2013年11月29日

アクセラはガソリンNAというだけで◎

  最近では自動車雑誌のメインコンテンツが完全に中型車になっていて、どれを読んでも同じようなことが書いてあるような気がして、毎月26日がやって来てもあまりワクワクしなくなってしまいました。今年は中型車の比較をする企画が一体どれだけあったことか。AクラスとV40で春に一斉に始まり、ゴルフが発売されて夏も同じようなネタで引っぱり、アクセラが発売されて秋も同じネタが続いています・・・。

  ちょっと気になるのが、CセグHBは日本メーカーでは申し合わせたようにスポーツモデル(WRXやMSアクセラなど)を除いては“ターボ禁止”を暗黙の了解としているようですが、輸入車勢(独・伊・仏)は当然のように全車ターボ設定です。それなのに雑誌の企画ではまったくの画一的なテストをして、数値を並べてなんとなく都合のいいことが書いてあります。こういう大衆車に好き好んでのるなんてあり得ないプロライターが、やっつけ仕事のように適当に書いているので、当然ながらおかしなことが次々と起こります。

  ターボ車とNA車をごちゃまぜにすると、排気量とトルク&馬力は比例しなくなり比較そのものが難しくなります。実はこの難しさこそが曲者で、結論を言うとテスト自体がナンセンスでしかないです。1.4Lターボのゴルフハイラインは「数値上」では1.5LNAのアクセラを上回っています。欧州のターボ車の中で比べればゴルフハイラインは出色です。クラスナンバー1と言っても差し支えないでしょう。しかしそれは「CセグHBのターボ車」という狭い枠組みの中で1番なだけであり、日本車にはこれに該当するクルマはスポーツモデル以外にはありません。

  じゃあ改めて1.5LNAのアクセラと1.4Lターボのゴルフハイラインを比較したらどうなるか? もちろん数値でハッキリ上回るほどパワフルでターボ車の頂点を極めたゴルフが勝つのかというと・・・、勝負にならないくらいに断トツでアクセラの勝ちです。私がマツダ応援ブログで熱弁するまでもなく、ダラダラとナンセンスな数値を並べた雑誌のライター達が10対0でアクセラの勝利だと判定しているのです。

  AクラスもV40も1シリーズも全てゴルフの前にさじを投げてしまうほどの「クラスのボス」が、100万円台で買える日本車の足元にも及ばないという現実を周知徹底する必要はないですが、スポーツカーでもないのにターボとNAを同じ土俵で比べるのは愚かなことだといい加減にカーメディアも気がつくべきではないでしょうか? 欧州の環境基準は日本以上に厳しく、欧州車の廉価車がターボエンジンという「重い十字架」を背負わなければいけない現実を正確に伝える必要があります。

  欧州車というとターボだらけというイメージがありますが、現実にはBMW3シリーズはドイツでは直4も直6もそれぞれNAとターボ(数種類)が用意され全てのグレードにMTとATが設定されています。それなのに日本へはターボ&ATしかやってきません。BMWが「ターボ」「AT」「高級車」というのは完全に作られたイメージでしかありません。なぜF30ではNA車を日本に持ってこないかというと、BMWが鉄鋼会社に恵まれていないからです。日系鉄鋼メーカーの完全協力のもと作られる日本車にくらべBMWは150kg程度は車体が重くなってしまいます。

  日本メーカーへの鉄鋼メーカーのサポートは手厚く、アルミのボディよりも軽いスチールのボディを鉄鋼メーカーが設計・開発して自動車メーカーに持ちこんでくるので、トヨタもマツダも開発費をかけることなく軽量なボディを作っています。当然に日欧のNA車を比較すれば日本車が圧倒的に有利になります。つまり小排気量のNAエンジンでゴキゲンなクルマを作れてしまう日本車というのは、世界的に見れば信じられないくらいに贅沢なクルマと言えるのです。

  新型アクセラに関して、欧州基準のクリーンディーゼルなどに乗るより、日本基準の1.5LNAの方がクルマの良さがよく分かります。それでもマツダはNAよりもハイブリッドの販売を優先させようとしているようです。すぐにマツダからNAエンジンが消えるとは考えにくいですが、やがてラインナップから落ちて行く可能性を考えるとNAエンジンで楽しめるのも長くないのかもしれません。よって今の内に買っておくならガソリンNAモデルなんじゃないかと思いますね。

  

ラベル:アクセラ ゴルフ
posted by cardrivegogo at 04:05| Comment(0) | アクセラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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