2014年12月15日

2015米紙CAR AND DRIVERの10ベストカーにマツダが2台!

  米誌「CAR AND DRIVER」が毎年発表していて、米国市場で流通する現在の「いいクルマ」10台を推奨するという何とも分り易い企画がありまして、「10BEST CAR」といいます。昨年(2013年12月発表)に8年連続という異例のロング受賞を果たしていた常連ロードスターが陥落し、代わりにアテンザとアクセラがダブル受賞を果たしました。そして今年は新たに米国車の象徴ともいえる新型フォード・マスタングが登場し、どのクルマが消えるのか?が注目されましたが、マツダの2台はなんと無事どちらも残りました!

  今回残念ながら消えたクルマはBMW3シリーズ、アウディA6、フィエスタの3台となりました。BMWは代わりにM235iが順当にランクインしましたが、メルセデス・アウディ・レクサスからは選ばれず日本で人気の”プレミアムブランド”車種の評価がどうやらあまり芳しくないようです。まあ上から目線で恐縮ですが、プレミアムブランドのクルマだからといって特別な作りをしているわけでもなく、実際のところは意外に基本設計が古かったりしますから、クルマ好き目線から言えば当然の結果といっていいかもしれません。

  この企画の歴代の受賞モデルを見ていると、地元アメリカ車以外ではホンダ、VW、BMWといったメーカーのクルマ作りが他よりも高く評価されているようです。そしていよいよこの3強の中にマツダが堂々の2年連続2台受賞で割って入った格好になりました。スポーツカー以外での2年連続ダブルですからいよいよ「マツダの時代」なんですかね。さて今年の10台の内訳はアメリカ4(CTS、コルベット、マスタング、テスラモデルS)、日本3(アテンザ、アクセラ、アコード)、ドイツ3(2シリーズクーペ、ボクスター/ケイマン、ゴルフ)となりました。かつては市場ごとに好みが明確に分かれていたものですが、この10台の内で日本車以外の7台は日本でもかなり評価が高いモデルと言えます。

  ただし日本車3台に関しては日本とはかなり仕様が違っていて日本での評価とはいくらか温度差を感じるところもあります。北米版のアコードはホンダのNAエンジンが気持ちよく回る非HVが主力です。かつて高回転エンジンの性能(ピストン速度)でBMWを完全に出しぬいたホンダとアルファロメオですが、アルファがスポーツモデルの4C以外を撤退させているアメリカ市場では、俄には信じ難いですがホンダエンジンはBMWのものと同等以上の高い評価を得ているそうです。

  アクセラも日本仕様とは違っていて、2.5Lエンジンを積んでいるモデルがイメージリーダーとして君臨しており、シビック・カローラ・フォーカス・エラントラといったアメリカ市場を代表する「スモールカー」を圧倒するパワフルでハンドリングが楽しいクルマとして定着しつつあるようです。アメリカ雑誌のレビューで紹介されるアクセラのグレードは2.5Lモデルばかりです。アテンザに関しては日本のガソリンモデルと同じ排気量になりますが、日本では「アテンザ=ディーゼル」のイメージが定着しつつあるので、クルマの存在意義もまた大きく違ってくるようです。

  アメリカに限らず海外でアテンザやアクセラが評判なのにはもう一つ理由があって、どうやら「スカイアクティブ・ガソリン」はハイオク仕様だと、その能力が飛躍的に高まるという点にあるようです。日本のメディアではハンドリングやデザインが主な美点として言われますが、米国メディアではガソリンエンジンのフィールがずば抜けて素晴らしいといったレビューが並びます。「ドライビングの楽しさ」という点では日本でも米国でもかなりの高評価を受けていますが、米国メディアは日本以上に特にこの数値化できない点をやたらと持ち上げる語句がレビューに並びます。

  「アメ車」という差別用語があるように、日本のユーザーの一般的な心証としては、アメリカ車よりもドイツ車のほうが「ドライビングの楽しさ」に優れているイメージがあります。そして人によっては「日本車はドライビングがつまらない」と言いますし、マツダ、スバル、日産、レクサスのファンならば日本車もドイツ車に全然負けてないと思うでしょう。CAR AND DRIVERやMOTOR TRENDといった米国メディアも同じように「ドライビングの楽しさ」を非常に高く評価しています。そしてその中でほぼ評価が固まっているのが、スモールカー(Cセグ)ならばゴルフかアクセラであり、ミディアムカー(Dセグ)ならばアテンザかフュージョンと、それぞれに選ばれた2台がずば抜けた評価を獲得しています。ちなみに他のクルマに関しては非常に手厳しいです。

  米国メディアのこの1年の「楽しさ」評価における変化として、これまではドイツ車と日本車が先行していた部分があったけど、今ではアメリカ車が猛烈に追い上げて来ていると判断しているように思います。どちらも欧州車のテイストを取り入れてグローバル車となったキャデラックCTSとフォードマスタングに対しては、キャラ変更したばかりなのにドイツ車やレクサス&日産に張り合えるとすでに太鼓判を押しています。新型マスタングがBMWみたいな高速安定性とハンドリングそしてしなやかな乗り味を持つと言われても、乗ってみるまでは信じられないですが・・・。

  さてBMWは3シリーズが陥落して代わりにM235iが登場しましたが、この点では特にアメリカ雑誌の評価と日本の評価は近くて、とても親近感が湧きます。M235iは日本のメディアも絶賛でしたし、多くの自動車ファンも気になって仕方がないモデルです。しかしタイトなボディを持つスポーツクーペこそがBMWのアイデンティティだとして、メーカーは特別なCMを作成するなどプロモーションに努めてきましたが、「BMWは高級車」と頑なに信じている日本の多くの成金ユーザーにとっては残念ながら全く響かなかった(受け入れられなかった)ようです。ボディが小型で否応なしに車格が低く見られ、エクステリアも今どきのクルマにしては質素なことがかなり嫌われたのでしょうか、とりあえず無難に4シリーズにしておこうという判断が働いているようです(全く無難じゃない気もしますが・・・)。

  日本市場においては、クルマ好きの食指が動くM235i(615万円)よりも420i(511万円)の方が約100万円も安いというのも大きいのかもしれません。北米ではM235iも4シリーズの最廉価になる428iもどちらも400万円ほどで価格差はないです。北米では228iクーペというモデルがあって、こちらは320iと並んで300万円程度のブランドの入門価格で販売されています。これくらいの価格でBMWが手に入るアメリカはつくづく羨ましい国です。最近のガソリン価格の下落も日本よりもダイレクトに実感できるほどだとか・・・。

  さてだいぶ取っ散らかった内容になってしまいましたが、アテンザ&アクセラの2年連続ダブル受賞という快挙を記念して、マツダには日本市場で2.5LスカイアクティブGの限定車として、ハイオク指定ヴァージョンの発売を期待したいと思います。おそらく右ハンドル仕様(豪州、英国向け)のものがあるでしょうから、そんなに手間も掛からないのではないでしょうか。ライバル車はHVや湿気たエコ・ターボのエンジンが多くなってきているので、マツダにはその流れに逆行して、アメリカ雑誌に絶賛されているマツダの「普通乗用車」を日本のユーザーにも楽しませてもらいたい気がします。

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posted by cardrivegogo at 02:30| Comment(3) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月27日

輸入車に大ダメージを与えてるのは、レクサス?日産?マツダ?スバル?

