「シトロエンC5」というミドルセダンが値引きありでギリギリ400万円で買えそうな感じです。ざっと価格表を見渡したなかでは、特に目立ったのはこのクルマくらいでした。シトロエンの代名詞であるハイドロサスが装備されていて、唯一無二の乗り心地なんですよね。もちろんエアサスと同じで故障したら100万円とか修理代が掛かるわけですが、そのリスクを冒すだけの魅力はその人次第ですが、一度は所有してみたい気がします。
PSAと聞くとあちこちで不具合が発生するイメージがありますが、さすがはフラッグシップだけあって、あの悪評で知られるATも上級車種向けの6速タイプのものが使われていて、とりあえず目立ったトラブルはないようです。なによりFFの現行生産車としては極めて珍しくなった、フロントサスにダブルウィッシュボーンを配したモデルです。マツダがかつてはこだわりを見せて採用したものの、現行アテンザの大改革であっさりと放棄した「足回り」がいまだに健在というのは大きな魅力です。
もう1台を挙げるとすれば「トヨタ・マークX・350S」でしょうか。このクルマも「シトロエンC5」と同じように、奇跡的にまだ残ってされている、「貴重」なミドルセダンです。燃費という難点こそありますが、加速性能はアテンザXDを軽く上回りますし、トヨタラインナップでも屈指の性能を誇る大排気量V6が載っていて本体価格370万円という究極のコスパは、モデルが廃止されたらもう二度と再現されることはないでしょう。
BMW、メルセデス、アウディといった高級セダンに搭載されているエンジンを軽く一蹴してしまうほどの性能という意味では、マツダのディーゼルターボと並んで、日本の自動車産業の宝と言えます。いよいよスカイラインから3.7LのNAエンジンが消滅し、残るフーガ3.7だと軽く500万円に達してしまいます。同じくクラウンやレクサスIS/GSの3.5L車も600万円ほどしますので、400万円で収まるこのクルマは現在では唯一無二の存在になっています。
「アテンザXD」「シトロエンC5」「マークX350S」が2014年5月現在の三大ミドルセダンと言ってもいいと思いますが、アテンザ以外の2台はいつ消えるか解らない状況です。予備というかこれを補完できそうなクルマは、あとは「レガシィB42.0GT」くらいですが、こちらもモデル末期というか最晩期に突入していて、FMCが目の前に迫っています。新型はボディサイズも大きくなりいよいよ本体価格で400万円突入か?という状況です。
ドイツ車よりもパワフルなFA20DITエンジンに加えて100万円は安い価格は十分に魅力ですが、ドイツ車には無い個性を追求するならば、やはりフラット6の3.6Lを300psくらいまでチューンして積んで欲しいですね。ポルシェみたいなエンジンになりますけど、それをRRではなくFFベースのAWDとして活用するのもなかなか興味深いと思いますけど、スバルの気合はいかがなもんでしょうか?
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