2017年12月19日

沢村慎太朗氏の暴挙・ロータリー否定論に断固反論する!!






『安っぽい』ことが大っ嫌いらしい。


 東京MS2017でマツダはロータリー技術の展示をしなかった。今年に入ってから国沢光宏さんがロータリー復活!?の怪情報を流したり、清水和夫さんがスカイアクティブX技術をべた褒めしたりなど、そういった売れっ子評論家との距離を一気に縮めてきたマツダに対して、現状では「売れっ子」とは言えない状況の沢村さんは、マツダに少々嫌気がさしたのかもしれない。2年前に書いたロータリーに関する文章に、最新の東京MSの状況を交えて痛烈な批判を展開している。60年代にロータリー実用化に尽力した技術者には最大限の敬意は払うけども、その技術を「出す出す詐欺」に使う今のマツダ経営陣や、それをネタにする『安っぽい』ヒョーロンカと、『安っぽい』知識で軽薄に盛り上がるファンに対しての憎しみをあらわにしている。


  『ヴァンケル・ロータリーは20世紀最大の技術詐欺!!』とまで書いているし、それが『有識者』の間では常識だ!!とまで断言している。どんな輩がそんな常識を共有しているのか知らないけど、そいつらに訊いてみたい。なぜその『技術詐欺』はルマンから締め出されたのか!? 私のようなど素人でもすぐに思いつくことなので、沢村さんの読者の多くが感じているはずだが、それにについての言及はされてない。レギュレーションで縛っていたはずなのに、実際にレースをしてみるとあまりにも強過ぎるから、マツダが優勝した1991年を最後に参戦が認められなくなったロータリー。


なぜ技術詐欺はルマンを制覇できたのか!?


  耐久性と速さで世界の頂点を極めたエンジンがなぜ「技術詐欺」なのか!?もし知っているなら暴露してくれないと納得しないですよ!!あのルマンは実は『ヤラセ』だったってことかぁ!? ごまかしがきかない世界最高峰のレースでその実力を存分に発揮したエンジンが「技術詐欺」ならば、それに勝てなかった他のレシプロエンジンは一体なんなんだ(ゴミか)!? 本末転倒だが、エネルギー効率がわずか30%程度しかないガソリンエンジン全般がそもそも「詐欺」みたいなもんじゃないの!? そんな状況を冷静に判断して書いているのかわからないけど、還暦近いライターが大学の先生の言葉を一言一句引用して、必死に「詐欺」と煽っている以上はそれなりの説明責任はあると思う。


  トヨタやホンダが市販に漕ぎ着けたFCVも、元々は1台の価格が2億円という「技術詐欺」に過ぎなかったけども、10年かけてメーカーの努力の結果700万円台での販売にまで漕ぎ着けました。大手メーカーが真剣に取り組む技術のほとんどは、これと同じように2億円かければなんでも実用化できるけど、それを300万円のクルマに搭載して利益を挙げられるか!?という点でつまづくのだと思う。そりゃそうだ世界では無人兵器がたくさん作られているのに、クルマの自動運転なんて2億円かければ楽勝で実現するだろうよ。なぜ沢村さんは「技術詐欺」という言葉と使ったのか!?もしそれが妥当だとするならば、ロータリーエンジンにはレシプロエンジンに勝てる要素は何一つも残ってない『完全に無能』という意味なのか!? それとも『夢のエンジン』という表現には程遠いごくごくありふれた性能のエンジンという意味なのか!?


根は深いところにありそうだ。


  とりあえず『完全に無能』という説は、ルマン制覇や、ロータリーエンジンの走りが60年代から90年代に渡って街中に与え続けてきたインパクトを考えると的外れだと思われる。沢村さん自体もこの文章の中でロータリーの美点はしっかりと記述している。なぜマツダがスポーツカー用ユニットとして最後まで使い続けたか!?についての「ごくごくありふれた」見解についてもわざわざ紙面を割いて書いている。「ロータリーは小型軽量で高性能!!」といったくだらない批判を防ぐためだろうけど。


