2018年05月18日

スバル と マツダ の主張がガチンコ!!


おおお!!スバルいいじゃん!!!

現行のWRXのコンセプトモデルが出た2012年辺りからスバルのデザインは着実に冴えていました。2000mmオーバーの車幅でデザインするとスバル車ってこんなにカッコよくなるんだなー。日本市場の使い勝手を考えて5ナンバーサイズに落とし込んだ時に、その苦労が全て水の泡になる。これはどこの日本メーカーにも共通する悩みだろうか。ひと昔前の寸詰まりの3シリーズやCクラスを今見かけると、軽自動車のスペシャルティカーみたいに、『かわいい』です・・・。新型Aクラスはフィットの相似形!?ってなキャビン重視スタイル。BMWも2シリーズはキャビンが主張。それに対してマツダ、スバルはトータル重視。キャビン犠牲!?


意識してますね・・・

スバルにとって最大の課題は「デザイン」らしいです。え?エンジンじゃないの?それとCVT・・・。プレスを集めて現行のレガシィB4が北米で発表になった時に、除幕と共に・・・「え?」って空気が画面を通して伝わってきました。フラッグシップのセダンに対するリアクションとしてはあまりに低調で、おそらくスバルにとっては『屈辱的』な事件と記録されているはず。おそらく次のレガシィB4は相当に頑張ってくるのではないかと思います。


コンサバ脱却!?

いい加減なことを言いますけども、日本文化の「同質性」の中で築かれてきた歴代のスバルデザインは、業界全体をリードするような先進的なデザインとは無縁だったと思います。日本の全てのメーカーのデザインを平均するとスバルになる!?1985年発売のアルシオーネにしてもその数年前からセリカ、サバンナRX7、プレリュードなどのクーペデザインの先駆車が続出する中で「均質性」の中にふわふわと存在している。


知性とスタイリッシュ

ここ数年、レヴォーグ、2代目XVなどなかなかの好デザインを連発していて、スバルが次第に「オシャレ」な文脈でも理解されるようになってきましたが、今後はより「モード」なデザインで攻めてくる意思表示はハッキリしているようです。次のレヴォーグ&WRXは、すでに幾つものコンセプトモデルが出されていて、市場の感触を注意深く探っているようですが、2017東京モーターショーで出品されたモデルはあまり印象にないですけども(マツダのインパクトが強過ぎた)、2018ジュネーブモーターショーに登場した冒頭のギンギラのコンセプトは「抽象度」が高まり、スバルのイメージが東京モーターショーから再び巻き戻って「やり直した」感じが出てます。深化してますね・・・。


マツダも負けてないよー

来年以降にマツダもスバルも揃ってこんな艶やかなCセグメントを連発してくるのか!?余計な御世話ですけども、8代目ゴルフも同じ時期に日本導入されるようですが、もう日本車とドイツ車では材料が全然違うんじゃないの!?ってくらいに質感が違う気が。トップギアがあと数年でCセグはドイツプレミアムに蹂躙されると断言していたけども、これならもうアウディ、メルセデス、BMWは怖くない。


Cセグメントの今後

Cセグメント(非SUV)はすでにアメリカ↘️日本↘️欧州↘️なんですけども、安全性、ラグジュアリー性を詰め込むパッケージとしては必要最小限のキャパがある点から、次世代の高級車・高性能車のフォーマットになりうるのは確か。そしてベーシックなハッチバックスタイルは、大人が4人乗るツアラーとしては魅力ないのが最大の欠点。後席のユーティリティがSUVブームそのものであり、キャビンを大きく取ってデザイン的にも破綻させないというブレイクスルーがCX5という化け物を産みました。そんなSUVとの差別化を意識できる点をどれだけユーザーに周知できるか。それは軽量かつ操縦性の高さに尽きる。


Cセグハッチバックスポーツの着火点

1300kgくらいにまとめられる。高品質なシャシー&ボデーに、野暮ったいフィールのディーゼルユニットを押し通すのは、全く通用しなかったです。『アクセラ22XD』の誤算。軽量なのだから・・・ソリューションとしてはホンダが正しいと思う。7000rpmまで余裕で回る直4ターボを載せたシビックtypeRの世界的な大ヒットを指をくわえて見ていたマツダにも、同じようなマテリアルが複数存在するはず。@2.5Lガソリン自然吸気を7000rpmオーバーまでチューンする。ASPCCIユニットで高回転を実現する(実際にコンセプト車のタコは7000rpmあったらしい)。Bロータリー&マイルドハイブリッドユニットを使う。Cロータリーレンジエクステンダー&EVなどなど。Cはちょと邪道な気がするけど、300万円台前半で売るならアリだと思う。

スバルは手強い・・・

スバルもWRX・STIに使われる『EJ20』ユニットはターボで6400rpm。次世代機となる『FA20DIT』は、WRX・S4向けにやや抑え気味にチューンがされていて5600rpm。これがSTIに搭載されるようになった時には『FA20DIT・改』となって400ps/7000rpmくらいのユニットになるのではないか!?と言われている。また直6廃止に伴って2.5Lユニットのターボ化が行われるようですが(EJ25は先日生産終了)、こちらを利用して500ps級のユニットが実現するのでは!?あるいはスーパースポーツ化したWRXに、新しく8気筒(もしくは6気筒)水平対抗ユニットが出る可能性も!?


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2014年11月28日

ドライバー誌の「スバルvsマツダ」の特集がなかなかいいです!

