2014年07月11日

残念ながらアクセラはもう時代遅れだ・・・

  CセグのHB&セダンで展開しているアクセラですが、目一杯にデザインを頑張ったところは賞賛できますが、旧態依然のボディタイプのままではシビックやカローラの乗り換え需要を取込むのが精一杯だったかもしれません。やはり時代の流れには逆らえず、ほぼ同タイミングでデビューしたホンダヴェゼルに大きく離される展開になっています。かつて「日本はHB不毛の地」と言われたみたいで、その後もミニバンやSUV、コンパクトカーのブームが次々と起こりましたが、なかなかCセグHBが陽の目をみることはありませんでした。

  トヨタが現行オーリスで「話題のCM」や「ガンダムとのコラボ」をしてまで売りにいきましたが、結果はなんと大惨敗でした。やはり日本ではCセグHBは無理なのか?それともトヨタの”お馬鹿”なプロモーションが逆噴射したのか? いろいろな理由がある気がしますが、「ガンダムコラボ」はクルマ好きとしては、絶対に止めてほしかったです。オーリスのFMCを密かに期待していた人があの「シャア専用」で一気に冷めたというケースも多いのではないでしょうか。そしてなによりクルマ自体に注目を集める要素が少なかったです。オーリスはグローバル・トヨタの旗頭として飛躍を期待しているモデルなんですが、どれだけ好意的に見ても今回は「ブレイクスルー」には不十分だったと言わざるを得ません。

  オーリスのFMCにはいろいろ問題があったとはいえ、あのトヨタが威信をかけて売りに行っての大惨敗ですから、いかに日本でのCセグHB販売が無理ゲーかということがわかります。ここで弱小のマツダがあっさりと成し遂げれば「快挙」だったわけですが、やはりダメですね・・・。CX5がバカ売れした時点でマツダも気がついていたとは思いますが、結局はCセグHBが自動車産業の中心に位置していると思っているのは、自動車評論家とクルマに詳しいユーザーだけだったようです。クルマ雑誌でいくら盛り上げても、クルマメディアの影響力はもはや無いですから市場は全く無反応です。マツダ渾身のアクセラがここまで(それほど)売れないわけですから、日本においてはもはや完全に「オワコン」ということが証明されてしまいました。

  確かにアクセラは評価されていますし、マツダが頑張らなかったならばもっとひどい惨敗を喫していたでしょう。しかしオーリスと違ってアクセラは販売時期においていくらか恵まれたことも幸いしました。2012年の9月にFMCされたオーリスの発売は最悪のタイミングと言ってもよく、CX5とアテンザ/クラウンで俄にSUVとセダン市場が盛り上がったため、まったくと言っていいほど自動車雑誌から注目を集めませんでした。その後2013年になるとボルボとメルセデスが相次いでお手頃価格のCセグHBを発売し、その後VWゴルフもFMCを行いました。これらの輸入Cセグは自動車雑誌のドル箱コンテンツに祭り上げられ約1年間あまり強烈にプッシュされ続けました。その中でこれらのクルマに最も近いところにいる国産車「アクセラ」にもかなり好意的な論調が寄せられていたように思います。

  評論家は決して自分では買わないのに、CセグHBを誉めます。徳大寺さんのように本気でゴルフカブリオレに乗っておられる方もいないことはないですが、レビューなどを読んでいると、この人は全く興味がないんだなということがよくわかります。チェック項目は「燃費」「NVH」「荷室」くらいなもので、ドライブフィールに話が及ぶと「まあ女性や老人が乗るクルマだから・・・」みたいなニュアンスで誤魔化します。そして全般的に評論家のCセグHBへのイメージがやや「分裂」気味なのを感じます。本人が興味ないクルマへのレビューにありがちな態度ですが、対象であるクルマに対して「上向きの視線」と「下向きの視線」が交互してしまい、なんだかスッキリしない内容になっているケースが多いです。

  バブル期までの機能性に拘ったCセグに比べて、「合理化」の大前提がまかり通るようになった現代のCセグは、プライベートカーとしての魅力がどんどん希薄になっています。簡単に言うと「グッ」と来るポイントが少ないです。確かにメーカーが性能は上がっていると主張する点は存在するのですが、車重が重くなってパワーを抑えて燃費を伸ばす傾向から起こる「カサカサ」のドライビングフィールを覆い隠すだけの「手段」にコストが掛けられていないのがほぼ全てのCセグに対しての感想です。そんな前提のクルマがプレミアムブランドからどんどん出てくれば、中には嫌みの一つでもつい口走ってしまう評論家もいるわけです。「あんなのはクルマじゃない・・・」。

  何が言いたいかというと、マツダはさっさと「アクセラを諦めろ!」ということです。マツダにとって日本市場はもはや10%程度しか影響がないわけなのですが、日本市場のトレンドはかなりの勢いで世界へ広まりつつあります。日本では一段落したミニバンやコンパクトカーのブームが欧州や中国ではやってきていて、新規車種が次々と参入しています。スズキのOEM車がオペルやフィアットから売られていますが、日本で大人気の軽自動車もいざ輸出してみればそれなりに火が付くでしょう。日本で売れないクルマを作っているメーカーに将来性が無いとはいいませんが、日本のトレンド発信能力を無視すると痛い目に合うでしょう。

  メルセデスがAクラスの販売で立ち直ったという見方もありますが、これは孤高のブランドだけに起こりうる特殊な事例に過ぎません。VWもフォードもCセグHBに偏重し過ぎたこれまでの戦略が仇となって、現在ではグローバルでの販売が大きく伸び悩んでいます。前回の初代アテンザの話をしましたが、初代アテンザユーザーにとって新型アクセラの「合理的な設計」は必ずしも魅力的ではないです。やはりマツダは初代アテンザの原点に立ち返ったC/Dセグの「走れる」高機能マシンを作っていく必要があると思います。

  トヨタが最近極秘に86をベースにしたセダンを開発中という話が伝えられています。「マーケティングの鬼」が遊び半分に余計なクルマを開発するはずもなく、日本及び欧州でCセグよりも「少し大きめ」で機能性の高いスポーツセダン需要が燻っていることを嗅ぎ付けていると思われます。マツダとしても新型シャシーを開発したロードスターベースのC/Dセグ(全長4650mm程度)のFRセダンを仕掛け、4輪ダブルウィッシュボーンによるスポーティな乗り味で「足回りのマツダ」の旗を再び掲げる時期に差し掛かっているのではないでしょうか。

  
リンク
最新投稿まとめブログ


posted by cardrivegogo at 00:27| Comment(0) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月10日

