2017年01月30日

アクセラ 「2つの顔」のジレンマ

 「高速道路での衝突事故で運転していた若いお母さんと3人の子どもが死亡」みたいなニュースを見ると、ちょっとやるせない気分になります。地方にまだまだ多い対面式の高速道路で軽自動車による死亡事故。残念ですが死傷者が出るのはいつも軽自動車なんですよね・・・。「子育てに軽自動車を使うな!!(アップ、ポロ、スマート、トゥインゴ、フィアット500、パンダ、プジョー208もやめとけ)」ともっと盛んにPRしても良いのでは!?公的機関のテストによって(小型輸入車トップの)VWゴルフよりかなり高い数値安全なホンダ・フリードは、そういう意味では「子育て」にはとても良いクルマなので、もっともっと普及して欲しいです。

  各メーカーの普通車を1台だけ「衝突安全基準と使い勝手」を考慮した上で指定して、軽自動車並みに「自動車税」を安くする「子育て車特別減税制度」とか作ればいいんじゃないですか?もちろん小学生以下の子どもがいる家庭のみが対象です。エコカー減税みたいに「所得税」や「重量税」ではなく、毎年払う「自動車税」を安くするのです。軽自動車を「子育て」に使わせない!!っていうのがポイントです。

  マツダから1台選ぶとなれば、もっともリーズナブルな価格設定ながらも世界最高水準の受動安全性を確保できる「アクセラ」でしょうか。本体価格176万円で世界のトップレベルの安全!!というクルマはおそらくアクセラだけ!!192万円のインプレッサと合わせても100万円台で買えるのはこの2台だけです(シビックは200万円越えるだろうなー)。最近でも自動ブレーキに関する国内試験でもスバルや日産の各モデルを抑えてアクセラがトップに立ちました。

  評論家連中には、しばしば「VWゴルフの真似」とか言われてますけど、現行のゴルフ比べると全長が200mmくらいアクセラの方が長くなっていて、明らかに狙っているところが違うと思います。むしろゴルフの全長はデミオに近いです。何が言いたいかというと、200mm違えば衝突安全性にも大きな差が生まれるわけで、そのアドバンテージを強調すべきなのか?それともホイールベースやオーバーハングを長く取って4600mmオーバーに仕立てる「北米流Cセグ」の影響によるマイルド化を「悪」だと解釈すべきなのか?・・・この点が現行アクセラの評価が玉虫色で、人によって180度変わってしまうアヤになっています。

  アクセラとゴルフが「(先代から)ライバルではない」という事実は、別の意味でカーメディアが抱えている課題を浮き彫りにしています。そもそも仕事を引き受ける側のベテランライターにとってはCセグなんて全く興味が無いです(実際にアクセラやゴルフを買ったライターなんているの?CGの若手女性編集部員くらいしか知らん)。しかし出版社にとっては、VWとマツダという広告費をたくさん計上するメーカー(販売価格を高めに設定している)の仕事はオイシイわけで、ライターには「激戦区Cセグの両雄」みたいな脚色をしろ!!と指示しているはずです。

  北米や欧州では二束三文のクルマを日本では何とか付加価値を付けて売ろうとするから、過剰気味の広告費が計上される・・・。結果としてメーカーからカネを貰っているカーメディアは、どうでもいいクルマを必死で持ち上げなきゃいけなくなる。しかし事実を詳しく書けば書くほどにボロが出る。よってカーメディアには徹底した「オブラートの技術」が必要なのですけども、そもそも担当するライターはアクセラもゴルフも興味が無いから美点なんてなかなか思いつかない。とりあえず乗ってみると、当然ですがラグジュアリーなフルサイズセダンよりも回頭性がいいな!!みたいな素人目線になりがち。この3年の間でそんな程度の低いレビューが何度となく垂れ流され続けて、アクセラもゴルフもなんだか残念なクルマになってしまいました。