  このブログを始めたころ(2012年製GHアテンザ買った時)はマツダは身売りが真剣に検討されているほどに、深刻な状況だったようですが、約2年経ってラインナップも一新されカーメディアからもチヤホヤされる存在になりました。当時あまりにも活気が無かった関東マツダの某店舗を見て、微力ながらもマツダブランドを応援したいと思ってブログを始めたところ、予想外にもすぐにマツダの快進撃が始まりました。私はマツダの尻馬に乗っかっていただけなのですが、まるで優勝へ向かってまっしぐらのサッカーチームを応援しているような恍惚感がありました。

  GHアテンザセダン(後期)に乗った時に全身を貫いた感動は、今振り返ってもやはり錯覚なんかじゃなかったです。運転席に座りドアを閉めただけで「これは凄いぞ!」とビンビン伝わってくる感触は、そのままGJアテンザにも引き継がれていましたから、各方面で言われるマツダの「質感の向上」は至極当然の感想だと思います。高級車に片っ端から乗ったわけではないですが、プレミアムブランドのクルマにも全く引け劣らない「良いもの感」は明らかなので、FMCでカーメディアがこぞって掌を返してきたのも「やっと気がついたか」くらいの感じでした。まああくまで私の基準ですが、GH(後期)かGJのアテンザがあれば、とりあえずメルセデスやBMWを無理して買う必要はないと思います。隣近所がみんなプレミアムブランドを選んでいたとしても、マツダの塗装技術のおかげで非常に格調高く見えますので、Eクラスや5シリーズに囲まれてもまったく気にならないくらいです。

  このブログを開始してすぐに「アテンザ(GH)と3シリーズ(F30)の比較」について書いたのですが、当時の私の知識は今よりもさらに酷いレベルだったので、BMWファンの方々から幾らかのクレームコメントを頂戴しました。今思えば書き方が極めて主観的で、3シリーズユーザーの皆様に対して失礼極まりないものでしたので無理もないです。当時の私は「GHアテンザを選ぶ人はスマートで、BMW320i(F30)を選ぶ人は超絶ダサい」と頑なに思っていました。まずトルク25kg・m程度の「普通のクルマ」に500万円も払うという価値観がまったく理解できなかったですね。3.7Lの量産V6NAでは世界最強のエンジンを積んだスカイラインに500万円払うというなら分らなくもないですけど、米国市場でスカイラインの足元にも及ばなかった320iを500万円で買う日本人が当時はたくさんいる現状を見て「バカだな・・・」と。

  今もあまり状況は変わりませんが、街中を走ればE90(先代3シリーズ)に出会うというほど、ゴロゴロと安っぽく登場する3シリーズになんら尊厳は感じなかったですね。なんで日本人はスカイラインを買わないのだろう?自動車税が高いからか?ボディ剛性もあらゆる走行性能でも完全に3シリーズを上回っているのに・・・。日本人なら世界を黙らせた日本の中型車に乗るべきだ!と断固思いましたし、その中で北米プレミアムを制した「スカイライン」と、小型車以外で日本車として初めて欧州で大ブレイクした「アテンザ」こそが日本車の誇りだなと・・・。
  
  とりあえずアウディA4も3シリーズもCクラスもフロントサスを日本車レベル(ダブルウィッシュボーン)に上げてくれないと話になんないよ!なんてブログに書いていたら、「サスなんて大して関係ない!」といろいろなところから言われました・・・。掲示板に晒されてマツダファンからも批判されたのはちょっとショックでしたが。まだまだメルセデスの新型Cクラス発売前でしたから、だれもが私の妄言と思っていたようで、カーメディアも含めてみんなwikiでも参照にして適当なこといってました。私の忠告を素直に聞いた(笑)、メルセデスは「アジリティ」な新型Cクラスでサスのレベルアップを行ってきましたが、あの時批判して来た人々は一体どう思っているのでしょうか? これまでクラウンやマークXを問答無用でバカにしていたカーメディアと欧州車ファンにとってはまさに「晴天の霹靂」ですよね。カーメディアや欧州車ファンなんてだいたいはクルマ音痴ですから何のことか未だに状況が把握できてない人ばかりだとは思いますけど。

  さてそんなクルマ音痴な人々が散々に騒いだ欧州ブランドが、増税の煽りもあるかもしれないですが、日本市場で次々と窒息死しつつあります。一番の重症はシェアが昨年比で半減したボルボ。あれ!?去年の今頃はV40は日本車がお手本にすべき最良のクルマ!みたいなことを、ニューモデルマガジンXの日本車嫌いな覆面「クルマ音痴」な人々がみんなで大合唱していたような気が。クルマの良し悪しはともかく「Cセグが主力」という”ずぼら”なマーケティングではとてもじゃないが生き残れるわけないです。ホンダや日産でさえも日本ではCセグで商売してないわけですし。

  日本でCセグで”生計”を立てて行くのなら、それなりの覚悟と技術・情熱・センス・アイディアが必要です。VWやフォードの本家のハッチバックを追い越す気迫でアクセラやインプレッサを作るマツダ&スバルのように完全に「狂っている」メーカーか、レクサスやメルセデスのような分厚いブランドイメージを“錦の御旗”のように掲げられるメーカーでないとまず無理ゲーです。そしてアクセラ・インプ・Aクラス・CTどれを採ってもデザインが相当に「エロい」というのもポイントかもしれません。一方でV40はエロくないです・・・ゆえに昨年比50%です。ゴルフも全くエロくないので昨年比80%・・・日本COTY受賞という変なケチがついてしまってから見事に失速しました。MQBがラウンチしてからというものグローバルでは強烈な右肩下がりなので日本市場はまだマシらしいですが。その一方でマツ、スバ、メル、レクは余裕で100%超!勢いのあるブランドにとって増税なんて関係ないようです。

  ボルボやVWだけでなく、名門BMWもあれだけの新型車ラッシュをみせつつも全く効果はなく昨年比80%です。私が言うまでもない事ですが、最近のBMWの新規モデルには設計者による”クルマ愛”みたいなものが感じられないです。エンジンとシャシーを徹底的に使い回しているのがバレバレなのに、やたらと強気過ぎる価格設定・・・。「文句ばかり言う貧乏人はBMWに相応しくない」とか言われているようで被害者意識すら芽生えます。スバル&マツダが痒いところに手が届くとてもファン想いで素晴らしいモデルを連発しているというのに。レクサスISとスカイラインの前にドル箱モデルだった3シリーズが手も足も出ないという絶望的な状況ですから、今後BMWが日本で生き残るならば、レヴォーグ、WRX、デミオ、ロードスターを蹴散らすくらいに、人々を前のめりにさせるモデルを持ってくるしかないですね。もしくは既存モデルの値下げですね、M235iが350万円!とか・・・。

  
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posted by cardrivegogo at 03:12| Comment(2) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月04日

ジャガーとアルファロメオ

  消費税増税後ということもあって、日本車はなかなか新車が出にくい状況にあるようですが、グローバルでは「新しいクルマを作らないことには生き残れない・・・」という悲壮感が各メーカーから感じられます。メルセデスやBMWのラインナップの急拡大やモデルサイクルの短縮化の流れが止まらないので、月一回発売の自動車雑誌を読んでいるだけでは、ちょっと付いていけなくなるほどです。BMW2シリーズクーペやメルセデスGLAはまだほとんど日本には納車されていないのか見かけたことはありませんが、もうすでにブランドの話題は次のモデルへと移ってしまっています。スバルにおけるレヴォーグも同状況と言えますが・・・。

