2014年03月28日

昨日の友は今日の敵?

  昨日ちょっとばかりディスりたりなかった福野礼一郎氏ですが、最新作「福野礼一郎のクルマ論評2014」は私の知る限り、今年が初めての刊行。今後も続いてくれるのかわかりませんが、とりあえず2012/2013年はどちらも豊作の年だったことは間違いないようです。以前は高級輸入車専門に扱うライターだったイメージがあるのですが、今回は話題になった日本車がいくつか混じっています。というより日本車のページ抜かしたらハッキリ言って「ゴミ」・・・まあそんな内容です。

  輸入車にしか興味のないであろう潔癖性ライターのお眼鏡にかなって、掲載された日本車は「フォレスター」「XV」「アテンザ」「アウトランダーPHEV」「デリカD5」「レクサスIS」「フィット」「アクセラ」。どういう基準で選定したのかはよくわかりませんが、おそらく「良いクルマ感」が出ている9台といったところでしょうか。このライターがただ者では無いことくらいはこの選ばれたクルマを見るだけで十分に感じられますが・・・。

  それにしても輸入車はかなりのカスレベル。せいぜい日本車の精鋭9台と互角に競えるのは「ゴルフ」と「フォーカス」くらい。ほかもA~Cセグを中心にどうでもいいクルマばかり。それでもこのライターの手にかかれば完全に「輸入車>日本車」の構図が浮かび上がるのだからお見事と言うしか無い。特にレクサスISの項目の最後の記述には目がテンになってしまうほど!でした。

  さてさて栄誉ある2台ノミネートで2章分を独占したマツダですが、とりあえず最初から最後まで「マツダwww」みたいな雰囲気が全開。あげくの果てはフォーカスを最上級の賛辞をもって絶賛しつくした後のオチが、「マツダだって同じプラットフォームなのだからできるはずだ」みたいな暗黙のフォーカス>アクセラ発言。あげくの果ては、アクセラを一通り褒めたあとで「5代目ファミリア復活だと思いませんか?」と吐かしやがる・・・35年も前のクルマ出されてもまったくわからない。

  これ以上言ってると頭に血が上ってくるので、話題を変えましょう。フォーカスもそうですが、他にもV40もあったりして、ほぼ共通のプラットフォームでフォード=マツダが開発したエンジンを積み、それぞれの味をそこそこ出して売っています。ゴルフだって元を辿ればフォードのエンジニアを起用して5代目を作ったわけですから、一見多様化してそうなCセグなんて実はどれも大して変わらないわけです。メルセデスとBMWのものだけ避けておけば大丈夫。ゴルフだ!アクセラだ!言ってるほうがアホ臭い。マツダとしてはブランド力で似たようなクルマに客を持っていかれるのはちょっとツライ。10年前には無かったことなのに。

  さらにマツダにとっての苦境は続き、デミオの兄弟車フィエスタも日本市場に投入されました。アテンザと元々は兄弟車だったボルボS60も新型エンジンを載せて再び日本市場でひと暴れするようす。2013年はV40、そして2014年はS60になるのか?ボルボのメディア戦略はとても巧みで、来月号辺りからやたらとS60がプッシュされそうな予感がします。主力3車種が徹底マークされるなんてしんどい展開ですが、さらなるマツダの奮起を期待したい。

  さらにかつてのアテンザの兄弟車「ジャガーXタイプ」の後継となるジャガーXEのデザインもついに公開されました。今回はFRで登場なので直接マツダの設計とはつながりはなさそうですが、S60といいジャガーXEといいアテンザの親戚であることが一目で分かるデザインをしてるんですよね。XEが400万円くらいで登場すれば、いまや乗り出し400万円を超えるようになったアテンザにとって密かにシェアを食いつぶすライバルになりそう。マツダとジャガーに通じるデザインセンスに惹かれたお客がネームバリューでジャガーに流れてしまうことは容易に想像できます。