  どうせだったらBMWあたりを入れて、ガチであれこれ比較記事を書いたら良かったのですが・・・。結局はスバルもマツダもどちらも「お値段以上ですよ!」という主張こそ伝わったけど、逆にダメなクルマって何?という疑問が頭に浮かんだりします。アテンザとレガシィB4はいよいよクラウンみたいな佇まいになって、パワーシートやシートヒーターが当たり前(レガシィは全車標準!)なクルマになったようです。GJアテンザもすっかり都心の個人タクシーに採用される「高級車」の仲間入りを果たしました。東京無線のコンフォートとは比較にならないオーラを発する、レクサスLS、フーガ、マジェスタ、クラウン、カムリ、アコード、アテンザの白に青いラインが入った「個人タクシー」が六本木の界隈で目立っています。

  どうやらスバルも新型レガシィでは「高級タクシー需要」を取込むことを相当に意識したようで、ボディサイズの拡大やリアシートの装備の拡充が今回のFMCで盛り込まれています。これまでのレガシィはどちらかというとドライバー本位の設計思想が目立つクルマだったということを考えると大きなターニングポイントになるのが今回の新型レガシィのようです。ちょっと独善的かもしれないですが、GJアテンザはタクシーに使われるようになったとはいえ「高級タクシー」7モデルの中では、まだまだ前席重視の設計であり、GHアテンザのコンセプトから実際はそれほど大きな飛躍は遂げていないことがわかります。

  先代レガシィはモデル末期になって、警視庁など関東の警察にかなりの台数が配備されるようになりました。お巡りさんの証言によると「ゼロクラウン」を使ったクラウン・パトカーよりもかなり車内は広くなっているようです。一般にバブルの頃のクルマは相当に豪華と言われていますが、まだ醒めやらぬ2000年頃と現在では、クラウンやアテンザやレガシィB4といったセダンに要求される水準も大きく変わっています。「セダンは最も保守的」と揶揄されたりしているようですが、どのメーカーも乗員にとっての快適な移動空間を目指して、惜しみなく開発資金が投入されているのは、当然にブランドの最上級に位置するセダンなのですから、その変化のスピードは実際に比べてみると恐ろしく変化しています。

  2012年に発売したトヨタ・カムリを筆頭に、アテンザ、アコード、ティアナそしてレガシィが1840mm前後の車幅に拡大されました。「日本市場軽視のアメリカン・サイズ」という批判があちこちから噴出しましたが、ミニバン(アルファードなど)やSUV(ハリアー・CX5など)に許されるサイズなのに、やや過剰に反応し過ぎではないかという気がします(運転席が低いから?)。各メーカーともに高速バスや新幹線といった競合する交通手段との比較も視野に入れて設計した結果が、このGJアテンザや新型レガシィB4のサイズ(広さ)のような気がします。あくまで私の意見(立場)ではありますが、実際に試乗しても全く不都合は感じないので、1840mmの車幅に関しては不問でいいのではないかと思います。

  今回のドライバー誌の特集を見ていると、改めてアテンザとレガシィの2台が競い合っている部分が先代までとは大きく変わっていることに気がつきます。発売が2年遅いスバル陣営としては、アテンザのスマッシュヒットを見せつけられつつも、その仕様を十分に検分してさらに競争力のあるレガシィを作る為に活用することができたはずです。そして蓋を開けてみると、アテンザが目一杯に頑張ってきた点を先回りするように、全グレードにパワーシートが標準装備され、後席にまでシートヒーターが付くというトヨタ(レクサス)・日産に匹敵するほどの豪華装備になっています。

  もちろん両車の争点は内装だけではなく、元々はスバルが仕掛けたアイサイトに呼応する形で、マツダも自動ブレーキを実用化してそのままアテンザに積んできました。いまではマツダはスバル・日産に次ぐ高いレベルの安全装備を誇るメーカーとして、メルセデスやボルボなどに全く負けない水準にあります。そしてマツダが「スカイアクティブ」と銘打って既存エンジンをことごとく新型に置き換えるのに対して、これまでパワートレーンの使い回しが非常に多かったスバルにしては珍しく、エンジンを先代モデルから大幅に改良して型式こそFB25ですが、実質的には全くの新型エンジンであると盛んにアピールしています。

  またラゲッジ容量も前席・後席のピッチによるゆとりに関しても、アテンザをよく研究しているようで少しずつですが、アテンザよりも居住性に優れる方針を採っているのがわかります。そしてマツダが地味にこだわりを見せる標準のカーオーディオに関しても、やはり決して見劣りのしないものを採用しています。11wayのBOSEを装備するアテンザに対し、12wayのハーマンカードンを装備するレガシィ・・・。ハッキリ言ってカーオーディオに関してはメルセデスやレクサスよりもマツダとスバルは優れています。マツダに慣れてしまうとVWの純正ナビ&オーディオなんてスカスカで酷いものに感じます。

  アテンザは来月に予定されているMCでマツコネが採用されるようで、サイバーナビ(パイオニア)が選べるスバルに足元を掬われることになるかもしれません。さらにアテンザが採用する電気式サイドブレーキもレガシィはすでに採用済みで、これはマツダ側がスバルを追った結果のようです。高級志向にもかかわらず足踏み式サイドブレーキで、どうも興ざめしてしまうスカイラインを軽く上回る装備はアテンザ、レガシィのどちらにもチラホラみられ、シートの作りなどもファブリック(&アルカンタラ)もレザーもどちらも日産よりよく出来ています。

  思わずニッコリしてしまうスゴい装備を楽しむクルマが、現在のアテンザとレガシィの正しい評価なんだと思います。ハンドリングやブレーキそしてシートや足回り(乗り心地)の良さも、総合的にみてもう立派な高級セダンです。メルセデスやBMWが指をくわえて見てなければならないような、技術をしっかり放り込みつつも300万円前後の本体価格にもかかわらず、標準装備のハイテクが味わえる、最近では数少なくなってきた新車で買っても十分に「納得できる」クルマへと変貌を遂げているようです。今回のドライバー誌の特集はなかなか良くできているように思います。


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posted by cardrivegogo at 02:40| Comment(2) | スバル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月06日

新型レガシィが発売されました。

  スバルから待望のレガシィB4が発売されました。注目の全長は4790mmとなり、全幅も含めてほぼスカイラインと同じ大きさになりました。ちょうど2年前に4860mmで登場したアテンザはあのセンセーショナルなデザインを表現するためという理由なしには到底に理解されないであろうサイズまで一気に拡大しました。そして立場上これを無理矢理に上回ろうとしたクラウンは発売日を延期して4895mmに拡大しました。おそらく修正があったのではないかと思います。

