2014年07月10日

マツダはCセグに収まっとけ!みたいな雰囲気

  以前もこのブログで触れたことがあったかもしれませんが、3代目アテンザ(GJ)はワゴン、2代目アテンザ(GH)はセダン、初代アテンザ(GG)はスポーツHBがベストプロポーションだと思うのですが(異論は受け付けません)、2代目はワゴンが売れて、3代目はセダンとワゴンの割合がほぼ同じで、PRの成果かセダンが予想より多いみたいです。そして初代はスポーツHBが順当に売れたようで、いまでも見かける初代の「生き残り」の多くはスポーツHBです。オーナーさんが今でも飽きないんでしょうね。

  近所にも黄色の初代スポーツに乗るおばさん(ご主人の趣味かもしれませんが)がいるみたいで家の前をよく通ります。独特のスポーティなフォルムに、スポーツカーを想像するカナリヤイエローが鮮やかで、これが12年前に発売されたクルマか?と思うほどに洗練されたデザインが目を惹きます。先日は後ろにポルシェ911(997型)を従えて通り過ぎて行きましたが、911と比べてもそのオーラは全く見劣りすることもなく(マツダファン視点で恐縮です)、エンジン音も好みの問題ですが、日本住環境にはやや「野蛮」過ぎるポルシェのフラット6(“4S”でした)よりも、日本人が作っているだけあってデリケートながらも「意匠」を感じられるマツダMZRの音色が私は好みです。

  今改めて初代のスポーツを見ると、二代目、三代目が少しずつ失っていった「アテンザの原風景」(カペラの面影というわけじゃないです)が浮き上がってきます。3代目からはあまり伝わってはこないですが、元々のアテンザはボディの基本スタイルにおいては「アルファ156」を手本にしていると思われ、今で言うところのBMW2シリーズクーペのような「塊感」を強く感じさせるものでした。確かにカペラの後継を思わせる要素もありますが、小振りなボディにヘッドライトとテールライトがケースに収まって「端正」な初期”ZOOM-ZOOM”デザインは、アルファロメオの影響が強かったように思います。

  残念ながら2009年頃からアルファロメオからDセグセダンが消え、BMW3シリーズもコンパクトボディのものを1シリーズとして切り離し、3シリーズ自体はスポーツセダンからサルーンへと方向性を変えました。その流れが波及して、初代アテンザのような佇まいのC/Dセグスポーツセダンは時代の移り変りとともに次々と淘汰されてしまったわけですが、どうもそのニーズの受け皿としてCセグHBではなにかと役不足な感があります。

  グローバルでのボリュームゾーンにあたるCセグHBは、派生モデルや兄弟車が多くて、どうしても「大衆車」としての無難でシンプルな設計が好まれる傾向にあります。その一方でアルファ156から159への進化の過程でアルファロメオはあらゆる面で限界が高いシャシーに置き換えることを最優先しました。そのストイックなまでの姿勢は、決してVW、フォードが競うCセグの進化とは交わることはなく、アルファ147からジュリエッタへの”汎用化”とは明らかにベクトルが違っていたように思います。

  そんなC/Dセグスポーツセダンが次々に消えて行った背景には、高性能シャシーと高性能サスを使い、ハンドリングやアクセルフィールを高めるポテンシャルを求めた結果、割高なコスト体質になり採算がとれなくなったと言われています。アルファ159に至っては、BMW5シリーズに匹敵するシャシーを使い、5シリーズでも使っていなかった高性能サス(ダブルウィッシュボーン)を使いながらも、ボディは小振りで車格が低く見えてしまうこともあり、日本価格はたったの400万円でした。これではリーマンショックですぐに赤字に転落するのも当然のことだったと思います。

  ごちょごちょと余計なことを書きましたが、アルファ156/159や初代アテンザが持っていたオーラを今も引き継いでいるのが三菱ランエボXとスバルWRXです。しかしこれらのAWDターボスポーツもいよいよ曲がり角を迎えていて、モデル廃止が発表されたりしています。一つの時代が終わって、このクラスのボディサイズのクルマを作ることに自動車メーカーは魅力を感じなくなっているようですが、ユーザーの脳裏には、5ナンバー時代のレガシィやアコード、そしてアルテッツァやプリメーラ・・・といったクルマのイメージが今もハッキリと残っていますし、復活を望む声も少なくないです(アウディA3セダンなんか全然だめ!)。

  またこの頃の日本車セダンは今に負けないくらいに美しいデザインのものが多かったです。開発者達の眼差しが単なる「大衆車」を作るという視点ではなく、BMWやアルファロメオといった欧州の伝統に挑戦するんだ!という熱意に満ちあふれているように感じます。2000年代に入りそういった前近代的な視点に取り憑かれてコストを掛ける「欧州車基準の設計」がトヨタ・日産・ホンダでは否定されるようになったようですが、親方「フォード」のマツダだけは、ボルボやフォードが欧州で躍進するためのシャシーを開発するミッションを与えられました。そして2000年代に入ってもなお、世界に十分に通用したかつての日本車スポーツセダンの「原風景」を残した初代アテンザが発売されたようです。

  
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posted by cardrivegogo at 00:02| Comment(0) | クソな話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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