合理化=つまらねー
AIの時代に対する警鐘で、仕事が奪われるとか騒いでいるけども、それは別にAIができるずっと前から絶えず起きてきたことじゃね!?って思う。冷蔵庫ができて氷屋さんは姿を消したし、テレビが普及して紙芝居屋や劇場は減った。それよりも思考とかマインドの部分でAI化による弊害が起きている(と思う)。合理的な判断を振りかざして経営してきた自動車メーカーってのは、結局は合理的な判断を是とするつまらねーユーザーのニーズに合ったものでしかない。中国の巨大資本が「中国車普及」の中国政府の方針によって、日本政府を牽制しつつ日本で大規模にカーシェアリングでも展開しようものなら、トヨタ、ホンダ、日産は揃って日本から逃げ出す運命なのかも。
何が世界を変えるのか!?
AI的な思考、合理的な思考の名の下に、あらゆるライフスタイルが『定型化』され、もはや休日にどこの有名レジャー施設に行っても、ただただ殺伐としたものを感じるだけで、全然癒されなかったりする。ああいう施設は15〜30歳くらいまでの、「リア」とか「非リア」とかを意識している世代にとっては価値があるのだろうけども、35歳を超えたあたりから全く意味がないものになる!!とわかったら、合理化の名の下に「形骸化」してしまうのだと思う。結局は全ての年代が浸れる漫画・ゲーム・アニメの市場が拡大するのもわかる。スポーツとかアクティビティ、トライアスロンやサバゲーが人気なのもわかる。クルマも同じようにまだまだ潜在的なニーズを抱えているはずだが、いまいち波に乗り切れないのは、経済的な理由だけでなく、どうも『アーティフィシャル(人工的)』な創造性が大いに不足している気がする。
失敗の連続
マツダファンによる贔屓目もあるかもしれないけども、バブル後のダメージから立ち直り、紆余曲折があった後に、再び高級車市場へと突き進みつつあるマツダの今後は楽しみだ。トヨタ(レクサス)、メルセデス、ロールスロイス、マセラティなど、長い年月を書けて高級車ユーザーを集めてきた定番ブランドがある。日本、ドイツ、イギリス、イタリアにそれぞれに大中小の産業資本家(金持ち)がいるわけで、その中で自然発生的に市場を確保した「ロイヤルブランド」なるものが出てくる。自分はセレブなのだからロールスやメルセデスSクラスを選ぶという行動は、もちろんブランドの努力も多分にあるのだけども、この高級車購入環境を、人工的な創造性の垂直的創発によって大きく変えることができるブランドは出てくるのだろか。21世紀とともにアウディが高級車ブランドとしてリデザインされたけども、中国市場の先行者利益を掠め取っただけで、20年程度でその勢いは下火になってしまった。
品質だけでは超えられない
失礼だけども、もう笑うしかないくらいの失態・茶番の類はいくつも見てきた。あのGMやホンダが本気で取り組んでも、キャデラックやアキュラの世界的な認知度は低いままだ。この2つに比べればアウディの成功は破格だったと言わざるを得ない。ここ数年で上昇傾向にあるのはインフィニティとボルボ。どちらもフルスペック&高品質を掲げた「実力派」であり、とりあえずメルセデスやレクサスを部分最適化では完全に超えてしまっている部分も多い。背後にルノーや吉利汽車といった巨大資本を持ち、世界最先端のサプライヤーを束ねる恵まれた環境で、グローバルの頂点を虎視眈々と狙っている。それでもインフィニティがレクサスを、ボルボがメルセデスを超えていく姿は見えてこない。全てを変えるにはまだまだ迫力が不足している。
目先を変えなければ・・・
ポルシェ、ジャガー、アルファロメオといった由緒正しいスポーツカーブランドも、高級車市場を狙っているけども、アイディアと技術に恵まれていない。パナメーラやカイエンは、落ち目のアウディを宗旨替えしただけの内容だし、ジャガーやアルファロメオはあまりに掲げた理想が低い・・・。高級車で世界の頂点ではなく、欧州で数字を持っているドイツメーカーからシェアを奪うという戦略ゆえに、あまりに創造性が欠如しすぎている。欧州メーカーってのは、しばしば主要市場で日本や韓国メーカーに押し退けられるのも納得の、全くのポンコツな仕事ぶりだと酷評したくなる。
納得のマツダ
・・・でまあ、マツダなんだよ。全てを超越することしか考えていない洗練さで、欧州の度肝を抜いた。これならばバブル以降にただの1メーカーも成功しなかった、成り上がり高級車メーカーになれるかもしれない。Artificialの力で、人々の認識とライフスタイルを文化&ヒエラルキーといった根っこでタブーな部分から変えてしまうかもしれない。自動車文化の「磁場」を逆転させることができるのはマツダだけじゃないか!?という気にさせてくれる。
何に人はカネを払うのか!?