  アテンザとクラウンのプライドを賭けた激しいつば迫り合いがあったあと、
日本車サルーンのサイズはユーザー不在の拡大傾向が続き、Dセグ・Eセグの境があやふやになりました。中大型セダンがスポーツカーのような趣味性の高いクルマとして認識されるようになり、ユーザーの嗜好など考慮されないままに、着地点を模索していたように思います。しかし日産(スカイライン)とスバル(レガシィB4)が出した結論として”走り”の中型セダンは4790mm前後に今後は落ち着いていくようです。日産とスバルにこう結審されてしまうと、アメリカ進出を強く意識し過ぎてマッチョになり過ぎたアテンザは美しいですが、車幅に配慮を示したために出来上がった国内専用のクラウンのヒョロ長いボディはどうも評価が分かれるようです。

  さて日本車を代表する”走り”のセダン「スカイライン」「レガシィ」「アテンザ」の3台がいよいよ出揃いました。3台ともにサイズ拡大・値上げ(車格右矢印2)を断行しましたが、道を選ばずにどこでも走れる手軽なサイズ感と性能に対する価格の割安感はまだまだ健在だと思います。まだ新型レガシィには乗ってないですが、大幅にボディが拡大したアテンザやスカイラインはハンドリングには元々定評があり、乗ってみるととりあえずまったく大き過ぎると感じることはないです。これはBMW5シリーズがある程度のワインディングを全く苦にしないハンドリングを持っているのと同じ構図といえます。おそらくレガシィもその点に関しては抜かりないのではないかと思われます。

  今回からレガシィは300psを出すターボのグレードを廃止したので、カーメディアの扱いは、先代モデルよりもさらにトーンダウンしたものになりそうです。先代モデルでは廉価グレードでのMT設定が無くなり、残ったターボでもアイサイトの導入とともにMTは全滅に追い込まれ、最終的には全グレードが悪名高いCVTになってしまいました。デビュー当初からエクステリアデザインに難があり、スバルにしては大きめのサイズが、不人気の原因と囁かれましたが、アイサイトで新たな需要を掘り起こして末期の方が売れたというなかなか数奇な運命を辿った6代目レガシィでした。しかし走り好きなファン層にはしだいにそっぽを向かれ、温厚な理論派で知られる島下泰久氏にも「走りのセダンとしてはオワコン」(@間違いだらけのクルマ選び2014)とまで酷評されてしまい、「昔レガシィ、今アテンザ」とありましたね。

  スバルにはぜひ島下氏を見返すくらいに新型レガシィに注力してほしかったのですが、フタを開けてみると先代のラストMCで登場した「Sパケ」グレードもあっけなく廃止されてしまいました。先代のB4でネックと言われたデザイン面での稚拙さも十分に解消されておらず、いよいよAWD版のカムリみたいな立ち位置になり、北米にありがちな無機質なデザインのサルーンへと一段と接近しました。もうレガシィもオワリかな・・・なんて哀愁の情がふと頭を過ります。

  アテンザもスカイラインも北米仕様車と揶揄されました。しかしこの2台には従来の日本市場車・アメリカ市場車には見られなかった眩しいほどの輝きがあります。これを受けてスバルも当然ながら野心的な新型レガシィへと仕上げてくると信じていました。しかし結果は・・・アメリカ市場での好調に浮かれた姿が透けて見えるような・・・駄作疑惑が!? しかしスバルを責める事はできません。あのVWの新型パサートだって全然売れてないくせに時代錯誤なダサダサの内外装で登場しましたから・・・。まあこれを言っては身もフタもないですが日産とマツダが凄過ぎるという話です。グローバルで1、2を争う日産とマツダの”上質サルーン対決”の前にスバルが全くついてこれなかったというだけの話です。

  しかしスバル規模のメーカーがトヨタやVWと同程度につまらないクルマを作ってどうするのでしょうか?いよいよ名門スバルもセアトやシュコダといったVWのサブブランドのように、トヨタのサブブランドとしての役割を担っていくのでしょうか? 日本のユーザーからしてみたら「ノー」を突きつけたくなる、一番胸くそ悪いタイプの北米仕様日本車・・・というのはやや利己的な判断かもしれませんが、北米サルーン独特の華の無さに限りなく近い臭いがします。

   先代レガシィB4はドイツでターボモデルだけが、BMW3シリーズの直6ターボモデルよりも高額で売られていました。ガソリンターボが廃止された新型はいよいよ水平対抗ディーゼルだけが欧州で売られることになりそうです。てっきり今回は新型レガシィの隠し球として、このディーゼルにアイシンAWのトルコンATを組み合わせて、AWDでも十分にディーゼルで経済性が確保されて、しかもトルクフルな走りが楽しめるモデルが出てくると思っていました。アテンザや3シリーズがなんとか勢いを保っているのは、間違いなくディーゼルのおかげですが、レガシィもクルマのイメージからディーゼルを選択しない限りは、もはや日本では厳しい立場に追い込まれるのは目に見えています。一体スバルはどこに勝算を見出しているのでしょうか?



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2014年07月31日

スバルWRX”S4”を見てマツダファンは・・・

  自分がマツダファンの代表だ!なんてことはこれっぽっちも思ってないですが、スバルの今回の新型車を見て俄にZOOM-ZOOMな気分が掻き立てられた方も多いんじゃないですかね。「WRX-S4」という新たなネーミングで登場したスバルのミドルサイズ高性能セダンは、なんだかスバリストよりもマツダファンから支持されそうなクルマです。可哀相なことにとりあえず2ペダルというだけで「STI」ユーザーからはすでにガン無視されているとか・・・。

  「WRX STI」といえば日本を代表するスポーツカーの大人気車種ですが、「MT以外認めない!」といった原理主義的なユーザーが多いことで知られます。レガシィもMTを無くしてからは人気が今ひとつで、北米専用車としての趣きが強まっていることが日本での不人気の原因とされてますが、実際のところはMT車に固執する「俄スバリスト」の増加がそれに拍車をかけているように思います。私よりも10歳くらい若いクルマ好きはやたらと「MT派」が多い気がします。本人に言ったら傷つくだろうから黙ってますが、ゲームの影響がもの凄く大きいように思います。

