2018年05月07日

マツダがBMWを超える日

北米マツダ驚愕の昨年同月比35.7%増

  北米市場でマツダがちょっとした旋風を巻き起こしている。昨年3月の段階では11位のメルセデスに約8000台の差をつけられていたが、2018年3月では見事にメルセデスを超えて11位へステップアップ。さらに10位の『BMW/MINI/ロールスロイス連合』との差も2000台にまで縮まり、ブランド単体で測定するならばBMWを上回っている。今後はBMWも『X2』の北米投入が予定されていて、それなりに巻き返してくるだろうけども、マツダもかなり強気な『北米40万台計画』(BMW、メルセデス、VWに対する完全勝利予告?)を発表し、2018年度に前倒しで実現を狙うらしい。


不調のドイツ勢を食い尽くす

マツダの主力は3月に16,138台を売り上げたCX5で、価格は約25000ドル〜。一方でBMWも売れ筋は完全にSUVになっていて主力の『X1・28i』が約34000ドル〜となっている。価格で比較すればCX5が売れて当然の気もするけど、Lパケに相当するCX5『グランドツーリング』なら約30000ドルまで上がり、さらに今後は『X1・28i(250psガソリンターボ)』のスペックに相当するガソリンターボのユニットが搭載されれば価格差はほとんどなくなるだろうし、SCRを搭載していよいよ北米に上陸するディーゼルも35000ドル以上での販売が濃厚。いよいよ『マツダがBMWを食い殺すXデー』がやってくる!? 余談だがそんなタイトルの本が今月発売されるらしい。


スバルの背中はまだ遠い!?

北米で展開されているマツダ車は6車種。MAZDA6(アテンザ)、MAZDA3(アクセラ)、CX3、CX5、CX9、そしてMX-5(ロードスター)の6車種合計で2018年3月に33,302台を販売した。これに対して北米市場をわがもの顔で闊歩するスバルの勢いは止まらず、レガシィ、インプレッサ、WRX、BRZ、XV、フォレスター、アウトバックの7車種が用意され、同じく2018年3月に過去最高の58,097台を販売しています。BMW15車種(X1〜6、2〜7、Z4、i3、i8)、MINI3車種(MINI、クラブマン、カントリーマン)にロールスを合わせてやっと35,954台を売り上げる苦労を考えたら、マツダもスバルも非常に効率的な商売してやがる・・・。マツダ、スバルの両社は利益率でも余裕のBMW超えらしいが、『効率』で稼いでますね。


個々のモデルではスバルに勝利

ちなみにマツダとスバルの車種別『局地戦』においては、アテンザはレガシィに、ロードスターはBRZに、CX5はフォレスターに対して、それぞれ販売台数で勝利(いずれも最近になって上回った!!)。アクセラも、インプレッサには勝っているし、WRXを合わせた2車種を相手にしてもかなり善戦している。『6つ』の局地戦はマツダの3勝1分2敗なのだが、ギリギリの『3勝』に対して絶望的な差の『2敗』喫している。とりあえずCX3ではXVを、CX9ではアウトバックを全く捕捉できていない。さらにスバルは8車種目としてさらにフルサイズSUVの『アセント』がスタンバイしている。


負けないスカイアクティブ

北米で先行するスバルに対して、マツダが比較的早期に『3勝』をもぎ取ったことは非常に素晴らしいと思う。その3勝を挙げたアテンザ、CX5、ロードスターは、それぞれ乗用車、SUV(トラック)、スポーツカーにおいてブランドの『顔』だ。マツダとしても、個々のモデルがそれぞれ狙った「ジャンル」の中においては、世界のどこのメーカーにも『局地戦』で負けないという自負はあるはず。スバルに限らず相手がVW、BMW、ホンダ、プジョー、ボルボであっても、アテンザ、CX5、ロードスターに「被った」テリトリーでマツダに勝つのは至難の技ではないかと思います。マツダ車に「絶対的」な性能を求める筋金入りのマツダ好きには「スカイアクティブ」の現行モデル達に不満がないわけではないですが、他社との比較で「相対的」にみるならば、アテンザ、CX5、ロードスターは確かに手強い。失礼ですが対面するスバル車とは比べるまでもないくらいに。


日本で5番目という宿命

いくら『局地戦』が強くても、北米で展開する日本メーカーグループでは最下位なのも事実。それは伝統的にマツダのクルマ造りが「局地戦闘」ありきになっていて、『過当競争』に貴重な資本を使ってしまっている部分もあると思います。黙々とMPVや初代デミオみたいな独創的なクルマを作り続けて、シェアを掘り起こして築き上げることが苦手です。中国・四国の9県で人口が200万人いるのは広島県だけ。二番目に多い岡山県は三菱の支配下ですから、わずか1000万人足らずの日本の1地域をバックボーンに展開するマツダに、安定経営なんてのは望外のことなのかも。


『世界一』こだわる限りは日本5位のまま!?

乗用車を作っているのだけども、マインドは「スーパーカーブランド」もしくは「プレミアムブランド」に近い。世界で一番いいクルマを作ることだけが生き残る戦略。これ勝手なイメージではないです。マツダ関連の経営本を読めば、しょっちゅう出てくる文言です。「世界一のエンジン」「世界一のサスペンション」「世界一のスポーツカー」「世界一のグランドツアラー」・・・。その結果出てくるクルマは当然ですが、日産マイクラに対抗した三代目デミオや、E46の3シリーズを潰しに行った初代GGアテンザ、そして7代目ゴルフとガチンコ勝負に走った現行アクセラ。BMWミニのシェアを奪いにいった現行デミオ。21世紀に入ってからのマツダは常に闘争本能全開。そこがブランドの魅力ではあるのですが・・・。


北米市場は刻々と進化している

北米市場でスバルがマツダと決定的な差をつけているのが『XV』と『アウトバック』です。マツダで対抗するとしたら、『アクセラ・クロスオーバー』と『アテンザワゴン・クロスオーバー』なるモデルを新開発する必要があるのですが、そこにデミオベースの『CX3』と、ヘビーな車重の『CX9』がそれぞれ対応していて、惨敗しています。CX9は新しいアセントと同じ車格で、スバルもヘビーな車体向けに2.4Lのフラット4ターボを新開発したとか。『アウトバック』は日本では2.5L自然吸気のみで販売されていますが、車重もそこまでヘビーではない。インフィニティにも『スカイラインクロスオーバー』がありますが、操縦感覚を意識した「ミドル・クロスオーバー」が米国の標準車として機能しつつある状況にマツダは乗り遅れています。


スバルとBMWにとどめを刺すモデルを作る!?

SUVとクロスオーバーの差別化は、BMWが先行していて『X1』と『X2』の作り分けに見られます。X1はCX5のようなSUVであり、X2はそれよりも車高を下げていて『アクセラ・クロスオーバー』というモデルがもしあったなら尊重されるであろうフラットな乗り味が追求されます。他にもX1にはディーゼルがあるけど、走りを重視するX2はガソリンのみといった区分もあるようです。同じことが『X3』と『X4』、あるいは『X5』と『X6』にも当てはまります。必ずしもBMWの戦略が正しいという根拠はないですけど、乗用車(アクセラ)とSUV(CX5)の中間領域が北米市場では活性化しています。中国でCX4を売っているマツダもそれは十分に認識しているとは思いますが・・・。


来年の『スカイアクティブ』はどこまで上昇するのか!?

