2015年10月20日

アウディRS3の日本発売! MSアクセラの進むべき道は?

  2.5Lの直列5気筒ターボで367ps。これをアクセラと同クラスのCセグボデーに押し込んでスーパースポーツ並みの加速を実現ですか・・・。本来ならばシビックtypeRの再登場で大いに沸くはずの日本市場なのですが、新型typeRと同じか安いくらいの価格で!あのアウディから超絶モンスター・ハッチが日本にも導入されることになりました!!! 先代モデルに比べて急激な値上げでやたらと強気な態度で、日本車=お買い得という概念をぶっ飛ばすシビックtypeR(厳密には英国生産車ですが)にもちょっと驚きですが、単なるメルセデスA45AMGへの対抗心から日本でも売れると踏んで導入されたであろう、このアウディ「RS3」を一体?制限速度が低めの日本でどう乗れ?というのでしょうか。とりあえずMSアクセラの出る幕ではもはや無さそうな気が・・・。(追伸:シビックtypeRはどうやら400万円台前半になるそうです!)

  海外の自動車雑誌を見てもCセグ車ベースのスポーツ・チューニング・モデルが大人気のようで、メルセデス、BMW、アウディの他にもVW、フォード、ルノー、プジョーといったおなじみの面々が、それぞれに自慢のモデルをかなり速いペースで進化させています。FF車だと280ps、AWD車だと360psといった具合で、もはやバブル期のフェラーリ、ポルシェ、スカG、スープラを軽く越えるレベルの加速性能に達していることが伺えます。だから700万円!という価格も相応なのかもしれないですが、当時のスカGなどは市販車で世界最速レベルだったのに対し、今ではもっと速いクルマはいくらでもあるので、もう少し安くてもいいのかな?という気がします。シボレー・コルベットの未使用在庫車が850万円ですし・・・。

  ちょっと前までマツダはMSアクセラ(2.3Lターボで264ps)を268万円!という驚異の1ps当たり1万円というコスパを発揮していました。このクルマに使われていたのと同じ2.3Lエンジンを、フォードでも改良して使っていて現行マスタングは314psに達していますから、同等のスペックまで引き上げたものを使えば、マツダでもまだまだ十分に参戦する余地はありそうです。ちなみにこのマツダが設計した2.3Lエンジンはさらに進化が続いていて、新たに北米で発売される「フォーカスRS」ではなんと最大出力が350psまでチューンナップされているとか・・・。ここまで来るとAMGやアウディにも十分に対抗できるスペックです。

  AMGは2L、フォードは2.3L、アウディは2.5L(直5)と分かれていますが、さすがは手組みエンジンにこだわるAMGだけあって排気量の不利をものともせずにクラスの頂点の座を死守する構えのようです。マツダは未発表ながらすでに2.5Lターボ(直4)の実用化に目処が立っているようで、それに適合したミッションも既に完成していると思われます。欧州以外の新たな市場の拡大を前提とするならば、やはりMT以外にも2ペダルのものも用意していると思われます。果たしてその自動ミッションが従来の「ステップAT」になるのか?それともマツダ初の「DCT」になるのか?もとっても気になります。

  肝心の2.5Lターボの最大出力は一体どれくらいになるのでしょうか?「A45AMG」も「RS3」も実は北米では全く発売されておらず、どちらも開発の段階で第一に狙った市場はどうやら中国のようです(CLA45とGLA45は北米にもありますが)。もしマツダが本気で中国市場を狙うのであれば、遠慮の無くこの2台に追従できるだけのスペックを盛り込むでしょう。また北米での展開を考えているならば、CX3/CX5をベースにしたマツダスピードCX3/CX5という展開も考えられます。北米のSUV人気は全く衰える気配はなくマツダブランドでもいよいよアクセラよりもCX5の方が売れるようになったようです。

  結局のところ、中国向けだろうが北米向けだろうが、ライバルに伍して戦えるエンジンの戦闘力が要求される・・・ゆえに2.5LターボというFFで直4エンジンをベースにクルマを作るメーカーにとっては異例の「アップサイジング戦略」を選んでいる!とも考えられますし、これが現段階でのマツダの戦略に関して言えるごくごく「あたりまえ」の見解だと思います。2.5Lターボをスポーツ仕様と割り切って、思いっきりブーストアップして市販車レベルで380psに到達!!!まるでAMGに喧嘩を売るような超絶スペックのエンジンが新登場したとして、このエンジンを載せるのに、日本のユーザーに最もウケるベース車(素材)はどれなのでしょうか? 果たしてアクセラがベストなのか? ドアは3枚か?5枚か?

  もういっそのことビアンテとベリーサ以外の全てのマツダ車に「2.5Lターボ」をMTと2ペダルとそれぞれ設定してみたらどうでしょうか? もちろん話題になるのはロードスターでしょうけども(ロータス・エキシージSを越える?)、プレマシーやMPVの「MT&2.5Lターボ」がそれ以上に伝説的なカルト人気を博すかもしれません。個人的にやっぱり気になるのはアテンザです。特に欧州車を迎え撃つサイズでホイールベースも調整されているワゴンに超絶スペックが合いそうです。実際のところセダン2830mmに対しワゴン2750mmなのでディーゼルなどではだいぶハンドリングの印象が違います。GJアテンザ登場時にこのホイールベースの違いを見て、後々に2750mmを使ったクーペが出るのかな?と思ってましたが・・・。

  なかなか欲しいクルマが無い!などと最近のマツダのラインナップに否定的な立場でしたが、それでも新たにマツダらしい美点と感じているのが、新型車には欠かさずにMTモデルが設定されるこだわりです。近年登場した話題のモデル「レヴォーグ」「スカイラインV37」「レクサスRC」「マスタング」「マカン」「A45AMG」「RS3」のどれにもMT設定はありません。MT車が欲しいならマツダかスズキへ・・・。もはやダイハツに行っても三菱に行ってもMT設定モデルは風前の灯火です(かつてはブーンやコルトで盛り上がっていたのに!)。

  マツダにはぜひ「MT」に加えて「高出力」も自由に選べる柔軟なラインナップを築き上げて、日本のような成熟市場でのクルマ選びに革命を起こしてもらいたいと思います。ドイツではBMWやVWがミッションもエンジンも多彩で自分に合った性能を自由に選べる環境があって、その選択できるグレードのバリエーションは全メーカーを合わせると1万を越えるのですが、ガソリンもディーゼルも同じラインで作れるマツダには、ライン増設などの負担なしに、それを日本でやることも可能だと思います(こんなこと素人に言われるまでもなくとっくに検討されているとは思いますが・・・)。


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ラベル:MSアクセラ
posted by cardrivegogo at 01:55| Comment(0) | 輸入車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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