  もちろん「MT派」は若年層に限った話ではないですし、クルマが好きすぎる女性ドライバーの中にも、かなりの割合で「MTじゃなきゃクルマじゃない!」くらいの頭がイカれた人がいます(オバさん・性格ブス・・・)。そこまで「限定免許」をバカにしなくてもいいのにと端で見ていて思いますね。アテンザはスポーツが廃止され、現行ではディーゼルにだけMTが設定されていますが、レガシィほど目立った反発は無かったことからも、スバリストと違ってマツダユーザーはミッションに対してのこだわりが薄いと言えるかもしれません。

  スバルとしてはアテンザが国内で輸入車ユーザーを獲得したように、ブランドイメージを高めつつ、より広いユーザー層に訴求するモデルとして「WRX S4」を企画し、そのための最大のポイントとしてベース車のインプレッサとは異なるエクステリアの専用デザインを用意してきました。これだけ秀麗なデザインをつくればマツダ、メルセデス、BMWを相手にしても全く遜色ないですし、「スペック番長」のスバルらしく2Lターボ300psという基本性能の高さが光ります。

  長距離ドライブを好むマツダユーザーからすれば、300psは絞り出し過ぎに感じますし、AWDなのでハイオクでも燃費はせいぜい8km/L程度でしょう。冷静に考えれば、アテンザXDやアクセラXDの優れた経済性に気づかされるのですが、アテンザセダンXDはホイールベースが長過ぎてGTカーとしての素質にはやや疑問がありますし、アクセラXDにはセダンの設定が無いのが難点です。やはり長距離GTカー足るものは、客室と荷室が分けられているべきじゃないかと・・・。

  特にGHアテンザセダンに乗っている身としては、新型Cクラスが近似してくるほどの4735×1795mmという絶妙なサイズが、新世代のマツダラインナップにも反映されればいいと思うのですが、マツダは4580×1795mmのアクセラセダンへの乗り換えを推奨しているようです。サイズが小さくなる分、逆に出力を上げるべく2.5Lガソリンや2.2Lディーゼルターボを積んだグレードを出して、GHアテンザとは別の魅力を引き出してくれるなら検討したいとは思いますが、2Lガソリンの設定すら無いのは残念な限りです。

  多少ボディサイズは小さくなるけど、ハイパワーなユニットを搭載したクルマならば・・・という視点で見れば「WRX S4」や「BMW M235i」がなんだかとても魅力的なんですよね。車体はやや小振りだけども、プレミアムブランドの上級モデルをも凌駕する走行性能を発揮するならば、とりあえず気分良くドライブできそうです。マツダもアクセラセダンに「XD」を導入してCX5にあるようなAWDを設定すること自体はそれほど難しいことでは無いと思いますが・・・。

  このWRX S4によってスバルの新境地が開かれるならば、マツダも対抗してスポーティな「GTカー」を計画するでしょうから、スバルの新たなプロジェクトを全面的に応援したいと思います。今乗っているGHアテンザはあと8年は元気に走ってくれるでしょうから、それまでには「高級ホテル」も「峠ドライブ」も楽しめる秀逸なGHアテンザの後継車をマツダが作ってくれることを期待して待ちたいと思います。


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ラベル:スバルWRX S4
posted by cardrivegogo at 22:22| Comment(2) | スバル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月25日

イヴォーグ も レヴォーグ もぶっ飛ばせ!

  イヴォーグとレヴォーグ・・・なんで名前がこんなに似てるんだろう?BRZとCR-ZとRC-Zくらい似てる。あれ?スバルってもしかしてネーミングは基本パクリなんですかね。注目の新型車種をしかも短いスパンで連発したのに、ネーミングは計算づくなのかそれともテキトーなのかよくわかりません。トヨタが「86」なのだから、スバルは「アルシオーネ」くらいのネーミングで良かったんじゃないかという気が・・・。BRZという名称は未だにしっくりこないです。

  さてレヴォーグが「名称だけを」パクったイヴォーグというクルマはランドローバーの小型SUVです。スバルにとってはちょっと因縁があるモデルで、これまで日本の売れ筋のSUVというのは、日産エクストレイルとスバルフォレスターの「オフロード性能自慢」の実力派2大スターが独占していたのですが、2012年頃からこの風向きが変わってしまいました。これまで日本ではSUVはオフロードを楽しむためのものと考えられていましたが、北米・欧州ではセレブファミリー御用達なんですよ!みたいな「クルマ文化の紹介」が自動車雑誌で盛んに行われるようになり、その中でスターに祭り上げられたのがこのイヴォーグだったと思います。

  視点が高くて女性や老人でも運転しやすく、家族4人で乗車してもそれほど窮屈ではない!という「ミニバンとの互換性」が日本でも認知され、そのタイミングで登場して大成功したのがマツダCX5でした。このイヴォーグは手の込んだプロモーションが功を奏して、日本でも売上好調だったようですが、やはり日本の知識があって目の肥えたユーザーを騙すことはできず、今ではだいぶ地味な存在になってしまいました。フォードCプラットフォームですから、先代アクセラと同じシャシーを使っていて、そのCプラットからさらに進化させた「スカイアクティブ=プラットフォーム」を使うCX5とは親戚みたいな関係なんですが、いくらなんでも価格がCX5の2倍というのはボッタクリすぎだろうというわけです。

  ランドローバーを出汁に使って、CX5が国内SUVシェアでいきなりトップに躍り出るという、旧フォード連合の連帯感?を発揮したようなドラスティックな宣伝効果がありました(もちろんCX5の出来も素晴らしいのですが)。その後トヨタが慌ててイヴォーグのイメージを丸ごとパクって「ハリアー」を作ってきました。フォレスターのシェアを奪われたスバルとしては忸怩たる思いもあるのかもしれませんが、日本のSUVシーンに新たな風を吹き込むきっかけとなったイヴォーグに敬意を表し、ワゴン専用車種として新たに出発したレガシィSWに「レヴォーグ」と名付けて、ワゴンの世界のイヴォーグになろう!という意志を表明のようです。

