようです。トヨタと言えばHVの拡販を戦略の主眼に掲げ、今ではヴィッツ・パッソではなくHV専用車のアクアが圧倒的なシェアを持っているのですが、ここにきて非HVのガソリンエンジン・モデルにも大幅なテコ入れを行ってきました。

  まもなく発表されると言われる新型デミオは、マツダ渾身の傑作コンパクトカーになることはほぼ間違いないですが、そのデミオがシェア獲得を狙う最大手トヨタのヴィッツとパッソの進化もまた見事です。新型デミオがトヨタから奪うシェアと同数かそれ以上を逆に持っていかれそうな作り込み具合には思わず感心してしまいます。Bセグにはフィット、ノート、スイフトといったグローバルモデルがずらりと並びますが、改めて見てみるとやはりトヨタのコンセプトの奥深さが1枚も2枚も上手に感じます。

  ヴィッツとパッソは兄弟車と思いきや、設計製造を担当する部署が違っていて、ヴィッツはトヨタがパッソはダイハツが担当しているので、ヴォクシー/ノアのような兄弟車の関係ではないらしい。もちろんエンジンを始め、かなりの割合で部品を共有しているのでしょうが、巨大なトヨタグループで唯一といっていいくらいに、同クラスのクルマが別々に開発されお互いに「縄張り」を持ちつつも「良好な」競合関係にあることが、今回のMCによる質感の向上に大きく寄与しているのかもしれません。

  さすがにコストをギリギリまで絞って作るベースグレードでは、大きな期待はできない?と思いきや、どうやら欧州車にも負けないハンドリングを誇るデミオのお株を奪うような、高速域でのリニアでしっとりとした乗り味になっているとか。いくらなんでもそこまで進化するか?という気も・・・。20代前半のころ鹿児島県に1ヶ月余り滞在し、ヴィッツのレンタカーを使っていました。近くの量販店(阿久根市にある有名な24h店)まで約20kmの道のりを夜中にクルマで30分かからず走れてしまうほど信号もほとんどない1本道を往復していましたが、運転技術の未熟さもありますが、いわゆる「アンダーステア」を抑え込む手段をあれこれ考えましたが、1ヶ月経っても「減速」以外に特には思いつきませんでした・・・。

  もちろん当時の愛車カローラランクスも高速道路でちょっと飛ばすとすぐに浮き上がるような乗り味だったので、ヴィッツだけが悪いとは思わなかったですけど、その後アテンザに乗り換えて、トヨタとマツダは根本的に違うんだということがよく解りました。もちろんどちらが一方的に良いということではないです。トヨタの方がソフトで突き上げには断然に強いですし、マツダはメーターが狂っているのではと思うほど、体感スピードが低くて安心感があります。


  今回のヴィッツ・パッソのMCでは、この両車がなんとVWポロの乗り味に近づいたとか、ほぼ同じ感触などという意見が出ています。VWからさらにハンドリングをクイックにした辺りがマツダ車の領域なので、マツダが社運を賭けている新型デミオにとって予想外のところから強力なライバルが出現したといってもいいかもしれません。さらにベースグレードからちょっと高く設定されている上位グレードに施された「趣向」がまるでBセグのライバル車の良い所を片っ端からパクったような見事な作り込みが目を惹きます。

  ヴィッツの最上級グレードで1.5Lエンジンを積む「RS」に設定されている「G’s」というスポーツグレードでは、トヨタ86を思わせるシートデザインとシフトレバーがあしらわれていて、内装の雰囲気はまさに86そのもの。しかも操る楽しさも86と同等以上の楽しさがあるようです。さらに86を差し置いて進化している点が、今回からさりげなく、マツダ・アクセラの上級グレードに使われる「タコメーターを大きくセンターに配置する」レイアウトを採用しています。これはアクセラ発売時にはマツダファンの間でも相当に話題になっていた装備で、デミオのスポーツグレードでも当然に採用されるでしょうが、ちゃっかりとトヨタに先を越されてしました・・・。MC前の初期モデルの「G’s」をよく見ると明らかに真ん中に来ているのは「速度計」になっているので今回から採用したようです。今月は「CG」「ルボラン」「オートカー」が揃ってヴィッツを報じていますが、どれもこのメーター変更に触れていないのはなぜ?オフレコか?

