2014年05月15日

レクサスGSなら追い込めるんじゃないか?

  一般ブランドとプレミアムブランドの垣根がだんだんと曖昧になってきました。アメリカの雑誌などを見るとメルセデス・BMW・アウディはほかの大衆ブランドとハッキリ区分けがされていて、マツダとBMWが直接比較されることはまずないです。しかしブランドの品位など全く意に介さない下品な日本のモーター雑誌は、BMW・レクサス・アウディとアテンザを平気で並べるようになりました。まあ読んでいても少しも違和感がないんですが・・・。

  それにしても日本人が求める高級車は際限ないですね、レクサスと日産が競うように内装の質感を上げてます。300万円、500万円のクルマでも十分に豪華ですから、1000万円を超えるレクサスLSや日産GT-Rとなると、500万円のクルマ(クラウンなど)をさらに明確に上回る出来映えです。一目見ただけで心が奪われる優雅さで、「これ本当に1000万円で買えるの?」と思わず安いと錯覚してしまうくらいです。もちろんクルマに1000万円かけるなんてよっぽどクレイジーなことですけど・・・。

  「富裕層ビジネス」ってヤツなんでしょうね。富裕層と一口にいっても日本にはいわゆる「大金持ち」が10万人以上はいますし、所得が1000万円以上の人も100万人を軽く超えているわけですから、いわゆる「スーパーカー・ビジネス」とは違って、一般人よりも圧倒的にコスト感覚に優れるセレブに普段のクルマとしての利便性&スペシャル感を納得させる必要があるんでしょうね。日本車は300万円・500万円・700万円・1000万円の4段階で高級なモデルの価格帯が決められているようですが、1000万円台がどう考えても一番お買い得に思えます。

  輸入車は価格帯が日本車よりもワンランク上で、300万円のマークXと500万円の3シリーズがほぼ同じ、500万円のクラウンと700万円のEクラスが同等といった塩梅です。さらに言うと700万円のレクサスIS-Fと1000万円のBMW M3ですかね。そうすると300万円のスバルWRX STIと700万円のメルセデスA45AMGは釣り合いが取れていない気がします。A45AMGが高過ぎるというより、WRX STIが安過ぎるのかもしれません。

  最近では300万円のメルセデスやBMWが増えてきました。これは日本車基準に直すと200万円しない価格帯のクルマと同等だと思います。実際はアクセラやインプレッサよりも劣った点が多い問題作だったりするわけですが・・・。お金持ちが多い日本ではもはや「プレミアムブランド」なんてのは形式的なものに過ぎず、現実には一般ブランドもプレミアムブランドも同じような価格帯で「クルマ本位」での競争になっています。

  それを象徴する出来事がレクサスISのFMCで、先代のISはいわゆるマークXと同等のクルマに過ぎず、そこに輸入車価格の500万円を吹っかけていたわけですが、現行はプラットフォームの変更と内外装の徹底したやり直しの結果、日本車価格の500万円クラス(輸入車価格700万円)まで這い上がりました。これによりもともとお買い得だった1000万円クラスの「LS」、新型プラットフォームに進化した700万円クラスの「GS」、500万円クラスの「IS」の主力3車はいずれもマツダなどと同じ土俵といえる「クルマ本位」の価格になっています。

  さて日本生産車の値上がりはもはや避けられないわけですが、その中でなんとか「価格以上」のものを提供しようと努めているマツダは、日米欧のカーメディアで称賛を受けています。日本車価格で300万円のクルマですが、その存在感は贔屓目なしでマークXやレガシィといった「300万円カー」とは別格の高級感がありますし、もうちょっと高くても十分に売れると思います。先代のレクサスISが500万円だったなんていまでは完全に笑い話で、「500万円カー」はアテンザの方が相応しいくらいです。もちろんトヨタもその雰囲気を機敏に感じ取って、現行のISが誕生したわけですが・・・。

  ここまで来たらマツダの実力をさらに知らしめるために「上級アテンザ」を企画してほしいですね。欧州ではクワトロポルテもパナメーラもディーゼルで走っているくらいなので、もうワンランク上の日本車価格700万円クラスのクルマを手掛けるのも無茶ではないように思います。これを500万円くらいで発売すれば、今度はレクサスGSのお尻に火が付いて、いまいちパッとしないこのモデルをトヨタがやり直すことになるんじゃないでしょうか。街で見かけるとアテンザもGSも同じくらいのオーラなんですよね・・・。



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posted by cardrivegogo at 13:09| Comment(0) | トヨタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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