  ある評論家の受け売りで恐縮ですが、レヴォーグは先代レガシィSWのボディを北米でワゴンの代わりに販売しているアウトバック(日本でも売ってます)と共通のものにしたために、レガシィSWのスタイリッシュなプロポーションが損なわれ商業的に大失敗した反省から、古典的なデザインを追求したものです。その一方でワゴンの使用環境を考えて、トルクで引っ張ることができるターボを全面的に採用することで、クルマをより個々のニーズに最適化した「真心」のブランドへの進化を意味しているように思います。某欧州メーカーのようにワゴンもセダンも同一のターボエンジンという生産効率性しか考えていないブランドは衰退する!という時代なのかもしれません。

  まもなく登場するセダンのレガシィB4では、ワゴンとは違い従来のNAエンジンでセダンらしい上質な乗り味を追求してくると思われます。すでに発表されている北米モデルでは3.6Lと2.5Lの2種類のNA水平対抗エンジンが使われています。セダンに載せるならNAかHV。ワゴンならばディーゼルかターボという選択が現状を見る限りではベストと言えます。もし今後バッテリーがさらに小型で軽量になっていくならば、ワゴンでも荷室スペースへの影響が抑えられるのでHVが主流になるかもしれません。

  マツダもアテンザ発表時に、こだわりのワゴンボディと専用ホイールベース、さらにディーゼルを使うXDというグレードを設定して、より上質でユーザーの期待に沿ったワゴンを展開するプロジェクトを仕掛けているように感じました。ただしアテンザの場合はセダンのスタイルばかりが自動車雑誌に注目されてしまって、先代までは少数派だったセダンシェアが50%近くに達してしまいました。アテンザワゴンXDこそが3代目アテンザにおいての最大のトピックだと思うのですが(もちろんワゴンのXD率は高いです!)、これを潰すべく開発されたであろうレヴォーグはトップグレードにあたる「2.0GT-Sアイサイト」を「XD-Lパケ」とほぼ同じ価格に設定してきました。実はこれWRXのワゴン版のしかもスポーツチューンという内容考えるとかなり割安な「戦略価格」になっていて、レヴォーグ全グレードでも内容を考えると最もお買い得なグレードです。

  WRXと共通の使用を持つ「2.0GT-Sアイサイト」の加速は当然に「XD」を上回りますし、ベースグレードの「1.6GT」でもCVTをわざわざクロスミッションに変えていて「中間加速」よりも「低速からの加速」に振った仕様になっていますし、ターボにも関わらず「レギュラー仕様」に変更になっている点もかなりアテンザワゴンXDを意識した設定になっているのでは?と思います(ゆえに国内専売モデルらしいですが・・・)。

アクセラが発売され、レヴォーグ発売が告知された昨年末以来、アテンザの国内での勢いは顕著に下火になっていて、モデル末期のレガシィやマークXに負けたり、かなり高価なレクサスISとほぼ同数の水準だったりで、マツダとしては頭が痛いところです。実際にアテンザワゴンXD-Lパケに乗ってみた感触では、かなりクルマとしての個性は際立っているので、余計なことはしないであとは500万円クラスのクルマを探しているユーザーに訴求出来るような上質感をセンターコンソール周りの作り込みに注ぎ込めばいいのでは?という気がします。アテンザのMCには大注目です!
 
  

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2014年03月20日

新型レガシィ ボクサー・ディーゼル&高級化

  アテンザの発売から1年半が経過して「月販1200台」。これ実はモデル末期のレガシィに負けています・・・。やはりちょっと話題になり過ぎた「反動」があるみたいです。レクサスISのようにスロースタートから始まり、じわりじわりと良いもの感を滲ませつつ、アテンザのおよそ2倍の価格ながら販売台数も上回る。トヨタの戦略はやはり一枚も二枚も上手?・・・いやいやマツダもがんばりましたよ。

  街中を走っていてもD/Eセグセダンの割合なんて微々たるもので、やはりお忙しい高所得者オーナーが多くて車庫に眠っているのかな・・・。近所で見かけるのはBMWかメルセデスかクラウン。退役者・地主さん・配当生活者はこういうクルマを好むようです(どうでもいいことですが・・・)。

  アテンザはもっと若い世代が買う事を期待したようですが、年齢層は結構高いようです。アクセラについても同じ事が言えますが、若い世代に売るならもっと「ヘビー」で「スポーティ」なグレードを作ってイメージを膨らませてあげないとモデルの魅力はどうしても伝わりにくいです。なんといってもクルマを所有する経験が圧倒的に浅いわけですから・・・。そういうモデルを意図的に作ってあげないと、モデル全体として盛り上がっていかないので若者の眼も向きにくい。あくまで私の印象ですが、「レクサスIS350Fスポ」のような、その気にさせて買わせてしまうくらい勢いがあるグレードが欲しいです。

  今回マツダはディーゼル&MTという仕掛けを行いましたが、「ディーゼル」も「MT」も若い世代にとってはちょっとイメージが付きづらい。ディーゼルの加速が楽しいのは解りますが、2〜3年でいらいらするぐらい五月蝿くなったらどうしようって思ってしまいます。そしてデミオサイズならMTで楽しもうという発想が出てきますが、先代クラウンを超えるサイズになったアテンザをわざわざMTで操りたいとはなかなか思えないかも。坂道発進とかリアルに怖いですし・・・。そもそも限定免許の若者を置き去りにしています(別にクルマが好きじゃないから限定免許ってわけじゃないはず)。

  実際のところもっと若者にイメージが付き易い、例えば「AWD」「ターボ(300ps)」「8AT」の設定で400万円!とした「高性能アテンザ(MSアテンザ)」がデビューと同時に出ていたら・・・。確かにマツダが得意とするコンセプトではないのかもしれませんが、「好デザインでお手頃な新型セダン」といった立ち位置から、より熱心でクルマを自分の「分身」と見做すような人々(カーエンスー)からも注目されるクルマに成れたかもしれません。「これから」そうなるという可能性も否定しませんが。

  しかしマツダのクソ真面目な開発者達は、おそらくそれは潔くないと判断したのかもしれません。スバルWRX STIの限定モデル「S」が買えてしまいそうな400万円という価格はともかく、完成した高性能なMSアテンザが同じサイズでFRの「レクサスGS350」に対抗できる味を出せるのか?という点が引っ掛かってしまい、そんなクルマを世に出すことはできないと考えたんじゃないかと・・・。それとは別に、そういうことを全く考えずにやってしまったのが「メル◯デスA◯5A◯G」。

