そんなマツダが新たに手掛けて今年中に発売するデミオ。その原型となるコンセプトカー「Hazumi」を見ていろいろと思うところがありました。「このクルマはどう使うのか?」。どう考えても平坦な道を真っ直ぐに走るクルマではなく、日本と同じような山岳国のイタリアのクルマのように見えます。イタリア車のように小型だけど強烈な個性を発していて、「道具」としてのクルマではなく、「愛されるべき」要素を備えたスペシャリティカーに近いです。
日本のコンパクトカーはやはりまだまだ「女性のためのクルマ」という意識が強いようで、デザインは中性的なものにまとめられがち。スズキのスプラッシュなどは欧州車の味を持ったコンパクトですが、デザインは完全に女性向けだったのが残念でした。評論家の絶賛にもかかわらず販売は伸び悩み、今年中にも日本での販売を終えると言われています。
デミオはスプラッシュに比べれば良く売れましたが、どこか女性に媚びたような「ゆるい」デザインは国産小型車の一般的なイメージの中に埋没し、フィットやノートを脅かす存在にはなれませんでした。だからといってコンパクトカーを「個性」が強いデザイン、より「男性的」なものへと切り替えたところで、欧州ではともかく、日本では逆にもっと販売台数が落ちるのではないかという懸念があります。
しかし軽自動車が新車販売の4割に達した日本では、クルマに特別な「個性」を求めない層は軽自動車を何の躊躇いもなく購入する時代。普通車のコンパクトカーに「中性的」デザインを採用したところで、もはや何の意味も無くなってきていると感じます。それどころかマツダが今度作るデミオよりも早く「男性的」デザインを取り入れたコンパクトカーが、なんと2年連続で車種別国内販売台数で1位に輝いています。さすがはトヨタ! コンパクトカーの常識を打ち破って、「低く・男性的なフォルム」という逆張り戦術が完全に成功しています。
今年登場するデミオはいわばこの延長線上にあるデザインです。トヨタの実績に自信を持つと同時に、日本と同じ地形のイタリアに注目して、その小型車の”世界感”を大いに吸収しているようです。デミオを買う人に、アルファロメオやミニを買うような満足感を!というマツダの熱い想いを感じます。外装だけでなく、あの欧州メーカーをも黙らせるような“内装”がそのまま市販車となったなら、いよいよマツダは本気なんだ!とより多くの人に伝わるでしょう。
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・次期デミオ。7月頃登場のようですね。
・まあ3ナンバー車にはならないでしょうけど
イイ走りとカッコイイ内装で出てもらいたいです。
コメントありがとうございます。
Bセグ最高の内装になると思いますが、
かなりイタリアを意識していそうで楽しみです。