  評論家にとって都合がいいのは、アクセラとゴルフの設計の絶妙なズレで、コレをどっちの方向へレビューを書くのか?で解釈が真逆になります。たとえばインテリアの方針も違っていて、「包まれ感」重視のアクセラと、「シンプル・イズ・ベスト」なゴルフなんですけども、なぜか年配の人にはゴルフの方がデフォルトで高級に写るみたいですね(GTIでも相当に安っぽいぞ)。そういった「余計な」領域に踏み込んだ「おせっかい」なレビューは3年間一度も見たことないな・・・福野さんがルボランの「三元則」でゴルフとアクセラを並べて徹底比較をしてくれればいいのですけど、福野さん自身もこの2台の直接対決がいろいろな意味でヤバいことは当然に承知なはずです。確かCセグを8台もそろえた「三元則」の特集では1stがA3で2ndがゴルフ、3rdがアクセラ(唯一の国産車参戦)でしたっけ。

  WRCの開幕戦でいよいよトヨタのワークスチームがデビューしましたが、WRCのベース車になるBセグに近いという意味では、ゴルフのよりコンパクトなサイズが「ホットハッチ」と呼ばれるGTハッチバックのイメージにも近いです。福野さんが評価したように共通設計のA3&ゴルフが、アクセラ、1erを蹴散らして、「マシン的なCセグ」の最上位に位置されるのはある程度は納得できます。ゴルフの美点を挙げるならば、マツダのエンジニアは現行アクセラよりも7代目ゴルフのボデーを使って「次期MSアクセラ」を作りたいだろうな!!と容易に想像できる「気持ち小さめ」なサイズです。

  裏を返せば相対的に大きなサイズが現行アクセラの弱点であって、ケンスタイルなどのパーツメーカーにとっては良い素材なのかもしれないですが、フルチューンでコンプリートカーを作るには全く向いていない(と思います)。ベストカーの企画で元日産の水野和敏さんが「デザインの為だけに長いボンネットなんてバカじゃねーの!!」と一刀両断していましたが、これはどうやら巨大な2.2Lディーゼルや長い排気で効率を上げる「スカイアクティブ」の為には必要らしいです。ちょっと長めのフロントオーバーハングも直進安定性のさらなる向上に貢献しています。

  クルマの素性を徹底的に良くして、より安全で、より快適で、より効率が良いクルマ造りで他のメーカーと差をつけていかなきゃいけないマツダの良さ(アクセラの良さ)は、カーメディアを経由するとしばしば「まったく価値の無いもの」に解釈されてユーザーへと伝わります・・・。これではマツダの販売が頭打ちで伸び悩むのも無理ないです。清水(和)さんや国沢さんならともかく、あの水野さんや福野さんですら、結果的に「ゴルフ」の設計思想を小型車の「イディア」のように扱っているわけですから・・・。

  さらに厄介なことに、アクセラに目を向ける潜在ユーザーの多くが、マツダが込めた(であろう)、ディーゼルエンジンで高速をラクに巡航してキャビンスペースもゴルフよりゆったりで「包み込まれる安心感」といった、やや欧州市場寄りの設計思想には、それほど興味はなく、ゴルフGTIに象徴されるような「ホットハッチ」的な姿を望んでいたりするわけです。早くMSアクセラをターボで出せ!!って。

  もしかしたらマツダの内部もアクセラの方向性に関しては頭を悩ませているのかもしれません。今のアクセラのポテンシャルに、歴代のマツダが発揮してきたデザイン力を注ぎ込めば、「徹底的に安全設計なシトロエン(みたいなクルマ)」として、安心して子育てに使える愉しいクルマだって作れる自信はある。けれども現状のユーザーの多くは「ゴルフGTI」のマツダ版を望んでいる・・・。CX5やCX3があるのだから、徹底的にスポーティに作ってもいいのでは!?という意見もあるのかも。・・・ゴルフやフォーカスとともにフェードアウトするアクセラになるのか!?それとも!?





  
posted by cardrivegogo at 18:39| Comment(0) | アクセラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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