新しいマツダのフラッグシップならば、不可能と思われた下克上を果たすかもしれない。パナメーラ、7シリーズ、レジェンド、ジェネシスなど、いくつもの『未遂』作品が燻る階段を、マツダが一気に駆け上がる。人々が望んでいるのは、12気筒エンジンやスーパーカーみたいな電動デフAWDなどの「スペック」ではないのだと思う。ただただ地道に「世界最良のミッション」と「世界最良のエンジン」を地道に磨き続けたマツダだからこそ、高級車を作る意義があるんじゃないかと。ZFやアイシンAWのいわゆる「吊るし」のミッションを嫌ったマツダのこだわりが、今のマツダの快進撃を支えていると思う。マツダミッションに馴染んだ体には、ZFの8ATのニュルニュルしたフィールは相当に気持ちが悪い。よくこんなのに乗ってられるよな、バカじゃねーの!?
改良アテンザの健闘
大流行のツインダーボエンジンにはパワーでは勝てないけども、レスポンスならばポルシェのスポーツカーにだって負けない。エンジンのマウントもレクサスを超えたレベルに到達した。スピリッチュアルなレベルのレスポンスと、上質を知るレベルのマウント。最近じゃさ・・・マジレスすると、3シリーズよりFFの2シリーズ、CクラスよりAクラス、A4よりA3の方がマナーが良いとか言われている。横置きの方が色々と有利だからさ。マツダはそれらの頂点に立っている。実際にマナーだけで比べるならば、クラウンよりアテンザなわけですよ。
再びAKIOに顔面パンチ
しかし縦置きのクラウン相手ならば、アテンザがNVHなどで勝つのは当たり前のことだ。まあレクサスESにも勝つだろうけども。本当の意味でクラウンに勝つならば、同じ土俵に立つべきかもしれない。縦置きにもマツダが本腰を入れれば、世の中の高級車の作り方も新しい局面を迎えるのではないかと思う。今ではどこのブランドも「部品を貼り合わせて」FR車を作ってますけど、マツダならば、あのクルマのように走らせて瞬間から、ボデーサイズや重量、エンジンスペックに至るまで、トータルバランスに優れたクルマを仕上げるんじゃないだろうか。「クラウンなのにもっと攻めたくなるね」とCMで笑っているどっかの社長の顔面に、再び強烈なパンチをお見舞いするのが、意地っ張りなマツダらしさってものじゃないか!?
【関連する記事】
- 現行MAZDAがやたらと強過ぎる・・・これじゃFR化は
- MAZDAの乗用モデルFR化には・・・これしかない(と思う)
- MAZDA PORSCHE NISSAN 鼎立時代
- マツダ車の 本音 と 建前 その4
- 拝啓!!MAZDA御中・・・陣中お見舞い申し上げます。
- マツダ車がちょっと物足りないと感じる理由を考えてみた・・・
- フォードのラインナップ大幅縮小 と MAZDAの価値
- 前田育男著「デザインが日本を変える」 を読んでちょっと吐きそうになった・・・
- マニュアルミッション と マツダの理想
- マツダを追い越していくライバルメーカー達
- マツダがやや迫力不足に感じる理由
- マツダもいよいよ300ps時代に突入するのかな!?