マツダはCセグに収まっとけ!みたいな雰囲気

  以前もこのブログで触れたことがあったかもしれませんが、3代目アテンザ(GJ)はワゴン、2代目アテンザ(GH)はセダン、初代アテンザ(GG)はスポーツHBがベストプロポーションだと思うのですが(異論は受け付けません)、2代目はワゴンが売れて、3代目はセダンとワゴンの割合がほぼ同じで、PRの成果かセダンが予想より多いみたいです。そして初代はスポーツHBが順当に売れたようで、いまでも見かける初代の「生き残り」の多くはスポーツHBです。オーナーさんが今でも飽きないんでしょうね。

  近所にも黄色の初代スポーツに乗るおばさん(ご主人の趣味かもしれませんが)がいるみたいで家の前をよく通ります。独特のスポーティなフォルムに、スポーツカーを想像するカナリヤイエローが鮮やかで、これが12年前に発売されたクルマか?と思うほどに洗練されたデザインが目を惹きます。先日は後ろにポルシェ911(997型)を従えて通り過ぎて行きましたが、911と比べてもそのオーラは全く見劣りすることもなく(マツダファン視点で恐縮です)、エンジン音も好みの問題ですが、日本住環境にはやや「野蛮」過ぎるポルシェのフラット6(“4S”でした)よりも、日本人が作っているだけあってデリケートながらも「意匠」を感じられるマツダMZRの音色が私は好みです。

  今改めて初代のスポーツを見ると、二代目、三代目が少しずつ失っていった「アテンザの原風景」(カペラの面影というわけじゃないです)が浮き上がってきます。3代目からはあまり伝わってはこないですが、元々のアテンザはボディの基本スタイルにおいては「アルファ156」を手本にしていると思われ、今で言うところのBMW2シリーズクーペのような「塊感」を強く感じさせるものでした。確かにカペラの後継を思わせる要素もありますが、小振りなボディにヘッドライトとテールライトがケースに収まって「端正」な初期”ZOOM-ZOOM”デザインは、アルファロメオの影響が強かったように思います。

  残念ながら2009年頃からアルファロメオからDセグセダンが消え、BMW3シリーズもコンパクトボディのものを1シリーズとして切り離し、3シリーズ自体はスポーツセダンからサルーンへと方向性を変えました。その流れが波及して、初代アテンザのような佇まいのC/Dセグスポーツセダンは時代の移り変りとともに次々と淘汰されてしまったわけですが、どうもそのニーズの受け皿としてCセグHBではなにかと役不足な感があります。

  グローバルでのボリュームゾーンにあたるCセグHBは、派生モデルや兄弟車が多くて、どうしても「大衆車」としての無難でシンプルな設計が好まれる傾向にあります。その一方でアルファ156から159への進化の過程でアルファロメオはあらゆる面で限界が高いシャシーに置き換えることを最優先しました。そのストイックなまでの姿勢は、決してVW、フォードが競うCセグの進化とは交わることはなく、アルファ147からジュリエッタへの”汎用化”とは明らかにベクトルが違っていたように思います。

  そんなC/Dセグスポーツセダンが次々に消えて行った背景には、高性能シャシーと高性能サスを使い、ハンドリングやアクセルフィールを高めるポテンシャルを求めた結果、割高なコスト体質になり採算がとれなくなったと言われています。アルファ159に至っては、BMW5シリーズに匹敵するシャシーを使い、5シリーズでも使っていなかった高性能サス(ダブルウィッシュボーン)を使いながらも、ボディは小振りで車格が低く見えてしまうこともあり、日本価格はたったの400万円でした。これではリーマンショックですぐに赤字に転落するのも当然のことだったと思います。

  ごちょごちょと余計なことを書きましたが、アルファ156/159や初代アテンザが持っていたオーラを今も引き継いでいるのが三菱ランエボXとスバルWRXです。しかしこれらのAWDターボスポーツもいよいよ曲がり角を迎えていて、モデル廃止が発表されたりしています。一つの時代が終わって、このクラスのボディサイズのクルマを作ることに自動車メーカーは魅力を感じなくなっているようですが、ユーザーの脳裏には、5ナンバー時代のレガシィやアコード、そしてアルテッツァやプリメーラ・・・といったクルマのイメージが今もハッキリと残っていますし、復活を望む声も少なくないです(アウディA3セダンなんか全然だめ!)。

  またこの頃の日本車セダンは今に負けないくらいに美しいデザインのものが多かったです。開発者達の眼差しが単なる「大衆車」を作るという視点ではなく、BMWやアルファロメオといった欧州の伝統に挑戦するんだ!という熱意に満ちあふれているように感じます。2000年代に入りそういった前近代的な視点に取り憑かれてコストを掛ける「欧州車基準の設計」がトヨタ・日産・ホンダでは否定されるようになったようですが、親方「フォード」のマツダだけは、ボルボやフォードが欧州で躍進するためのシャシーを開発するミッションを与えられました。そして2000年代に入ってもなお、世界に十分に通用したかつての日本車スポーツセダンの「原風景」を残した初代アテンザが発売されたようです。

  
リンク
最新投稿まとめブログ
  



  
posted by cardrivegogo at 00:02| Comment(0) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月09日

マツダが突如カーメディアに愛されるようになった理由。

  トヨタが年内にもFCVを発売すると発表して、いよいよクルマを買う人には悩ましい時期に再び突入した感があります。水素を供給できる場所が現時点ではとても少ないわけですが、日産のディーラーに急速充電器が付けられているみたいに、近くのトヨタディーラーで24時間供給を受けられるのであれば、価格以外のハードルはそれほど高くないように思います。700万円もするクルマを売るのですから、トヨタも水素の供給体制を構築する手立ては十分に考えているでしょう。

  プリウスの発売から15年ほどでHVの販売比率は現在の水準にまでなりました。2011年暮れのアクア発売が大きな分岐点だったように思います。特にインフラの増強が要らなかったHVでさえも少なくとも10年間はマイナーなままだったので、FCVがそれよりも短いサイクルで普及するとはとりあえずは考えにくいのですが、イノヴェーションの速度は必ずしも一定ではないので、もしかしたら半分の5年で”アクア発売”が起こるかもしれません。

  さて・・・トヨタの時代を創る!という気迫の「先行魂」とはまったく対極に位置している(ように見える)のが、マツダのクルマ作りです。日本メーカーでありながらやっていることが完全に欧州メーカー的で、EGRとか一生懸命に弄って高効率エンジンを作っていて、なにやらマイペースでとても楽しそうです。そんなマツダの歩みを批判的に捉える評論家もいないことはないですが、基本的には「楽しいクルマを作るメーカーは正義」とばかりに好意的な論調が目立ちます。