BMW/MINI/ロールス連合は昨年よりも販売台数を減らしているし、ドイツ自動車産業全体に疑惑の目が向けられている中で、マツダが計画どおり2018年の北米販売を伸ばせばトップ10入りはほぼ確実でしょう。それでも北米で活躍する5つの日本メーカー群(トヨタ/レクサス、ホンダ/アキュラ、日産/インフィニティ/三菱連合、スバル、マツダ)の中では最下位には変わらないです。さらなる飛躍のためには、『CX4』(アクセラ・クロスオーバー)と『CX6』(アテンザワゴン・クロスオーバー)を仕立てて、マツダ本来の『闘争本能』で上に位置するメーカーを一つずつ引きずり下ろすしかないのかも。







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2018年04月19日

BMW3シリーズの新型に何を期待すべきか・・・




アテンザとライバル達

  このブログを書き始めたのは2012年でした。きっかけはドアを閉めた瞬間に「これ買うだろうな」と思った先代アテンザを即決購入。クルマを通して感動を与えてくれたマツダに感謝の意を込めてブログ開始。当時はディーラーに行くたびに働いている人々があまりに元気なかったので、なんでこんないいクルマを売っているディーラーが苦しまなきゃいけねーんだ!?とちょっぴり義憤を感じました。実際のところGHアテンザは・・・プジョー(407)、BMW(F30)、トヨタ(現行マークX)くらいには楽勝の乗り味でしたし、完全に格上のV36スカイラインと比べてもかなりいい勝負になるくらいの洗練度がありました。なんで日本では売れないのか!? 一つは過当競争。当時はまだ状態の良い旧型レガシィが6気筒でターボでMTもあったし、デザインも歴代スバルで最高のスタイリングでした。国産セダンは6気筒というマルチシリンダー信仰が根強かったみたいですね。

直4エンジンの時代

  1990年代から登場した直噴エンジンが日本や欧州の様々なメーカーで採用されるようになった時期で、4気筒でもトルクもパワーもかなり出るエンジンが増えてたわけですが、やはりユーザーの意識が変わるのはちょっと時間がかかったのでしょうが、この移行期間に作られたエンジンってのは、今の燃費トルク志向のユニットとは違って味があったです。トヨタ、日産の縦置きや、ホンダ、アルファロメオの横置きはそれぞれにポリシーを守っていたし、その中で生まれたマツダのMZRユニットも、4気筒のくせに生き物みたいな呼吸してたなー。2.0も2.5も良かった。

3つのポイント

  エンジンもミッションもサスペンションもライバルに全然負けてない。走攻守三拍子揃ってる。BMWはエンジンとミッションとサスペンションに課題を抱えたままだし、スバルはミッションに、トヨタはエンジンとサスペンションに難あり。プジョーはミッションに大欠陥が・・・。ブランドの顔というべきスポーツセダンなのに、あまりに煮詰め不足なクルマが多い。ブログ書き始めてから面白くて色々乗りましたけども、3つとも納得の水準で作り続けているメーカーは結局のところマツダ、日産だけなんですよね。スズキ・キザシはかなり気に入ったけどミッションがちょっと・・・。冗談抜きでメルセデスCクラスとアウディA4は初期段階で壊れていると思いました。

BMWの迷走

  マツダいいじゃん!!って偉そうにブログを書いていると、わけわかんない輸入車好きのジジイが「井の中の蛙」とかコメントをよこしてくるわけですよ。BMWがマツダに勝っている点は今となっては、エンブレムがかっこいいくらいなものだけどな・・・はちょっといい過ぎですけど、実際のところエンジンもミッションもサスペンションも少しずつマツダの方がうまく仕上げているんですよ。。BMWのトルコンATってアホな連中は絶賛してますけど、あれ欠陥品じゃね!?ちょっとクリープさせないと繋がらないっすけど。変速が早いってみんな思ってるみたいですけど、BMWってのはタコメーターに不正ソフト入れてますから。まだ変速が完了してないのにメーターだけが勝手に動くんですよ。視覚詐欺です。こないだどっかの外国雑誌に書いてあったけど、エンスー向けモデルとしてのBMWの歴史は、E39のM5で終わったってさ。理由は野暮だから今回は省略します。

目標を失った・・・マツダも彷徨う

  どっかのオッサンが「マツダや日産はBMWをお手本にしている」とかコメントよこしてますけど、一体いつの時代の話をしているのだろう。2010年以降のBMWが日本車に与えている影響なんて限定的だ。レクサスは真似してるみたいだけど、特に歴史に残る名車が作れているわけではないです。最近のBMWはあまりにも利己的な設計なので、ある意味でガラパゴス化が心配。それでも日本のカーメディアが繰り返し『BMWがお手本だ』と説明するから、みんななんとなくそう思っているんだろうね。BMWなんて北米IIHSのトップセーフティーに1台も入っていないっすから(マツダは4台)。1000万円くらいするモデルはそれなりに立派なんでしょうけども、とりあえずE90もF30もすでにアテンザの敵ではないなというのが実感です。三拍子どれもちぐはぐで、安全性のお墨付きもない・・・。

E46、GGの輝きは過去のもの?

  あれから5年あまりが過ぎて、今ではアテンザは3シリーズより優位だと主張すること自体が、あまりにベタすぎて何も意味を持たなくなりました。感慨深い想いが半分と居心地の悪さが半分の複雑な気分です。三拍子&安全性に加えて、市販車の限界性能を調べるテストで『直進安定性』『制動力』『ウエットブレーキ』でも軒並みアテンザが優れているというデータが出ていて、さらに『静音』に関してもディーゼルのアテンザが、ガソリンのBMWに勝ってしまう状況になっていて・・・すでに決着ついてしまいました。そもそも駆動方式が違うので全ての項目でアテンザが有利ではあります。残念なことに今では3シリーズの序列はすでにトヨタ・プリウスと同じくらいだと判断しているようで300万円台の未使用車が非常に多く出回っている(モデル末期というのもあるけど)。

マツダとBMWが再び対峙する日は来るのか!?

  そんな3シリーズもいよいよ新型になるらしいです。欧州で年内に発売して日本導入は来年の春くらいですかね。すでに新型シャシーになったX3がデビューしていて、サス形式の変更がなかったので、3シリーズも現状のままになりそう。5シリーズがメルセデス式のマルチリンクに変わったので、3シリーズも!!という期待はほぼ絶望的です。このままだとほぼマスタングみたいな設計。欧州では今もマニュアルが主流で136psや184psくらいの扱いやすいスペックで、シビックのようなMTブームでも起こそうと意図すれば(318iにもMTを!!)、再び人気も出てくるんじゃないでしょうか。




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2017年07月09日

ボルボ と BMW が すげー進化してるぞ!!

  2000年代のマツダとアテンザが世界に大きく飛翔した原動力は、MRZエンジンと4輪DWBだと断定します!!これが「アテンザ党」の総意!!ちょっと厳しいことを言いますけど、GJアテンザは『邪道』です。コストを優先してアクセラのデカイ版に成り下がったアテンザなんてーのは。中国市場で売るために『胴長』に設計変更されたアテンザなんてーのは。もう完全に黒歴史!!もちろんいい部分もありますけど、初代/二代目のユーザーを完全に裏切った。三代目/四代目はおそらく買わないです。

  マツダは停滞していても、世界はどんどん突き進むわけで、ホンダ(レジェンド)とプジョー(508GT)以外は世界から姿を消していたFFベースの4輪DWBがボルボに復活しました。当初は最上級クラス(S90/V90/XC90)のみの投入だと思ってましたが、いよいよCX5と同じサイズのミドルクラスSUVである新型XC60にも同じ4輪DWBが投入されることが判明しました。スウェーデン政府と中国資本が手を組んだバックアップ体制になってからのボルボの勢いが凄いですね。

 アテンザのかつての兄弟車であった、新型S60/V60もこのシャシーになるようです。フロントDWBのスッキリとしたハンドリングは、初代/2代目アテンザの最大の武器でした。トップギアジャパンの最新号ではマツダ車が褒められてますが、デミオやアクセラの先代モデルは欧州で売れてこそいますが、エンスー的な要素が薄かったと書かれてます。あの頃のマツダは、ただただアテンザの操作性やフィールの良さが、ブランド内の他のモデルとは全く別の次元にありました。