  沢村さんは大学教授の見解だけでなく、ある種のロータリーエンジンが持つ「ネガティブな面」から生まれる、ロータリー否定論ともいうべき世論を味方にこの文章を書いている。これは俺の意見(だけ)では無い!!ある種のポピュリズムを利用している。恐らく「ロータリー否定論」は、5年ほど前まで市販されていた、RX8という300万円そこそこで買える『みんなのスポーツカー』が、7km/L程度の実燃費で走るという受け入れがたい感覚的な『ズレ』が諸悪の根源ではないか!?と思われる。


  7km/Lでもポルシェやフェラーリのエンジンならば「詐欺」とはまず言われないだろう。ポルシェの7km/Lは許せるけど、マツダの7km/Lは絶対に受け入れられないってことなんだと思う。なんかわかるような不条理なような・・・。そんなふわふわした世界共通?の『差別意識』を巧みに利用して、自説の正当性を主張するライターこそがよっぽど『詐欺』だと思うけども。


調子に乗っているヤツに冷や水をかけたい気持ちはわかるけど


  「ロータリー発売します詐欺」だと断言されてしまったマツダ。「NSX出します詐欺」「S2000出します詐欺」「ヨタハチ出します詐欺」「シルビア出します詐欺」「ランエボ復活します詐欺」については不問ですか!? 2012年にラインナップから消えてまだ5年しか経っていないロータリーだけが叩かれるのか!?(何がそんなに気に入らないのか!?) 


  本文をじっくり読むと書いてあることは、ロータリーエンジンについて語りつくされてきたことの総集編。しかも厄介なことに『山のような宿痾』の新事実が全く見えてこない。「レシプロエンジンと本質的には同じ」って書いてあるけども、燃料を爆発させているという意味では同じなのは素人にもわかる。この点に関してはロータリーの信者たちもおそらく勘違いなんてしていないと思う。高校で物理を学んだ世代なら誰でも理解できる。・・・この辺から読んでてウズウズしたんですよ。どうもこの一編だけは、対象としている読者が違うんじゃないかって。


  休日になると自慢のRX8でお台場辺りの愛車イベントに繰り出す連中を、ちょっくら茶化してやろう!?って意図があったんじゃないですか!?沢村さんが得意なはずの技術の説明のレベルが低くなっている。沢村さんの文章でここまで展開が稚拙でがっかりさせられたものは記憶にないです。皮肉なことにこの14巻に収録されているものの他の作品は、非常に質の高いものが多いです。巻頭に入っている現行Eクラスをボロクソに貶す話も、ちょっと無理やりな感じこそあったものの『他では絶対に読めない』希少さだけは十分に確保されていた。


逃げ道を用意してやった


  しかしこのロータリーの話だけは完全にデジャブでしかなかった。失礼だが何も新しいものが構築できていない。さらにいうと、長文の中でいくつものロータリーエンジンの美点について触れておきながら、それを「詐欺」で「無用」と切り捨てる根拠がよくわからなかった。強いていうならばマツダには300万円に仕立てるだけの技術と資金は無い!!という「マツダ限界論」以外に納得できる論拠はどこにもなかった。ポルシェとマツダだけはエンジンに関する特許を今もたくさん取得しているのに。世界でたった2つだけ残ったエンジン屋を今更に叩いて何が楽しいのだろうか!?


  もしかしたら、この14巻の半分以上のページを割いて書かれている「NSX」に関する総論に向けての、栄誉ある「前座」としてロータリーの話が選ばれたのかもしれない。ホンダの技術に脚光を当てる前に、国沢さんや清水さんといった売れっ子と仲良くしているマツダをボコボコにして、本論へと誘うために!?・・・・いやいや違う。絶対に別の理由であってほしい。


  14巻に込められた沢村さんの意図はおそらく他にあると思う。ホンダが8年かけて復活させたNSXの大特集とともにロータリーの話を収録することで、マツダに一層の奮起を期待しているのかもしれない。「沢村何くそ!!」と言わせる。沸点が低そうなマツダの経営陣をあからさまに挑発しているのでは!? これ誰が読んでも「ロータリー出す出す詐欺」という表現にはやや疑問を持つはず。だってNSXも今まで散々にファンを振り回してきたじゃねーか!? 挙句の果てに2300万円かよ。同じコストをかければマツダはもっと凄いロータリーのスーパースポーツを作れると思うが!? そんな不満を承知の上で収録した本当の意図を是非本人に訊いてみたいものだ。






