2016年05月13日

新技術「Gベクタリング」はBMW・Mと同じ機能だ!・・・いよいよ「マツダスピード」の復活か!?

  「人馬一体」・・・マツダが事あるごとに引っぱり出してきて、なんとなく納得してしまう「うまい表現」だと思いますね。ジャーナリストもメーカーの要請からかやたらと多用していて、雑誌やウェブ記事などで目にすることも多いです。マツダ車って乗りはじめて最初の数ヶ月は相当に苦労するクルマなんですけども、それに馴染んでくると地面に対してフラットな乗り味が、どんどん走りを物理的な限界の領域まで押し上げていける感覚が得られます。

  これを総じてマツダ・ユーザーはスポーツカー的な乗り味と表現するようですが、スポーツカーというのは独自の設計により、一般的な乗用車よりも物理的な限界を確実に高くした乗り物なので、「スポーツカーと同じ」と言い切るのはちょっと無理があると思います。むしろ運転に慣れてくると、物理的な限界が見えたあたりから、ちょっと運転が億劫になったりして、「やっぱりスポーツカー買おうかな?」なんて想いが頭を過ったり・・・。

  マツダの中ではロードスターは非常に高い限界性能を持ったクルマで、これこそが「スポーツカー」であり、それ以外のアテンザ、アクセラ、デミオ、プレマシーなどはボデー形状、ホイールベース、トレッドからくる物理的限界に頭を抑えられてしまうほどに、足回りやハンドリングの躾けが良く作られています。いくらESCが法定標準装備されるようになったといってもあくまでFF車ですから、それほど簡単には限界性能は上がりません。とりあえずはタイヤのグリップを変えてみるのが一番効果的だとは思いますが・・・。

  言い換えれば、セダン/ワゴン/ハッチバック/ミニバンといったボデーが、どうしてもマツダ車に期待される走りの良さを制限してしまっています。クルマの主体が「ボデー」なのか「走り」なのかで突き詰めれば、もちろん「ボデー」になるので「制限する」という表現は適切ではないのですけども、マツダ車を選ぶ人々の頭の中にはどうしても「制限」だと感じてしまう頑迷さがあるんじゃないですか!?現行のスカイアクティブ車ではトヨタやスバルとそれほど変わらん!!!

  そんなに「走り」を追求したかったら、鋼管シャシーにエンジン載せただけのプレーンな競技用車両に乗ればいい!!とか思う人もいるかもしれませんけども・・・。マツダよりも断然にストイックに走りに振っているはずのフェラーリにだって、ミッドシップもあれば、FRのハードトップGTカーもあるし、4座のラグジュアリー・オープンカーがあるなど、ボデータイプにある程度の選択の幅があり、当然に車両ごとの限界も変わってきます。もちろん鋼管シャシーにマラネロ製エンジンなんてクレイジーなクルマはF1のフェラーリチームしか使いません(笑)。

  マツダもやはり「フェラーリと同じ」乗用車ブランドとして「アテンザ」で「セダン」でという枠組みの中で、いかに超越的なイメージが出せるかどうかが、そのまま「商品力」となるはずです。GJアテンザ・・・初代や二代目と比べるとどうでしょうか?とても峠に挑む気にはなれません。かといってレクサスGSやBMW5erの代替サルーンとして企画されているか?・・・「下剋上」を本気で狙うならまだまだいろいろ出来るのでは?

  そんなマツダの殻を破ってくれそうな新技術が公開されました。その名も「Gベクタリング・コントロール」。BMWの「M系」などのFR車の高級サルーンだと旋回時の安定性を確保するために、特殊なLSDが装備されていますが、まさにBMW「M」にLSDを供給するGKNジャパンとの提携で開発されたFF&AWD車向けの「LSD機能」のようです。すでに試乗会も行われたとのことで、そこで用意されたのが「アテンザ」と「CX5」という2トップだったことからも、これはいよいよBMW「M」のような電子制御バリバリのハイテクマシンを、期待の「上位のチューニング・ブランド」として設置するのかな? 名前はやっぱり「マツダスピード」のまま?

  マツダは昨年に2.5Lターボの開発を行い、ガソリンターボで最も高い圧縮比を実現した!と高らかに宣言しました。この高効率ターボはチューニング次第で350〜400psくらいまでは上げられるようで、2.2Lディーゼルよりもコンパクトですから、アクセラ以上のモデルでなら搭載は可能なはずです。噂によると日本でも登場して、新しい「MS」シリーズの主力エンジンとして使われる可能性が高いようです。

  BMW、ポルシェ、日産、レクサス、アウディ、メルセデスAMGなど、高出力エンジンを備える為には、安全面を考えてもLSDが不可欠です。歴代のマツダ車で300ps以上の高性能車は、おそらくRX7のチューニングカーくらいだけでしょうが、純正でトルセンLSDが付いてました。もちろんMSアクセラにも装備されていました。

  マツダが本気の「GTスポーツ改造車」を手掛けるための布石なのは間違いないようです。マツダからBMW・Mに匹敵するようなチューニングカーが登場する!!!考えただけで鼻血ブーな展開ですね!!!「MSアテンザ」「MS・CX5」が相次いで発表になるのを楽しみに待ちましょう!!!・・・オープンデフのプレーンで軽快な乗り味が楽しめた初代&二代目アテンザへの回帰はちょっと難しいのでしょうか。一抹の寂しさはあります。


リンク
最新投稿まとめブログ



  
posted by cardrivegogo at 04:58| Comment(2) | マツダの技術について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。いつも楽しく読ませて頂いています。
Gベクタリングに関してはかなり誤解していらっしゃるようなので、もう少し内容を確認してから書いたほうがいいかもしれませんね。ここだけの話ですが、特殊なLSDとかではありません。
http://www.mazda.co.jp/beadriver/dynamics/skyactiv/gvc/
Posted by TK at 2016年07月04日 01:27
コメント(タレコミ?)ありがとうございます。

なんか違いそうだなーとか思いつつも、
ポルシェとMのLSDメーカーだなーってことで、
世間をあっと言わせるモデルを期待しています!
Posted by CARDRIVEGOGO at 2016年07月04日 22:05
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]