  まあアテンザの「ブランディング」はちょっと考えてみても、やはりいろいろ難しい点が多いですね。特に日本市場で現状を見ている限りはとても窮屈そう。ホンダ・アコードよりはいくらかは「存在感」を示せてますけど・・・。そしていよいよ「セダンのみ」で再出発をするスバル・レガシィもまもなく発売されますが、アテンザを追いかけるようなコンセプトでは、「何か」をしないと米国でも日本でも干上がってしまいそうな予感があります。スバリストだけにウケるクルマじゃ・・・。

  欧州ではプレミアムDセグばかりに人気が集中し、大衆ブランドのDセグは不遇を迎えていますが、その波が日本にも着実にやってきている予感もあります。新型レガシィもさらなる大型化で値上げは必須のようですが、アテンザがまともに見積もると400万円近くになった今、メルセデスのディーラーに行けば同じ金額で「CLA」とかいう「スタイルだけの」Dセグサイズの4ドアが買えてしまいます・・・。

  もちろん動力性能もクルマとしての完成度も比較にならないほど低いですけども、これがバックオーダー多数で半年待ちになっている。「動力性能なんていらん!アテンザもレガシィも大きすぎる!」と言われればグウの音もありません・・・。改めていいますけど、CLAはゴルフの足元にも及ばないくらいの「低次元」なクルマですが、アテンザと同じ価格で「半年待ち」です。つまるところ日本人はスペシャリティカーが好きなんですね・・・。






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2014年03月12日

スバルの店長がブログで「マツダはカス!!!」発言・・・宣戦布告か!?

  わたしも人のことを言えないのですが、ブログを通じてあれこれ書くときについ強烈過ぎる「想い」が入ってしまいます。1人のマツダファンとして匿名で書いているから何を書いても許されるとは思ってないですけど、本当に伝えたいことは時として躊躇すべきかどうかの選択を迫ります。私も大ファンのスバルの店長さんが消費税増税前の商戦に疲れ果てたのかわかりませんが、珍しくブログがかなり大暴走していました。

  先週から今週にかけては「レヴォーグ」と来るべき「新型WRX STI」についての熱い想いを吐きまくっておられたのですが、BMWやメルセデスの背中がハッキリ見えた!と宣言するだけでは満足しなかったようで、とうとう予想外のところに「噛み付き」ました・・・。相当にライバル店に対してイライラしたのでしょうか、スバルと競合する車種で目下絶好調のホンダとマツダに対して「まさか」の強烈なネガティブキャンペーンを展開していました・・・。

  簡単に言うと、「ホンダやマツダは技術がないからマーケティングに依存している!」という「爆弾発言」による批判です。具体的な車名を槍玉に挙げるという暴挙は「大人の配慮」で一切書かれていないのですが、言いたいことを邪推すると・・・「ヴェ◯ル」なんてどこから見てもバカ丸出しなのに、なんであんな異常なペースで売れるんだ!フィットと対して変わらないクルマが250万円!ちょっと目を覚ませといいたい。これこそがクルマ業界全体を堕落させるマーケティングの権化だ! 

  「アク◯ラ」だって言われているほど良いクルマなんかでは決してない!走りの部分は何も向上してないし、デザインだけで評論家もチヤホヤしやがる。欧州にセンセーションを起こした頃のアクセラから、走りにおいて何らかの進化があったというのか? アホな評論家どもは先代のアクセラをたいして評価も出来てなかっただけだ、「走りが良くなった」とか言っている評論家は全員信用ならない!

  どいつもこいつもチャラチャラしたクルマを造りやがって!ムカつくんだよ!ついでにSTIも気合いが入って無さ過ぎなんだよ。くだらないクルマを400万円やらで売らされるこっちの身にもなってみろよ!もうバカバカしくてやってられないぜ!オレはG◯Rみたいなクルマが売りたいんだ!

  あれ・・・?ブログを読んでる時はとんでもないこと言ってると思ってましたが、改めて反芻してみると結構な正論かもしれないですね・・・わかったか!ホンダ!マツダ!オマエらは所詮マーケティングなんじゃ!レヴォーグこそが正しいんじゃ!スバルみたいに50km/hでも止まれる自動ブレーキを開発してから同じ土俵に上がってこい!「疑似」商品でユーザーを惑わすのはやめろ!・・・もちろんこんなハッキリと書いてないですが、行間を読むと絶対これくらいのテンションだと思います。

  せっかくなのでご存知ない人のためにこのブログをご紹介しておきましょう。「中津スバル ブログ」で検索すればすぐに見つかるはずです。金曜の夜に読み始めて、気がついたら土曜日の午後3時だったというほど中毒性があるのでくれぐれもご注意ください。







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posted by cardrivegogo at 04:55| Comment(3) | スバル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月10日

アテンザとレガシィの新たなる戦い!

  VWの屋台骨であるゴルフに設定されているGTIというAWDのスポーツグレードは、登場時に「アウトバーンの民主化」と言われたそうです。現在の欧州では道路事情も限りなく日本やアメリカに近いものになっているようですが、当時はアウトバーンの追い越し車線は250km/hで安定して巡航できるクルマの専用レーンで、メルセデス、BMW、ポルシェの独壇場でした。VWの大衆モデルをベースにしたクルマがそこを走れるようになったことは「革命的」な出来事だったのだとか。

  以後、欧州を主戦場とする中型車には「250km/h対応」という規格が適用されています。アテンザも初代からこの規格に基づいて設計されていて、ゴルフGTIが切り開いた「民主化の波」を引き継いでいるわけです。そして現行アテンザはどうやら「新たな民主化」を主導する存在へとなりつつあるようです。レクサスGSやBMW5を脅かすというわけではないですが、それらが本来は担うはずの役割を少しずつ奪っています。都市部の風景では確実にそういうシーンが増えている気がします。