ラベル:沢村慎太朗
posted by cardrivegogo at 02:15| Comment(4) | マツダとカーメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 先日はご丁寧なお返事ありがとうございました。また、今回の記事にha
大いに納得されられました。確かに、沢村さんにロータリーの「否定」まではしてほしくなかったですね。
ロータリーエンジン・・・心情的には、やはり私にとっても特別な存在です。
 専門的な技術については解りませんが、まずは作動機構。「ピストンの往復運動→クランクによる回転運動への転化」という真性レシプロと比べ、「トコロイド曲線→ローター→エキセントリック・シャフト」の一連の動きには、芸術的な美しさを感じます。そして実際に回してみて、私はRENESISしか運転経験はありませんが、もうスマートとしか言いようのない加速と音、振動は、理屈ぬきで気持ちのよいものでした。
 同時に、ある程度メカに対する感性があれば、シーリングの難しさと燃焼室形状の不利は、一見して感じられることでもあります。そこをロータリー四十七士の不断の努力で、何とか解決させた。このような物語も含め、ファンの皆さんが今でも熱狂する気持ちを、たとえばスカイライン神話へのそれと同じく、何人も侵す権利は無いでしょう。
 ローターのスピードが遅いから、ロータリーエンジンの9000rpmはレシプロの6000rpm相当だ、と沢村さんは書いていましたが、それについては「だからどうした?」とは言いたくなりますね。実際に9000rpmで回り、快感も含めてその恩恵をこちらは120パーセント享受してきたわけですから。

 どうかマツダには、あらゆる形容の言葉が全く無意味になってしまうような、我々を唖然とさせるようなロータリー・スポーツを出してもらいたいと思います。HCCIもといSPCCIを市販にこぎつけた後で十分ですから、ケチなことを言わない「ブッ飛んだ」クルマを期待するものです。
 マツダも中途半端に匂わせたりなんぞするものだから、心ある人はシラけ、牙を研いでいる人からは攻撃されてしまうんでしょうね。
Posted by 中野研也 at 2017年12月19日 13:26
生粋の文系の単なる推測を書いてみます、お目汚し失礼。

25年ほど前、兼坂弘氏がロータリーと水平対向についてボロクソと言っていい貶し方で否定していました。
結論として「ロータリーも水平対向も早晩行き詰まる、直列エンジンも作ってるマツダはともかく、スバルは一刻も早く水平対向を捨てて、直列エンジンに軌道変更すべきだ」というようなことを書かれてました。

で、ここからは推測ですが、技術に詳しい(うるさい)方々にとってはロータリーや水平対向は技術的審美眼で観ると「美しくない」のでは?と。
プログラマが「このプログラムは美しくない」と評するが如く、数学者が「この数式は美しくない」と評するが如く、何かしら彼らの美的センス(技術センス)の「癇に障る」と言いますか。

「ちゃんと動いてる」「ルマンで結果を出した」「ファンも大勢いる」「燃費だって言うほど悪くない」等という評価の次元ではなく、もっと技術の根源的な部分で受け入れがたいもの=美しくないものを感じているのでは?と推測しました。

技術的にはド素人の戯言ですので、まったくの的外れかもしれません。
ちなみに私個人はスバルに既に3台乗り継いでますしロータリーは3ローターのコスモにも試乗したことがあり、とてもいいエンジンだと感心した者です。復活を期待しています。
Posted by 250ライダー at 2017年12月20日 21:36
お返事ありがとうございます。
プロの技術者の審美眼と、単なる愛好家のそれとは、まァ違うんでしょうねぇ。それは何となく想像が付きます。というのは・・・