  さて福野氏はアテンザを評して「ジャガーもどきの外観でドアを開けたら中身はゴルフwww」と戯れを言ってましたが、ジャガーXJのコクピットなんてゴチャゴチャしていて英国車の風情なんぞありませんし、あれに乗るくらいならアテンザのほうがよっぽど落ち着いて運転に集中できそうでいい!と言ってみたくもなります。それにスバルもゴルフも内装が良くなったともっぱらの評判ですが、マツダの方がずっとセンスは上だと思いますけどね・・・。


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posted by cardrivegogo at 08:06| Comment(4) | クソな話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。
以前よりブログを読ませていただいています。
先月にGHアテンザ25EXからアクセラXDに乗り換えました。

ブログに書いてあることは全部ではないですが、共感できる点が多いです。

乗り味ではステアリングの滑らかさ以外はGHアテンザの方が上だと思いました。
ただし、XDのストラットのネガティブさはあまり感じません。

さて、この福野礼一郎氏ですが、「マツダのテクノロジー」という本でもアクセラを貶しながら褒めるという感じでなんとも後味の悪いインプレでした。
「全てが別次元のゴルフ7」とか「もう少し低い回転数からトルクが出れば、320dの奈落の底に落ちて行くような加速に少しは迫れたかもしれない」などと結局はドイツ車を褒める所に行き着きます。アクセラHVはボロクソ。

アクセラXD乗ってみると乗り心地良く、よく曲がるし、トルクもマイルド制御されているとはいえ良く出ています。
MRCC&SBSは高速道路で快適感/安心感抜群です。これは価値があります。

ただ爽快感では、ディーゼルということもあり一般道/高速道路ともにGHアテンザの方が2枚くらい上です。
XDにセダンがあればもう少し乗り味でもGHアテンザに迫れると思います。
Posted by at 2014年03月30日 08:53
コメントありがとうございます。
ガキの戯言ブログにお付き合い頂き感謝の言葉もありません。せめて皆様の暇つぶしとしてお役に立てるよう今後も張り切って書いて行きたいと思っております。

アクセラXDはホットハッチとしての新鮮さがあって
楽しそうですね。一度思いっきり林道を走ってみたいです。

福野礼一郎氏はどうやらマツダブームに水を差したいようですね。
彼を信じて輸入車を買った人々を悲しませたくないという、
ある種のプロ意識を感じなくもないですが・・・。
これからもいろいろブログのネタにさせて頂こうとは思ってます。




Posted by CARDRIVEGOGO at 2014年03月30日 22:06
はじめまして
20数年、福野氏の記事を読んでおりますが、彼のスタンスはほとんど変わりないと思います。
確かに、アテンザ・アクセラとも二ュ-カ―二番搾りではやや辛口ですが、ル・ボランの連載ではアクセラのインテリア・ボディ剛性など褒めてましたから・・・
それと現代のベンツなんて、どのゼクメントでも良いと思えるクルマは何一つないという辛口コメントを出されていますし・・・・
特に輸入車を褒めまくりって感じでもないと思いますが・・・
結局、彼はその時乗って感じたままに文章にしてるだけだと思います。
あれだけ褒めちぎったゴルフ7にいま再度試乗するのが一番怖いってコメントしてましたから・・・
要は、人間の感性・感覚なんてそう当てにできるものではないと(自動車評論家でさえ)遠まわしに語っているんだと思います。
Posted by グース at 2016年03月14日 17:51
コメントありがとうございます。

なにぶん2年前の段階の記事なので
当時の福野さんからは
「マツダ?へぇ〜・・・」
みたいな空気感じましたよ。
その後比較三原則の特別編で
アクセラがゴルフとA3以外を圧倒した!
とまで言い出す流れを見てきているので、
おっしゃることもよくわかりますよ!
Posted by CARDRIVEGOGO at 2016年03月14日 21:55
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