  やはり街中を走っている姿を見るとクルマの印象が掴みやすくなり「欲しいな」という動機につながるので、まずは街で見かけるようになってからが勝負だろと思ったりするのですが、この「使い捨て高級車」の流れはいつまで続くのでしょうか。話は変わりますが、アクセラのスポーツHBを夜間に後ろから眺めると、なんだかエスティマみたいに見えることがあったりして、先代アクセラとは予想外なところで大きくイメージが変わっているのに気づきます。まあそんなことを購入前に気がつく人は多くないかもしれませんが・・・。またスバルのインプレッサXVは雑誌で見る限りそれほど写真映えはしないのですが、街中で走る姿はとても洗練されたスマートさを醸しています。街での見た目がインプレッサ好調の大きな原動力になっているようです。

  最近ではホンダ・ヴェゼルが凄いことになっています。ここ数年ホンダのデザイン力を疑問視する向きがクルマ好きの間ではあったようですが、そんな声を一掃するような快作でした。何と言っても街中での立ち振る舞いが素晴らしいです。スーパーの駐車場でもかなり立派な存在感を誇っていて、近くで見てもとてもフィットの派生SUVとは思えないです。マツダCX5やBMW・X1なんかが近所ではなかなか人気で多く見られますが、どちらもヴェゼルの隣りに停まれば完全に見栄え負けしてしまうほどです。これだけのデザインならば売れるのも頷けますね! マツダとしてはまさか他の日本メーカーに「デザイン」で負けるなんて考えてもなかったかもしれません。まあ復讐のCX3が楽しみではありますが・・・。

  ヴェゼルといえども乗り出し価格は軽く200万円台後半から300万円オーバーになりますから、少なくともCX5から見てヴェゼルが「安い」ということは無いわけです。フィットベースのクルマで、燃費もベースのフィットよりもかなり悪くなっていて、価格はアクセラベースのCX5とほぼ同等にもかかわらず売れてしまうというのはちょっとした「事件」です。実際にあれだけ話題になったCX5の最盛期の2倍のペースでヴェゼルが売れているのは、まぎれもなく「デザイン」でホンダがマツダを打ち破ったということだと思います。余談ですがCX5をレクサス化したようなデザインのレクサスNXよりもヴェゼルの方が断然に格好よくないですか?

  しかし、最近は日本での売上が冴えないアテンザみていると、デザインだけではやはり限界があるのかなとも思います。いくら伸びやかなデザインでエレガントであっても、中身はアクセラと共通のシャシーなんだよなと考えると、あまり積極的に買いたい気分も萎えてしまいます。その一方で発売日が前倒しされることになったジャガーの新型Dセグセダン「XE」が気になって仕方ありません。ジャガーのDセグと言えば初代アテンザと共通シャシーを使っていたFFの「Xタイプ」があって日本でも相当に売れたことがありましたが、それ以来のDセグとなる今回の「XE」は新型シャシーを使ったFRです。しかもクラス最高性能を狙う!というジャガーの声明を裏付けるように、レクサスISやスカイラインにも匹敵する贅沢な設計になっています。

  初代アテンザ設計時のマツダは、最高の乗り味を演出できる「足回り」を使ってブランド・アイデンティティを構築しようとしました。当時およそ400万円で発売されていた同じシャシーを使う「Xタイプ」や「ボルボS60」がストラットを採用しているのに対し、200万円のアテンザにはダブル・ウィッシュボーン(DWB)が使われました。その後はご存知のようにドイツなどでアテンザは大絶賛され、ビルシュタイン、コニ、クアンタムといったワールドワイドな顔ぶれのショックアブソーバー・メーカーがそれぞれにアテンザ専用のダンパーを特別に発売するほどで、日本車としては異例の大ヒットとなりました。一方で「Xタイプ」や「ボルボS60」「フォードモンデオ」といった同じ設計を持つクルマは大きなインパクトを残すことはできませんでした。

  確かに当時とはあらゆる意味で状況は変わってきてはいますが、ジャガーが衰退して、マツダが甦えるという対称的な奇跡を描いた2000年代が過ぎ去り、今度はジャガーXEがDWBを装備し、アテンザは現行モデルからアクセラと共通設計に変更になりストラットに変わっていて、全く逆の立場になりました。必ずしも歴史は繰り返すとは言い切れませんが、ジャガーは2000年代のマツダの成功を同じフォードグループとして目撃してきたわけで、2000年代初頭の逼迫しつつも野心的であり続けたマツダの改革をお手本に、セダンからスポーツカーに至るまで高性能なラインナップに拘ったクルマ作りをしています。新型ジャガーのどれもこれもが、マツダの上級ラインナップにピッタリな素晴らしいクルマばかりなんですよね・・・、とても羨ましくてとても眩しい存在です。

  アメリカ市場からの撤退を余儀なくされたアルファロメオも、世界最大市場への再上陸を果たすために、従来のラインナップを大幅に刷新するプランを実行しつつあるようです。アメリカ市場で再び販路を切り開き、ブランドの存在を認識させるために打ち込む「楔」として作られたのが、驚愕のライトウエイトスポーツカー「4C」です。かつてアメリカ市場にこのジャンルを武器に切り込みをかけたブランドといえば・・・そうマツダです。ロードスターとRX7はアメリカでも欧州でも愛される伝説のモデルになっています。

  アルファロメオの親会社フィアットとマツダの間には業務提携が結ばれていて、アルファロメオは「4C」に加えて、新型ロードスターと共通設計のシャシーに北米でウケるであろうハイパフォーマンスの独自のエンジンを積んだ「スパイダー」を投入するプランがあるようです。さらに北米の中型車市場で人気が高まっているFRサルーンのトレンドに合わせて、新型FRシャシーを使うジュリアというDセグセダンと、クライスラー傘下のブランドでも多用されるようになっているジュリエッタベースのFFモデルを揃えて、北米におけるクオリティカーブランドとして「新生アルファロメオ」になります。

  ジャガーとアルファロメオが目論見通りに成功するかどうかは全くわかりませんが、どちらもかつてのマツダの成功にヒントを得て戦略を練っているように考えるのが自然です。かつて幾度となく、自らの掲げる理想を貫き通して、それが正しいと世界を納得させてきたマツダの栄光・・・「RX7」「ロードスター」「アテンザ」。これらに注ぎ込まれた情熱を考えると今のマツダはだいぶ体温が低くなってしまっている気がしないでもないです。「足回り」を極めたセダンとして登場したアテンザの経緯を考えると、現行モデルは「もはやアテンザでは無い!」と愚痴を言いたくもなるんですよね・・・。

  

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posted by cardrivegogo at 06:24| Comment(8) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月02日

そろそろ限界領域に差し掛かったマツダ・バブル?

 「頑張って作ったクルマはそれほど売れない」という俗説が昔からあるようですが、そんなのは売る側の理屈でしかないわけで、外部に向けてこんな言動を平気でしてしまう自動車メーカーの開発者がいるとしたら、そのメーカーのクルマは絶対に買いたくないです。そこいくとマツダの開発主査の暑苦しいくらいの「いいクルマですよ!」アピールはいいですね。某大手日本メーカーの開発者がマツダのモデルカーを見て、ウチはこんなにコストは掛けられません!と言ったとか言わないとか・・・。

  同じように某老舗高級ドイツメーカーの担当者もVWゴルフ7を分解して、このクオリティでは絶対にこのクラスのコストには収まらない!と嘆いたんだとか。マツダとVWの品質を裏付けるメディアの作り話かもしれないですが・・・。それでもやはり「名車」と言われるクルマは今も昔も設計にはこだわりがあって、所有者に「ここがいい!」と言わせるだけの何かを持っています。けれどもそういうクルマを作ることに否定的な空気が、2000年代には確実にあったと某世界最大手のメーカーのトップが明言して懺悔していたりします。