  スカイアクティブ時代になり、日本と欧州でゴルフを超える『アクセラ』を売ろうとしたマツダの意図はやや空回りしました(まさかのSUVブーム)。ゴルフを意識した結果、アクセラの質が上がり、アテンザの質が下がり、ブランド内でサイズが違うだけの同質のモデルになっちゃいました。そこがアテンザは残念なんだよなー。

  ボルボは先日新しいブランドを設立することを発表しました。その名も『ポールスター』。今後はボルボとは別のEV専門ブランドとして独自の市場開拓を行うらしいです。マツダがこれから進もうとしているEV分野ですが、まさかボルボに先に行かれるとは・・・。ほんの7~8年前にはマツダはボルボの買収を真剣に検討していたそうですが、なんだか立場が入れ替わって、今度はマツダがボルボに買収されそうな感じです。

  マツダに限った話ではないですが、どうも最近の日本メーカーの動きが鈍いですね(他ブランドの動向を見てる!?)。北米でも中国でも蓋を開けてみると、日本メーカーのシェアは堅調に推移していますから、あとはどれだけ営業益を大きく見せようか!?というバランスシート的な判断が役員の頭に浮かんでくるのは仕方ないのかもしれません。70年代80年代の異常なまでの日本メーカーの強さは、とにかく『世界一』を掲げたがるメーカーが切磋琢磨していたからだったのになー(消えていったブランドもあるけど)

  マツダも何度となく煮え湯を飲まされましたけども、本田宗一郎というカリスマの哲学が完遂されていたホンダが見せた、国内の最後発4輪メーカーが、世界のホンダへと脱皮した「最速の進化」は、現状の日本メーカーの役員人事システムの中では起こり得ないことなのかもしれません。

  マツダの静粛性が高いディーゼルはあっという間に、メルセデス、BMW,
PSAによって追いつかれてしまいました(マツダに優位性があまりない)。ホンダや日産が誇ったHVセダンの最新システムも、『アクティブハイブリッド』シリーズから大きく進化したBMWの『PHEV』シリーズによって、あっさりと追い越されてしまった印象です。100km/h超えてもEVモードで走り続ける330eには驚きましたよ。

  アテンザも2019年頃にはこのシステムに変わるのかもしれませんが、あと2年もあるのかー。2019年にマイルドHV、2021年にPHEVの導入は表明されましたが、このPHEVも100km/h超えてEV走行するのかな!?しかしマツダが頑張って投資して、さらに噂通りに、5代目アテンザからFRシャシーになったとしても、330eが600万円ですでに居座ってますから、高級車として売るには市場環境はかなりギスギスしてます・・・。

  BMWの『PHEV』に先行され、ボルボの『ポールスター』戦略にも遅れをとるならば、マツダが策定する次世代戦略が目指すフィールドは、予定よりもだいぶ様相が変わってくるのではないでしょうか。先行者がいないブルーオーシャンに世界で最初にたどり着くのが日本の自動車メーカーのこれまでの歴史だったのですが、ブルーだと思ってたどり着いたらそこはマツダの大好きな『レッド』(流血)なオーシャンだった(笑)。

  しかしマツダにはEVの『レンジエクステンダー』として優秀な発動機が着々と用意されています。しかも『ロータリー』と『ガソリン圧着』という世界でも実用例がほとんどない異次元な2本立てだそうです。これは相当な初期不良を覚悟しなければダメか!?・・・まあファンは暖かく歓迎して多少のことは我慢するだけですね。ベースの発動機はこの2本だとすると、え!?スカイアクティブのレシプロは早くも店じまいするのか!?それともベースモデルエンジンとして残すのか!?

  『ロータリー』はとにかくスポーツカーの駆動用として導入してくれるはず(これは信じるしかない!)。あとはBMWやボルボが自社で作れない優秀なミッションを仕立てて、高性能なシャシーと、さらに進化したGベクタリングコントロールで、NSXのような旋回性能を向上させるトラクションシステムが完成したならば、いよいよマツダも東洋のジャガーから『東洋のポルシェ』へと昇華できそうですけどねー。

↓これ結構よくできてる!!F30系固有の欠点は解消されていないみたいだけど、それを補ってあまりあるインパクト!


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2017年04月09日

アクセラとBMW3erは「同等」だとマツダ開発者が・・・。

  アウディRS3セダン(784万円)の日本発売。2.5L直5ツインターボで400ps。0-100km/hの加速も4.1秒。今月の始めに日本発売が発表されたばかりですけども、報道をみてすぐに「マツダ」が頭をよぎりました。メルセデス&BMWに阻まれて、一時の勢いがあった頃と比べてなかなか日本市場で存在感を出しきれないアウディが、日本市場をこじ開ける起爆剤として放り込んできた!!なかなかダイナミックな戦略ですけど、今のマツダに欠けている「何か」はこれじゃないかと思いました。

  ベース車となる「アウディA3」はゴルフをベースとしていてアクセラセダンとは構造上はほぼ同等のクルマですし、走りに関しては最近のマツダが懇意にしているサプライヤーのGKNが得意そうな「電制デフ」「内輪ブレーキ」といったカニ走りギアを付けただけみたいです・・・。もちろんアウディ伝統のAWDでエンジンも特製ですけど、マツダも「オリジナルAWDブランド」を謳っているわけですし、その気になればこれと同等のハイスペックなアクセラが100~300万円くらいは安く出せるのでは!?

  先日発売された「MAZDA FANBOOK vol.2」では、発売されたばかりの「CX5」と、去年RFが追加されて拡販が期待される「ロードスター」の2枚看板を中心に誌面が展開されています。何かと誤解されやすい2台でもあるようなので、この雑誌くらい分厚く技術解説を付けてくれれば・・・「よし買おう!!」という気になる人も多いでしょう。購入を真剣に検討している人ならかなりの割合で読むんじゃないですかね。ニューモデルマガジンXのほぼ嫌がらせレベルの「新型CX5★2つ」には驚きましたけどね・・・。ちょっと穿った見方をすると、この新型CX5は他のメーカーが危機感を募らせるくらいの出来映えだということでしょうか。

  初代と二代目のCX5にも同じことが言えますが、マツダのスパンでは前期・後期として2世代でほぼ同じコンセプトを掲げていて、10~12年前後をかけてクルマの完成度を上げて行く方針だと思います。現行デミオは4世代目ですから、基本的には先代モデルと同じヴィジョンを持って作られているようです。確かに初代&2代目デミオはよく似てますし、3代目と現行もほぼ同じスタンスです。つまりアクセラもアテンザも次が4代目ですから、現行モデルのアップデート版が登場と思われます。駆動方式やサイズなどの大きな変更はなく、エンジンは変わるかもしれませんがインパネなどの内装も大きな変更はない・・・けど確実にいいクルマになっているとは思います。

  そういう意味でも2代目CX5は、次のアクセラやアテンザへの大きな指針を示したと言えそうです。主査インタビューを読むと、マツダ社内ではCX5、CX9、アテンザの上級グループと、アクセラ、デミオ、CX3の下位グループでは開発方針が異なると明言されています。具体的には上級グループは「質感」を重視して車重の増加を厭わない「レクサス並みの遮音」をこれからも目指していく。下位グループはより幅広い裾野(若いユーザー)へ向けたアプローチを盛り込む。そういった内容のようです。

  ちょっと面白かったのが、主査の一人が「アクセラはBMW3er、アテンザはBMW5erです!!」と表現していたことです。3erの物足りなさと、5erの満足感がそのままアクセラとアテンザの違いだと言いたいようです。確かに「なるほど」と思う点もありますけどね・・・。3er買っても気分がなかなか満たされないから、アテンザにしておこう!!という乗り換えは「アリ」でしょう。ただしアクセラが3erに対抗できる要素は、なかなかユーザーには伝わらないかも。3erみたいな使い方をするぶんにはアクセラでも十分ですよ!!と言われれば納得ですけど・・・3erと肩を並べるには冒頭に書いたようなアウディRS3セダンみたいなブランディングが欲しい!!アテンザも2.5Lターボ400psが搭載されれば5erにさらに近づける!?