  北米のシカゴMSで新型レガシィが発表になりました。コンセプトモデルでは1910mmの北米サイズになっていましたが、どうやら1840mmに収まり無事に日本仕様も11月にFMCを迎えるようです。全体の印象としてはカムリHVの日本仕様に似た落ち着いたエクステリアですが、醸し出す雰囲気はBMW5シリーズに近い気がします。おそらくこの新型レガシィが狙うコンセプトはAWDセダン版の「新たなる民主化」でしょう。

  プレミアムセダンにおけるAWDのニーズは年々上がっているようで、オールウェザーでの安定走行性に加えて、高速道路での追い越しも加速が鋭いAWDの方が断然に楽だったりして、その潜在能力は非常に高いものがあります。アウディのクワトロが一定の評価を得ると、メルセデスもAWDのブランド化に励んでいます。降水量が多い日本のAWD技術は一般に世界最先端と認知されているのですが、日本メーカーは肝心のプレミアムセダンとしてのAWDのブランド化には消極的でした。

  しかしアウディやメルセデスにシェアを大きく奪われる中で、いよいよシェア奪還に向けて強力なモデルが今年次々に登場する予定です。日産はインフィニティQ50にHVのAWD(アテーサ)を、ホンダはレジェンドで同様にHVのAWD(SH-AWD)をそれぞれ投入します。どちらも走行性能以上に高品質なインテリアも話題になるはずです。そして北米で最も優秀なAWD技術と賞されるスバルもレガシィのプレミアムセダン化でこの競争に参入し、価格面で優位に立つレガシィがあっさりとトップシェアに返り咲く可能性も高そうです。

  日本市場においては、とりあえずはアテンザのガチンコのライバルとして投入されるはずで、価格帯もアテンザを意識した「お買い得」価格になりそうです。さらに後発であることを利してサイズもアテンザより僅かに小さくまとめてられていて、FFかAWDかという大きな隔たりこそありますが、この2台のどちらかで迷う人をさりげなくスバル側に誘っています。

  ただ先日の発表式典で報道陣の前に初めて姿を現したときの映像を、北米スバルのサイトで見る事ができますが、除幕が行われたあとの観衆のやや「動揺」したリアクションを見る限りでは、エクステリアの表現力がアメリカ人を唸らせるにはやや不足していたかもしれません。数日前には日産がFFセダンの大胆なコンセプトモデルを発表していて、それと比べるとやはり地味な印象になるのかもしれません。マツダ6やレクサスIS、インフィニティQ50など先行している日本車セダンのデザインが光る中ではやはりインパクトが弱かったようです。
 
  それでも先代レガシィからはデザイン面で確実に進歩を遂げています。控えめなデザインも必ずしもマイナスというわけではなく、逆に前のめりになり過ぎているレクサス、マツダ、日産のデザインの方が、時の経過とともに風化が早いかもしれません。先代には全く興味が出ませんでしたが、今回は個人的にかなり好きなデザインになっていて、次期購入の有力候補が登場したと強く感じました。
  
  世界トップクラスの中型車メーカーとしてグローバルでもセンセーショナルな存在となっているマツダとスバルが、ドイツプレミアムやレクサス、日産を目指して共闘すれば、硬直化して一時は末期症状と言われた国内セダン市場が再び活性化しそうです。もはや両者が潰し合う関係ではなく、どちらもドイツ車からシェアを奪い返すに十分なくらいのポテンシャルを感じます。

  アテンザもレガシィも日本市場ではもはや崖ぷちです。もしこの両者にとって生き残りを期するなら、「直4NAで軽快に走る高品位なセダン」という新たなムーブメントを作ることでしょうか。とりあえずクルマの魅力を最大限に発揮して、ブランドヒエラルキーでのポジションが曖昧になっているレクサスGSやBMW5辺りを駆逐して、セダンの「下克上」を新たなトレンドにしたいところです。当然ながらレガシィの日本上陸を迎え撃つアテンザのMCブラッシュアップにも大いに期待したいです。


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posted by cardrivegogo at 04:47| Comment(2) | スバル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月21日

スバル・レヴォーグ登場 これは売れそうだな・・・

  いよいよエクステリアの全貌が明らかになり、プロモーション動画も発表から半日あまりで10万回以上視聴され(アクセラはせいぜい2万回程度だった)、スバルのファン動員力を改めて見せつけられました。全体的な印象は、近年デザインのレベルがどんどん上がっている国産中型車のトレンドをしっかりキャッチアップしつつ、エンジン・駆動方式・車内レイアウトまでとことん神経を使った痕が見える「いいクルマ」の風格が漂っています。

  メルセデスやマツダのデザインをパクったという印象はそれほどはないですが、マツダ車のデザインにかなり刺激を受けているようで、スバル独自の洗練ながら従来のモデルから大きな進歩を遂げています。同時にスポーティに大きく振っているとはいえファミリーユースを前提としたパッケージングという立ち位置を冷静に見極めているようで、ホンダ車のようにデザインを工夫した上でノーズを短くしたロングデッキタイプのボディになっていることも大きな特徴です。

  マツダもメルセデスもロングノーズというほどではないですが、フロントのエンジンハッチのデザインにかなり神経を使う一方でデッキが犠牲になる傾向にありますが、このレヴォーグのデザインを見る限りでは、スバルはその「流行」に関しては疑問を呈しているようです。良し悪しは個人の趣味による部分もあるでしょうが、スバルがエクステリアのデザインにおいて独自に提案する部分がしっかりと感じられて、「ブランド」としてはとても良いことだと思います。

  その反面、真正面からと真後ろからのデザインがそれぞれややクルマから浮いて見えるのがやや気になります。どちらもよく出来たデザインなのですが、ワゴン先進地域の欧州車に似てなくもないです。前からみたらW176(フロント番長)で後ろからみればF31(日産レパードじゃないですよ!)といったところでしょうか・・・。

  デザインに関してはメルセデスもBMWもパクったりしていますし、GJアテンザセダンのリアランプがヒュンダイソナタに酷似しているという思いも寄らない指摘が出て来たりします。東アジアのリアコンピ部品メーカーの供給を受けるトヨタ・マツダ・ヒュンダイ・一汽は嫌でも部分的に似てしまう宿命なのだとか・・・。今後はグローバルに中国メーカーが進出し、GMもVWも同じような部品を使うのだと思われます。