  アクセラのHV比率が他のメーカーに比べて異様に低いことが判明すると、「やっぱりマツダを買う人は解ってる!」とでも言いたそうに、ニヤニヤと記事にして中には「ハイブリッド神話の終焉」なんて掻き立てるライターも現れる始末でした。完全に「マツダよくやったぞ!」と輸入車好きライターを中心に盛り上がっていたような気がします・・・。プリウスのユニットじゃなくてカムリのユニットだったら、アクセラHVはもう少し売れたんじゃないの?とも思うのですが、トヨタから300万円オーバーが必須という条件を突きつけられ断念したのかもしれません。一応2.5L直4エンジンはマツダにもあるんですけど・・・。

  ちょっと余談ですが、アテンザの2.5Lのガソリンモデルは300万円しますから、HVになれば350万円くらいが妥当な金額になりますので、アテンザはカムリよりもクルマのベースの部分では割高なくらいなんですね。同じ車格ならばマツダよりもトヨタの方が割高というのが業界の常識だと思ってましたが、マツダも随分と価格が上がってきているようです。ウソかホントか解りませんが、クラウンにも来年のMCで新開発の2Lターボが載るといわれています。もしこれでクラウンのHV人気に陰りがでるようならば、その余剰ユニットをぜひアテンザに譲ってほしいものです。

  冗談はさておき、マツダとしては評論家が味方になってくれている内に、デミオもCX3もロードスターも成功させてしまいたいところかもしれません。実際のところ他のメーカーのファンに言わせれば、カーメディアのアクセラへの寵愛ぶりは異常なものに映るようです。HVも自前で作れないようなメーカーが絶賛され、HVもFCVも独力でつくっているトヨタやホンダが酷評されるのは理解できない!と言われれば、なるほどと思う部分もありますが、HVやFCVに傾倒すればするほど、頭が保守的な自動車評論家に嫌われているとも言えます。

  マツダに対して批判的な自称クルマ好きの皆さんには「そんなにエネルギー効率が気になるなら電車使え!」とでも言ってやりたいです。いくらFCVでゼロエミッションを気取ったところで、ゴムタイヤを履いてる段階で(定員が乗った)電車のエネルギー効率には絶対に勝てないですから。HVやFCVが要らない技術とはまったく思わないですけど、そんなにドヤ顔で誇るほどのものとも思わないですね・・・。クルマを運転したいと思うからマツダ車に乗るわけで、単なる移動がしたいならば公共交通機関を使いますね。トヨタやホンダのエコカーなんてほとんどの東京都民にとっては「どうでもいい」存在だと思うのですが・・・。


リンク
最新投稿まとめブログ
↓福野さんも沢村さんもマツダにはやさしい!

posted by cardrivegogo at 00:07| Comment(0) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月02日

いよいよVWの背中が見えてきた!

  発売当初から何度と無く比較されてきて、最終的に「どっちがいいの?」かよくわからないことになっている7代目ゴルフと3代目アクセラ。2013年下半期をゴルフは日本で月2000台ペースで快調に売り上げました。さすがは日本COTY受賞車といったところでしょうか。まだまだ閉鎖的な日本市場で輸入車にもかかわらずこれだけ売れてるのだから間違いなく快挙です。先代アクセラやオーリスの2倍以上の売れちゃってますし・・・。

  地元で負けるわけにはいかないアクセラは、ちょっと見ただけであれこれと無理しているのがわかるくらいのクオリティになりました。これは同業他社からはいろいろと嫌われているんだろうな〜と余計な心配も。もともとはVWが「売ってきた喧嘩」にマツダが全力で対抗しただけではあるんですが、ちょっとKYな感じが無きにしろあらず・・・。日本の自動車産業全体の威信にも関わる「クオリティ問題」に立ち上がったマツダに、トヨタも快くHVを提供するなど全力でアシスト?というのが舞台裏だったのかもしれません。あくまで想像ですが、トヨタと共同戦線を敷いて「やれ!」と背中を押してもらった部分は大きいと思いますね。「アメリカでデミオをヴィッツとして売ってやるから、心置きなくゴルフを倒せ!」くらいのことを言われているんじゃないでしょうか。

  もはやアテンザとのヒエラルキーなんて考えている余裕はなく、アテンザの売上が下がることなど全く恐れずに作り上げてしまったアクセラ。その甲斐あってか最初の半年ではなんとかゴルフの2倍程度の月4000台は確保することができました。もしマツダがこれほど全力で取り組まなかったら、完全に「やられて」いたかもしれません・・・日本市場では。

  そんなアクセラですが敵地ドイツではかなりの大健闘を見せているようで、マツダシェアも年明け以来衰えることなく120%台をキープしています。全体的にSUVが好調のアメリカでは、アクセラの伸びは限定的で、マツダの底上げを担っているのはもっぱらCX5のようです。アテンザとアクセラが昨年をいくらか上回る水準なのに対し、CX5は発売2年で1万台規模の「注目車種」に躍り出ました。北米での日本製SUVのロングヒット車といえば、トヨタRAV4とホンダCR-Vですが、FMCが遅れているこの2台を尻目に「快進撃」を続けています。

  日本ではアクセラを危機に陥れていたVWはSUVモデルの投入の遅れが響き、前年比80%とシェアが大幅に下がっています。去年までダブルスコアだったVWとマツダですが、80%に下がったVWと120%に伸びたマツダの差がみるみる縮まってきました。マツダのすぐ背後にはメルセデスとBMWそして復活を期すレクサスが続いていて、毎月のように順位が目まぐるしく変わっています。今後の展開で一番見通しがあるのが名門メルセデスでしょうか。新型「Cクラス」と期待のSUV「GLA」の強力コンビの投入でマツダ、BMW、レクサスを一気に突き放す体勢に入っているようです。

  今後の展開はどうなるかわかりませんが、世界最高クラスの中型車をそれぞれ持つ超一流ブランドが大決戦を繰り広げる中で、遅れをとるどころか力強く躍進する「マツダ・スピリッツ」はもっと日本で大々的に報じられてもいい気がするのですが・・・。もう何度もこのブログで触れてますが、「Car and Driver」も「Motor Trend」もテストをすれば、ナンバー1はいつも「MAZDA」です。アテンザもアクセラもCX5もまるで日本における「ゴルフ7」みたいな「世界トップ」という評価を受けています。ただアメリカ人の自動車ファンからしてみたら、「MAZDAって何なの?」みたいな複雑な感情が渦巻く頃かもしれませんが。

