どんな進化も可能なデミオシャシー
デミオのマイナーチェンジがなかなか出ないなー。なんか思い切ったことが起こるんではないかと期待しているのだが、どうやら災害に見舞われたこともあって、9月以降に先延ばしされているようだ。例えば・・・2L/2.5Lエンジンの搭載とか。人見さんがちょっとほのめかしてましたけども、まあ実現可能性は相当に低いとは思ってますけども、今のマツダに一番足りないものは、アグレッシブさ・・・なのは経営幹部もわかっているはず。このまま「走り」好きなファンを逃していいのか・・・。それとは対極ではあるけども、デミオの内装を高級化してベリーサのユーザーとかも逃さないで取り込んでいます。デミオのライバルは「ノート・メダリスト」あるいは、「アルト・ラパン」「ミラ・トコット」といった女性ユーザーを意識したゾーンにやや寄っている!?
兄弟車は欧州の頂点に立った!!
デミオは走りでMINIなどに比較されるなど、日本車のエース格とされてたりもするわけですが、兄弟車のフォード・フィエスタは英国カーメディアを背負って立つ、Bセグにおける主役級の扱い。ちょっと前のトップギアジャパンにも複数ページにわたって特集記事が書かれていました。日本からすでに撤退しちゃっているのに、なんで日本版にフィエスタなんだ!? トップモデルの「フィエスタST」には、最新型のエコブーストとなる1.5L直3ターボで200psのユニットが載っているらしい。
欧州市場への特効薬はやはりデミオ
ちょっと前に人見さんだったか藤原さんだったかが、ちょっとだけ漏らしていた「デミオに2.5Lガソリンユニット」の構想は、ちょっと厳しい結果が出ている欧州市場に再びMAZDAの旗を立てる、手頃な戦略としてマツダの陣営内では浮上していたのだと思われる。フォードとマツダにどのような取り決めがあるのかわからないけども、もしかしたらフィエスタとデミオによる同一市場での不本意な競合は避けるべく覚書くらいはあるのかもしれない。・・・でマツダとしては作りたいのか!?それとも否定的なのか!?
スイスポとの比較は避けたい!?
日本を代表するBセグホットハッチといえば、スズキ・スイフトスポーツですが、せっかくスズキが頑張っているところに参入して行って熾烈な潰し合いをするのは気が引けるのだろうか。「デミオ15MB」という競技ベース用グレードがあって、今度のマイナーチェンジでは、1.3Lガソリンが全て1.5Lガソリンに変わるらしい。従来通りのスペックならば110ps程度ですけども、1100kgの重量があるデミオですから、135psくらいまで引き上げてあると楽しいクルマになるのでは!?しかし商品力を上げていけば結局はスイスポとの潰し合いになる。ちなみにスイスポは970kgで140ps。
日本では誰がホットハッチを買うのか!?
20年くらい前に、日本でも「ホットハッチ」を作ろう!!という動きがあった。当時はCセグが今のBセグくらいのサイズで5ナンバーというケースがほとんどで、カローラスポーツやオーリスの前進となるカローラランクス/アレックスが登場し、インプレッサをベースにしていたWRXにもハッチバックモデルが登場した。しかし日本版ホットハッチのエースになると期待されていたホンダ・シビックが、欧州市場での契約のもつれなどもあって、カタログモデルとしてシビックtypeRが十分に進化を遂げることはできずに不本意な2000年代を過ごした。マツダもMSアクセラを発売しこの流れに乗ってはみたものの・・・。
日本に合ったホットハッチとは!?
「罪と恥」じゃないけども、主体的な欧州文化から生まれたハッチバックというスタイルは、客観性を取り払うことが難しい日本市場ではあまり理解されなかった。低コストで楽しい走りが楽しめるのが魅力なのに、派手なスポイラーとエキマニを装備して、わざわざコストをかけてアピールして乗るスタイルが定着・・・、確かにノーマルボディにノーマルマフラーなら140万円程度のベース車と見た目は何も変わらないじゃ、所有欲が刺激されない。
役所が邪魔をしている!?
今では専用ボデーに大掛かりなエアロをパッケージした、コンプリートカー・スタイルのホットハッチが270〜400万円くらいで主流になってる。トヨタ(ヤリスGRMN)、ルノー(ルーテシアRS)、プジョー(208GTi)、VW(ポロGTI)などなど。200ps前後のこれらのモデルに対して、日本国内製造のスイスポは140psとちょっと控えめになっている。国内生産でキレキレのモデル作っても、国土交通省の認証がもしでなかったら企画としては完全にアウト。スイスポをもっとパワーアップしろ!!という無慈悲なエールがカーメディアから出てきたりしますけども、ダイハツ、ホンダ、日産、マツダも国内生産ではなかなか危ない橋は渡らない・・・というか無理なんだろうね。ホンダや日産は欧州工場があるからその気になればいくらでもできるだろうけど、豊田章男社長みたいにモータースポーツに義理を感じる経営陣じゃなければ、後回しの案件になるんだろうな・・・。
Mazda 2 2018 review: GT https://t.co/706vpKOdxW #デミオ
− CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年8月30日
デミオ・ホットバージョンの可能性
マツダもドイツに開発センターがあるけどさ、そこで企画してオーストリアのマグナ=シュタイアーなどに生産委託をする方法もあるかもしれないけども、メルセデスSLK、プジョーRC-Z、それから新型Z4とスープラのようにある程度の価格でないと生産委託はコストが高すぎて採算が合わないだろう。可能性が残るのはメキシコ工場。トヨタにOEMしている「ヤリスiA」というセダンタイプのモデルを生産している。搭載エンジンはガソリンの1.5Lスカイアクティブで、もちろんトヨタの北米ラインナップではこのモデルだけマツダの6AT/6MTが選べる。デミオのエンジンから1.3Lが廃止されるのもどうやらこの辺に経営上の理由があるようだ。デミオのガソリンを1.5Lに一本化(もしくは2.0L、2.5Lもある!?)して、空いたエンジン生産ラインで次期アクセラの「あの」エンジンを量産するのだろう。
メキシコなら作れる!?
もしかしたらマツダには北米へデミオを導入する予定もあるのかもしれない。すでにハネウェル(北米サプライヤー)製のターボチャージャーも導入しているマツダとしては、シビックやセントラ(日産のCセグ)に使われている1.5Lや1.6Lターボを、MAZDA3やCX-3へのオプションエンジンとして考えている!?ついでに1.5Lターボを200psまでスープアップしてホットハッチをメキシコで生産する可能性もあるんじゃ・・・。NAFTA域内の部品使用率を引き上げる方向で検討されているらしい。北米サプライヤーの使用率を上げるために仕様が変更される!?
マツダの小型車デザイン力は異常
9月に予想されているデミオのマイナーチェンジで、何か新しい方向性が示されるのだろうか!?日本市場でも売れるスポーティな専用パーツで差別化されたデミオってのもいいかも。前田さんはシンプルなデザインによる美学を貫いているようなので、ゴチャゴチャとデザインの根幹を変えてしまうようなエアロパーツが付くのを嫌うかもしれない。しかしマツダの武器であるデザイン力をこれまで以上に発揮することを、次期アクセラ、次期アテンザで示唆しているのだから、デミオにも強烈な個性があってもいいのではないかと思う。ホンダが発売したS660のカスタムパーツはなかなか興味深かった・・・今後の展開が楽しみだ。
↓とうとう市販化されました!!!!!!!!!!!!!!
【東京オートサロン16】カスタムコンテスト、S660ネオクラシック がグランプリ https://t.co/EtgqlPXikl
− CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年8月30日
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