2014年05月07日

フュージョン マツダ6 クライスラー200 がセダンの常識を塗り替える!

  日本で売られていないクルマに関してあれこれ言ってても虚しいのですが、アメリカでは新たなFFセダンブームになっているみたいで、アメリカ車が日本車をぐいぐい追い上げる展開のようです。フォードがアメリカ人ジャーナリストを抱き込んで、フュージョンをちやほやさせているだけだと思っていましたが、どうやらこのクルマの評判は本物のようで、カーグラフィックにも登場したことから、いよいよ日本上陸へ再上陸する日も近いのかも。

  なにより「おや?」と思ったのが、アメリカ人ジャーナリストがこのフュージョンを評して「マツダ6のように魅力的なデザインで、マツダ6のようにドライビングが楽しめるハンドリング」と書いていることです。マツダ6(アテンザ)ってこんなにも評判がいいのか!思ったほど北米でも伸びていない販売台数を考えると、まだまだ宣伝不足なのかもしれません。

  日産アルティマ(ティアナ)を除く日本メーカーのセダンが伸び悩み、フュージョンが伸びるのはやはりエンジンのヴァリエーションが豊富なことがあるようです。日本車はこのクラスではハイパワーを追求しないので、フュージョンの最上級グレードに使われる2L「エコブースト」の設定は大きいようです。このグレードだと価格は3万ドルを突破し、BMW320iと同等になってしまうのですが、パワーは328i以上。しかもBMWやキャデラックの2Lと違ってショートストロークなのでドライブフィールはフォードの方が断然に優れています。

  そのフュージョンに挑戦するのがクライスラー200で、こちらはアルファロメオのシャシーを使ったDセグセダン。サイズもアテンザ(マツダ6)とほぼ同じに拡大されていて、アクセラベースのマツダ6に対抗してジュリエッタをベースにしています。マツダとアルファロメオがそれぞれ欧州で自信を持って展開する「走り」のCセグHBのDNAを継承した設計は、アメリカ市場では「驚きのドライビング・サルーン」として受け止められているようです。

  ジュリエッタをベースにしたダッジ・ダートというCセグHBはすでにアメリカで発売されていますが、今度は車格を上げてDセグに投入されたことで、アルファロメオではまだ実現していない名車アルファ156/159の後継車の復活と言ってもいいかもしれません。フルサイズセダンのクライスラー300は先代のメルセデスEクラスのプラットフォームを流用していて日本でも発売されていますが、200も日本で人気のジュリエッタのプラットフォームになり、こちらも日本発売へと漕ぎ着けるのではないかという予感・期待があります。

  アメリカではフュージョンを先頭に「新しいセダン」が、カムリ・アコードといった「古いセダン」を追い上げつつあります。日本ではカムリとアコードはHV専用という高級仕様であることもあり、すでにとっくにマイナーな存在でしかありません。アテンザ、レクサスIS、スカイラインとそれぞれに話題を振りまいてしっかりと実績を残しているクルマが連発していますが、3車に共通するのが「所有欲を高いレベルで満たすクルマ」であること。

  この特殊な日本市場にフュージョンやクライスラー200が辿り着いても、すぐに大きなインパクトを残せるとは限りません。それでもトヨタやホンダのような「HV専用」という設定はあまりにもメーカーの消極的な姿勢がハッキリしていて感心できないです。アテンザ・IS・スカイラインがウケているのは、本気でドイツ車を倒そうとしているメーカーの「熱意」に共感するからです。この3台の登場で、最初から「これはドライビングを楽しむよりも燃費を重視する人のためのクルマ」というレッテルを自ら貼っているカムリとアコードに、「それなら広いミニバンかSUVにするよ!」というNO!が突きつけられる恰好になっています。やはりセダンは「走り」を失ってはいけないわけです。

  フュージョンやクライスラー200も高価なドイツ車と同等にハンドリングを楽しめる欧州車的設計になりました。メルセデスやBMWが一貫してセダンを売り続け、「走り」「高級感」「安全性」を常に打ち立ててきて、その価値観に対抗できるものだけが「セダン」としての存在意義がある!(と言い切ってしまいたい気分です) アウディやスバルレガシィB4がアメリカで受け入れられたのも、この価値観で正々堂々勝負したからだと思います。

  トヨタやホンダが掲げる経済性の高いクルマというコンセプトもとても結構なことですが、日本はおろかアメリカでさえも英財政を追求するなら、コンパクトカーやSUVでやるべきだ!という意見が主流になってきたのかもしれません。アメリカでトヨタとホンダが一時的に敗退し、コンセプトを修正したセダンを作り直してくれれば、本物の「セダン復権」へとつながるのかなという気がします。

  

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posted by cardrivegogo at 13:04| Comment(0) | 輸入車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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