2017年12月14日

今年も終わりですねー・・・と思ったら沢村慎太朗さんがマツダファンを徹底侮辱の暴挙!!


速報!!(本文とは関係ありません)


来年のマツダの飛躍を楽しみにできる、穏やかな年末になりそうだと思ったものの・・・昨日届いた沢村慎太朗さんの新刊『午前零時の自動車評論14』で、マツダロータリー『完全否定』論が展開され、ロータリー復活を渇望する全マツダファンを徹底的にコケにする内容。これは年末だけど大戦争だなー・・・ってところで、いろいろと裏を取っているところです。13巻でも『NDロードスター』に烙印など、この人は完全にマツダファンを挑発してきてますけど、もうここまで言われたら『プロレス』ではなくて『グレネードランチャー』でレスするしかなさそうです。やってやるぜー。






マツダとメルセデスのエンジン競争勃発


全てのターボエンジンに48V電動チャージャーを装備。メルセデスのガソリンエンジン車では来年にもエンジンの大規模リニューアルが施されて、1.6〜3.0Lのエンジンにおいて、『リーンバーン&Eターボ』で武装された新型エンジンの配備が進むらしい。とにかくターボエンジンの『泣き所』である出足のトルクを補って、ツインターボのようなピーキーなターボユニットでも、実用領域から限界領域まで幅広く使えるエンジンとのこと。


マツダが新世代エンジン用の技術特許として取得したと伝えられる『トリプルチャージャー』(ターボ×2、スーパーチャージャー×1)も基本的な考え方はメルセデスに近いのだと思う。果たしてこの技術をマツダはどのエンジンに使ってくるのだろう。『スカイG』『スカイRX』『スカイX』と3種類のガソリンエンジンを併売する方針のようですが、マツダ単体でこれだけのラインナップを維持できるのだろうか!?ちょっとばかりエンジンにこだわり過ぎている気が・・・。


日本車とドイツ車のリアルな価格競争


メルセデスの最新鋭エンジンと互角に渡りあうユニットを乗せて、かつメルセデスのおよそ半分の価格で売るというバブルの頃のような商売は、メルセデスと日産が対等の技術提携をしてコスト管理も同じ次元で行うようになった今では無謀!? Cクラスなどは500万円と吹っ掛けておいて、ディーラーで300万円台で大量にさばくので売れてますけど、アテンザXDのLパケだと価格競争で負けてます。ましてやこれだけ情報が飛び交ってますから、素人レベルでもクルマのどこにコストがかかっているのか!?をある程度は知ることも可能です。メルセデスやBMWがなし崩し的に値下げして売り込むのも、コストの全貌がバレてしまっている部分があるから。もちろん中古車価格との戦いという意味もあるでしょうけど。


欧州車と日本車の立ち位置もだいぶ変わっていて、700万円するスバルのS208に対して、それを上回るパワーを出すメルセデスA45AMGの素のモデルは500万円台で手にはいるらしい。生産地からの輸送コストを考えると、どっちが儲かっているかは明らか。スバルがメルセデスを上回る利益率を出すのもなんとなくわかります。当たり前ですが、あのスバルですら今では『1馬力/1万円』みたいな商売はやっていないです。


マツダ車の魅力はエンジンか!?


マツダはとにかく「すごいエンジンを作れば尊敬される」と考えている部分もあるようですけども、スカイD、スカイGの段階ですでに相対的に優位なはずなのに、実際のところエンジンの魅力で大きくマツダの売り上げが伸びている印象はあまりないです。マツダがエンジンにこだわる理由もわかります。『マツダプレミアム』としてユーザーが納得できる範囲で単価を上げたい!!大手が作る低コスト車との価格競争に巻き込まれていては未来はない!! 大手の廉価モデルと『明確な差』を設けるならばエンジンのスペックを上げるのが手っ取り早い!!ってことでスカイアクティブ時代のマツダが採る路線との整合性は高いです。果たして国内市場のマツダエンジンで最もパワフルな2.2Lディーゼルはその役割を十分に果たせているだろうか!?