  さて日本市場専用に投入されたレヴォーグですが、レガシィやインプレッサのFMCサイクルを無視して、スバルが肝いりで強引に開発を進められたようです。スバルが開発を急いだ背景には、日本市場で密かに中型車の人気が高まり、そこに全力投球をしているライバル・マツダの躍進があるようです。まるでマツダの新ラインナップの盲点を突くように作られた見事なパッケージングは、かつてホンダを密着マークして大きくシェアを伸ばしたトヨタのやり方を見ているようでもあります。

  先進構造とデザインの良化でワゴンでも着実に販売を伸ばしたアテンザワゴンですが、1840mmの車幅は初めてクルマを買う人にはそれほど気にはならないかもしれませんが、5ナンバー時代のレガシィやカペラ、アコード時代を知る年配の方は数字を見るだけで尻込みしてしまいます。建て替えが進んでいない繁華街のリフトタイプの立体駐車場はほぼアウトの数字です。

  車幅でアテンザを躊躇している人がアクセラで妥協しようかと思っていたところに、出て来たのがレヴォーグで1780mmと従来のレガシィワゴンの車幅を維持したまま、全長を少し詰めて、ルーフをアテンザワゴン並みに下げて不人気だった現行レガシィを改良したクルマはなかなか魅力的に映るはずです。ハッチバックには妥協できないけど、アテンザワゴンはちとデカいという人はスバルディーラー行くしかないですね・・・。

  マツダとしても全長が思いっきり伸びたアテンザと先代と同じ長さのアクセラの間が空白のままというのは、さすがに日本市場軽視と取られても仕方ないです(ディーラーはハッキリ「軽視」と言ってますが・・・)。とりあえずアクセラ・ディーゼルをやや高級なスポーツハッチバックみたいな囲い方をするのではなく、アクセラ”ワゴン”ディーゼルといった派生車を拡充してBMWのようにディーゼルラインナップを増やして存在感をアピールした方がいいのではとないでしょうか?


「関連記事:スバル・レヴォーグはまさに全方向だ!」

「スバル・レヴォーグ動画はこちら」






posted by cardrivegogo at 06:45| Comment(0) | スバル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月29日

スバルとマツダの共通点

  マツダとスバルは現在、世界的に見ても業績好調ということもあり、さらなる新型車の開発が期待されますが・・・はっきり言うと最も期待されているRX-8やWRXの後継モデルは「ない」です。理由はというと年産200万台規模のメーカーに2系統のスポーツカー生産は完全にナンセンスだからです。厳密に言うとスポーツカー専用設計ではないWRXは一応の後継モデルは出るでしょうが、従来の「超高出力AWD」ではなくインプレッサの上級グレードといった意味合いが強いクルマになるはずです。

  おそらく86/BRZの開発に合意した時点で、スバルは一つの判断をしました。それはAWDスポーツの主役が従来のWRCカーから、日産GT-Rのようなスーパースポーツへと明らかに変わっている時流のなかで、従来のWRX開発にメリットが見出せないというものです。2007年のGT-R発売によって国内外のAWDスポーツメーカーの性能の基準は大幅に引き上げられ、500ps前後のモデルが欧州メーカーでも次々と登場し、相対的にスバルの存在価値は大きく低下しました。

  トヨタから新型FRスポーツの提案があり、世界一優秀なトヨタマーケティングがスバル首脳陣を完全に納得させる形で、86/BRZの開発が始まりました。すでにマツダとロータスがこのジャンル(ライトウエイトスポーツ)のパイオニアとして欧州で人気を博していますが、どちらもトヨタと提携関係にあるメーカーです。そのためノウハウもある程度は共有が可能であり、さらにトヨタのプリウスで見せた軽量化技術も大きく生かせます。

  スバルは新たにほぼ未経験のFRスポーツの開発を手がけることになりますが、トヨタから技術と資金が十分に提供されるので、かなり参入のハードルは低いと言えます。さらに営業力のあるトヨタが全面的にプロモーションするので、ある程度のヒットは確実の状況で、しかもトヨタのセリカやMR-Sからの乗り換え需要もすでに織り込まれています。

  さらにこれまでスバルの屋台骨を支えてきたEJ型エンジンがモデルサイクルの終盤に差し掛かり、より低コストなFA・FB型エンジンに置き変わることが決まっていたことも、「決定」を後押ししました。そして今後は従来の300ps超のハイパワーモデル(WRX STi)の開発は放棄されることが規定路線です。

  マツダに関してもスバルと全く同じです。ブランド全体の製造コストの大幅見直しが迫られ、新型スポーツモデルの開発に全く着手できない状況になっていました。そんな折にスバルにトヨタが現れたように、マツダにもアルファロメオという「エンジェル」がやって来たわけです。これによりマツダは4代目ロードスターの開発に踏み切りました。

  開発費用の多くをフィアットが面倒見てくれるわけですから、マツダにとっては千載一遇のチャンスと言えます。ロードスターは3代目(NC)になってから、一般車との部品共有が増え、その結果車重も増加し、スポーツカーとしての魅力が低下していて、売上も当然に低迷しモデル廃止まで議論されたようですが、思わぬ形で「延命」が決まりました。

  ただこれにより、RX-8の後継の開発は無期限延期されたようです。スバルがWRX STiの高性能モデルの開発を凍結したようにマツダも「ブランドアイコン」とも言えるロータリースポーツを断念しました。どちらも国内生産&輸出という形態を固持する中で同じような路線を歩むようになってきました。両者の内装を見る限り、サプライヤーも相当な数が共通になっていると思われます。

  スバルとマツダの生産規模は、ほぼドイツのメルセデスとBMWに匹敵します。もしメルセデスとBMWが同じような方針でクルマ作りをした結果、類似の設計に陥っていったら大爆笑です。「合理主義」の名の下に、トヨタのHVシステムを使った「アテンザ」と「レガシィ」が並売されるようになったら・・・笑えないですね。ただ両者は確実に近づいていると思われます。




posted by cardrivegogo at 05:44| Comment(0) | スバル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする