それにしても初代アテンザのデザインの完成度の高さは素晴らしいですね。BMW3シリーズでいうとE46(2代前)にあたる年代のクルマなんですが、両車を比べるとBMWには失礼ですが、デザイン力が違い過ぎます。E46ももちろん味のあるデザインで、後継モデルのE90に比べても断然に優れたBMW屈指の佳デザインなのですが、それすらも軽く超えていくGGアテンザは日本車史上に燦々と輝く傑作デザインです。
対向車線にGHアテンザらしき表情が見えると、かなりの確率でそれはフェイスリフトしたボルボS60/V60です。ちょっと近づくとグリルに意味不明な斜めのラインが入っていてボルボ車だと分ります。実際はもっと遠くから見ている段階で、GHアテンザにしてはオーラが無いなと気がつくので、ある程度は推定ができますが。それにしてもパクるならもっと上手くやってくれと見る度に思ってしまいます。似ているのはフロントの造形だけで、サイドシルエット見ると欧州デザインにありがちなバランスの悪さが目立ちます。もし新型マツダ車がこんな歪なシルエットで登場したら、全力でマツダを批判すると思います。
東京都北西部ではBMWは「1シリーズ」が多いのですが、ちょっとオシャレな住宅地として認知されているJR中央線より南の地域(甲州街道が通る地域)ではセダン型の「3/ 5シリーズ」が多くなります。甲州街道を30分も走っていれば少なくとも10台くらいは見かけるほどのメジャー感があります。雑誌「Car and driver」の名物企画「定点観測」によると、神奈川方面から渋谷に至る国道246号線でメルセデス・BMW・アウディを合わせたシェアは約25%程度だそうで、スズキとポルシェが同じくらいの割合(2%ずつ)で走っているようですが、休日の甲州街道もほぼ同じような感じです。
大人気ブランド・BMWはわりと運転の荒いドライバーが多いと評判ですが、ここではわりとゆったり走る傾向にあります。台風が通過した後の猛暑日の中を窓全開で走っているBMWを見ると「エアコン壊れてるんだな」と思ってしまいますが、ドライバーはオープンカー気どりで風を感じているようです。まあどのクルマも比較的流れに沿った無理のない運転をしています。そんなBMWの脇を、ホンダのフィット・フリード・ストリームの「暴走3兄弟」がせかせかと駆け抜けていく光景もよく目にします。「輸入車セダンなんて乗るヤツはクルマが分っていない素人だ!」とでも言いたげに、路駐で左車線が狭くなった2車線道路をガンガン幅寄せ&擦り抜けを仕掛けてきます。
隙があれば絶えず前を伺うような走りっぷりを名付けて、「ホンダ走り」と呼んでいますが、毎回見ていてかなり恰好が悪いので、「人の振り見て我が振り直せ!」とばかりに、基本的に右折左折など必要な時以外はレーンチェンジをしないようにしています。マツダにもアクセラユーザーの一部にそういう傾向が見られますが、ブランドの恥でしかないので止めてくれ!と言いたいです。一般に「酷い」と言われているBMWやスバルよりも、せっかくのVテックを使わなきゃ損だ!くらいの勢いでホンダユーザーの運転が荒いのが目につきます。
最近ではホンダの「暴走3兄弟」に加えて、メルセデスA180というニューカマーが仲間入りしました。とてもメルセデスオーナーとは思えないくらいの視野の狭い加速っぷりが新鮮で、クルマに全く高級なイメージが付きません。同じサイズでもレクサスCTは大人しく走っていて「プレミアム・スモールカー」というスタンスを保っていますが、A180がそれとは似ても似つかない存在に見えるのは私だけでしょうか。
東京都随一の幹線道路「甲州街道(R20)」の特に味の素スタジアムから半蔵門までの区間は特に華やかなクルマが多く、日本のカーメディアが絶賛するVWゴルフでさえも、恥ずかしくて休日の日中は堂々と走るのが憚られるくらいです。こういう地域に住む人々のためにもマツダやスバル辺りには300万円台で満足して乗れて、輸入車よりもしなやかにストロークする足回りを備え、1000万円以上するBMWと同じくらいに優雅に加速していける彩りのあるクルマを期待したいものです。スバルのレヴォーグやマツダのアクセラはその洗練されたデザインを武器に、今後この道路の景色を少しずつ変えていくのではないか?という可能性を感じます。
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