  若い設計者はやる気満々なのに、定年間際の役員の頭はカチコチで、閉塞的な市場に風穴を開けそうな斬新なラグジュアリーカーがあっさりとボツに。しばらくの間レクサスでさえも2ドアラグジュアリーには完全に及び腰だったようでラインナップにはありませんでした。10月に「RC」という2ドアモデルが久々に発売されますが、それでもBMW6シリーズやメルセデスSクーペくらいに突き抜けたラグジュアリーなイメージはないです。どちらかと言うと客がほしいほしいと騒ぐから仕方なしにつくりましたといった感じです。

  2ドアの高級車は一般に会社名義では買えないそうなので、1500万円〜2000万円くらいする2ドア(スポーツカーを除く)をカタログモデルで売っているメルセデス、BMW(ロールスロイス含む)、ベントレー(VWグループ)の3ブランドはやはり別格中の別格と言えるかもしれません。これらはその他大勢のブランド(レクサス含む)がまず絶対に出来ないであろうことをやっています。つまり超高級車を個人名義で買う事ができる本物の金持ちのハートを見事に掴んでいます。レクサスが目指す「最高品質」「洗練」の先にあるはずの世界最先端のラグジュアリー「6シリーズ」「CL(Sクーペ)」「コンチネンタルGT」をなかなか追いかけようとしないあたりにレクサスの未熟さが伺えます。

  ここで先ほど「頭カチコチ」と揶揄した某大手メーカーの役員様の思慮遠謀に何となく気がつきます。欧州市場にはまだ手掛かりすら作れていない後発のレクサスが、欧州自動車文化を象徴するような「フルサイズ2ドアクーペ」を作るのは、やはり常識的に考えてまだまだ時期尚早と言えます。たとえ欧州では知られてなくても、クルマに自信があるならば作ってしまえばいいとも思うのですが、例えばBMWと比べてレクサスは特に後席の乗り心地に力を入れた設計が特徴になっているので、たとえLSのような超絶クオリティの設計を持ったクルマでもそのまま2ドアというのは、いろいろと体裁が悪い部分があるようです。

  実際に役員様にとって「売れないから」反対なのか、「体裁が悪いから」反対なのかはどちらも考えられるところではありますが、世界最大の自動車グループの役員ですから「クルマ文化に対する見識」からの判断であると信じたいところです。そしてその1つの根拠に、今回発売する「RC」が挙げられます。これまではオープンモデルのISの2ドアが細々と売られてましたが、ハードトップクーペの2ドアはありませんでした。なぜ今回はそれを作ったのか?それはおそらく新たに投入されたIS・GS用の「新型シャシー」に絶対の自信があるからだと思います。同クラスのドイツブランド車(あと日産車)を圧倒することを目標に作られたGS、ISは狙い通りに勢力図を塗り替えることに成功しました。ただし冒頭の「頑張って作ったクルマはそれほど売れない」の例に漏れずにセールス的にはいまいちでしたが・・・。

  さて翻ってマツダですが、デザインの大胆さがウケている一方で、このメーカーもトヨタ以上に高い「見識」を持っているようで、安易な2ドアモデルには否定的な姿勢を採っています。マツダの走る姿が眩しくもある新デザインに2ドアモデルを期待する声は少なくないと思いますが、マツダ首脳部が持つ気高い「見識」を乗り越えるだけの2ドアのスペックを作る余力が今のマツダにはどうやら無さそうです。レクサスはトヨタグループの余裕の資本力を使って、超絶スペックのシャシーと大排気量エンジンで満を持して自信満々の2ドアクーペを作っていますが、悔しいことにマツダにはそれに追従するだけの力が無いのです。

  バブル期に遡ってマツダのラインナップを改めて眺めると、トヨタ、日産、ホンダといった大手に先行してラグジュアリーなクーペやセダンを仕掛けている節すらあったようですが、今では決定的と言える差が付いてしまいました。メルセデスやBMWが手抜きして作った廉価モデルが相手ならば、現行のマツダのモデルでも十分に上回ることが出来るでしょう。しかしこの両ブランドの頂点には、現在のマツダではとても辿り着けないし、そしてレクサスでさえもおいそれと近寄れない領域のクルマが作られています。「3シリーズには勝てるけど6シリーズには近づくことすら出来ない」これがマツダの悲しい現実です。

  沢村慎太朗さんが、発表されたスバルWRXを「何か惹き付ける力がある」と評していらっしゃいました。フェラーリのフラッグシップであるベルリネッタを「もう特別ではない」と吐き捨てるほど良くも悪くもスケールがデカすぎる発言をする、異次元の評論家から大絶賛と言える「お墨付き」を得たスバルは素直に羨ましいと思います。この方はかつて自著で「本質的スポーツカーはポルシェ911とマツダロードスターだけ!」と言い切ってくれたこともありましたが、果たして今のマツダに再び素晴らしい評価を獲得するだけの「スペシャル」な要素が残っているのでしょうか?

  レクサスの”アブソリュート”HVそしてVWの”僅少”排気量ターボという、現代の強烈なまでの「エコ・スペシャル」なトレンドは、いよいよ世界中の名門ブランドをも巻き込んだ大きなうねりとなっています。そんな中で、かつてロータリーを信奉する「ガスイーター」として世界にその名を轟かせたマツダですから、トレンドに合わせてマツダ版THSU(トヨタから提供されたHVシステム)を開発してみても、ブランドイメージとはズレがあるようでリアクションはほぼ「皆無」・・・。世界に「経済性」でアピールする日本車メーカー群にはあるまじき仕打ちをユーザーから喰らっています。

  まもなく登場すると言われる直3ターボのBMW3/5シリーズもおそらくアクセラHVと同じように市場から完全に無視されると思われます。マツダとBMWの短期的なヴィジョンはいよいよ「ディーゼル頼みのブランド」ということになっていくようですが、日産のディーゼル撤退に見られるように欧州・日本の行政による規制強化から今後あまり見通しが良いとはいえないみたいです。

  敢えてマツダに厳しいことを言うならば、メルセデスやBMWのシェア拡大のために量産されている廉価な「似非高級モデル」と比べられるような薄っぺらいクルマを作って、俄に評価されて喜んでいたのでは、結局のところHVありきの「大衆車トレンド」に呑み込まれてしまうのは確実です。ホンダやスズキのような「技術屋」としての存在を自覚し、熱効率を極めたエンジン作りで次世代エンジン開発という名の”消耗戦”を繰り広げるのか?それともジャガーやアルファロメオのように再起を期して「洗練」「高性能」にこれまで以上に磨きをかけ、”勝ち組”高級ブランドに必死に喰らい付いていくのか?マツダにとっては「究極」の選択が迫られているようです。


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posted by cardrivegogo at 07:59| Comment(2) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月15日

マツダ・コスモが復活すれば「AMG」や「アルピナ」にも対抗できる!