  マツダが掲げる目標として、「クルマが良くて売れるのではなく、ブランド自体が評価されて売れる」ことを目指していると開発者インタビューでは度々言われています。競争力があって自信を持ってお勧めできる少数精鋭の「車種」、「エンジンユニット」だけに経営資源を集中し、全ての車種の全てのグレードを必ず満足できるモノにするという理念を、今のところは着実に実践できているようです。この流れを「CX3」と「デミオ」でも継続し、小型車に「新たな価値」を想像できたならば、北米のまだまだ手薄なコンパクト市場を席巻する可能性があります。北米にはデミオクラス(Bセグ)の「雄」であるVWポロがいません。Bセグを制することができれば、いよいよマツダのVW越え!という快挙が達成されそうです。


リンク
最新投稿まとめブログ



posted by cardrivegogo at 22:52| Comment(0) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月27日

アテンザ より アクセラ の方が良いという意見にとりあえず反論。

  西川淳というライターが年配評論家の得意技「マツダをディスりながら誉める」を炸裂させて、アクセラを批評しておられました。普段はAMGやポルシェにしか興味を示さない、「スーパー」な「カリスマ」評論家がマツダ車に乗ってくれただけでも感謝!といったところでしょうか。

  さてこの西川さんですが、3代目アクセラの中でも特にセダンのデザインが気に入った様子で、さすがは「スーパー&カリスマ」だけあってお目が高いです。確かにぱっと見た感じではBMWの小さいヤツ(M235)に似ていますし、そこに張り合うのがマツダの本来の立ち位置と考えている人も多いようですから、「スーパー&カリスマ」の視点から見ても、アクセラのサイズ感はやはり「収まり」がいいのかもしれません。アテンザセダンのように「目障り」なほど存在感を放ってしまって、輸入車乗りの気分をちょっぴり害してしまうようなマツダは「ダメ!」ってことですね。さすが目が肥えている人の考えは深いです!

  西川さんは、欧州らしさを発揮する「ディーゼルターボ」もとてもツボだったようで、「アテンザと同じエンジンだから相対的に運動性能が高い!」というとてつもなくわかりやすい金言を頂いています。せっかくディーゼル乗るなら4人フル乗車で使いたくないですか?それならアテンザの方が後席の居住性を考慮するとベターなのでは・・・というのは完全に素人の発想ですね。そしてアクセラセダンになんでディーゼルが無いの?というオチになるわけですが、「セダンにディーゼルなんて・・・」なんて不粋なこと言っても始まらないですし、わざわざ「あの」西川さんが言ってくれているのだから、マツダは直ちにグレード追加を発表すべきですね。

  ちょっと気になったのが、アテンザやCX5のデザインは世間の注目こそ集めたけど、まだまだ荒削りで「過剰」な部分が見られて納得できなかったけど、アクセラは小さいボディサイズにもかかわらず、その上を行く完成度の高いデザインだ!と仰られている点でしょうか。・・・まあ西川さんが言うならその通りなんでしょうね。アクセラよりアテンザの方がカッコいいとか思っている私レベルの人間はデザインのセンスが全く無いってことですね・・・くそー。

  それにしても「アテンザよりもアクセラの方がいいじゃん!」と影響力のある評論家に言われてしまうのはちょっと困りますね・・・。なんというか「アテンザを買うヤツはアホ」みたいな感じになっちゃいますし。何度かこのブログで言ってはいるのですが、とりあえずマツダ車でカーライフを楽しむならば、アテンザをオススメしたい!アテンザとアクセラは、ディーゼルもガソリンもトップグレード同士を比べると価格差が50万円となかなか絶妙なんですが、やっぱりというか絶対にアテンザにすべきだと個人的には思います(理由は上にある通りですが)。

  マツダはグランドツアラー向けの素晴らしいシートを作る技術があるのですけど、せっかくのシートをベストのポジションに持っていくならば、調整幅が大きい方が断然に有利です。まあアクセラの幅の中で十分という人もいるでしょう。さらにマツダが国内メーカーの中でも力を入れているのが、車内の音響面なのですが、これは静音性が高いアテンザの方がやはり有利で、直噴化されているスカイアクティブGのエンジン音を抑えるためには、フロントに余裕があることが大きなアドバンテージになります。

  長距離を走る人向けの「グランドツアラー」には静音性の高さが疲労の軽減にもつながりますし、同乗者がいる場合は車内の広さが圧迫感を軽減してくれます。結局のところマツダの持つグランドツアラーを作る力を十全に発揮できるのがアテンザなんだと思います。もちろん長距離を走らない人にとっては、どうでもいいクルマってことになりますが・・・。世間一般の「アクセラ礼賛論」はそういうアテンザの美点を全て無視した上に成り立っているんじゃないの?と言い掛かりを付けたい気持ちはあります。

  一般ユーザーの間でも「アテンザよりアクセラの方がいい!」的なレビューがあったりするせいか、アテンザの販売台数が早くも低迷し始めました。3代目になってなお素晴らしいコンセプトは貫かれていますが、なにぶんマツダのエゴが満載の「わがまま」なアテンザではあります。日本での使用環境を考慮すればアクセラの方が人気になるのは仕方のないことなのかもしれないですが、このままで推移し続ければいよいよアテンザの日本からの「撤退」なんて文字がリアルに頭にチラつきます・・・今後もPRを頑張りたいと思います。


リンク
最新投稿まとめブログ

↓西川氏のコラムはこちらで連載中です。

posted by cardrivegogo at 22:57| Comment(2) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月20日

マツダが超一流のスポーツブランドだったという事実が風化する前に

  ホンダの新型NSXは本当に発売されるのでしょうか? 昨年の東京MSでの注目度もそれほど高くなく、ホンダブーズ内での主役は完全にS660でした。もしホンダが次期NSXを日本で800万円で売ります!と宣言するのなら、もっと注目を浴びるのでしょうが、やはり1000万円を超える価格帯のクルマは世間ではまったく「無視」されてしまいます。600psを突き破るGT-R・NISMOも日本ではそれほど話題にもならず「どうせ高いんでしょ?」という冷めた意見が大勢を占めているように感じます。