  マツダの開発者のインタビューなどから推測するに、マツダが考える「スポーツモデル」とは、どうやらロードスターのように純粋に走りを楽しむために設計された「ピュアスポーツ」だけを想定しているような気がします。かつてマツダが欧州ブランドにあるような「市販車GTバージョン」を手がけた時期がありました(そんな昔じゃない!!)。いわゆるMSアテンザ、MSアクセラですが、どうやらフォード傘下で作ったこれらのモデルに対してあまり愛着を持っていないような雰囲気すら感じます。今更に市販車を改造して直線番長を作ったところで、400psそこそこではアメリカのマッスルカーの舞台に上がることすらできない!!BMWの「M」や「アルピナ」だって全然売れてない・・・のは確かですけど。

  「スポーツカー」とは市販車をベースにするものでもないし、アストンマーティンやマセラティのように欧州貴族趣味として豪華に作られるべきものでもない!!それこそ純粋に全ての自動車ユーザーに門戸を開いてスポーティな走りを楽しんでもらうべきもの!!うーん・・・とても説得力あります。フェラーリが「カリフォルニアT」を、ロータスが「エヴォーラ」を作っても(どちらも2+2のユーティリティなスポーツモデル)、マツダではRX8のようなモデルは復活しません!?・・・なんだかフォード時代に対する当てつけが強いように感じます。もうちょっと柔軟に考えてもいいんじゃないの?って気が・・・。


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2015年04月29日

日本で10%シェアのBMW3 と ドイツで10%シェアのアテンザ

  いきなり引用で大変に恐縮ですが、お付き合いください。

MAZDA CAPELLA「広くて装備も充実しているが魅力なし。」有力なタクシー候補がまた1台。モデルチェンジによってノーズとテールが幾分シャープになり、内容もより充実したが、魅力が高まったとはいい難い。〜中略〜 エンジンはそこそこのレベルにあるが、スポーティというには程遠い。

BMW 3-SIRIES「技術力の深みを見せつけられる、BMWの代表作。」BMWの屋台骨を背負うモデル、3シリーズは、世代ごとに大きな進化を遂げてきた。先代モデルのE36に比べると荒削りな部分が消え、往年のドリフトマシンの面影はもはや残っていない。これぞスタイリングの勝利というべき美しい仕上がり。  (引用ここまで)

  この時点が3シリーズやアテンザが属する「Dセグスポーツセダン」にとっての「最も華のある時期」だったといっていいかもしれません。他にもアルファ156、トヨタアルテッツァ、ホンダアコード、スカイラインGT-Rの4台がこの同じイギリスメディアによって絶賛されています。さらにスバルレガシィB4、サーブ9-3、ローバー75、プジョー406といった多士済々な顔ぶれがそれぞれにシャシー性能やらスタイリングやらで評価される一方で、マツダカペラ、オペルベクトラ、ルノーラグーナの3台にはイギリスメディアからお叱りの苛烈な評価が付けられてしまっています。恐るべきイギリスメディアというべきか、ベクトラとラグーナのフェードアウトを見事に予想しています。よってカペラへの評価も妥当なところだと思われます。

  1999年当時の「Dセグセダン」ヒエラルキーの頂点がE46の3シリーズで、底辺がGFカペラ・・・。これはマツダファンにとっては屈辱以外の何者でもない現実です。クロノスの失敗の一因もこの辺の実力不足にあったのかもしれません。それなら自分で試してみよう!と実際にGFカペラに乗ってみたところ・・・意外に?というかそれなりに新鮮でこれはこれでいいかも?と思わないこともないですけど、やはりコーナーをいくつか抜けていく中で、今のマツダ車ではコンスタントに感じることができる、手足への絶妙で上質なフィールを作り込むところが決定的に抜け落ちていることに気がつきます。それでもマツダファンの意地というわけではないですが、実家のプレミオのCVTで全てが終了してしまっている乗り味よりは好感が持てましたけどね。あとはインテリアの質感の問題かなという気がします・・・。

  その後に、GFカペラからGGアテンザへと全てを一新して「創発」ともいうべき、劇的イノベーションが行われました。酷評されたカペラの後継車とは思えない驚異的な躍進を遂げて、タイトルにもあるようにドイツではクラスシェア10%を獲得するまでになりました。もちろんこの成功には様々な伏線があったことは容易に想像ができます。当時ジャガーやアストンマーティンといった英国の名門ブランドを束ねて、ドイツメーカーへ宣戦布告していた「連合国」フォードの先陣を切って、2000年にフォードモンデオ(2代目)とジャガーXタイプが登場していました。この2台には新たにマツダが開発したMZRエンジンが搭載され、欧州Dセグで非ドイツ車が見事に輝くという快挙を達成しました。さらにフォードグループが続いて放つ「スポーツセダン」としてマツダの"超絶"新型プラットフォームとともにカペラ後継車「アテンザ」が追加されました。「差別化」「ブランディング」を絶対視するフォードの「キラキラ」マーケティングに沿うべく、新生マツダからは、「新型ロータリスポーツ」と「世界最良のDセグスポーツセダン」が用意されたと、複数の文献から確認ができます。

  初代アテンザ(GG)の担当開発主査は金井誠太さんという方で、クラス世界最高レベルの「ハンドリング」と「ブレーキング」を絶対命題に掲げて開発が行われたそうです。金井主査の頭の中はユーザーが100%満足なスパルタン究極仕様しかなかったようで、当時Dセグの頂点とされていたE46(3シリーズ)の性能を上回るクルマを、アベンシス(トヨタ)に対抗出来る価格で売る!という理念をそのまま具現化した素晴らしい仕事です(GT-Rの水野さんのようですね)。しかし残念ながらアテンザデビュー当時の日本のテレビCMからは、そんな「究極仕上げ」なニュアンスはまったくといっていいほど伝わってこなかったです。2002年といえば、スカイラインGT-R、スープラ、RX-7、シルビアが一辺に消えた年で、世相は「頭文字D」が映し出すような「ドリフト天国」。FFセダンなんてほとんど見向きもされない時代だったように記憶しています。バブル期に登場したP10プリメーラはあんなにも美しかったのに、いつの間にやらダサダサなデザインへと朽ち果てるなど、作っている側にもにもFFでクルマ文化を切り開くなんて気概はさらさら無かったようです・・・。しかし日本のFFスポーティセダンやインテグラやセリカのようなFFスペシャリティは、驚くほどに当時の海外メディアでは好意的に受け入れられていたりします。

  その辺の「日本と欧州」の温度差が、アテンザにもそのまま当てはまるようで、欧州を驚愕させたマツダの新型スポーツセダンは、日本では無名orマイナーの域を出ませんでした。ご存知のようにGGアテンザは欧州で大ヒットを記録し、世界各地で150くらいの賞を獲得したわけですが、製品企画はいかにもマツダらしい「マッシュ・アップ」手法でした。この設計方法がそもそも日本的な美意識とは乖離しているのではという気がしなくもないです。簡単にいうと合理的にクルマの性能を作り上げる手法で、当時評価が高かったクルマの良い部分だけを集めるものです。初代プリメーラのような強固なシャシーに、欧州で好評のアコードやアルテッツァが使う重厚感あるサスペンション(4輪ダブルウィッシュボーン)に準じたもとを採用し、後輪サスにはマツダが意気込んで開発したのに成果が出なかった「マルチリンク」を復活採用しました。そして量産型4気筒エンジンとしては世界最高のクオリティを誇ったMZRエンジンが載るわけですから、まあいいクルマができるのは誰にでも想像できすし、「高級素材」の良さをそのまま生かす設計で、これだけ揃えればE46を撃ち落とすことも難しくないかなという気がします。

