2014年04月23日

アテンザ が北米シェアをなかなか伸ばせない理由は?

  最近ではドライブでクラシック音楽を聴いてみたりします。高速道路ではちょっと癇に障る感じがして、十分に楽しめないのが残念です、まあ4気筒ではほぼ無理なレベルではありますけど。新型スカイラインはエンジンとモーターの音がこもりがちなので、それを打ち消すための逆位相の音波を発する装置が付いたみたいです。さすが「車重」にこだわらないクルマはいいものを作りますね。そうなんですよ!ガッチリ作っているクルマは外部の音ではなくてエンジン音がやはりネックになるんですよ・・・。

  さてアテンザの次期モデルというのは気が早いかもしれませんが、もうあそこまでデカくしたのだから、次にやる事は日産やレクサスと静音設計で勝負することだと思います。メルセデスとBMWによって、ベントレーとトヨタの間を埋めるべく展開された「プレミアムカー」というジャンルでは、ほんの僅かな時間でレクサスとアウディがシェアを獲得しました。どちらもシェア拡大の最大のポイントは「静音性」だったと言われています。

  そして現在、アメリカではアテンザが参入するDセグセダン市場で異変が起きていて、従来の「マジョリティ」であったカムリとアコードがシェアを落とし、変わって日産アルティマとフォードフュージョンが台頭しました。フュージョンに関してはFMCによってエンジンのバリエーションが大幅に増えターボとHVがそれぞれ複数選べるという前代未聞の分厚いバリエーションが好調の要因でしょうが、日産アルティマ(ティアナ)はなぜ?

  アルティマも日本のティアナよりだいぶ前にFMCがあったのですが、アメリカのモーター誌を見ているとこれがやたらと評判がいいです。その一番の理由は「静音性」みたいです。「モダンリビング」といいつつ中国市販モデルをベースにしていることから、「ちょっとどうなの?」と疑問視する声もあった日本のティアナですが、やはり「モダンリビング」と謳うだけのことはありますね。直4搭載車の中では別格に静音がよくできています。

  日本では輸入車オーナーがまともに日本車を顧みることなく、「日本車はとことんプラスチックな作りで、安物感しかない!」みたいなプロパガンダを盲目的に唱え続ける(大合唱)しているのが、一般レベルまで浸透してしまっています。しかしドイツプレミアム3ブランドの中で最近特に「洗練度」を上げている名門メルセデスを本気にさせたのは、間違いなくレクサスとインフィニティ(日産)の2ブランドのクオリティの高さです。

  例えば、BMWの基幹車種3/5/7シリーズはそれぞれ同クラスのレクサスIS/GS/LSと比べると、まず内装レベルは全く勝てません。BMWは「3」はともかく「5」や「7」はほぼクラス最低の水準なので圧倒的な差がついています。あくまで私見ですけど「5・クライスラー300 < A6・CTS・E < XF・フーガ・GS」くらいの格差を感じます。クライスラー300の2倍近くの価格の5シリーズ(F10)の内装は残念ながらかなり「がっかり」します。

  そして今やクルマの基本的な性能に関しても、「この3台同士の比較において」はBMWではなくレクサスの方に軍配が上がります。もちろん好みの問題なのでBMWにもそれなりの良さは感じますし、噂によるとBMWはアナウンス無しの改良が行われていて、3シリーズ(F30)などは相当に作り直してきているという話も聞きますが・・・。

  さてアメリカに上陸した「日本製アテンザ」はどうやら「国外製造ブランド」という排他的な扱いを受けているようで、思うようにシェアが伸びてはいません。やはり外国メーカーがアメリカで成功するためには「現地生産」を進めていく必要がありそうです。「アウディ」以外の主要ブランドはアメリカでの生産を行っていて、実際に北米では「アウディ」の伸び悩みが顕著ですから、マツダも同じような洗礼を受ける可能性が高いです。国外製造専門で最近再びシェアを上げているマセラティはクライスラーと同じグループのブランドなので受け入れられているようです。

  マツダもさっさとフォードかGMの遊休工場を買い取って、高付加価値のスポーツモデルでも生産すればいいと思います。せっかくの「グローバル戦略車」構想で他もメーカーよりも先んじた評価を獲得したわけですから、世界最大の市場で思わぬ苦戦を強いられるのはもったいないなと感じてしまいます。
  


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posted by cardrivegogo at 12:15| Comment(0) | アテンザ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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