2014年07月09日

マツダが突如カーメディアに愛されるようになった理由。

  トヨタが年内にもFCVを発売すると発表して、いよいよクルマを買う人には悩ましい時期に再び突入した感があります。水素を供給できる場所が現時点ではとても少ないわけですが、日産のディーラーに急速充電器が付けられているみたいに、近くのトヨタディーラーで24時間供給を受けられるのであれば、価格以外のハードルはそれほど高くないように思います。700万円もするクルマを売るのですから、トヨタも水素の供給体制を構築する手立ては十分に考えているでしょう。

  プリウスの発売から15年ほどでHVの販売比率は現在の水準にまでなりました。2011年暮れのアクア発売が大きな分岐点だったように思います。特にインフラの増強が要らなかったHVでさえも少なくとも10年間はマイナーなままだったので、FCVがそれよりも短いサイクルで普及するとはとりあえずは考えにくいのですが、イノヴェーションの速度は必ずしも一定ではないので、もしかしたら半分の5年で”アクア発売”が起こるかもしれません。

  さて・・・トヨタの時代を創る!という気迫の「先行魂」とはまったく対極に位置している(ように見える)のが、マツダのクルマ作りです。日本メーカーでありながらやっていることが完全に欧州メーカー的で、EGRとか一生懸命に弄って高効率エンジンを作っていて、なにやらマイペースでとても楽しそうです。そんなマツダの歩みを批判的に捉える評論家もいないことはないですが、基本的には「楽しいクルマを作るメーカーは正義」とばかりに好意的な論調が目立ちます。

  アクセラのHV比率が他のメーカーに比べて異様に低いことが判明すると、「やっぱりマツダを買う人は解ってる!」とでも言いたそうに、ニヤニヤと記事にして中には「ハイブリッド神話の終焉」なんて掻き立てるライターも現れる始末でした。完全に「マツダよくやったぞ!」と輸入車好きライターを中心に盛り上がっていたような気がします・・・。プリウスのユニットじゃなくてカムリのユニットだったら、アクセラHVはもう少し売れたんじゃないの?とも思うのですが、トヨタから300万円オーバーが必須という条件を突きつけられ断念したのかもしれません。一応2.5L直4エンジンはマツダにもあるんですけど・・・。

  ちょっと余談ですが、アテンザの2.5Lのガソリンモデルは300万円しますから、HVになれば350万円くらいが妥当な金額になりますので、アテンザはカムリよりもクルマのベースの部分では割高なくらいなんですね。同じ車格ならばマツダよりもトヨタの方が割高というのが業界の常識だと思ってましたが、マツダも随分と価格が上がってきているようです。ウソかホントか解りませんが、クラウンにも来年のMCで新開発の2Lターボが載るといわれています。もしこれでクラウンのHV人気に陰りがでるようならば、その余剰ユニットをぜひアテンザに譲ってほしいものです。

  冗談はさておき、マツダとしては評論家が味方になってくれている内に、デミオもCX3もロードスターも成功させてしまいたいところかもしれません。実際のところ他のメーカーのファンに言わせれば、カーメディアのアクセラへの寵愛ぶりは異常なものに映るようです。HVも自前で作れないようなメーカーが絶賛され、HVもFCVも独力でつくっているトヨタやホンダが酷評されるのは理解できない!と言われれば、なるほどと思う部分もありますが、HVやFCVに傾倒すればするほど、頭が保守的な自動車評論家に嫌われているとも言えます。

  マツダに対して批判的な自称クルマ好きの皆さんには「そんなにエネルギー効率が気になるなら電車使え!」とでも言ってやりたいです。いくらFCVでゼロエミッションを気取ったところで、ゴムタイヤを履いてる段階で(定員が乗った)電車のエネルギー効率には絶対に勝てないですから。HVやFCVが要らない技術とはまったく思わないですけど、そんなにドヤ顔で誇るほどのものとも思わないですね・・・。クルマを運転したいと思うからマツダ車に乗るわけで、単なる移動がしたいならば公共交通機関を使いますね。トヨタやホンダのエコカーなんてほとんどの東京都民にとっては「どうでもいい」存在だと思うのですが・・・。


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posted by cardrivegogo at 00:07| Comment(0) | マツダとカーメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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