  さらにパッソの「+Hana」という女性をターゲットにしたグレードにも、インパネ中央部になにやらフィアット500シリーズから拝借したようなスタイリッシュなコントロールボタンが配置されています。そしてBMWミニとは配置される場所こそ違うものの、アイディアを見事に盗んだ「ビッグ」な速度計が単眼で配置されています。そしてインパネやシートの配色は最近の日本車の流行に沿ったものになり、ヴェゼルやハスラーを彷彿とさせます。それでもこの特別グレードはこれだけの改良を施して約145万円というのは素晴らしいコスパを発揮しています。燃費もスイフトを越えてガソリンモデル最高を記録し、乗り味も欧州車風のしっとり感が出て来て、内装デザインもシトロエンDS3やルノー・キャプチャーにも負けないくらいの質感。約205万円の「G’s」もなかなかですが、この「+Hana」というグレードは国産コンパクトカーの概念を根本的に変えてしまうくらいの破壊力を秘めているように感じるのですが・・・トヨタ(ダイハツ)恐るべし。デミオ・CX3頑張れ!というより今こそ新型「ベリーサ」を放つ時じゃないですか?

  
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posted by cardrivegogo at 13:48| Comment(2) | デミオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月26日

マツダ が BMW を超える日は?

 MINIと言えばイギリス伝統のスモールカーデザインを残しつつ、BMWの技術を投入してクラス最高レベルのパフォーマンスを発揮するブランドですが、そんなMINIの本拠地イギリスで大きく販売を伸ばしているのが、フォードとGMの米国が誇る両雄です。フォードは自慢のエコブーストを積んだ主力のフォーカスが、VWゴルフを寄せ付けない強さを誇っていて、日本市場での地味な姿とはまったく対称的で欧州全土を覆うほどの大暴れをしています。

  そしてもう一方のGMはイギリスではボクスホールというブランド名で販売されていて、欧州フォードと激しくトップシェアを争うほどイギリスではメジャーなブランドです。その主力を担いつつあるのが、GM傘下のオペルが供給する小型車アダムです。人気の秘密はオペル車のデザインが飛躍的に向上するなか、最軽量モデルのこのクルマも大衆ブランドとは思えない見事なフォルムをしていて、日本でも人気を集めるMINIクーパーやフィアット500を追い上げる「プレミアム・コンパクト・キラー」として話題を集めています。

  マツダの新型デミオのコンセプトがジュネーブモーターショーで公開されました。いよいよコンパクトの国・日本からもいよいよ「プレミアム・コンパクト」がやってきたと、かなりの反響があったようです。なによりデミオのコンセプトがすんなりと受け入れられた背景には、オペルが切り開いた欧州市場におけるパラダイムの変化が根底にあります。デザインをちょっと見ただけで、新型デミオはオペルアダムに続く、MINIやフィアット500への「挑戦者」なんだなと欧州の人には伝わるわけです。日本で流行っている日産キューブのようなマニアックなクルマではなくて、マツダが欧州の為に作ったクルマだとすぐに理解されたようです。

  おそらくマツダの狙いもそれとほぼ(オペルと)同じでしょうし、日本市場においてもMINIブランドの価格高騰による停滞感を見る限りは発売のタイミングとしては理想的というほどではないけども、かなりの商機(勝機)といえるかもしれません。最低グレードでも300万円越えするようになったMINIクーパーはかなり売りにくいクルマだろうなと思います。なんといっても同じ金額でハリアーや86が買えてしまうわけですから、若者ユーザーが大幅に離れていくのも必然の成り行きでしょうか。今ではMINIのニューモデルを運転しているのは確実と言っていいほどに50歳以上のオッサンばかりです。余計なお世話かもしれませんが、本気でイケているとでも思っているのでしょうか?

  デミオも実はそれほど安くなく、クーパーの3気筒ターボに対抗できる1.5Lモデルになると100万円台後半になり、最上級のデミオスポルトは200万円を超えてしまいます。さらに新型では1.5Lディーゼルターボが設定されて250万円と価格もかなりMINIに接近して、価格ではなくクルマの内容で勝負になりそうです。BMWの3気筒ターボは今後1シリーズ/2シリーズアクティブツアラー/3シリーズに搭載されると噂されていますが、新型クーパーに使われているものは、現状では騒音がヒドいようで、すぐに3気筒とわかる野暮ったさがあるようです。

  マツダとしてはディーゼルターボの静音に全神経を集中させて、おそらく予想を上回る出来のデミオを完成させてくるでしょう。デミオのコンセプトカーである「Hazumi」のセンターマフラーは、MINIクーパーを意識したものでしょうし、なにやらマツダからのMINIへの宣戦布告を象徴しているような・・・。アテンザで3シリーズを、アクセラで1シリーズを、そしてデミオでMINIクーパーに「対抗しよう!」ということですが、マツダなりの価値観を尊重するならば、十分に世界の人々のパラダイムを転換させる活躍ができているのではないかと思います。

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