私は音楽(ピアノ・実技系)を専門としておりますが、たとえば同じ作品や同じ音楽作品や演奏に対する自分と愛好家の方との評価が、仮に「素晴らしかった」であったとします。しかしその理由あるいは視点というのが大きく違うことは、往々にしてあります。というよりも、そういう場合のほうが多いです。また、私自身の演奏に対して「かなりピントの外れた(失礼!)」しかし高い評価を頂いた時などは、
「まぁ、気に入ってもらえたんだからいいか・・・」
としながらも、複雑な思いを抱きます。そして、その溝は永遠とも言える深いものです。

ところで、私はGJアテンザの前のクルマはBPレガシィでした。シングル・カムのベーシック版ですが、素人感覚ながらボクサー・エンジンの「素性の良さ」というものを感じておりました。よく言われるような、縦揺れの無さとか、バランスの良さから来る滑らかさ、ですね。構造の説明図などを眺めているだけでも、とてもキレイな動きが想像できます。
でもそれが、プロの技術屋的審美眼からすると美しくないのだとしたら・・・結局何の世界でも同じで、説明されたところで仮に理解はできても納得はできないのかもしれません。

ある種の「ジェラシー」の感覚、ゼロと言えるのでしょうか?
偉大なヨーロッパ人サマが作ったものであれば、素直にスゴイと認める。でも、それを同じ日本人に達成されてしまったのが気に食わない・・・みたいな感情。ポルシェやNSUのことは賞賛するくせに、スバルとマツダの成果を認めるのは、どこかで腹の虫が治まらない。
あの沢村さんも、本当はこの病気にかかっていたりして(笑)
単なる想像ですが。

Posted by 中野研也 at 2017年12月21日 11:56
ルマンは最近ハイブリッド主流になるまでディーゼルロビーが暴れてたね。まぁある意味スポンサーだしね。アレはアレで大事だったのだが。嗚呼、童夢S102.5。
しかしカーボンマジックが反日東レの持ち物ってのはひでぇな。ねぇ崔定征さん?

>>ルマンを制覇できたワケ
転載
ttp://2444424.blog58.fc2.com/blog-entry-53.html
170kg軽かった。あとは主観の問題。

沢村さんは昔FD持ってたみたいだし、哀愁と将来悲観でツンデレなんでしょう。(リアルツンデレまじめんど) あと比較の罠。
燃焼解析次第。まだ新燃焼ヴァンケルは味見もできないわけだし。
FDもrx8もヴァンケルじゃないとパッケージが成立しないし。

NSXは電池の義務(国防事業)を搭載してスーパーカーになりました。スポーツカー?Who?
今の創〇閥(反日)が跋扈するホンダより、メリケンホンダ閥のほうが筋は通せるよねぇ(薄笑)
ミッションは日本産で現地アセンブリでゆるして。

ヴァンケルのユーザーメリットという切り口はあんまし良くない。
日本国がガソリン使えてる現実を守るための「マツダがヴァンケルを辞めてはいけない訳」って書かないとダメ。
それができないなら何時までも味見係。

けどこんな書き方しても伝わらんわな(笑)。
V12(直6)、ハイブリット車、電気自動車、(電動)ターボ車、ディーゼル車、燃料電池車
→潜水艦、ミサイル水上艦
赤外画像カメラ、レーダークルコン(ブレーキ)
→ロケット、ミサイル、戦闘機
ヴァンケルはUAVに転用可能。(隠密テロ用途に転用可能)

資本主義だから沢山作ってマワして力にする。技術(特許)保守も大事な仕事。(買うのがほぼ義務の奴もいる)
ほら補助金も用意してやったし。「それなり」にユーザーメリットもあるだろってね。
フェラーリの12もアストンの12もそういうものなので…貴族の義務果たしていただきませんとね。それともサタニストなのかなぁ。

rx9は電池載せないならスポーツカー(免罪符)路線で行きたいんだろうけど…。
トラックの運転下手な奴はヴァンケル乗ってもうまく(壊さず)は乗れないね。
少なくとも訳知らず向けの乗り物にはしづらいね。インターセプトと余剰出力を守れないと…。
もしプラットフォーム展開で電池乗っけてグランドツアラーでもそれはそれで。

しかし、よくよく見ればこれはコルベットに伍そうという感じに見える。ツダちゃんも本来の好みはそっちのはず…。
Posted by ちせーがく2 at 2018年01月03日 22:26
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。