  まだジャガーから正式な発表はないのですが、おそらく出るであろうモデルが新型Dセグセダン「XE」にV8スーパーチャージャーのエンジンを搭載した「XER」です。日本のスポーツセダン好きが今一番気になって仕方がないモデルじゃないでしょうか。「C63AMG」や「アルピナD3」よりもレベルの高いアーキテクチャーを採用しつつも、価格はこれらライバルをきっちり下回るのがジャガーの戦略となっているようで、おそらく「業界最安値」が出されると思われます。レクサスRC-Fの価格設定にトヨタも相当に神経を使っているかもしれませんが、ジャガーの出方次第ではプリウス発売時なみの「ダンピング」に打ってでることも考えられます。

  50万円だか100万円だかでBMW・M3よりも安い価格が提示されて、BMWよりも手の込んだ設計がされていたとしても、もともと「セレブ」向けに設定されていることもあって、イマイチ前のめりになれない部分も感じます。もちろん欲しい?欲しくない?で訊かれれば「欲しい!」の部類に入るクルマではあります。しかし「素晴らしい!」と感嘆するというよりも「もっと頑張って!」と生意気なことを言いたくなるというのが偽らざる気持ちです。なんかどこのブランドでもいいけどこのクラスにデカい「風穴」開けてくれないかな・・・もしかしたらジャガーがやってくれる!?なんて淡い期待をしています。

  日産はV37スカイラインにGT-Rのエンジンを載せた「オールージュ」という究極のスポーツセダンを繰り出してくるそうですが、価格も完全にC63AMGやM3/M4を下に見ている1300万円ほどになるそうです。なんだかな・・・。余計このクラスの人気が下がりそうなことを平気でやってくる日産に悪気はないと思いますが・・・。アルファロメオも新型セダン「ジュリア」にGTAというスポーツグレードを設定してV6の3Lツインターボで500ps出すみたいです。いくらフェラーリ擁するフィアットが母体とはいえ、V6ツインターボなんて専門外でしょうし500psなんてすぐに焼け切れそうな気が・・・。グループ内のクライスラーが作るV8のNAは沢村慎太朗さんも絶賛の名機なのでアメリカに再上陸するならこれでいいのでは・・・。

  まあアルファロメオもいろいろと必死なんでしょうね。日産は余裕というべきか、まあより上層の客にインフィニティを売り込もうという単純な狙いしか感じられません。やっぱりある程度の実績を評価するならばジャガーXE-Rが本命になりそうです。キャデラックATS-Vというのも登場するみたいですが、ベース車の評判が最低ランクなのはちょっと痛いですね。VWグループからはポルシェ・パジュンSとアウディRS5(新型)が2017年くらいには出てきそうです。ポルシェはGT3の失態(火災頻発でモデル廃止)から新型エンジンとして「フラット8」の開発を進めているみたいで、これがNAで470psくらい出して戦闘力十分!そしてこのエンジンを縦置きに改良してFRのパジュンでも使ったりするとなかなか面白そうです・・・。やっぱりポルシェは夢があります。アウディRS5はディーゼルHV?みたいなところ(アルピナ枠)を狙うのかな。

  さてDセグ高性能車の市場は、俄に「戦国時代」の様相を呈しています。中国市場も今後さらにこのクラスを中心に伸びるという見通しもあるようで、とりあえずライバルの上に、そして頂点に立つ為のかなり本気の開発が各メーカーともに進んでいるようです。このクラスで各メーカーが本気を出して作り出したら勝つのはやはり日産かポルシェになりそうな気がします。しかしちょっとブッ跳んだ話になりますが、もしマツダが「ユーノスコスモ」を復活させてこの「戦乱」に乗り込んできたら!?これはワクワクしませんか?

  2017年に噂されているRX7の復活で、スーパースポーツに殴り込みを果たすようです。かつてスカイラインGT-R、ホンダNSXと並んで、サーキットでフェラーリ360モデナやポルシェ911GT3を猟ることが出来たという希有の国産名車FD3Sの後継に相応しい走行性能とデザインを兼ね備えたモデルを期待したいです。しかし時代は変わりV8のフェラーリもNAで570ps 出すようになりましたし、対する日本車のエースGT-Rも550psを誇るようになりました。これまでのマツダが経験したことがないほどの高出力の時代であり、RX7が再び頂点が狙えるクルマとしてカムバックするにはかなりのハードルがあるように思います。

  しかしそれでもマツダならやってくれるのでは!?という期待も十分にあります(そもそもRX7復活の話は本当なの?)。マツダならフェラーリやポルシェに肩を並べることも不可能ではないでしょう。・・・ということは、マツダが復活するRX7に注ぎ込む技術を、Dセグクーペのボディに詰め込んで「ユーノスコスモ」として発売したならば、フェラーリやポルシェを相手にするよりも数段楽勝で、AMGやレクサス、BMW・Mを抜き去ることができるでしょうし、その結果マツダがブランドとして得られる栄誉はその労力に十分以上に見合うものになりそうです。ぜひ真剣に検討してもらいたいと思います。


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posted by cardrivegogo at 05:36| Comment(0) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月08日

コスパのマツダから極上のマツダへ

 ちょっと前までは「マツダを選んでおけばとりあえず後悔しない!」というくらいに、クオリティカー市場におけるマツダ車のコスパには絶対的な信頼感がありました。しかし年々高性能車の市場が縮小して次々と名門ブランドがフェードアウトしていく中で、たとえ有名ブランドであっても生き残りを賭けてなかなか魅力的までに価格を下げてきたりしています。もっともその手のクルマは、失礼ですが大抵はマツダ車よりもお粗末な造りなので、とりあえずはまだまだマツダの優位性は揺らがないですし、本質的な脅威にはならないかもしれません。

  しかし、近年は少々出しゃばり過ぎた感のあるマツダ車は、これまでのようにBMWやアルファロメオを追いかける側から、逆に他のブランドによって追いかけられる側になりつつあるようです。「アクセラXD」は豪華装備を標準装備とはいえ300万円という「セット価格」で販売されていますが、これに勝るとも劣らないコスパを発揮しているのが「ルノー・メガーヌ・ハッチバックGT220」で何と!新たに「317万円」で発売されます。ゴルフやAクラスのベースグレードが買える価格でルノーなら220psも出力が付いてくるわけですから、これはなかなか良さげです。強いて弱点を言うならば、一般的な内装の好みではドイツ勢やアクセラが優勢かもしれませんが・・・。

  現在「マツダスピードアクセラ(MSアクセラ)」は公式サイト上から削除されています。MSアクセラと同じように、系列のチューニングメーカーが作る高性能化した改造乗用車であるレクサスIS-FはベースモデルがFMCした後も、小変更を施したイヤーモデルが登場していて、どうやらRC-Fにバトンタッチするまで400psオーバーのハイスペックモデルは常設されるようです。マツダも2017年に予定されているらしい新型MSアクセラの発売まで、マツダ唯一と言える200psオーバーのモデルを残しておくべきだったのでは?

  MSアクセラのやたらと早い「店じまい」の理由としては、エンジン生産の合理化を推し進めるマツダ全体としての事情があると思われます。そしてマツダが「スカイアクティブ」と商標を打つほどに特殊性を強調する新世代ガソリン=レシプロエンジンはどうやら過給器が付くことを全く想定していないようです。そもそもマツダのエンジン開発部門のボス的存在の人見光男・執行役員の本によれば、「ガソリンターボは低次元な技術」と完全に切り捨てています。「オレは真のエンジニアとしてそんなくだらないもの(ターボ)は作りたくない!」みたいなことを仰られています。

  なんというプライドの高さ・・・「マツダはもはやBMW、メルセデス、アウディなんか眼中にない!フェラーリやポルシェでも作れないくらいの超絶エンジンのブランドになる!」という意志表示みたいなものですかね。なんか凄過ぎてマツダ好きの私にもなんだか付いて行けないのですが、とりあえず鳥肌が立つような興奮を覚えますし!スカイアクティブ車を買って陰ながら応援したいと思います。「ダウンサイジングを掲げたブランドは終了!」だからマツダは決してやらない!ということだそうです。フォード、ジャガー、ボルボが三者三様にダウンサイジング技術を競っていますが、かつての盟友はどうやら堕落していったようです・・・。

