2015年10月02日

マツダ・新型ハードトップ・スポーツカーはやっぱりあったぁぁぁぁ!!!!

  今年の東京モーターショーでマツダが新型スポーツカーのコンセプトモデルを展示することが発表されました!!! いや〜待った甲斐がありました!いよいよマツダがスポーツカー・ブランドとして再始動するみたいです。MDロードスターがやたらとダウンサイジングに拘ったのは、言うまでもなく上級クラスのスポーツカーをすでに企画していたからだったみたいです。まだ市販化が決定しているわけではないようですが、トヨタかフィアットがもっと開発にお金を出してくれて、OEMで売ってくれるというなら、とんとん拍子で発売が決まりそうですが・・・。

  ロードスターの設計をつかったFRのラグジュアリーなスポーツカーを予定しているという報道は以前にもありました。その時にはフェアレディZよりも一回り高い価格帯(500~600万円?)になるとマツダの幹部が言っていたそうですが、それが今回発表されるコンセプトとして完成したのだと思われます。その話を鵜呑みにすると、ケイマンのベースグレードと同等の価格帯で、ジャガーFタイプのような古典的なデザインのFR2シーター・・・。そしてマツダのスポーツカーと言えばもちろんアレ!が載るのかな?って話なんですけどね。

  新型スポーツカー!果たしてそこにロータリーは必須なのか?と言われれば、個人的な意見としては「いらない!」です(あってもいいけど)。重厚感があってしっとりとした乗り心地を目指した、ジャガーやアストンマーティンのような2シーターを期待するならば、ロータリーよりもむしろハイオク仕様のスカイアクティブG2.5Lターボを最大トルク45kg・m、最高出力350psくらい(アウディの2.5L直5ターボを参照)にチューンしたほうが合っている気がします。この新型ターボエンジンを使って、日本で根強い人気を誇る「TT」「ケイマン」「フェアレディZ」の三つ巴の争いをまとめて追い越してしまうような設計が一つの狙い所ではないでしょうか?おそらくこれで400万円台までディスカウントすればかなり容易に販売の軌道に乗ると思います。

  ただしマツダが公開しているシルエット写真をみる限りでは、ロングノーズ&ショートデッキなスタイルなので、目指している方向はどうやらこの「ちんちくりん」な3台ではなく、ジャガーFタイプクーペやメルセデスAMG・GTのようなアメリカ市場を強く意識した本格2シーター・グランドツアラーのようです。このクラスの代表格と言えば、「Fタイプ」「GT」そしてアメリカン・イディオットと言ってもいい「シボレー・コルベット」「ダッジ/SRT・バイパー」が500~600ps超の異次元のハイパワーでしのぎを削っています。ここに300ps台のマツダの直4ターボでは・・・とても比較対象にはしてもらえない気がします。そしてマツダがこれまで作ってきたスポーツカーともだいぶ毛色が違いますので、メルセデスやジャガーと違ってアメリカではまだまだ馴染みが薄いというマツダのブランドイメージを考えても、ほぼ相手にされないでしょう・・・。

  マツダが70年代の終わりからロータリー・スポーツで追いかけてきた、フェラーリやポルシェのような王道ピュアスポーツを再び目指す!のもとてもロマンがあります。たぶん多くのマツダファンはそれを望んでますよ! RX-7の最終型は間違いなくフェラーリのデザインを越えた「伝説のクルマ」でしたが、フォード傘下で作ったRX-8がやはりターニングポイントだったと思います。確かに予想以上に売れましたが、このクルマを世に出した瞬間からマツダはフェラーリ、ポルシェとは全く比較されないブランドになってしまいました。RX-8発売から早くも12年が経過しましたが、その12年の間にフェラーリは大きな変革を迎えました。NSXを作ったホンダに「フェラーリは化石!」とまで扱き下ろされた地点から、スーパースポーツとして日本車ではなかなか越えられない壁の向こうへと進化してしまいました。「ドライサンプ」も「V8」も「ツインクラッチ」も「HVターボ」も持たないマツダにはとりあえず手出しができない領域です。

  マツダとは違って日産やホンダは今もフェラーリやポルシェを超越するスーパースポーツの開発を継続しています。そのクルマ作りは言うまでもなく高く評価されていて、かつて日本車が獲得したことがないほどのブランド価値を積み上げてきています。今や絶大なる人気を誇る「GT-R」と「NSX」はポルシェやフェラーリの歴代モデルに匹敵するくらいのコアな中古車人気を誇るようになりました。もちろん日産もホンダも世界屈指のメガ・メーカーであって、マツダとは規模も全く違うので仕方がないことですが、それでもかつてのマツダが懸命に目指していた日本メーカーの常識を越えた高いブランド価値をこの両メーカーが獲得しつつあることに、マツダの首脳陣も忸怩たる思いがあったのではないでしょうか。

  バブルの頃と違って、現代では必ずしもポルシェ911やフェラーリ488といったブランドの花形モデルが、常にカーメディアの話題の中心にあるというわけではなく、ポルシェだったら「マカン」や「ボクスター」が、フェラーリだったら「カルフォルニアT」といった傍流モデルの方がむしろ注目を浴びています。古ぼけた996型911よりも、最新の981型「ボクスター」が街中では非常に洗練されたイメージを放っていますし、ブランドの最廉価モデルにもかかわらず「マカン」や「カルフォルニアT」から感じる手抜きを全く感じない熱意のこもったデザインには・・・さすがポルシェ!さすがフェラーリ!とため息が出ます。

  ブランドの最廉価モデルでも決して手を抜かずに全力で仕上げる!これこそがポルシェやフェラーリが他のブランドと境界を構えるポリシーだと思うのですが、・・・これ!そのままマツダにも当てはまりませんか?ボトムラインを形成する「デミオ」や「CX3」のデザインからは全く妥協は感じられないです。レクサスやメルセデス、BMW、アウディといった世界戦略に前のめり気味なプレミアムブランドのラインナップを眺めると・・・しばしばアレ?というちょっと残念なデザインに巡り会いますけどね。マツダはそんなブレブレのくだらないブランドなどは参考にせずに、今後は真っ直ぐにポルシェとだけ向き合えばいいのでは?とすら思います。1000万円以上するスポーツカーを作る必要はありませんが、ケイマン、ボクスター、マカンを個々に撃破できるようなモデルを「スペシャルティ・マツダ」ラインとして揃えていってほしいと思います。

  フランクフルトモーターショーで公開された「越」(こえる)は、マツダ版のマカンだ!と思ったのは私だけではないはず・・・。そして東京MSで発表される新型スポーツに「クーペ」と「カブリオレ」が設定されるならば、今度はマツダ版ケイマン/ボクスターとして親しまれる存在になれるでしょうか? ポルシェに絶対に勝つんだ!という気概さえしっかりと伝われば、世界中のクルマ好きが挙ってマツダのスポーツカーを買ってくれると思いますよ!マツダのこれまでのスポーツカーにハズレが少ないのは、マツダの必死さがクルマからゾクゾクと感じられるからだと思います。各世代のロードスターを見ても絶対に失敗できない!という極限の美しさを備えていますし、そもそもスポーツカーに限らずマツダ車ってどのモデルも「社運をかけての1台!」といった過剰気味の期待を背負ったクルマばかりなんですよね!!!・・・そんな想いが溢れ出てくる設計・デザインがファンにとってはたまらないわけですが。 
  

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posted by cardrivegogo at 02:48| Comment(0) | マツダの戦略 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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