  さて当時の頂点といわれるE46も試してみました。といっても比較的新しい2004年モデルでしたが、すでに10年経過モデルだからでしょうか、ミッションの段付き感が気になってあまり楽しめませんでした。やはり欧州車は本国で主流のMTで乗るべきなんでしょうか? 現行のF30と比べるのは非常に難しいのですけど、自然吸気エンジンはやはりペダルを通じてエンジンと感覚がシンクロしてくる感じが好印象です。ワインデングを気ままに走らせるならE46で、長距離でどっかに行くならF30という選択になるのは間違いないですね。やや極点な意見ですが、実用面でE46はロードバイクかロードサイクル的な用途で、F30は東海道新幹線に代替できる存在といえるかもしれません。

  3シリーズはこのE46からF30までの変容の中で間にE90という過渡期のモデルがあります。実はこのE90の時に日本市場で10%を獲得します。E46のベースをそのまま使いつつも車重が100kg以上増えたので、なんとも重苦し印象のクルマになりました。ちょうどE46のカブリオレが福野礼一郎氏に「裸の王様」だと酷評されていましたが、このE90の印象もやはりそんな感じの乗り味だと感じました。このクルマが売れまくった2006年当時から8年経ったあとでの印象なのでE90にとってもなにかと不都合な点はあるでしょうけど、E46よりも確実に味が薄いです。ランフラット装着のせいか、ボデイ拡大&重量増のせいか、あるいはその両方のせいか、グリップ感に乏しく、まるでトヨタ車(マークX)に乗っているような手応えです。これが日本でバカ売れした理由は、BMWが仕掛けた残クレ戦略以外に一体何があるのか? 「BMWのブランド」と「一応マークXくらいの性能は確保」の2点があれば十分に商品性があるのかもしれないですけど・・・。

  ちなみにBMWの名誉のために言っておくと、当時のCクラス(W204)はEクラスのシャシーを使っていたために、E90以上に車重が肥大化していてもっと酷い有様でした。E90もW204も悪くはないけどイマイチ・・・そんなこともあってかドイツ国内で「和田デザイン」のアウディが大躍進したのもちょうどこの頃でしたね。FF車ながらE46をも凌ぐ超絶ハンドリング性能を発揮していたアルファ156は、159になってEセグの166用シャシーを使うようになり、こちらも200kg以上の車重増に折り合いがつかずにあっという間にに沈没しました。そういった中で「過渡期」という難しい状況を無難なクルマで乗り切ったBMWの販売戦略は素晴らしいものがあります。

  アテンザに関してもDセグセダン全体が「過渡期」に差し掛かった時期にモデルチェンジを迎えたGHアテンザで、電動アシストステアリングへの変更など、評価の分かれる点を含んだモデルチェンジを敢行しました。欧州ではE90、アルファ159の不振と、リーマンショックによる影響もあって中型車人気が一気の冷え込んだようです。マツダとしてはフォードに採用されていたGG-GH型プラットフォーム(フォードCD3)が、2007年からボルボが開発したC1(アクセラが使っていたもの)を改良したEUCDへとフォードの本流が移るなかで、新型プラットフォーム(スカイアクティブ)に向けた実験の場としてGHアテンザを位置づけていたようです。ちなみにBMWもE90を最期にL2プラットフォームが廃止され、F30から新型L7が採用されることが決まっていたので、E90の仕様変更は目まぐるしく行われました。三菱が2005年に量販車に投入した直噴ターボ技術にいち早く目を付けて搭載したり、335iクーペの後期モデルでは7速DCTを組み込むなど、「次世代GTツアラー」の理想型を目指した試行があれこれとされたようです。

  さて2012年に相次いでF30とGJアテンザに変わり、サイズは大きくなっているのですが、中身はややこじんまりしてきました。どちらも新しいプラットフォームになってから、従来この両ブランドに期待されていたスポーティな性能は影を潜め、実用性・経済性とブランド力だけで商品力を決定付けるようなクルマ作りが少々鼻につきます。まあどちらも東京〜大阪間くらいをシャトル運用する分には非常に魅力的ではあるのですけど・・・。世界的にC・Dセグを横断するプラットフォームが当たり前になっていて、アテンザはアクセラの、3シリーズは1シリーズのそれぞれストレッチ版と言ってしまえばそれまでの存在になってしまいました。E46のかつての輝きはどうやらM235iへと受け継がれたようですが、果たしてマツダにはGGアテンザと金井主査の思いを引き継ぐようなニューモデルを期待できるのでしょうか?


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2014年07月18日

"鼓動"はマツダ版のバングルデザインなのか?

  14年に渡って続いたBMWのバングル・デザインは、今年に入っても4シリーズグランクーペやM3/M4とまだまだ新型車が登場していますが、いよいよフィナーレを迎えるようです。先日のジュネーブモーターショーで新たなデザインコンセプトが発表されましたが、来年もしくは再来年にも7シリーズのFMCが行われて以後順次5→1→3→2→4も新しいデザインへと切り替わっていく見通しです。ピニンファリーナという名門カロッツェリア(イタリアの車体製造メーカー)が主導して作られた7シリーズ・プロトは、i8の近未来的デザインとの共通点を持ちつつも、先代クワトロポルテ→ジャガーXJ→レクサスLS→メルセデスSと伝播している流行の「ラグジュアリースタイル」なハイエンド・サルーンになっています。

  同じくピニンファリーナが手掛けた先代クワトロポルテ(奥山清行デザイン)は、レクサスやメルセデスを巻き込んだ一代センセーションを引き起こしました。これをさらに発展させたハイエンドサルーンのコンセプトでマセラティと合意できず、それをそのままBMWに持ち込んだ案件なのか?もしくはBMWが破格の契約金を積んで「横取り」したのか?と余計な邪推をしていまいます。ビックリするくらいにオーラが無くなった現行クワトロポルテを見ると、もはやデザイン事務所の力は、エンジンやシャシーを開発する能力以上に影響力が大きくなっていると感じます。

  BMWとピニンファリーナがどの程度まで包括的に提携を結んでいるのかわかりませんが、次期3/5シリーズも新しいi8や7シリーズ・プロトに準じたデザインへ変わると予想されます。まさかとは思いますが、i8のデザインをそのまま3シリーズに移植した結果が、メルセデスCLAに何となく似ている形状に落ち着く!なんてこともあるかもしれません。ハイエンド・サルーンもお互いにどことなく似ていて、見慣れないとバッジでブランドを確認しないと見分けがつかないかもしれません。過去にホンダ・レジェンドや三菱ディアマンテのデザインを平然とパクっていたBMWですからメルセデスかレクサスのどちらかに近いデザインも平気で作るでしょう。

  そう考えると、完全にオリジナルだったバングルデザインは、BMWのブランドアイデンティティを確立する上では、良い仕事をしていたと思います。せっかくバングルという天才の元で手に入れた独特のデザインがあっさりと捨てて、新たなデザインテーマへ切り替わるのは、時代の流れとはいえなんだか悲しいことです。今後はトヨタとのコラボも予定されているとかで、同一ブランド内に複数のデザインテーマが寄り合う、マルチデザインブランドへと突き進んでいくかもしれません。もしくはメルセデスもBMWもインフィニティも似たり寄ったりのクルマを出す、ブランドの個性が薄まる時代の到来なのかも。

  さてマツダが現在次々と投入している「鼓動」デザインは、自動車メディアが大きく取り上げたことから、これまでのマイナーなブランドから一転して一般の注目を広く集めることに成功しました。ちょっと気になるのが、自動車メディアが挙って誉めるようなモデルというのは、得てしてその後に評価が急落したりすることが多いというころです。バングルデザインのE90BMW3シリーズも日本では「BMW史上最高」の売上を記録するほどに当初は絶賛されたものでした。