  とにかくマツダのガソリンエンジンは「ターボの否定」に始まり、とりあえず「HV」も試してはいますが、基本はどこまで行っても「NA」になりそうです。トヨタ・日産の上級モデルが全てHV専用車になり、スバル車が全てターボになっても、マツダだけはフェラーリ、ポルシェ、ランボルギーニと同じ「NA」に拘る!という心意気がいいですね。基本的な考え方は「レクサスLFA」を当然のようにNAに拘って作ったトヨタの設計者の気高さを思わせます。余談ですがトヨタというメーカーは、そのハイエンドモデルを見ると絶対に踏み外さない「王道のストイックさ」がよくわかります。

  なぜマツダは海外市場がメインなのにターボを導入しないのか? ホンダも海外市場向けにダウンサイジングターボの採用に踏み切ったわけですが、まあフォードやホンダと同じことやっていても、とりあえず勝ち目はないでしょう。そして今のまま推移するならば、人見さんの言うようにメルセデス、BMW、アウディはどこかで行き詰まって自滅を迎えることでしょう。大変失礼ですが、乗っていて少しも楽しくないクルマが「プレミアムカー」だなんて笑わせてくれます。もちろんこれらのブランドには「AMG」「M」「アルピナ」「S」といった高性能グレードの部門があって、今でもなんとか面目を保ってはいますが。

  しかし残念なことに、マツダのクルマから人見さんの発言を裏付けるような「何か」が十分に発信されているか?といえばまだまだです。ここは一つ高圧縮スカイアクティブガソリンのV10エンジンでも作って、ラグジュアリーなミッドシップ(つまりスーパーカー)を作ってみてはいかがでしょうか? ダウンサイジングに堕ちていったブランドを批判するのならば、ぜひ「マツダは日本のフェラーリだ!」と高らかと宣言するマシンを期待したいです。
  


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posted by cardrivegogo at 23:07| Comment(2) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月01日

マツダのさらなる躍動は欧州ブランドの復活がカギ?

  先日公開された新型デミオのプロトタイプには、車内を明るく照らすようなホワイトレザーのシートとコモディティがとても印象的でした。マツダは現在展開しているモデル群では、エクステリアだけでなくインテリアでも「マツダ」らしさの確立を目指しているようで、このホワイトレザーシートはそのコンセプトの根幹を担っているようです。よって新たにマツダ車を買うならば、多少の出費は覚悟でもこのインテリアをセレクトして、マツダの世界観をエクステリアからもインテリアからも感じておかなければ!という脅迫観念すら芽生えてきました。

  もちろんピアノブラックを多様したサイバー調のパネルに、レザーシートを選ぶ必要を感じさせないほどのマツダ自慢のファブリックシートの組み合わせたGHアテンザの標準インテリアで十分に快適ですし、今後もこの質感をキープしてくれればいいとl心から思います。実際にマツダが2007年の段階で確立していたシンプルでセンス溢れるインテリアは、レクサスやスバルをも魅了したようで、この3ブランドでそれぞれに「ピアノブラックの技法」を競っています。特に本質の追求に妥協がないレクサスの作り込みは凄まじいものがあり「IS」のコクピットには磨きぬかれた「錦」の質感を伴ってます。

  スバル「レヴォーグ」はマツダのコクピットデザインと差別化をするために、メタルやカーボンパネルを多様して「立体感」「剛性感」を前面に出して、レガシィやインプレッサの「マツダパクリ路線」から着実に脱却しています。そしてマツダはGJアテンザを例に挙げると、インパネよりも断然にハンドルとペダルが主役になるコクピットを目指しているようで、確実にそのコンセプトの「純度」が上がっています。評論家筋から寄せられるスカイアクティブ車の好評価は、おそらくどのブランドよりもクルマ操作の原点に根ざした設計のコクピットに秘密があるように思います。

  「IS」「レヴォーグ」「GJアテンザ」はそれぞれ三”車”三様でどれも素晴らしく良いと思うのですが、これらのコンセプトはシンプルながら、とても中毒性が強くて一度心酔してしまうと、クラウンやスカイラインのインパネが何だか仰々しくて「蛇足」に感じてしまいます。クラウンよりもカムリくらいの内装がしっくり来るという人には解ってもらえると思いますが・・・。

  さてレクサスやスバルだけでなくメルセデスやアウディといった一流ブランドとも肩を並べるような、世界中のアーバン・ストラクチャーにマッチした「ピアノブラック」のインテリアを確立しましたが、マツダの本拠・広島は日本で11番目の大都市とはいえ、瀬戸内海の燦々と輝く陽光を浴びる土地柄です。晴天の日が全国でも多い地域としてしられる瀬戸内海沿岸、そんな地域に根ざしたブランドの面目躍如となるモデルが「ロードスター」です。

  愛知や神奈川に本拠を構えるメーカーが、オープンモデルを作ったところで、「どうせアメリカ向けだろ・・・」と滑稽な視線を送られるだけなのに対して、マツダはその拠点がある地域の気候から鑑みて、唯一日本でオープンカーを作っても許されるブランドと言えるかもしれません。オープンカーはシートにホコリが積もりやすいので、レザーシートが必須と言われますが、地中海を思わせる瀬戸内海の日差しを跳ね返す「ホワイト」はマツダインテリアの魂が宿った色彩だと思います(無彩色ですが・・・)。

 地中海に面した地域であるフランス、イタリアといった国々の気候が育んだクルマがプジョーでありアルファロメオであるならば、2000年代のマツダがこの2つのブランドにあからさまに接近していった判断もなんとなく理解できます。同じような気候で作られるマツダのクルマもきっと地中海沿岸を走るのに向いているだろうと考えたかもしれません。デザインも見事に両ブランドをリスペクトしたものになりました。簡単に言えばパクリになるのかもしれませんが、そんなアクセラが欧州ではよく売れました。

  しかし2000年代後半の欧州危機でプジョーもアルファロメオも低迷し、今では欧州最大のドイツ市場を見ても、マツダがプジョーやアルファロメオよりも売れてしまっているほどです(ドイツ人はフランス車とイタリア車があまり好きではないようですが・・・)。マツダもプジョーやアルファロメオとシンクロするように業績が悪化したわけですが、いよいよ3ブランドともに低迷期を脱して「復活」を果たした印象がありますし、欧州を封鎖するVWグループの巨大な壁に挑み始めています。

  あくまで私感に過ぎないですが、マツダの世界観がさらに深みを増して、欧州や日本の「海辺の民」の人生に寄り添うような「官能的」なクルマを作るためには、プジョーやアルファロメオが再びグローバルで輝く存在に返り咲くことが重要なんじゃないかと思います。欧州COTYを獲った新型プジョー308のサイドやリアの肉体的な造形を見せつけられると、アクセラのデザインもまだまださらに伸び代がありそうだと思いますし、アルファ4Cの斬新すぎる設計とデザインは、まだまだロードスターには多くの可能性が残されているんじゃないか?と思わせてくれます。

  公開されたデミオのレザーによる内装は、アテンザやアクセラでおなじみの「Lパッケージ」がデミオにも設定されることを示しています。上級グレードのみに標準装備され、ベースグレードのメーカーオプションではホワイトレザーのシートは選べないのはおそらくデミオも同じでしょう。「Lパッケージ」はちょっと価格は高めになるかもしれないですが、マツダが目指した「極致」のクルマを体現したグレードを所有するのもロマンがあっていいと思います。マツダがひたすらにプレミアムブランドに追いつくために、メーカー目線の自己満足とは異質の「地域性」を重視したセルフブランディングでレクサスや日産を黙らせる「世界観」を築くためにも、プジョーやアルファロメオのさらなる興隆を期待したいです。


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posted by cardrivegogo at 23:50| Comment(2) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月26日

