2018年06月07日

CX3・エクスクルージブ・モッズ・・・ネーミングの勇気に脱帽。

「Mods」ってコレだろ!!


英国調マツダ

デミオ・ノーブル・ブラウンに続いて、CX3にも「エクスクルージブ・モッズ」なる特別グレードが設定されました。「ノーブル」「モッズ」から連想される英国調のインテリアを表現しているらしいですけども、・・・「モッズ」ってなんか違くないか!?でもまあ面白いから、これからも毎年1つずつ新しいの作っていって欲しいです。「サイケ」「ゴス」「ネオ・ジオ」「パンク」「ストレートエッジ」「リヒューマン」などなど・・・若年層カルチャーを世界的な自動車メーカーが恥じらいもなくコンセプトを採用しちゃう危うさがなんともマツダらしくていいと思う。


不良少年

「MODS」っていうグレード名はインパクトあります・・・。例えるならばBMWが「320i”BOSOZOKU”」「320i”TOKOTAI”」といったグレードを発売して、それを日本人がどう受け取るか!?って話です。ネーミングセンスへの感想は様々でしょうけど、もしBMWが本気でこんなグレード名をつけたら買ってみようかな!? 絶対嫌だ!!ダサすぎる!!って人もいるでしょうけど、(英国で発売しないにせよ)「Mods」から同じような複雑な想いを英国人は受け取ると思われる。決してジャガーやランドローバーといった上流階級のクルマにはありえないグレード名だろうし、MINIでもわざと「MODS」と名乗ることはしないだろう。あくまで『MODS=不良少年』なのだから。さすがはマツダだ・・・今度は「ヤンキー」とかどうだろう。


モッズコートはおしゃれ!?

日本の女性の冬の定番ファッションになっているのが、フレッドペリーのモッズコート。あのモスグリーンこそが、日本では英国の気品と理解されるから、場合によっては「綺麗目コーデ」とか言われる。確かにアメカジ・モノトーンのMA-1と、ロイヤルグリーンのモッズコートは、1アイテムでカジュアルとフォーマルを「クロスオーバー」するハイセンスな素材だ。40歳くらいのオッサンがセットアップにスニーカーを噛ませる「ミックスダウン」と同じ効果を発揮している。・・・なるほどマツダのデザイナーの狙いは絶妙なさじ加減なんだろうな。


素材選びとネームングがリンクしてる!?

もしかしたら、これも狙いなのかもしれないけど、このCX3「Mods」はシート素材(ナッパレザー)以外は、徹底して化学繊維で加飾していること。CX8やアテンザはウッドパネルを採用するなど、トラディショナルなスタイルを尊重しているけど、「Mods」に木目パネルは絶対にないな・・・。フレッドペリーもベタに英国ウールで上質に仕立てるのではなく、意図的に化学繊維素材を使ってアンダーグラウンドで、ポストモダンでポストコロニアルな世界観を表現してる!?もしマツダが「Mods」というグレードに、ウッドパネルを用意したら、こういう品の無さにとことん痛烈な福野礼一郎さんにボッロくそに叩かれて、軽く再起不能になっていたかも・・・。


色々と合点がいく・・・

市販車生産において、ウッドパネルにしようが、アルミ切り出し素材にしようが、レザー張りにしようが、化学繊維張りにしようが、メーカーにとってのコストはそれほど大きな問題ではないと思います。素材メーカーと協力すればいくらでもやりようがあるはず。もしウッドパネルが異常に高コストならマツダは採用しないでしょうし。考えられる全ての素材を当てはめた上で、あえて選んだのが「化学繊維張り」だったんだと思います。変に存在感がある素材が貼り付けてあったらインテリアデザインのバランスが悪くなるでしょうし、化学繊維なら表面の質感は自由自在で、レザーシートの質感やインパネの樹脂の質感どちらにも同時にシンクロさせることも可能なんだと思います。


トヨタとの違い

インテリアデザイナーのセンスで「化学繊維」「合成皮革」を選んだ結果、どうせフェイク素材なのだから・・・グレード名も「Mods」にしちまえ!!っていう判断なら、これは全面的に賛成ですね。トヨタや日産にはおそらくできない芸当じゃないかと。トヨタや日産の役員は頭がカチコチで決済できないとかいう話ではなくて、トヨタも日産も過去に「ヤンキー」テイスト満載で、「カスタム」とかいう「?」なグレードを作っていたわけです。トヨタもつい最近まで「煌(キラメキ)」みたいなグレード名を付けてましたけども、トヨタや日産がやると・・・まあこんな感じになる。


マーケティングは深い

トヨタの「煌(キラメキ)」とマツダの「Mods」のどちらがセンスがいいか!?ってのはあくまで個人の主観の問題であり、それぞれのファン層の知性/文化の違いであり、それぞれのファンが喜んでいればそれでいいと思うんですけども、果たして「Mods」は「煌(キラメキ)」を超える支持を得ることができるのでしょうか!? このネーミングは単にマツダの担当者がポール=ウェラーの大ファンなだけなのか!? それともポール=ウェラーにキャーキャー言っていた世代(50歳前後)のオバさん達をターゲットにしているのか!? 色々な解釈ができる企画ですね。








ラベル:マツダCX3
posted by cardrivegogo at 03:51| Comment(0) | CX8/CX5/CX3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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