  ところが日本で爆発的に売れるクルマは海外ではさっぱりという例に漏れず、ドイツでは見事に惨敗し挙げ句の果てにアウディの後塵を拝む屈辱を味わいました。それに追い打ちを掛けるように直6エンジンを次々に直4に置き換えるなどしたため、日本でも「BMW神話」が崩壊し、やがて海外メディアで繰り返されるバングル・バッシングを日本のメディアも一部で模倣するようになり、BMWデザインの評価は今では不当なまでに扱き下ろすライターも見られます。

  バングルデザインの特徴を列挙すると「一見すると良さそう」「当初はメディアが絶賛する」「当初はブランドの販売が伸びる」といったところなのですが、これよくよく考えるとマツダの「鼓動デザイン」もなにやら同じ匂いがしているような気がします。アテンザ→アクセラで修正されたものの、「鼓動」デザインにはそもそもコミカルな側面があります。そして「鼓動」のもととなったコンセプトカーを見ると、フロント面は何かの生き物の顔を表現したような、「気味悪さ」が付随しています。これは「おさかな顔」といわれたバングルデザインとも符号します。

  もちろんマツダとBMWではもともとのブランドの重みが違いますから、デザインがブランドに与える影響も全く異なる結果を生むでしょうし、そもそも比較することがナンセンスとは思います。それでも従来マツダにしては安易なデザインだと思いますし、スポーツカー・メーカーというよりは社会インフラ・メーカー(プレミアムブランド?)としての顔が大きく出て来てしまった印象もあります。手前勝手で失礼ですが、やはりFD3SやGHアテンザセダンのような極限の「美しさ」にブランド生命を賭ける「孤高のデザインブランド」であってほしいという気がするのです。


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posted by cardrivegogo at 02:38| Comment(2) | BMW | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月17日

BMWじゃマツダのデザインにはとりあえず勝てない

  前回は「GGアテンザ」と「E46BMW3シリーズ」の名デザイン対決は、とてもいい勝負だけども「普遍性」の差でGGアテンザが優れてる!と勝手に結論しました。まあマツダ好きの手前勝手な意見ではありますが、クルマをお手軽に手に入れて、気分良く乗り回したいと思うならGGアテンザがいいですよ!と少なくとも自信持って勧められます。GGアテンザもE90BMWも中古車ならば同じくらいの価格なんですが、楽しく乗りたいなら絶対にE90ではなくてGGにした方が絶対いいですよ!

  私の住んでいる地域でもっともトレンディなクルマが集まる甲州街道では、もはやE46を見かける機会はほとんど無く、3シリーズといえばE90かF30が当たり前になっています。この2台の「バングルデザイン」3シリーズは、フロントグリルとリアデザインを見れば簡単に見分けがつくのですが、わりと雰囲気が似ていて、2世代合わせて東京近郊でかなりの勢力を見せています。

  E46とは打って変わってあまり古さを感じさせないデザインは、所有する側の立場から見れば歓迎すべき点かもしれません。E90が作られたときに指揮を取っていたクリス=バングルという元BMWのチーフデザイナーはしばしばブランドを没落させたとして批判に晒されていますが、代表作の先代6シリーズのデザインはかなりハマっていたように思います。確かに「伝統」から「革新」のデザインを目指したため、高級車としての風格が無くなったという意見も解りますが、BMWにとっては間違いなく必要な改革だったように思います。自分が悪役になることでBMWを救った真の「英雄」とも言えます。

  2000年代のBMWが「伸び悩み」あるいは「堕落」と言われるのは、単にBMWが悪いというわけではなく、奇才・和田智氏を擁するアウディのデザイン力が凄過ぎて、本国ドイツではアウディ単体でBMWを追い越すという事態になったことが原因と言えます。ただアウディに先を越されたことと、アメリカ向けのSUVばかりに注力したBMWの方針などにも疑問が噴出して、世界中のBMWファンはどんどん不満を募らせたようです。しかし振り返ってみればアウディほど上手く出来なかったけども、21世紀のBMWへの無難?なランディングだったような気もします。

  確かにE90の「コミカル」なデザインはBMWブランドの重みからすればいくらか頼りないものでしたが、同時代のレクサスIS(先代)やスカイライン(V35, V36)を基準に見れば、確実にプレミアムDセグセダンのメインストリームを勝ち取ったとも言えます。アルファ159やプジョー407といった意欲的なデザインのセダンが次々と日本からフェードアウトしたという幸運もあって、このクラスのスターだったことは確かです。

  この前コンビニでアイス?コーヒー?かよく解らない飲み物を買ってクルマに戻ると、隣りにE90が停まっていました。アルファ159やプジョー407を追っかけて作られた「GHアテンザセダン」の隣りに停まってリアデザインを並べているE90BMW3シリーズを見て、失礼ですが「こんなに古臭いデザインだったっけ?」と思ってしまいました。たとえ私の視点じゃなくてもGHアテンザの完勝といっていいくらい明確に差を付けてマツダデザインが優れていました。

  その後現行モデルのF30も見かけました。リアのライトは少し改善されてましたが、やはりなんとも味気ないデザインに感じます。高級車が本来持っている余裕(「矜持」)があまり感じられないのはBMW車としては寂しい限りです。やはりバングルデザインの最大の弱点は「オモチャ」っぽいところなんですが、実車もなんだか出来損ないのプラモデルのような気合いの入っていない単調なボディラインが気になります。バングルの代表作である先代6シリーズなどもやはり「オモチャ」っぽいのですが、これは不思議とバランスが取れていてデザイン自体の完成度はとても高いです。しかしこれはどうやら「まぐれ」だったようで、現行モデルではなんだか無駄にデカく見せてるだけのバカっぽさが目立ちます。

  そしてBMWの廉価モデル(1や3シリーズ)になると、ブランドのヒエラルキーの兼ね合いからダサく作ってやろうという「バイアス」が働いちゃうんですかね。BMWというハードルが高いというのもあるのでしょうけど、「こんなデザインで400万円とか500万円とかあり得ないだろ!」というのが率直な感想です。デザインのマツダが誇るフラッグシップでしかも名車FD3Sと同じデザイナーを起用したGHアテンザセダンと比べたところで勝てるはずがない!とか書いてると、またマツダ好きが「吹いてるwww」とか言われちゃいそうですが・・・。


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2014年07月16日

BMWとマツダのデザイン力の差

  土曜日の真っ昼間というドライブ好きが一番避けたい時間に、用事があって甲州街道を走りました。府中市〜調布市〜武蔵野市といった辺りは輸入車保有率がなかなか高く、BMW・メルセデス・アウディ・ボルボといった定番の輸入車が街道の流れを作っています。国産車で多いのは圧倒的にクラウンで、それ以外だとレクサス(LS・GS・IS)が目立ち、あとはアテンザ(GG・GH・GJ)問わず人気が少し高まってきたようです!アテンザやアクセラの発売で乗り換えが発生して中古車価格が大きく下がると思われたのですが、中古車も結構人気なようで、とくに初代アテンザを見る機会が増えている気がします。

  それにしても初代アテンザのデザインの完成度の高さは素晴らしいですね。BMW3シリーズでいうとE46(2代前)にあたる年代のクルマなんですが、両車を比べるとBMWには失礼ですが、デザイン力が違い過ぎます。E46ももちろん味のあるデザインで、後継モデルのE90に比べても断然に優れたBMW屈指の佳デザインなのですが、それすらも軽く超えていくGGアテンザは日本車史上に燦々と輝く傑作デザインです。