小沢コージさんがマツダがダメな理由を語ってらっしゃいます・・・。

  マツダが今のようにメディアに注目されるようになったのは、2012年にCX5とアテンザが立て続けに発売されてからなわけですが、経営危機に見舞われていたマツダは生産コストの見直しに奔走し、ほとんど利益が出せていなかったRX8やGHアテンザを予定よりも早くドロップアウトさせました。そしてこの頃から「メディア対策費」なるものをたくさん支出し始めたんですよね。他にもセリエAチームの主要スポンサーになってみたり・・・。マツダが世界に誇る2大クオリティカーを廃止して、次世代のクルマ作りに切り替えたのは完全に時代の流れによるものでしたが、マツダを始めとしたフォードグループに属してしたブランドはどこもこの「切り替え」のタイミングがライバルよりも一歩遅れていたように感じます。

  ホンダは2008年に日本COTYにも輝いた名車CLアコード(7代目)を諦め、北米-中国サイズのCUアコード(先代)へと切り替えていますし、アルファロメオも2011年に業績悪化に伴ってアルファ159の生産打ち切りの方針を急遽決めました。どちらもFF車ながらBMW3シリーズをターゲットにしたコンセプトで究極のスポーツセダンとして世界中で高い評価を受けていました。GGやGHアテンザもこのジャンルのクルマとして世界で絶賛されていたわけですが、アルファロメオの後を追うように生産中止が決定されました。

  マツダの新しい商品群を批判するつもりはないですし、クリーンディーゼルの投入でパワフルかつ航続距離が長くなったことは歓迎すべきですし、アクセラやデミオに関しては内装のレベルが極めて高い水準に引き上げられたことはとても重要なポイントだと思います。いろいろ思う事はあるのですが、ディーラーに行く度に乗せてもらっていろいろと吟味した結果、とりあえず新しいマツダ車に乗っても幸せな生活が送れそうだなと思い始めていた矢先に、オザーさんの記事に頭をガツンとやられました。

  基本的には本格的な販売が始まったアウディA3セダンの「提灯記事」なんですけど、これがズバズバとマツダのデリケートな所を突いてくるわけです。簡単に要約すると「俺っちねWCOTYの審査員なわけ!日本じゃなんでアクセラじゃなくてアウディA3なんだ!って声があるみたいだけど、オレらクラスの評論家達に言わせるとね、クルマってのは「格」なわけ!そりゃアクセラも相当にいいクルマなんだけど、アクセラか?A3か?で突き詰めるとね、やっぱりアクセラはお里が知れちゃうんだよね。結局は1.8TFSIっていう高級ユニットを用意したアウディにしか食指が動かない!マツダがWCOTY取りたかったら、三菱のように独自にPHEVシステムでも開発してから出直せってところかな。とりあえず素人を騙すようなクルマじゃなくてA3のように「本質の小型車」みたいな提案を持ってこないといつまでもベスト3どまりだよ・・・」(小沢コージさんごめんなさい!)

  なんかめっちゃ悔しいですよね。1.8Lクワトロなんて本体で422万円もするんですよ!(意外にお手頃か?) あんまり悔しいので小沢コージさんの恥ずかしい評論遍歴を暴露しますけど、この方の基本的な評論のスタンスって「ナンパ車」至上主義なんですよね。「クルマの性能=ナンパの成功率」なんて考えている節が過去の著作がらプンプンします。確認しますが「デート車」ではなく「ナンパ車」です。「レジャーを楽しむクルマ」ではなく「拉致のクルマ」です。

  一般的に予算が300万円あったとして、パートナーと良い「デート」をしたいと思う人はマツダに行って堅実な価格で良いクルマを買うという選択肢は有力ですが、「ナンパ」をしたいと思う人はまずマツダディーラーには行かないでしょう。自然と足が向くのは日産のU-carショップで新しめのフェアレディZを手に入れるとか、レクサス、BMW、アウディの認定中古車で比較的きれいなGS、Z4、TTを買おうと考えるでしょう。もしくは新車に拘るならば、BMWミニか最近だったらシトロエンDS3という選択もあるかもしれません。

  フェアレディZやZ4、TTはちょっとしたドライブにはいいかもしれないですが、長距離・長時間の移動には狭過ぎるので、ドライブ旅行を趣味にするカップルには不向きです。一見インパクトのある外観ですがずっと乗ってれば飽きがくるのは意外と早いですし、デザインの劣化もマツダ車にくらべれば断然に早くやってきます。小沢コージ氏の10年前の著作を読んでみると、隅々まで当時流行していたナンパ車について語られていますが、当然というかデザイン中心の評論なので、今読むと恥ずかしさ満点でおもわず本を閉じたくなってしまうほどです(笑)

  まだ「ナンパ車専門ライター」というキャラ設定ならばわかるんですけど、この方はガチで乗ってるんですよ!プジョー206CC、MINIクーパーコンバーティブル、アウディTTに・・・80歳を超えた徳大寺さんとクルマの趣味が同じってどうなんですかね。他にもルノー・トゥインゴとかスマートKとか頭が悪そうな女の子をその気にさせられれば何でもいいのか? 小沢さんはイケメンだから小型輸入車乗っても似合いますけど、大多数の日本人が乗ってもダサいだけですから! この人を「教祖」と崇めるような「ナンパ車」好きと同一視されるのが、自動車好きとして個人的に一番腹が立つわけですが、水と油くらいに意見が合わない評論家の文章って不思議と気がつくことが多かったりするんですよね。これからも頑張ってください。

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posted by cardrivegogo at 05:27| Comment(2) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月15日

アテンザを30秒で一般人にプレゼンするには

  「アテンザってどういうクルマなんですか?」とふと訊かれて、ヤバい!さて何から話そうといろいろ混乱しちゃうことが度々あります。しかしせっかく訊いてくれたのだから、ここぞとばかりにマツダに良い印象を持ってもらおう!と思うのですが、その一番の近道が「BMWに対抗してマツダが作ったんですよ・・・」ですねやっぱり。ただしBMW3を引き合いに出さなきゃいけないのは、なんだか自分の気持ちを偽っているようで複雑です(屈辱的です)。

  しかし「ハンドリング」やら「アクセルフィール」やら最初から言い出したところで「それはオマエの主観だろ!」と自分で突っ込みを入れたくなりますし、それ以前に全く伝わらない可能性すらあります。結局クルマにおける唯一無二の絶対的(普遍的)な価値観って「ブランド力」なんだという事に気がついたりします。マツダという「ブランド」は一般にはほとんど浸透していないから、BMWという「ブランド」を代用して説明する・・・なんて愚かなことを。

  ただし、「BMWのコピーです!」だけでは、まったくもって言うだけ損で、「なんでBMW買わないの?」という話になっちゃいますし、結局のところ懐事情などを晒すだけの醜態です。「BMWに対抗して作られているんですけど、やっぱり日本人の繊細な感覚が行き届いていて、運転していて楽しいんですよ!」くらいが無理なく理解してもらえるベストな説明じゃないかと思います。

  マツダの「ブランドの本質」みたいなものを勝手に語る(ねつ造する)とするならば、「日本人の繊細な感覚に合った乗り味」なんてところが、このブランドの最大の美徳です。しかしマツダ自体がどう発信力してよいか迷っている部分が大きいように感じます。「スカイアクティブ」「鼓動」という表現が、果たしてどこまでマツダ車の魅力を語れているのか?と考えるとちょっと疑問です。むしろ「SHINARI」のようなコンセプトカーに付けられた車名の方がブランドの核心を端的に表しているような気がします。