とにかくエンジンを立派に作って、あとは内外装のデザイン。この『2点豪華主義』が2012年以降のマツダの『舞台装置』だったと思います。目に見えるところ、体で感じるところは全て作り込みました!!だから「be a driver」というキャッチコピーも納得できます。マツダが展開するOECD市場は、どこもモノがありふれて、「動くクルマ」という最低条件を満たすだけならほぼコストゼロで手に入れることも可能です。そんな飽和状態の市場で新車を売ってしかも旧モデルから値上げをするって結構無茶ですよね。あとは「いいクルマに乗りたい」という欲望/ソーシャルな部分に訴えるしかない!!というのが『マツダプレミアム』の本質です。





主導権を取ってこその『マツダプレミアム』


しかし、そう簡単には『マツダ車』のイメージが大きく変わるわけでもなく、やはり従来どおり価格設定をしてしまう部分もあります。ベストカーの専属カリスマライター・国沢光宏氏からは「価格が高過ぎる」というKYレビューがしつこいくらいに出されました。もっとメリハリのある価格設定でいいのでは!?とまでは言いませんけども、マツダの戦略がジワジワ浸透してきている。アクセラみたいに予想外に振るわなかったモデルは、設計/価格設定があまりにも「相対的」過ぎるかも。トヨタ、スバル、日産のライバルモデルを出し抜くことを前提に価格を決めたもののCセグ好きからの支持は思ったほど得られなかった。


  設計においても他のメーカーを意識した作り込みばかりが目立ちます。アテンザはアコードのように、CX5はCR-Vのように、アクセラはシビックのように。それぞれディーゼルを搭載する以外にホンダと差別化できる要素はあまりないです。素人目線には陳腐に見える展開なんですけども、マツダがそんな安易な道を採る理由を無理やり考えるならば、あらゆる供給部品はメーカーを超えて共通化され、エンジンのチューニングに至るまでスピード開発時代ですから、『専門』の設計コンサルタントを使わないとスケジュールが間に合わない。そんな時代にマツダで設計として働くことの意義は、ディーゼルであり、デザインなんだよ!!ってとこなのかもしれないですが・・・。





ラベル:沢村慎太朗
posted by cardrivegogo at 18:38| Comment(4) | マツダとカーメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
かなり初期からの見てますが、読者多いですか?
過疎ってるのに頑張って書き続けてるなーって感じに見えているので。
まとめサイトとかだとマツダはネタと煽りの宝庫みたいに言われてるのですが、ここが燃料になるとこ見てませんし、なったら面白いのにな?と。

Posted by Cx5 at 2017年12月15日 22:53
結構多いと思います。
Posted by CARDRIVEGOGO at 2017年12月16日 00:26
いつも興味深く拝読させて頂いております。
沢村さんのロータリーに関する記述、読みましたよ。私はRX-8に乗っていた時期があり、また小さい頃、父のカペラ・ロータリークーペ(風のカペラです)でドライブがとても楽しみだったので、ロータリーの魅力はそれなりに知っているつもりです。その上で・・・私は沢村さんの記事にほぼ100パーセント納得しました。ときどき思い出したように(今更)ロータリー、ロータリーとジャーナリズムが騒ぐ(マツダも意図的にニュースを流しているのか?)のを、私も忌々しい思いで過ごしていた一人です。マツダにもしそんな余力があるのなら、HCCIなり電動化なり、いま必要な事にまわしてもらいたい。小さなメーカーなんですから。
この辺り、反対意見も含んだ記事を期待しております。

Posted by 中野研也 at 2017年12月18日 12:17
貴重なコメントありがとうございます。

おかげさまで、かなり冷静になって色々と考えることができました。
沢村さんの主張がほぼほぼ正しいのはわかるんですけども、なんか釈然としないものがあったので、その部分だけははっきりと主張させてもらった次第です。
しかしマツダならなんらかのブレークスルーを期待できると思うんですよ。そこに価値がある企業だと思いますし。
Posted by CARDRIVEGOGO at 2017年12月19日 02:23
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