  デビュー当初こそ騒がれたGT-Rですが、ポルシェだかアストンマーティンだかの真似がしたいだけ!といったオリジナリティの欠如を批判する声が次第に大きくなり、開発者の水野さんは日産を去りプロジェクトこそ続いているようですが、開発者であり重要なスポークスマンでもあったキーマンの流失は「GT-R=スーパーカー」というビジネスモデルにおいては、致命的といえるほど大きな痛手になるかもしれません。

  水野さんの著書を読むと、日産という量産車メーカーでスーパーカーを作るために絶対に必要なことは、プロジェクトにかかる人員と予算を大幅に削り、絶えず「生産性」を意識する現場にすることだったそうです。メルセデス、BMW、アウディ、ポルシェといった名だたる有名ブランドでも開発へのハードルが恐ろしく高いと言われるスーパーカー作りですが、VWグループのバックアップを受けてポルシェが行っている他は、ランボルギーニのコンテンツを流用してアウディR8が作られる程度で、大排気量ターボ&AWDが基本の専用設計を極限までブラッシュアップするというプロジェクトを遂行する余裕はないのが現状です。

  マツダもかつては、「東洋のポルシェ」として世界に覇を唱える「ドリーミー」なメーカーだったことで、バブル崩壊後に倒産の危機を迎えたりもしたようですが、その反面自動車開発で自分の可能性を見出そうとする、日本中の優秀なエンジニアを集めることができたために、今日もなお世界屈指の「技術屋」として尊敬を集めることができているようです。先日もトヨタが万全の体制で臨んだ「ルマン24h耐久」で無念のリタイアを喫しましたが、日本勢初制覇を果たしたマツダの優勝からすでに20年以上が経過しつつあります。

  当時は雲霞の如く技術者が集まってきたでしょうが、現在もなおマツダに日本で最も優秀な人材を確保できるだけの求心力があるのか?という懸念があります。水野さんも元々は日産よりもマツダ入社を希望していたと述懐しておられましたが、いまもなお、ルマン参戦やラリー復帰?のトヨタあるいはF1に参戦するホンダよりもマツダを選択する明確な動機があるのでしょうか・・・ロードスター、ロータリースポーツ、スカイアクティブ・・・といった言葉は浮かんではきますが。

  RX7の最終型FD3Sは、小型スポーツの傑作として「走行性能」と「スタイリング」の両面で欧州からも高い評価を得ました。英国誌の選定によると、20世紀の自動車で第12位(日本車最高位)だそうです。先代のFC3Sがポルシェをキャッチアップ(パクる)していたのはほぼ間違いないですが、そのあとで軽々と本家を超えてしまったことで、マツダの名声は確固たるものになりました。既存ブランドをキャッチアップさせればマツダの右に出るメーカーはいないのではないか? ポルシェだけでなくその気になればレクサスだろうが、ジャガーだろうが、マセラティだろうがそのクオリティに近いものを生み出すことは可能なのではないかと思っています。

  ジャガーFタイプやマセラティ・クワトロポルテに対抗するようなモデルを手掛けて、マツダとは「カッコ良くて」「高級感」があって「高性能」で「スポーティ」なんだ!という主張(目立つこと)をやっていかないと、100万台規模のメーカーに長期的なビジョンなんて描けない時代なんじゃないかという気がします。トヨタに支えられているスバルはともかく、メルセデスやBMWを押し退けてでも登っていくのか? それともボルボやジャガーのように新興国資本を注入するか? ハッキリ言ってこれがマツダの現実です。400万台クラスのスズキやホンダなど世界トップ10グループがあって、その後ろにたった3つの中堅「マツダ・MB・BMW」がいて、後ろには中国メーカーの大群がひしめいています。

  MBもBMWもプライドもなにもかなぐり捨てて、ニッチなニーズも全て拾うべくラインナップを拡大しています。「横死」するわけにはいきませんから、日本メーカーに頭を下げて技術供与を受けて、「低価格路線」と揶揄されてもなり振り構わずに、死にもの狂いでかけずり回っています。MBやBMWがアクセラやデミオのシェアを獲りにきているのだから、マツダもSクラスや7シリーズを狙い撃ちにして“報復”する必要があるんじゃないの?と思うのです。自慢のディーゼルエンジンを6気筒ターボに作り替えて、中国で人気が出そうなアテンザのロングボディを用意して、ギブリやパナメーラを超えるDEサルーンを仕掛ければ、案外良い結果が出そうな気がするのですが・・・。

  
リンク
最新投稿まとめブログ


↓メルセデスの「攻め」の1台!アクセラを押し退けて日本COTY確定との声も・・・

posted by cardrivegogo at 13:35| Comment(0) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月19日

アクセラ・ヴェゼル・ハスラーの成功は必然の結果?

  日本各地の駅前でステレオタイプな主張を垂れ流す「明日の政治家」の皆様が「トヨタは法人税を払っていない!」と繰り返して語っています。だから何なの?という話で、トヨタはまた大赤字を抱えるリスクをものともせずに資本投下の大幅増強を発表しました。法人税として国に無駄使いされるか、赤字覚悟の資本投下で日本社会にカネを垂れ流すのと、どっちがいいか?という話だと思うのですが。個人的にはこんな「ポジショントーク」の街頭演説をする人間に議員などには絶対になってほしいとは思わないですけど・・・。

  トヨタくらいの巨大メーカーになると舵取りがとても難しく、数年前から始まった経営再建による「エアポケット」で思うように新型車が出せない苦しい状況が続いています。そんな間隙をマツダ、ホンダ、スズキは事前に察知していたようで、3社ともに渾身の快作で、見事にバックオーダーの山を築きました。アクセラのオーナー様が集まるサイトを覗いてみても、「顧客満足度」は非常に高いようで、ナビが少々バカでもまったく気にならない!とばかりにニコニコなコメントが溢れています。先日ディーラーで訊いたらアクセラには1種類のナビしか付けれないんですね。せっかくの自慢のシステム「マツダコネクト」なので早急に改良が望まれます。

  ただ一言申し上げたいのは、そもそもどんなナビだって基本はバカなんですよね。そもそもナビを批判している人って一体どれだけ無責任なんだろう?と思います。ナビが選んだ道でもし土砂崩れにでも巻き込まれたらナビのせいにしてそうですね。ナビなんてあくまで「競馬の予想」みたいなものじゃないですか?ある程度はレースの結末はたしかに解りますが、最後の最後は自己責任ですよ!というのが基本だと思います。東京に住んでるとナビが選ばない道の方が断然に空いているということがよくあるので、よく知っている場所ならばナビのルート(競馬の予想)とは別の道が「鉄板」なんていうこともありますよね。

