2014年03月19日

BMW2アクティブツアラー ジュネーブショーでBMWがマツダに強烈な仕返し?

  近年の欧州でのモーターショーの主役はA/Bセグの小型車になっているということもあり、恐らく東京MSにも間に合ったであろうデミオ・コンセプトを大方の予想通りジュネーブで公開しました。これに関してはマツダの判断は極めて妥当で、東京MSで公開してもあまり注目されなかったでしょうね。まだまだ日本にはこの手のクルマのデザインを評する土壌がないですし。それにしても新型車無しの東京MS・マツダブースのやる気の無さはハンパなかったですが・・・。

  昨年のジュネーブモーターショーで日本メーカー全体的に元気が無い中で、唯一気を吐いて注目を集めたのがマツダ!というのがもっぱらの評判でした。ドイツ、フランス、イタリアといった有名ブランドひしめく「自動車先進国」のど真ん中スイスで、今年のジュネーブも主役はマツダ!と言わんばかりにやたらと手の込んだ派手な「デミオ・コンセプト」になりました。

  さて今年のジュネーブショーは小型車が注目を集めていて、ライバルメーカーもいろいろと「新機軸」を打ち出しています。BMWが日本で売る気満々であろう「2シリーズアクティブツアラー」もそんな潮流の中の1台です。実際に発売したら市場にどう評価されるか解りませんが、ただの既存車コピーというわけではなく、新生BMWの「3つの柱」の1つとしてなかなか「理にかなった」設計になっているという噂です。「3つの柱」とはクーペ車種拡充による「スポーツ復権」と先進的EVによる「魅力あるエコカー」。そして、この2シリーズアクティブツアラーによる「グローバル社会インフラ化」。

  いままでのBMWは「演出」ばかりが先行して、どれもコンセプトが曖昧で、スーパーブランドらしからぬ「何もできないクルマ」を連発していました。「(たいして)速くもない、(たいして)カッコ良くない、(まったく)エコでもない」の何も「無い」ブランドとして評論家からも失笑を買ってしまうほど、いよいよスーパーブランドのメッキが剥がれかけてきた段階だったと思います。

  このアクティブツアラーは「FF化」が特に注目されているようですが、このクルマの最大のポイントは日本メーカーがやりそうでなかなかやらない普通車の「3気筒」化(日産のHRのみ)。直3というと日本では軽自動車のエンジンのあの「振動」をイメージしてしまいます。現行マーチも直3になって評価を一気に落としてしまいましたが、実はBMWのような強固なシャシーを作るメーカーにとってはマウントをしっかりすることで、かなり可能性のあるエンジンになると言われています。

  実際にトヨタは、ヴィッツ・パッソ・IQといった軽量モデルでは大きく乗り味を損なうので採用を見送っていますが、これよりも圧倒的に強固なシャシーを使っているオーリスに次のMCで1.2L直3ターボを載せる方針だそうです。1.2L直4は欧州車でも多く見られますが、気筒当たりの排気量のバランスが悪く(理想は400~600cc/気筒)、熱効率が悪くなってしまうので、振動さえクリアできれば1.2〜1.5Lなら3気筒がベターと言えます。

  さらにBMWがこだわったのが、3L直6、2L直4、1.5L直3と3つの主力エンジンの気筒当たりの排気量を500ccに揃える「効率化」です。顧客のニーズに合わせて3種類のエンジンをそれぞれに「最適化」された上で「共通設計」を持ち込み効率化を図っています。

  マツダはこれに対し、2.5L直4、2L直4、1.5L直4と全て「直4」に揃えるというちょっと古い「効率化」なんですよね・・・。PSAやボルボが1.6L直4&「段階的」ターボで全ラインナップを網羅していることを考えると、生産技術ではちょっと遅れを取っているのでは?と心配してしまいます。

  どうやらこのジュネーブショーで、マツダはデミオを「デコ」ったり「ディーゼル」載せるよりも先にやるべきことがあったのではないか?とBMWにツッコミを入れられる形になってしまったようですね・・・。ディーゼルで優位に立ったからといって油断していたら、あっさり足元をすくわれてしまったか。マツダはエンジンの全面刷新を終えたばかりで、これからの変更はちょっと辛いか・・・。それでもデミオには新しいディーゼルが載るようですが。





  

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posted by cardrivegogo at 05:59| Comment(0) | BMW | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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