  対向車線にGHアテンザらしき表情が見えると、かなりの確率でそれはフェイスリフトしたボルボS60/V60です。ちょっと近づくとグリルに意味不明な斜めのラインが入っていてボルボ車だと分ります。実際はもっと遠くから見ている段階で、GHアテンザにしてはオーラが無いなと気がつくので、ある程度は推定ができますが。それにしてもパクるならもっと上手くやってくれと見る度に思ってしまいます。似ているのはフロントの造形だけで、サイドシルエット見ると欧州デザインにありがちなバランスの悪さが目立ちます。もし新型マツダ車がこんな歪なシルエットで登場したら、全力でマツダを批判すると思います。

  東京都北西部ではBMWは「1シリーズ」が多いのですが、ちょっとオシャレな住宅地として認知されているJR中央線より南の地域(甲州街道が通る地域)ではセダン型の「3/ 5シリーズ」が多くなります。甲州街道を30分も走っていれば少なくとも10台くらいは見かけるほどのメジャー感があります。雑誌「Car and driver」の名物企画「定点観測」によると、神奈川方面から渋谷に至る国道246号線でメルセデス・BMW・アウディを合わせたシェアは約25%程度だそうで、スズキとポルシェが同じくらいの割合(2%ずつ)で走っているようですが、休日の甲州街道もほぼ同じような感じです。

 大人気ブランド・BMWはわりと運転の荒いドライバーが多いと評判ですが、ここではわりとゆったり走る傾向にあります。台風が通過した後の猛暑日の中を窓全開で走っているBMWを見ると「エアコン壊れてるんだな」と思ってしまいますが、ドライバーはオープンカー気どりで風を感じているようです。まあどのクルマも比較的流れに沿った無理のない運転をしています。そんなBMWの脇を、ホンダのフィット・フリード・ストリームの「暴走3兄弟」がせかせかと駆け抜けていく光景もよく目にします。「輸入車セダンなんて乗るヤツはクルマが分っていない素人だ!」とでも言いたげに、路駐で左車線が狭くなった2車線道路をガンガン幅寄せ&擦り抜けを仕掛けてきます。

  隙があれば絶えず前を伺うような走りっぷりを名付けて、「ホンダ走り」と呼んでいますが、毎回見ていてかなり恰好が悪いので、「人の振り見て我が振り直せ!」とばかりに、基本的に右折左折など必要な時以外はレーンチェンジをしないようにしています。マツダにもアクセラユーザーの一部にそういう傾向が見られますが、ブランドの恥でしかないので止めてくれ!と言いたいです。一般に「酷い」と言われているBMWやスバルよりも、せっかくのVテックを使わなきゃ損だ!くらいの勢いでホンダユーザーの運転が荒いのが目につきます。

  最近ではホンダの「暴走3兄弟」に加えて、メルセデスA180というニューカマーが仲間入りしました。とてもメルセデスオーナーとは思えないくらいの視野の狭い加速っぷりが新鮮で、クルマに全く高級なイメージが付きません。同じサイズでもレクサスCTは大人しく走っていて「プレミアム・スモールカー」というスタンスを保っていますが、A180がそれとは似ても似つかない存在に見えるのは私だけでしょうか。

  東京都随一の幹線道路「甲州街道(R20)」の特に味の素スタジアムから半蔵門までの区間は特に華やかなクルマが多く、日本のカーメディアが絶賛するVWゴルフでさえも、恥ずかしくて休日の日中は堂々と走るのが憚られるくらいです。こういう地域に住む人々のためにもマツダやスバル辺りには300万円台で満足して乗れて、輸入車よりもしなやかにストロークする足回りを備え、1000万円以上するBMWと同じくらいに優雅に加速していける彩りのあるクルマを期待したいものです。スバルのレヴォーグやマツダのアクセラはその洗練されたデザインを武器に、今後この道路の景色を少しずつ変えていくのではないか?という可能性を感じます。

 
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posted by cardrivegogo at 01:30| Comment(0) | BMW | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月19日

BMW2アクティブツアラー ジュネーブショーでBMWがマツダに強烈な仕返し?

  近年の欧州でのモーターショーの主役はA/Bセグの小型車になっているということもあり、恐らく東京MSにも間に合ったであろうデミオ・コンセプトを大方の予想通りジュネーブで公開しました。これに関してはマツダの判断は極めて妥当で、東京MSで公開してもあまり注目されなかったでしょうね。まだまだ日本にはこの手のクルマのデザインを評する土壌がないですし。それにしても新型車無しの東京MS・マツダブースのやる気の無さはハンパなかったですが・・・。

  昨年のジュネーブモーターショーで日本メーカー全体的に元気が無い中で、唯一気を吐いて注目を集めたのがマツダ!というのがもっぱらの評判でした。ドイツ、フランス、イタリアといった有名ブランドひしめく「自動車先進国」のど真ん中スイスで、今年のジュネーブも主役はマツダ!と言わんばかりにやたらと手の込んだ派手な「デミオ・コンセプト」になりました。

  さて今年のジュネーブショーは小型車が注目を集めていて、ライバルメーカーもいろいろと「新機軸」を打ち出しています。BMWが日本で売る気満々であろう「2シリーズアクティブツアラー」もそんな潮流の中の1台です。実際に発売したら市場にどう評価されるか解りませんが、ただの既存車コピーというわけではなく、新生BMWの「3つの柱」の1つとしてなかなか「理にかなった」設計になっているという噂です。「3つの柱」とはクーペ車種拡充による「スポーツ復権」と先進的EVによる「魅力あるエコカー」。そして、この2シリーズアクティブツアラーによる「グローバル社会インフラ化」。

  いままでのBMWは「演出」ばかりが先行して、どれもコンセプトが曖昧で、スーパーブランドらしからぬ「何もできないクルマ」を連発していました。「(たいして)速くもない、(たいして)カッコ良くない、(まったく)エコでもない」の何も「無い」ブランドとして評論家からも失笑を買ってしまうほど、いよいよスーパーブランドのメッキが剥がれかけてきた段階だったと思います。

  このアクティブツアラーは「FF化」が特に注目されているようですが、このクルマの最大のポイントは日本メーカーがやりそうでなかなかやらない普通車の「3気筒」化(日産のHRのみ)。直3というと日本では軽自動車のエンジンのあの「振動」をイメージしてしまいます。現行マーチも直3になって評価を一気に落としてしまいましたが、実はBMWのような強固なシャシーを作るメーカーにとってはマウントをしっかりすることで、かなり可能性のあるエンジンになると言われています。

  実際にトヨタは、ヴィッツ・パッソ・IQといった軽量モデルでは大きく乗り味を損なうので採用を見送っていますが、これよりも圧倒的に強固なシャシーを使っているオーリスに次のMCで1.2L直3ターボを載せる方針だそうです。1.2L直4は欧州車でも多く見られますが、気筒当たりの排気量のバランスが悪く(理想は400~600cc/気筒)、熱効率が悪くなってしまうので、振動さえクリアできれば1.2〜1.5Lなら3気筒がベターと言えます。

  さらにBMWがこだわったのが、3L直6、2L直4、1.5L直3と3つの主力エンジンの気筒当たりの排気量を500ccに揃える「効率化」です。顧客のニーズに合わせて3種類のエンジンをそれぞれに「最適化」された上で「共通設計」を持ち込み効率化を図っています。

  マツダはこれに対し、2.5L直4、2L直4、1.5L直4と全て「直4」に揃えるというちょっと古い「効率化」なんですよね・・・。PSAやボルボが1.6L直4&「段階的」ターボで全ラインナップを網羅していることを考えると、生産技術ではちょっと遅れを取っているのでは?と心配してしまいます。

  どうやらこのジュネーブショーで、マツダはデミオを「デコ」ったり「ディーゼル」載せるよりも先にやるべきことがあったのではないか?とBMWにツッコミを入れられる形になってしまったようですね・・・。ディーゼルで優位に立ったからといって油断していたら、あっさり足元をすくわれてしまったか。マツダはエンジンの全面刷新を終えたばかりで、これからの変更はちょっと辛いか・・・。それでもデミオには新しいディーゼルが載るようですが。