  マツダ車を買おうという人は、まずナビの性能なんて気にしない人が多いと思います。1にも2にもクルマの基本性能重視なので、ナビが多少悪くてもやっぱりブレーキが良く利くクルマが一番です。ナビも最悪でブレーキも酷い日本COTYを受賞した某ドイツ車が未だにそこそこ売れている事実にビックリですが、今のアクセラにはファミリア以来の伝統のハッチバックの歴史がありますし、そもそもファミリアの登場は1963年に遡り、オイルショック以降に登場した初代の某ドイツ車よりも10年以上古い歴史を刻んできているわけですから、マツダとしては絶対に負けられないセグメントでもあります。

  ホンダ・マツダ・スズキの3社は北米では受け止められ方をそれぞれ大きく違っていて、日本メーカーで最も早くアメリカでの生産を開始し、「アメリカ企業」の一員と見做されるほど親しまれているホンダ。やたらとカッコいいけど、現状では全車アメリカの外で生産されている「アウトサイダー」のマツダ。そしてGMとの喧嘩別れでアメリカでの居場所を完全に失ってしまったスズキ。
3社のそれぞれもステージは、ホンダは北米BIG3やトヨタと争う大きなシェアを手にしていて、マツダは有力ドイツブランド(VW・MB・BMW)と凌ぎを削る位置に、そしてスズキは完全撤退までのカウントダウンの状態、と完全に異なります。

  しかしこの3ブランドに共通するのは、アメリカ各自動車誌が実施するテストにおいて抜群の成績を収めることです。一時の勢いを失ったとはいえ、ホンダの主力セダン・アコードの基本性能は北米で販売されている全てのセダンの中でも圧倒的です。残念ながら日本では発売されていない、ガソリンモデルに至っては「脅威の運動神経」を売りに北米に売り込みをかけているマツダ6(アテンザ)の超絶ブレーキング性能をさらに上回っています(日本でも絶対売るべきだ!)。この2台の圧倒的な「制動性能」&「受動安全性」と比較されればMBやBMWのスコアなんて悲惨すぎます。まあ北米ではCクラス・3シリーズ・アテンザ・アコードに大きな価格差はないのですけど。

  そしてもはや絶版モデル扱いされていますが、アコードとアテンザに迫る性能を発揮できる唯一のモデルが、スズキのキザシという同クラスのセダンです。日本では警察の捜査車両として有名で、大抵は目つきの悪いオッサン(刑事)が運転してます。覆面ではないので見かけてもあわててブレーキ踏む必要もないですよ。スズキが全く売る気がなかったというのもありますが、このクルマが日本で大きく評判にならないまま、おそらく今年の末までには生産中止になっていくのは心残りではあります。スズキは中国のモーターショーで好デザインのショーカーを幾つも出しているので、キザシもデザインを一新して仕切り直してほしいものですが、どうやら2.4L直4をブランドから外すみたいで、後継車はセダンタイプながら一回り小柄で、1.6Lのスイスポのエンジンのクルマになるようです。

  世界の自動車メーカーが熾烈に争う北米市場(実際はほぼ日米独韓の4カ国のバトルロイヤルだが・・・)。その中でも最高レベルの技術力を有するホンダ・マツダ・スズキの3社が日本で正当に評価され、それぞれにヒット車が出たことは嬉しい限りです。輸入車ばかりに目がいく人々がネットなどで好き勝手言っていますが、多くの良識ある善良な日本のユーザーはこの3社に魅力を感じ3ヶ月以上も待ってでも、たとえ消費税増税に間に合わなくても注文を入れています。実際にヴェゼルとハスラーは3月と4月で比較すると他のクルマが半分以下に販売台数を減らす中でほんの数%程度しか減っていません(ヴェゼルはリコール騒動も要因かもしれませんが)。「クルマ離れ」などと言われていますが、「良心的な価格」で「使い方が明確」で「魅力的」なクルマを作る、この3社が健在ならば日本の自動車文化は今後も安泰だなと思う次第です。

  
  
リンク
最新投稿まとめブログ




posted by cardrivegogo at 13:15| Comment(0) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月18日

"ZOOM-ZOOM"の生みの親・マーク=フィールズが・・・

  1998年に弱冠38歳でマツダの社長に就任したマーク=フィールズ。マツダ側から将来のフォードを担うような最高レベルに優秀な人材を要請され、フォードが送り込んだだけあって、なんといよいよフォードのCEOにまで登り詰めました。マツダのイメージを変えたと言われる初代アテンザの登場は、下取り価格がボロボロでマツダディーラーでしか値段が付かず「マツダ地獄」と揶揄される状況をも一変させました。200万円そこそこの中型車なのに、当時のBMW7シリーズにも使われていなかったダブルウィッシュボーンを採用するなど、徹底したリセール対策の作り込みが功を奏したと言われています。

  完全に終わったと思われていた「ロータリーエンジン」&「スポーツカー」というダブルの難ミッションを「RX-8」という形で突破させたのは、このマーク=フィールズとマツダ開発陣が本気で激論を飛ばした成果と言われています。RX-7を至高とするマツダスポーツの理想像からみれば、RX-8は「許容できない!」という厳しい声もあるようですが、RX-8によって新たに開拓されたマツダファンもたくさんいるわけで、このクルマを失敗作と呼ぶのは絶対に違う!と思います。とある本では「RX-8はクルマ版のウォークマンだ!」とイノベーション的特徴を強調したものもありましたが、見事にフォロワーを生まずにモデルが終焉してしまったのは残念ですが・・・。

  マーク=フォールズ自身はFD3Sが大のお気に入りで、巨大自動車メーカーのエクゼクティブとしては珍しい大のスポーツカー好きだったそうです。自身がマツダ在任時に作らせた、ショートストロークの2L”MZR”エンジンをベースに、最高にスポーティな2L”エコブースト”を主力セダン・フュージョンの最上級グレード用に現在も設定しています。日本向けフォーカスはMZRをベースにした2LのNAエンジンの1グレードですが、そういえば、とある著名な評論家が「とっても高回転が良くて素晴らしいのだけど、どこか日本車っぽいエンジンなんだよな。」となかなか鋭いコメントを発していましたね。プロならエンジンの出自ぐらい知っておけ!と思ったりもしますが。

  フォードの日本でのイメージはいまいち振るわないのですが、デザイン面でひと皮剥ければ状況は一変する可能性は高いような気がします。さすがにフォーカスと小型車とSUVだけではなかなか注目されないのも無理ありません。しかし伝統の「アメ車」から新たにグローバル仕様に生まれ変わった「新型マスタング」には、これから設定される価格次第ではありますが、日本でのフォードのイメージを大きく変える潜在能力があるように思います。欧州やアジアを完全にマーケティングし尽くしたデザインもさることながら、ベースグレードに設定される「世界一スポーティな2Lターボ」と称される2L直4”エコブースト”そうです、いよいよフュージョンに使われていたエンジンが日本にも正規輸入されようとしています!

