2014年07月07日

アクセラ はなぜ インプレッサ より売れないの?

  マツダにとってアクセラの日本市場での誤算は、FMCから2年半が経過しているインプレッサになかなか勝てないことです。これはマツダとしては結構モヤモヤしている点ではないでしょうか。単に価格設定がインプレッサの方が割安だからよく売れるというなら解るのですが、ベースの1.5Lモデルに販売が集中するアクセラと、アイサイトが装備される2Lモデルが売れ線のインプレッサでは、平均購入価格は完全に逆転しています。

  リーズナブルな価格で、スタイリッシュで、内装の質感でもインプレッサをリードしていて、さらに基本的にはハンドリングもブレーキやアクセルのフィーリングも負けてはずのアクセラがなぜインプレッサに勝てないのか? 実は思いつく節がいくつかあるのですが、やはり結局のところクルマを購入する年齢層のボリュームゾーンにおいてまだまだ「スバルへの信頼感」と「マツダへの不信感」が燻っていることが最大の理由なのかもしれません。「紳士の乗り物=スバル」と「マツダ地獄」いう言葉の重みが年配の人を中心にまだまだ尾を引いているのかなという気がします。

  CVTの加速フィール、マツダよりも効かないブレーキ(マツダが効き過ぎるきらいもあるけど)、そして一般的にマツダよりも重い車重。2Lターボで300ps出すスバル車などを愛好する人々を「スペック好き」と揶揄することがありますが、実際の所はエンジン出力以外の部分においてはマツダ車の方がスバル車を圧倒していて、「スペック好き」にウケる設計と言えるかもしれません。全グレードがターボモデルのレヴォーグはともかく、NA車だけに集約されたインプレッサは一部のMTグレードを除き、スバル「エコ」イメージを牽引して燃費を伸ばす方向にチューンされたCVTが導入されていて、基本的にはトヨタのエコカーと同じ路線です。走る喜びを最優先に考えスローなギア比ではなく、エンジンの熱効率で燃費を改善しようとするマツダのスカイアクティブとは基本的なアプローチが違うはずなのですが、一般的なイメージではスバルとマツダの立ち位置はこれとは逆かもしれません。

  もちろんスバルとマツダを比較すること自体がかなりナンセンスという想いもありますし、その一方で中型車の性能を競う関係でもあるので比較・優劣があってもいいのかなという気もします。「ナンセンス」と感じる部分はいくつもありまして、例えばマツダの「ジージージー」といったBMW調のエンジン音が好きという人もいるでしょうし、スバルの「ドロンドロン」といった4気筒のわりに軽く聞こえない”ボクサー・サウンド”が好きという人もいるでしょう(ロータリーを出すとややこしくなるので割愛)。どちらもスカイラインが使うようになったメルセデスの2Lターボに比べれば断然に味わい深い音がします。

  他にもマツダのハンドリングが「楽しい」と感じてしまったら、それがその人にとっての「マツダの魅力」になることが多いと思うのですが、裏を返せばハンドリングありきのクルマになってしまっている部分もあります。その弊害と思われる現象も当然に起こってきます。新東名高速などで一直線に加速していくと、パワステの機能でハンドル重くなるのが一般的ですが、マツダ車の場合はハンドルが壊れたか?と思うほどまるでロックが掛かったようにカチカチになります。おそらくあらゆるメーカーの中でここまでハンドルの重さを変化させるメーカーはマツダだけでしょう。正直言ってこの手応えが良いと感じる人はそう多くないはずです(私もやや疑問を感じます)。

  スバル車はハンドリングではない部分でクルマの魅力を作りあげています。何が特別に優れているというわけではないのですが、なんだかんだで同クラスのライバル車が高速で通過すると腰砕けになるようなギャップも一番安定して走る印象があります。アクセラよりも足回りとハンドリングは確実にマイルドなのですが、それがアンダーステア傾向だったりトラクションが抜けてダルいと感じやすかったりといったFF車にありがちな「退屈さ」はほとんど感じません。なぜ過激な味付けまでしてマツダが一生懸命工夫していることをやらずに済むのか?おそらくその理由はボディ剛性の高さと低重心のボクサーエンジンによるところが大きいのかなと思います。

  アクセラもインプレッサもオーリスも現行モデルにおいては、欧州車に負けている部分などほとんど見当たりませんし、どれも甲乙付け難い優秀なCセグHBです。しかしこの3車の良さをよく理解して買ってくれる顧客が一番多いのは、あくまで想像ですがスバルなんじゃないかなと思います。別にアクセラユーザーはハンドリングしか感覚が向かない”変態”と虐げるつもりはありませんが、この3車がそれぞれに高いレベルで到達している「乗り味」を評価できているユーザーが多いのがインプレッサで、彼らの多くはもしかしたら”ハンドリング”に取り憑かれたマツダユーザーに軽蔑の想いすら持っているかもしれません。それくらいにアクセラとインプレッサを乗り比べてみると、クルマは「楽しい」だけじゃないんだな・・・と残念ながらマツダファンとしては、不思議と気まずい思いがするのです。

  
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posted by cardrivegogo at 22:55| Comment(8) | アクセラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
インプレッサはXVも含めた台数ですから
Posted by まけんろー at 2014年07月08日 23:56
そういえばそうですね。
だけど負ける相手でもないような・・・。
Posted by CARDRIVEGOGO at 2014年07月10日 00:08
あとはやはりアイサイトの力でしょう
これで(車にさほど興味がない)一般客にもアピールできたのは大きいと思います。
Posted by まけんろー at 2014年07月10日 14:14
やっぱりそうですよね。
マツダはデザインで必勝という油断があったかもしれません。
アイサイトみたいな「背中を押す」新機軸を盛り込むべきだったですね。
Posted by CARDRIVEGOGO at 2014年07月11日 00:34
まぁスバルからマツダに転向する私のようなやつもいるわけです。
Posted by かぴ at 2014年11月15日 22:16
やっぱりスバルかマツダが正解だろってことですよね。
宝くじで1億くらい当たればレジェンドかRC-Fかも。
Posted by CARDRIVEGOGO at 2014年11月16日 02:29
方向性が違うと思う
インプレッサは旧世代の乗り味の良さ
マツダは新しい時代の乗り味の良さ

昔のスポーツがサスペンションガチガチならスポーツサスとされたけど
今はスポーツでもサスペンションはしなやかに動いてこそ意味がある

みたいな方向性の違いでしかない。
スバルの足回りは保守的、マツダの足回りは先進的
Posted by 時代の違い at 2015年05月01日 23:00
なるほど!そういうことなんですね。
いや〜とても勉強になります。
またじっくりと乗り比べてみようと思います。
Posted by cardrivegogo at 2015年05月02日 21:32
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