トヨタくらいの巨大メーカーになると舵取りがとても難しく、数年前から始まった経営再建による「エアポケット」で思うように新型車が出せない苦しい状況が続いています。そんな間隙をマツダ、ホンダ、スズキは事前に察知していたようで、3社ともに渾身の快作で、見事にバックオーダーの山を築きました。アクセラのオーナー様が集まるサイトを覗いてみても、「顧客満足度」は非常に高いようで、ナビが少々バカでもまったく気にならない!とばかりにニコニコなコメントが溢れています。先日ディーラーで訊いたらアクセラには1種類のナビしか付けれないんですね。せっかくの自慢のシステム「マツダコネクト」なので早急に改良が望まれます。
ただ一言申し上げたいのは、そもそもどんなナビだって基本はバカなんですよね。そもそもナビを批判している人って一体どれだけ無責任なんだろう?と思います。ナビが選んだ道でもし土砂崩れにでも巻き込まれたらナビのせいにしてそうですね。ナビなんてあくまで「競馬の予想」みたいなものじゃないですか?ある程度はレースの結末はたしかに解りますが、最後の最後は自己責任ですよ!というのが基本だと思います。東京に住んでるとナビが選ばない道の方が断然に空いているということがよくあるので、よく知っている場所ならばナビのルート(競馬の予想)とは別の道が「鉄板」なんていうこともありますよね。
マツダ車を買おうという人は、まずナビの性能なんて気にしない人が多いと思います。1にも2にもクルマの基本性能重視なので、ナビが多少悪くてもやっぱりブレーキが良く利くクルマが一番です。ナビも最悪でブレーキも酷い日本COTYを受賞した某ドイツ車が未だにそこそこ売れている事実にビックリですが、今のアクセラにはファミリア以来の伝統のハッチバックの歴史がありますし、そもそもファミリアの登場は1963年に遡り、オイルショック以降に登場した初代の某ドイツ車よりも10年以上古い歴史を刻んできているわけですから、マツダとしては絶対に負けられないセグメントでもあります。
ホンダ・マツダ・スズキの3社は北米では受け止められ方をそれぞれ大きく違っていて、日本メーカーで最も早くアメリカでの生産を開始し、「アメリカ企業」の一員と見做されるほど親しまれているホンダ。やたらとカッコいいけど、現状では全車アメリカの外で生産されている「アウトサイダー」のマツダ。そしてGMとの喧嘩別れでアメリカでの居場所を完全に失ってしまったスズキ。
3社のそれぞれもステージは、ホンダは北米BIG3やトヨタと争う大きなシェアを手にしていて、マツダは有力ドイツブランド(VW・MB・BMW)と凌ぎを削る位置に、そしてスズキは完全撤退までのカウントダウンの状態、と完全に異なります。
しかしこの3ブランドに共通するのは、アメリカ各自動車誌が実施するテストにおいて抜群の成績を収めることです。一時の勢いを失ったとはいえ、ホンダの主力セダン・アコードの基本性能は北米で販売されている全てのセダンの中でも圧倒的です。残念ながら日本では発売されていない、ガソリンモデルに至っては「脅威の運動神経」を売りに北米に売り込みをかけているマツダ6(アテンザ)の超絶ブレーキング性能をさらに上回っています(日本でも絶対売るべきだ!)。この2台の圧倒的な「制動性能」&「受動安全性」と比較されればMBやBMWのスコアなんて悲惨すぎます。まあ北米ではCクラス・3シリーズ・アテンザ・アコードに大きな価格差はないのですけど。
そしてもはや絶版モデル扱いされていますが、アコードとアテンザに迫る性能を発揮できる唯一のモデルが、スズキのキザシという同クラスのセダンです。日本では警察の捜査車両として有名で、大抵は目つきの悪いオッサン(刑事)が運転してます。覆面ではないので見かけてもあわててブレーキ踏む必要もないですよ。スズキが全く売る気がなかったというのもありますが、このクルマが日本で大きく評判にならないまま、おそらく今年の末までには生産中止になっていくのは心残りではあります。スズキは中国のモーターショーで好デザインのショーカーを幾つも出しているので、キザシもデザインを一新して仕切り直してほしいものですが、どうやら2.4L直4をブランドから外すみたいで、後継車はセダンタイプながら一回り小柄で、1.6Lのスイスポのエンジンのクルマになるようです。
世界の自動車メーカーが熾烈に争う北米市場(実際はほぼ日米独韓の4カ国のバトルロイヤルだが・・・)。その中でも最高レベルの技術力を有するホンダ・マツダ・スズキの3社が日本で正当に評価され、それぞれにヒット車が出たことは嬉しい限りです。輸入車ばかりに目がいく人々がネットなどで好き勝手言っていますが、多くの良識ある善良な日本のユーザーはこの3社に魅力を感じ3ヶ月以上も待ってでも、たとえ消費税増税に間に合わなくても注文を入れています。実際にヴェゼルとハスラーは3月と4月で比較すると他のクルマが半分以下に販売台数を減らす中でほんの数%程度しか減っていません(ヴェゼルはリコール騒動も要因かもしれませんが)。「クルマ離れ」などと言われていますが、「良心的な価格」で「使い方が明確」で「魅力的」なクルマを作る、この3社が健在ならば日本の自動車文化は今後も安泰だなと思う次第です。
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