  直4ターボエンジンではありますが、ドイツメーカーがベースグレードで使うようなシラケ切った回らない「カス・エンジン」とは一線を画した、”ファン=トゥ=ドライブ”なゴキゲンなエンジンです(という評判です)。その官能っぷりは、アルファロメオ4Cに投入された1.75L直4ターボ(これもショートストローク)の如く、「ターボなのに高回転もガンガンいける」という、正真正銘!本物のスポーツエンジンです。フォードやアルファロメオは回転数が自在に変わる「生きた」エンジンのおかげで、BMWのように8速ATで誤魔化すなんてことをしなくても乗り味は損なわれません!もちろん8速ATにはほかの意味もあるわけですが・・・。
  
  マツダもマーク=フィールズにお願いして、フォードの2L”エコブースト”を積んだアテンザで「ザ・スカイライン・ターボ」とかいうユーザーをバカにした某メーカーに対抗するというのも、アテンザのブランディングにとってはかなり有効だと思いますね。このエンジンならばBMWもアウディも見下すことができそうです。やはりマツダの課題はブランドを引っ張って行く象徴のようなハイパワーモデルが無いことですから、300psオーバーの横置きユニットがあればてっとり早いとは思うのですが・・・。

  まあ妄想はともかく、マーク=フィールズが見事にマツダをグローバルでの成功へと導いた手腕は、カルロス=ゴーンやフェルディナント=ピエヒといったカリスマ経営者(マツダの天敵はこの2社?)を相手に回しても臆する事無く、マツダで見せた情熱と成功体験で巨大メーカーに新しい魅力を加えてくれると思います。新経営陣にも6人の副社長の内5人を旧マツダ出身者で固めているそうで、いよいよフォードによる”ZOOM-ZOOM”第二章が始まる予感がします。
  

リンク
最新投稿まとめブログ


posted by cardrivegogo at 12:22| Comment(2) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月13日

マツダはなぜ売れるようになったのか? その3

  前々回、前回とマツダの好調の要因についてあれこれ勝手なことを言ってきました。要約すると「ネットの力」と「ストロングポイント(マツダの得意分野Cセグでプレミアムブランドを返り討ち)」といったことなんですが、今回さらに付け加えたいのは、「マツダはちょっと頭オカシイ!」と言わせる諧謔性とでも言うべき面白さです。(今回もテメーはどこのコンサルじゃ!とちょっとイラッとくるかもしれませんが・・・まあネタなのでご容赦ください)

  自動車業界に限らず、様々な「成功譚」にはたいていは、タブーを無視して突き進む「非常識さ」が重要なポイントを占めているケースが多いです。「立ち読みできない本屋」アマゾンだったり、アメリカで成功している「試し履きできない靴屋」ザッポスだったり、小さい例をあげればそれこそ無数にあります。そしてここ最近もマツダについて検討すると、これまたビックリするくらいにやっていることはメチャクチャです。

  とりあえずツッコミを入れてみると、「なぜ最上級車のアテンザが“赤”なの?」「なぜこんなにサイズがデカいの?」「なぜAWDを廃止したの?」「なぜ売れ筋のスポーツHBを廃止したの?」「それなのになぜMT追加なの?」・・・最後のMT追加はともかく、ただでさえ少ないユーザーをさらに切り捨てるかのように「バッサリ」と割り切りをやっております。正直言ってアテンザは何色を買ってよいのかわからないという人は結構多いはずです。「赤」「白」「黒」以外はなんだか色味が単調で子供っぽいですし、「白」もボディがデカいのにさらに膨張色は違うと思いますし・・・。

  レクサスなどは必死で高級車を買わせる色を研究して作り出しているのに、マツダはショー・カー的な「赤」だけが突出していて、「赤」を本気で売る気があるのかどうかわかりませんが、やたらと気合入れてるんですよね。ハッキリ言って近所で「赤」のGJアテンザなんて一台も走ってないですよ(GGもGHもですが)!レクサスISの白とチタンはしばしば見かけますし、とても「決まっている」と思うんですけどね。たしかにマツダの「赤」はメルセデスよりもBMWよりもレクサスよりもキレイです!それは確かに認めます。けど関東マツダの店舗はどこも「赤」の試乗車なんて購入してないですよ。中古車として売る時に「赤」は50万円ほどマイナスになるから導入しないという「タブー」がまだまだ残っているわけです。

  マツダの「赤」は素晴らしいわけですから、素直に「赤」を買ってとなりにメルセデスやBMWやレクサスの「赤」が来た時に、優越感に浸ればいいじゃん!と言われても・・・そもそもカタログ以外で「赤」のSクラスとかLSとか見た事ないですよ。トヨタSAIや日産ティアナも「赤」がテーマカラーになっていたようですが、街中では全くといっていいほど見かけないです。そもそもマツダがブチ上げた「中大型セダンの赤」に他社もあわてて便乗した感がありますが、全部が全部「タブー」でしかないです。トヨタなんてピンクのクラウンを期間限定で発売しましたが、あんなの大失敗するのは誰の目にも明らかでした。(メディアは当然トヨタが恐いので報じませんが・・・)

 クラウンの「ピンク」は誰が見ても「無し」ですし、レクサスやメルセデスの「赤」も軽薄この上ない色で「無し」です。LSやSクラスを赤くする前に、CTやAクラスで人気がでるような「赤」をつくって見ろ!と言いたい。それに比べればマツダの「赤」はたとえアテンザのサイズだとしても完全に「アリ」だと思います、もちろんマツダの努力の結晶ですが、極めて常識的な人にでも受け入れられる深みを持った抜群のセンスを誇っています。けれどもそれは依然として買おうとする人やディーラーを大きく悩ませる「タブー」なんですけどね。しかしマツダだけは「赤」を違う次元に持ち込んだのは確かです。完全に飽きられていた旧態依然のセダン市場で求められていたパラダイムの転換をマツダが起こしたわけです。

  「タブー」をやらかして注目を集めておいて、洗練された塗装技術で「黒」を「白」に変えてしまおうとした孤高の世界観は、大衆車でありながらも人々に自動車作りの醍醐味を感じさせましたし、フェラーリやランボルギーニといったスーパーカーブランドに通じるようなクルマ作りの「スピリッツ」を見事に見せつけました。BMWが去年の正月に見せつけた「4シリーズ」の新しい塗装色で新しい世界感を演出しつつ、量販モデルにはこれまでと変わらない冴えないカラーを「べた塗り」して持ってきたことには、まったくもって失望しました。マツダの情熱が今回は完全にBMWを上回ったなと思います。今年のWCOTYデザイン賞では、アクセラは「i3」に負けてしまいましたが、欧州人は色彩を見分ける力がないのか?

  今回はこの辺で一旦終わりにしておきます。また他の件についても調べが付いたら追って、このブログでブチ上げて行きたいと思います。


リンク
最新投稿まとめブログ
↓マツダのデザイナーの頭には、こんなイメージがあったのでは?

posted by cardrivegogo at 13:08| Comment(0) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月12日

マツダはなぜ売れるようになったか? その2

  前回は、トヨタ、VW、GMを相手にして、マツダが生き残っているだけでもスゴいのに、売上を伸ばしつつあるということの「理由」として、インターネットの普及でクルマにあまり関心が無い層にも自宅に居ながら、手軽に、「無料で」、詳しい情報が手に入るようになったことを挙げました。インターネットの普及は経営規模の格差において発生する、マスメディアを使った「広告宣伝費」の差を大きく縮めるパラダイム変化と言っていいと思います。

  マツダ、スバル、メルセデス、BMWといった中堅メーカーだけでなく、一旦は破綻したジャガーやボルボが瞬く間に復活を果たした「ストーリー」の裏にも「ネット」の力が多分にあるはずです。これら6社の共通点を考えると、生産規模では大手に全く及ばなくても、「大手メーカーの同クラス車よりも性能に勝るクルマ」を作り、「自社サイトでその優越性をわかりやすくアピール」できるならば、経営規模のハンデは十分に克服できるという世の中へと変わったと言えます。

  トヨタ・VW・GMがさらに「ネット」を駆使すれば、さらに効率が良い販売につなげられるのではないか?という疑問があると思いますが、例えば年間800万台超の生産・販売を誇るVWグループを調べると、グループの利益の大半を稼ぎ出しているのはアウディで、低価格車を担当するシュコダの収益性は低く、セアトに至っては赤字を計上しています。また高級ブランドのベントレーやポルシェもほぼ赤字すれすれであり、VW本体にしても販売台数の割にアウディを大きく下回る収益しかあげられていません。VWの屋台骨は完全にアウディが背負っています。つまり800万台や1000万台規模のメガグループが、同一のクオリティで存在することは不可能で、結局のところは株価対策の「寄せ集め」に過ぎません。「パレートの原則」がここでも適用できて、2割のアウディが全体の8割の収益を稼ぎ出す構図に近いと言えます。メガグループはディーラー網の構築などには一定の効果はあるでしょうが、ネットを使っての「宣伝」、そしてメルセデスは早くも着手しましたが「販売」までが始まったら、そのメリットさえも弱点に変わる可能性があります。

  VWの稼ぎ頭アウディのグローバルでの販売はBMWやメルセデスとほぼ同数であり、BMWやメルセデスはいうならばVWの稼ぎ頭の部門だけが独立して1つのメーカーになっているわけです。2004年頃からのアウディの躍進は世界の高級車市場を席巻する勢いがありましたが、この頃はまだBMWやメルセデスにとっては不利なマスメディア広告が一般的な時代でした。両者は広告宣伝費を捻出するために、クルマの利益率をさらに高め生産ラインを次々に海外に移すなど、なり振り構わない構造改変(改悪)を行い、結果的に品質低下が指摘されるようになりアウディやレクサスの驚異的な短期間での成功を許す結果になりました。

  確かに「VWとアウディ」、「トヨタとレクサス」、「オペルとキャデラック」というグループによる「シナジー効果」は非常に高いです。アウディのCセグ車はゴルフの基本コンポーネンツを使えるので、Aクラスや1シリーズでは対抗できませんし、レクサスの武器となっている静粛性&HVの技術はトヨタの研鑽の成果です。またグローバル展開が始まったキャデラックが、欧州や日本で十分に勝負できるスポーティなセダンを短期間で作り上げたのも、GMが破綻しても手放さないドイツが誇る実力メーカー・オペル(ドイツ版日産?)の開発力が大きいと言われています。

  しかしいくら技術的に優れているとはいえ、大衆ブランド車との技術の共有を好ましく思わないユーザーが多いのが、プレミアムブランドだったりするので、一長一短があるように思います。ちなみにメルセデスはユーザーに悟られないように、三菱やルノー=日産の技術をブランドに取込んで開発力の後進性を補っていますし、BMWも小型車のノウハウを英国の名門ブランド・ミニを傘下に収めることで、その技術を貪欲に吸収しているので、まもなく発売されるFF車(2シリーズMPVとX1)はなかなかの走りになるのではないかと予想されます。

  さてそんな権謀術数が飛び交う、怪しげな「プレミアム・セグメント」に向かって不気味なまでに「接近」してきているのがマツダです。前々回の記事でも触れましたが、作るクルマは次々と「クラスナンバー1」の評価を獲得していて、従来のライバルである大衆ブランドの中では完全に頭一つ抜け出した存在になっています。アメリカではすでに「フォーカス&ゴルフに圧勝!」というテスト結果が次々に出ているわけですが、倒したゴルフだって日本で発売されているAクラスやV40、1シリーズといった輸入車Cセグに完全勝利した実力車ですから、アクセラに関してはプレミアムブランドも完全に「喰った」といっていいかもしれません。元々Cセグはファミリア以来のマツダの「テリトリー」であって、新参の「プレミアムなんちゃら」に負ける訳にはいかないという意地もあったでしょう。そしてそもそも遡ってみれば「マツダ→フォード→VW」という技術伝播があるわけですし・・・(VWはフォードの開発責任者を引き抜いてゴルフVを設計しました)。


またまた長いので次回に続けます。

リンク
最新投稿まとめブログ
  

↓データのみですが、参考文献です。内容は酷いです・・・トヨタを過小評価してないですか?といった感じ。はやくも現実は本書とは別の方向へと進み始めている気がします。

posted by cardrivegogo at 14:03| Comment(0) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
一週間後の世界が気になりませんか? bet.japan

約130万サイトが利用しているA8.net >br/>
一般人ライター募集中

ワン・クリックで登録完了!いますぐ憧れのショップオーナーに!
カラーミーショップ