1.3Lはもうやめた! デミオが実質価格アップなしでガソリン全車1.5L化 https://t.co/od5NjVCghv
− CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年9月5日
排気量アップでお値段そのまま
デミオのマイナーチェンジで、ガソリンエンジンの排気量がアップしたのに価格が据え置き!!という大英断が話題です。排気量が上がって価格はそのまま。本当は値上げしたいのかもしれないけども、98万円のバーゲン価格が印象的だった先代に比べて、ユーザーの負担は着実に上がっていて、売れ行きも当然のごとく鈍いワケで、価格を上げるのは現実的ではない。マツダはここ数年儲かっていて、大企業の多くが過去最高額の内部留保を溜め込んでいるとかニュースに書かれてしまっているので、お客様に還元します!!というバブル期のような好循環のトレンドを先導しようしているのか!?
MAZDAの価格は高くなっている!?
カーメディアもデミオの価格据え置きを「意外だった」と称賛してました。マツダだからどーせ理由をつけて価格を上げるんでしょ!!って思われていたようだ。MAZDAはディーゼル導入で平均単価が上がっている。これを値上げ基調と言われてしまうと厳しいけどな。ユーザー目線では納得できる人もいれば高いと感じる人もいるだろう。確かにディーゼルが全ラインナップで導入されているので、モデルごとの価格がわかりづらい。デミオ、アクセラ、アテンザの価格帯はなんとなくわかるけども、プジョー、ボルボ、BMW、メルセデスの同クラスの未使用ディーゼル車の方が安かったりする。
新しいデミオの着地点は・・・
エンジンは今回のマイナーチェンジで1.3Lから1.5Lへ拡大。車重1100kgで110psくらいのエンジンが乗った5ナンバーサイズ。まだリッターカーブームがやってくる前、20年くらい前のCセグのカローラ、インプレッサ、ファミリア、シビックに近いスペックになった。それがベース価格で約140万円なのだから、20年前とほぼ同じ価格水準になっている。サス形式は4輪独立懸架の最終形ファミリアの方が手が込んだものになっていますが、今のデミオは6速ATが与えられていて、ミッションに関しては乗り心地がデミオの方が優れていると思います。
デミオの進む道は険しい
20年前と比べて40歳男性の平均月収は約10万円下がっているとの統計もあるようで、やはりデミオよりも低コストな軽自動車へ販売の主体が移っていくのは避けられないですけど、業種によっては20年前よりも待遇が良いケースもあるので、とりあえずはクルマがまともに売れていた頃と同等の価格水準のクルマを我慢して作っていれば、「ブーム再燃」なんてこともあるんじゃないかと思います。ちょっと余計なことを言ってしまうと、ケイマンとか86とか・・・それから新鋭のアルピーヌA110ってのは、「年配」の発想で「年配」の顧客を狙った商品であり、もちろんロードスターは特別!!ってわけにはいかない。
スポーティは時代遅れ!?
ロードスター絶賛の声は還暦くらいのおっさん達から地鳴りのように聞こえてくるけども、MAZDAはデミオでインテリジェンスなスポーツギア・モデルのイメージを作り上げて、このおっさん達に距離を置いてしまう世代を上手く取り込む必要があると思う。もちろんロードスターは日本の誇り、MAZDAの誇りだけども、「このクルマが正解だ!!」と飛び付くのは、退職金をもらって余暇ができた人が多い・・・ってのは偏見だろうか!?近所でNA〜NDはかなり多く見かけるけども、乗っている人の99%が60歳以上な気がするのだが・・・。
トータルバランス=インテリジェンス
デミオの進化を勝手に想像するならば、アバルト500/595やMINIのように「狙って」作り込むFFスポーツ・・・じゃない。あれに群がるのもやっぱり還暦前後。多分MAZDAの企画の人もその辺の状況は察知していて、安易に他ブランドの同クラスモデルに寄せないようにしているのだと思う。失礼ついでにいっておけば、Bセグの現状は右も左も「沼」だ。MINI、プジョー、ルノー、VWも、トヨタ、日産、ホンダ、スズキも、どちらも大義名分を欠いている。ホットハッチも、HVや電動化も最新のマーケティングが導き出したAI的なソリューションなんだろうけども、ポロGTIやノートe-POWERといった「沼」から抜け出した感のあるモデルであっても、30年後に「名車」として扱われている可能性は低そうな気がする。
売り方が酷すぎる
ノートe-POWER、ポロGTI、MINIをみても、電気洗濯機くらいの価値しか感じない。手触りや質感に疑問のボデーに、合理主義/迎合主義そのままのパワーユニット。コストの制約から設計にアンバランスさが生じるのはやむを得ないのかもしれないけど、トップグレードは200万円、300万円分の付加価値をスペックで補うことに囚われて、モーターや大排気量ユニットを組み合わせる一方で、ベースグレードは基本的な走行性能が足りないようなユニットで間に合わせる。ユーザーは自分に合った一台との巡り合いを求めているのに、通勤帰りに追加料金の『ライナー券』を買わせるような商業主義全開の自動車メーカーの姿勢に面食らってしまう。
カーメディアのミスリードもあるかも
重ね重ね失礼だけども、新型になったVWポロの直3ターボのベースグレードを欲しがる自動車好きはかなり少ないと思う。たとえ売れ残りの未使用車が120万円だったとしても、車庫代を払うのもバカバカしいくらいだ。同じボデーに2Lターボを積んだポロGTIは345万円だ。これがドンピシャという人もいるのだろう。ニューモデルマガジンXでも堂々の星5つだ。MAZDAが絶対に取れない星5つだ。・・・ただし米国CAR AND DRIVER誌の評価は全く逆で、MAZDAはHONDAと並んで星5つの常連であり、BMWでMAZDAのレベルに対抗できるのは「M2」と「M5」だけだ。
これ買うやつって馬鹿だよなー・・・って思ってしまう
おそらく日本でクルマが売れない最も大きな理由が、手頃なモデルにおけるグレードの硬直化にあると思う。ふざけたベースモデルと、ユーザーの足元を見るようなトップグレード、どちらにも後ろ向きな気分にしかならない賢い人には、買うべきクルマが見つからない状況だ。アメリカ市場のHPを見れば、あれもこれもいいな!!と思うのだけども、日本市場に導入されているグレードは、アメリカ市場との価格差などを含めて、とても嫌な気分になる。まだ現地生産をしていないMAZDAも、アメリカ価格がかなりお得だ・・・せめてMAZDA3GT(2.5L自然吸気モデル)を日本に入れてくれないかなー。
何かが変わる予兆か・・・
そんなドンヨリした気分に覆われている日本市場にとって、微かな期待が持てるのが、今回のデミオのマイナーチェンジだと思う。デミオに1.5L自然吸気って以前から設定されていたわけですが、グレードの制約なく選べるようになり、価格も15MBに比べて10万円ほど安くなった。素晴らしいことだと思う。フィットにも1.5Lは185万円〜設定されているけども、140万円はインパクトがある。日産ノートもe-POWERではなく、1.6LのノートNISMO・S(232万円)みたいなスペックの基本モデルを作るべきじゃないですかね。デミオの人気が高まれば、大手3社も追従して市場全体の雰囲気もだいぶ変わるのではないかと思う。・・・あくまで個人の好みを根拠にした希望的憶測に過ぎないけどさ。
ラベル:マツダデミオ