- マツダの新車を買うならば・・・うーん困ったな。
- MAZDA・スバル・BMW・メルセデスとは・・・
- MAZDAはアルファードとSクラスを潰せ!!
- 北米で伸び悩むマツダの次の一手は!?
- 魁コンセプトは「戦慄」らしい。
- マツダのプレミアム化は無謀という論調に物申す!!
- 『燃費表示変更』に込められたマツダの深謀遠慮とは!?
- マツダが『最も重要なブランド』になる日が近い!?
私もマツダに期待する一人です。
しかしマツダが保守的なプレミアム市場に乗り出すには、
足りないものが多すぎるのではないでしょうか。
足りないものを全て新規で起こすよりはスカイアクティブXにコストを集中させたいところでしょうから、現在のリソースを最大限使い回す必要があると考えています。
そうなるとネックは現在四気筒エンジンしか持たないこと、前輪駆動であることの2つ。
エンジンに関しては前述の通りスカイアクティブX優先の中で、使い回しの難しいエンジンの自作は無理。解決するなら他社から買うことになるでしょう。
前輪駆動の問題は興味深く見守ってます。マツダ社の全てをFRにする案などをメディアで読みましたが、後輪駆動がメリットを生かせるのは大排気量大パワーだと考えていますし、普通の車ならFFの方がコスト以外の面でもメリットが大きい、おそらくマツダもそう考えていると思います。
仮に後輪駆動化を実現するとしたなら、コスト回収のためにアテンザのみでなく他の車も後輪駆動となると思われますが、マツダがそれを実現するには後輪駆動の合理的なメリットをマツダ自身が納得する必要があります。
私がマツダのファンである理由でもあるのですが、マツダのエンジニアリングは男前な理屈、理由ありきです。人の歩行をシミュレートする車、など、理想を描いて他所の会社が出来ないことをやってくれる。
そんなマツダが機械としてのメリットを押し出さず、テイストを理由に全てをFR化するとは思えない。逆にそれはFRであるからこそ作っているロードスターの志を曲げることにも繋がります。
以上がマツダが現在のプレミアム市場に乗り出せないと思う事情です。
しかし、マツダに高級車が作れないとは考えていません。実現のためには市場の方にパラダイムの変換が必要です。四気筒、前輪駆動の高級車をプレミアムと認めるような。
それが何かはわかりませんが、そんな何かをマツダが送り出しせるのではないかと期待もしてます。ちょっと無理目かもしれませんが。
そんなわけでレクサスESがプレミアム市場にどのように受け取られるかを楽しみにしているのですが、あれはアッパーミドルということになるのでしょうか。
今後とも楽しみにしています、ブログ更新頑張ってください!
ただ、マツダがFRを出すなら、きっとガッカリさせないようなFRである理由を出してくれると思います。アテンザのFR化はないと思います。現行までのアテンザを否定することになると思うので、やるとしたら新しい車種かと。
どんな理由なのか、それが楽しみです。
本編が意図したことは、マツダがプレミアムカーとかいう低次元なものではなく、世界が認める『高級車』を本気で作ったら、結構面白いことになるんじゃないかって話です。
ドイツや韓国の勘違いしたへタレなブランドがたくさん失敗してますけども、失礼ながら全く独自の世界観などなく、魅力が乏しいけども、まあ創造性の欠如あるいはもう限界なんだろうな・・・。
しかしマツダだったら案外やるかもしれないな!?世界で唯一可能性を感じるブランドがマツダだったりするんじゃねーの!?って思わせるだけの下地を今のマツダの見せている創造性(デザイン、技術)にはあると思うのです。、それに引き換え新型クラウンなんてさ・・・ってことを訴えたかっただけだったんですけどね・・・。まあトヨタはトヨタでしかなかった。