  

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2013年07月01日

マツダ&BMW・・・エンジンはもはや「詰んで」いる? (マツダとBMWの現在地 その2)

  「トヨタに擦り寄ったメーカー」という括りが適切かどうかはわからないが、浅はかながら調べれば調べるほどに、マツダとBMWのクルマ作りへの「締念」を感じてしまう。2012年のRX-8と2代目アテンザの販売終了で、私が好きだった「マツダ」はひとまず完全に終わってしまったように思う(もちろん復活を願っているが・・・)。同じように数年前(?)からBMWも「変調」している。多くのBMWファンは目を背けているかもしれないが、もはやプライドも何もない現在のBMWのクルマ作りに少なからず違和感を感じているはずだ。

  別にトヨタやVWがどんなクルマを作ろうとも何とも思わないが、「BMW」と「マツダ」が冴えないクルマを連発するのはちょっと見過ごせない思いがする。結局のところこの両者が、必死になって追いかけているのが「ホンダ」なんだろうなとういう感じがする。「中型車の雄」ホンダの基本戦略は単純明快で「世界の基準となる中型車3台(Cセグ・Dセグ・SUV)を作る」というものだ。実際にこの3車種の北米市場での販売では「巨人」トヨタをも上回っている(主戦場でいいようにヤラレているトヨタにとってホンダは「目の上のたんこぶ」だ)。さらに北米でCセグといえば「マトリックス」ではなく「シビック」というイメージも確立している(もちろん「ゴルフ」でもない)。Dセグなら「カムリ」ではなく「アコード」、SUVなら「RAV4」ではなく「CR-V」というカテゴリーの顔とも言える地位をこの3車種では築いている(全く正式な認定などはないが・・・)。

  このホンダ車の「地位」は、単に「スポーティ」だからといったクルマ好き向けの安易な理由で得ているわけではなく、全てのユーザーの意見(総意?)を総合的に判断した結果の評価のように感じる。つまりスポーツ志向のユーザーにもエコ志向のユーザーにもそれなりに納得してもらうという非常にハードルの高いクルマ作りをトヨタ以上に上手くやっているということだ。例えばVTECと呼ばれる可変バルブ機構はホンダのスポーツイメージを築きあげた「基幹技術」だが、これをスポーツカー向けの特殊装備とせずに、あらゆるヴァリエーションを追加して全てのクルマに恩恵がある技術に応用している。エコ志向のクルマ向けには「低速トルク」「低燃費」に貢献するVTEC(進化型のVTECは総称でiVTECと言うらしい)に仕上げて中型車以上の全車に配備している。

  2000年頃のスポーツカーシーンに革命を起こしたインテR(当時の英誌の企画ではBMW Z8やR34GT-Rよりも評価が上だったほど)から、シビックHVのバルブ休止まで幅広く活躍するVTECをはじめ、北米セダンと欧州セダンをハンドリングと足回りの設定で絶妙に作り分ける技術や、トヨタの得意分野である燃費や居住性で真っ向から勝負を挑む姿勢などそのバイタリティは留まるところを知らない。マツダやBMWのクルマが自分達の「味付け」こそ最良と言って、トヨタの足元にも及ばない乗り心地のクルマを自信満々に売る態度とはだいぶ違う。

  マツダは数年前から方針を改めてこのホンダの展開を真似た戦略を構築していて、その基幹技術が「スカイアクティブ」だ。そしてホンダに真っ向から挑戦すべく、いよいよ中型3車種(アクセラ、アテンザ、CX-5)全てにクリーンディーゼル(スカイアクティブD)を載せて北米に送り込み現在のシェア(第12位)からスバルと並ぶ9位くらいまで押し上げたい意向のようだ。スバルはマツダよりも先にホンダをベンチマークした体制を整えつつあり、北米のみにターゲットを絞ったレガシィも順調にヒットしている。さらにSUVのフォレスターとアウトバックが予想以上の絶好調でBMW・メルセデス・マツダを引き離しつつあり、幹部もVW越えを目標として明言している(月7万台体制を目指して設備投資を敢行)。

  BMWはマツダほど露骨にホンダの展開を踏襲してはいないが、メルセデスとマツダの攻勢次第ではいよいよ「北米トップ12」の最下位が見えてきていて、北米で人気のSUVに活路を見出したいようだ(FRのSUVではアメリカ人にはウケない気が・・・)。そして北米重視の思惑が現行3シリーズや新型4シリーズにも強く見て取れる。多少語弊があるかもしれないが、この両車は北米を制覇している日本車セダンの特徴をことごとく取り入れていて、「日本車以上に日本車」と言える出来映えになっている。あらゆる面で日本の高齢者にとって昔のBMW車よりも圧倒的に扱い易いクルマになった(昔からカローラと言われていたが・・・)。前回も述べた先代からの軽量化や電動パワステの採用に加えて、2006年から搭載されたN43の2Lエンジンから2011年の現行3シリーズ発売に合わせてN20エンジンへと変更になったが、このN20エンジンの特性こそが「レスポンス→低速トルク&燃費」であり、BMWがVWやホンダのトレンドを強く意識したエンジンだと言われている。

  ほぼ同時期にマツダも自慢のMZR"DISI"のLF-VDSエンジン(2L)から"スカイアクティブG"ことPE-VPSエンジンへと順次変更を開始した。この変更もBMW同様に「レスポンス→低速トルク&燃費」への特性変更となっている。簡単に言うと「スポーツカー特性→大衆車特性」の変更だ。先代に使われていたBMWのN43(2L)とマツダのMZR"DISI"(2L)はいずれも直4エンジンながら、ショートストローク(SS)を採用して、トヨタ・日産・メルセデスの上級モデルに使われる3.5LのV6(いずれもSSでスポーティ&パワフルで燃費が悪い)に匹敵するレスポンスフィールを持つ素晴らしい「スポーティ・エンジン」だったが、現行モデルで使われているのはNCロードスターのみである(ロードスター向けの形式は2代目アテンザ前期と同じLF-VE[RS])。

  BMWもマツダもいたってマジメな会社なので、おそらくN20やPE-VPSを使ってスポーツカーを作るという暴挙はしないだろう(Z4はスポーツカーではない)。マツダも4座のスポーツを作りたくてもエンジンが無い状況ではなにも進まないようだ。BMWもマツダも今やスポーツブランドとしては「心肺停止」状態で「蘇生」の時を待っている状況だ。この両者の先輩格であるホンダはF1復帰を宣言して、いよいよ「復活」の時を迎えているようだが、BMWやマツダが復活するためには北米市場での成功を経てさらなる段階(ホンダ越え?)の時まで待たなければならないかもしれない。



  お詫び・・・ブログをお読みくださる方の中にはGJアテンザやF30BMW3のユーザーおよび購入予定者もおられることは重々承知しておりますが、ブログの主旨は「独断と偏見を持ってクルマ作りに意見する」ですので、やや心苦しいながらも今回の記事を掲載しました。マツダ・BMWの現行モデルに対する批判にも受け取れると思いますが、ご賢察のほどお願い申し上げます。
  


北米トップ12(2013年5月現在)
(1)GMグループ (2)フォード (3)トヨタ  [20万台/月クラス]
(4)クライスラー (5)ホンダ&アキュラ (6)ヒュンダイ&キア (7)日産&インフィニティ [10万台/月クラス]
(8)VW&アウディ [5万台/月クラス]
(9)スバル (10)BMW (11)ダイムラー (12)マツダ [2万台/月クラス]
※13位のボルボは6000台/月程度です

  
↓今ならいい状態の2代目アテンザが中古で買えます。ちなみにショートストロークエンジンを搭載しているのは2Lモデルのみです。




ラベル:BMW3 アテンザ
posted by cardrivegogo at 19:56| Comment(4) | BMW | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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