  なんとかこのニュアンスを一般の人に短時間で伝えるだけの表現力が私にあればいいのですが、マツダが現在広げている大風呂敷をまとめあげるのは至難の技です。そもそも「スカイアクティブ」というネーミングセンスは「Vテック」や「エコブースト」と同じように完全に大衆ブランドのものであり、その一方で「鼓動」というやや自意識過剰気味な表現からはプレミアムブランドが持つ「自信」を想起させますから、すでにここからしていくらかのギャップが存在しています。

  当然ながら「鼓動」という表現は北米で使えるわけはなく、アメリカのサイトを見渡しても「skyactive-technology」という商標しか見られません。よってアメリカ市場での位置づけでは完全に大衆ブランドで、アメリカ雑誌では3万ドル以下のカテゴリーに押し込められます。その中でスカイアクティブ3兄弟(アテンザ、アクセラ、CX5)はホンダ、フォード、VW、トヨタ、ヒュンダイ、キアといった巨大メーカーのライバル車を相手に「無敵」の強さを誇っています。「最強の大衆ブランド」みたいな感じが、アメリカでのイメージになりつつあるようです。

  それが日本では、「鼓動」というデザインテーマで完全にプライベートブランドを気取っちゃっています(そういう風に見えます)。日本市場の嗜好を考えると極めて妥当な戦略ですが、これが思いのほか上手くいっていない感があります。CX5が牽引していた間は好調でしたが、やはり「スカイアクティブ」と「鼓動」のダブルスタンダードを掲げてしまったブレがじわじわと効いてきているかもしれません。

  「ZOOM-ZOOM」も一般レベルではほとんど意味が理解されていなかったですから、「ブランドイメージ」構築する完璧な「標語」というのはなかなか難しいとは思います。デミオからアテンザまでを同じディーラーで同じイメージで売るとことの難しさは、ホンダや日産も痛感しているようですが、マツダにも現実的な問題として降り掛かってくるかもしれません。

  ただしマツダのイメージの使い分けは実に見事で日本の雑誌とアメリカの雑誌ではアテンザ(MAZDA6)が全く別のクルマか?と思うくらいに描かれ方が違っています。日本の印刷物ではやたらと高級感あるのに、アメリカ雑誌ではまさに大衆車に見えます。フロントナンバーの有無くらいしか大きな違いは分らないのですが・・・。


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posted by cardrivegogo at 02:06| Comment(0) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月12日

マツダの虚構

  最近マツダ車を見る目がちょっと厳しくなったかもしれません。評論家に無視されてた頃のマツダに初めて乗った時には、それこそ鮮烈な印象を受けました。なんでこのクルマが売れずに、トヨタ車が売れるのか!?という疑問はさすがに今ではそれほど感じないですけど、当時はとっても不思議でしょうがなかったです。自分の感覚に自信を持ち過ぎる「自惚れ野郎」なのを差し引いても、私が乗った「GHアテンザセダン後期」はまさに究極のコスパを誇る「最強の1台」だったです・・・そして迷わずに買いました。

  その後GJアテンザへとFMCが行われ、ボディサイズも変わり、シャシーも変わり、エンジンも変わり、ミッションも変わり、サスも変わり、タイヤサイズも変わり・・・。これって34と35スカイラインくらいの大きな違いで、もう別のクルマといってもいいくらいです。従来の「アテンザ」のイメージが完全に破壊されるような変化には、当然ながら否定的でした。マツダには頑張ってもらいたい気持ちは当然あったのですが、自分のクルマ(GHアテンザ)を「至高」とするならば、GJアテンザはもう何から何までメチャクチャでした。素直に良くなったなと感じるのは「アクセルの踏みやすさ」「キャビンの広さ」「車体の剛性感」くらいです(これらはハッキリ良いです)。

  ハンドル、ブレーキ、アクセル操作が全て重く設定された影響で、クルマ自体が「繊細なフィール」から「メリハリの効いたフィール」へと大きく操作感の印象が変わりました。あくまでも想像の域を出ませんが、繊細なタッチが得意な日本人向けのフィールから、ガサツなまでにパワーで操作する欧州人向けのフィールに明確に変化しました。おそらく先代までは作り分けていたでしょうが、GJでは日本仕様も欧州風味です。

  特にディーゼルを積んだXDはその傾向が強いようで、先代のキレキレのフィールとはあらゆる点で真逆です。ここまで来ると「アテンザ」というフィルターを外して乗れば、それはそれで心地よいのでとても不思議な感じです。とりあえずGHアテンザ20SとGJアテンザXDを2台所有すればなかなか楽しいクルマライフが送れそうな予感はあります。

  じゃあさっさと2台目にXD買えよ!って話なのですが、まだGJアテンザに確信が持てない部分がいくつかあるんですよね。細かい点を挙げているとキリがないし意味も分らないと思うので、大筋の話をしますが、マツダとしてはある種の理想を追い求めて作り上げていて、GJも好きな点も多々ありますが、もっとも気になるのは最初の設計段階でドイツのプレミアムブランドを意識し過ぎたことが丸出しな点です。なんであんなつまらないクルマをコピーするのか?とはさすがに言いませんが、先代と比べると「凄いマツダ車を作る!」という理想を掲げ過ぎて小さくまとまってしまい、スケールダウンしてしまっています。

  マツダはBMWやらメルセデスといった有名だけれども、「クルマ作りに対しての意識が低い」ブランドを視野に入れるべきではなかったかもしれません。マツダの中でBMW風なコストダウンを盛り込むことが、当初から予定されていたのでは?と思われる箇所がGJアテンザには随所に見られます。BMWやメルセデスのユーザーになんとなくアピールできそうなモデルを、同じようにコストダウンで作ってしまおうというのがGJアテンザなのでは?なんて私の「推定」を軽々を打ち破ってくれる何かがあれば、是非買いたいと思うのですが。とりあえずMCに注目してます。

  BMWが停滞気味のブランドイメージを打ち破るべく出した新型M4の比較テストが雑誌に載っていましたが、発売して2年が経過するポルシェ911カレラにドライブフィールでは全く歯が立たない!なんて評価がされていました。確かに専用設計のスポーツカーである「991型」911に、下級モデル共通の汎用シャシー「L7プラットフォーム」で対抗するのはほぼ不可能ではあります。しかし2000年頃までのBMWならば、簡単にポルシェの独走を許してしまうことはなかったですし立場も今とは逆でした。このM4とほぼ同じ大きさだったM5(E39系)は、当時の「996型」911との比較で見事に「知性の勝利」「至高のグランドツアラー」とか言われていたわけですから。

  さてこの没落した現在のBMWをマツダファンは嗤ってよいものでしょうか?いやいやかつてのマツダは本気でポルシェを獲ろうとしていましたが、いまではBMWのように牙を抜かれて、レクサス、日産、スバルのハイパワーモデルの輝きをただ指をくわえて見てなければいけない立場に成り下がってしまいました(スバルもどうやらマイルド路線に転向のようですが・・・)。もっとスポーティなモデルを作りたいのはやまやまだけど、マツダ単独では全く手も足も出ないのが実情です。

  幸いにもロードスターにはフィアットから暖かい手が差し伸べられましたが、さらに「足回りのマツダ」「ZOOM-ZOOM」といった自信に満ちあふれたマツダの独自性を打ち出すモデルを今後に追加・発展させるためには友好関係にあるトヨタやフォードからの「ご指名」を待つよりほかはないみたいです。フォードがフュージョンとマスタングをマツダにやらせよう!なんて決断があれば、再びマツダの時間が動き出して、ポルシェに果敢に挑んでいくでしょうけども・・・。
  


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posted by cardrivegogo at 00:02| Comment(2) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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